こんにちは!ボスニア・ヘルツェゴビナに2週間滞在した、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
ボスニア・ヘルツェゴビナ中部にあるトラヴニク(Travnik)は、オスマン帝国支配時代にこの地方の政府機関があった歴史ある町。
カラフルでポップなモスクが点在する旧市街は、散策するのが楽しいです。
また、トラヴニクはノーベル文学賞を受賞した、イヴォ・アンドリツィ(Ivo Andrić)の「ボスニアン・クロニクル(Bosnian Chronicle)」の舞台となった町。
歴史と文学の香り漂う、山に囲まれた小さな町・トラヴニクを散策してきました。
ボスニア人の間で「ボスニアで一番」と評判のチェバピ(ボスニア風ケバブ)のレストランも見逃せません。
トラヴニクの町歩き
トラヴニクはとても小さな町なので、2~3時間あれば十分に観光することができます。
バスステーションから南に行き、トラヴニクのメインストリートであるボサンスカ通り(Bosanska)を東へ歩くこと10分ほどで、見どころが集中する中心街へ到着します。
トラヴニク観光地図
黄色:バスステーション
赤:おすすめチェバピ屋
青:観光スポット
緑:カラフルなモスク
パステルカラーの装飾が見事!カラフルモスク
トラヴニクを訪れる観光客の一番の目的は、パステルカラーの装飾が美しいカラフルモスクを訪れることでしょう。
モスクというより市場のように見えるのも当然。
かつてモスクの一階部分にはバザール(イスラム圏の市場)があったそうです。
細部にまでこだわったカラフルモスクの装飾は、どこを切り取っても素敵です。
トラヴニクを一望できるスタリィ・グラード(城塞)
トラヴニク中心街から丘を登っていくと、堂々たるたたずまいの城塞であるスタリィ・グラードがあります。
ここはトラヴニク始まりの地。
中世に造られた城塞は、現在では廃れてしまっているものの、トラヴニクの町を一望できるビュースポットとして人気です。
川を挟んで反対側には、ボスニアの伝統的な建築様式の家が残っています。
正方形の白壁の上に三角屋根がちょこんと乗っているのが特徴の、ボスニア伝統の家々。
大都市ではほとんど見ることができない、ボスニア・ヘルツェゴビナ地方部らしい風景です。
急流沿いにお土産屋が並ぶプラヴァ・ヴォダ
スタリィ・グラードの近くには、プラヴァ・ヴォダ(Plava voda)という急流があり、涼しげな川沿いを散策できることで人気です。
川沿いにはお土産屋やレストランが並び、テラス席で川を眺めながらのんびりと食事を楽しむ人で賑わっていました。
オスマン帝国時代の墓石に歴史を感じる
バスステーションからトラヴニク中心街へ向かう途中にあるのが、オスマン帝国時代の墓石。
アラビア語で刻まれた墓標は全く読めませんが、凛とした雰囲気が漂っているのがわかります。
トラヴニク名物?ポップなモスクを巡る
トラヴニクの町を散策していると、鮮やかな色で装飾されたポップで可愛らしいモスクが多くあることに気が付くはず。
それぞれ個性があって、お気に入りのモスクを探すのも楽しいです。
記事上部の地図では緑色で表示しているので、参考にしてください。
ボスニアで一番と評判のチェバピ屋へ。
チェバピ (チェバプチツィとも言われる)は、ボスニア全土でポピュラーなボスニア風ケバブ。
棒状に固めた牛肉や羊肉を鉄板で豪快にグリルし、パンに挟んだものです。
軽食としてもちゃんとした食事としても愛されるチェバピですが、ボスニア人に「ボスニアで一番美味しい」と言われるチェバピ屋はここトラヴニクにあるそう!
せっかくトラヴニクまで来たので、もちろん行ってきました。
その名も、“Hari”。
トラヴニクの中心街の裏路地でひっそりと営業しています。
内装はチェバピ屋に対するイメージが100%変わるほど、モダンで清潔感溢れます。
店内奥には、川を望むテラス席まで設置されています。
「ここ、チェバピ屋で合ってる?」とためらってしまいそう。
おしゃれな雰囲気の店内とは裏腹に、値段は極めて良心的です。
のぶよはチェバピの小サイズ(Ćevapi – Mala porcija)を注文しましたが、結果的にこれで正解でした。
ボスニアではチェバピの小サイズは、棒状の肉が5本ほどしか入っていないことが普通なのですが、Hariのチェバピの小サイズではなんと10本も入っているのです。
普通の人なら確実にお腹いっぱいになるサイズです。
こちらがお待ちかねの「ボスニアNo.1チェバピ」。
食べる前からわかります。これ、絶対美味しいと。
ジューシーすぎる肉は、いい具合にスパイスが効いていてちょうど良い塩加減。
グリルされたパンは表面はカリカリ、中はふわふわで肉のジューシーさを引き立ててくれます。
ボスニアで一番と言われるのも納得。
これを食べるために、わざわざトラヴニクに来る価値があると言えるくらいです。
これで5.5KM(=¥345)はかなりお得。
ボスニア人の間ではかなり有名なようで、多くの人で賑わっていました。
インフォメーション
Hari ”Ćevabdžinica”
住所:Donja čaršija, Travnik 72270
営業時間:全日 8:00~23:30
トラヴニクへのアクセス
トラヴニクは首都サラエボと「滝の町」ヤイツェの中間地点に位置しています。
鉄道は走っておらず、バスでしかアクセスできません。
距離の割に移動費が高いボスニア・ヘルツェゴビナの長距離バス。
サラエボやヤイツェを起点に日帰りでトラブニクまで往復するよりも、サラエボ・ヤイツェ間の移動の途中に立ち寄るのが、移動費が節約できるのでおすすめです。
トラヴニクはとても小さな町で、2~3時間ほどで十分観光できるので、移動ルート上の他の町と組み合わせて観光することもできますよ。
サラエボ~トラヴニク間の移動
サラエボのメインバスステーションから、Centrotrans社のバスが1日11本運行しています。
所要時間:1時間50分
料金:17.5KM(=¥1094)
※荷物代別途1KM(=¥62)必要
ヤイツェ~トラヴニク間の移動
トラヴニクの北西に位置する、滝の上に建つ古都ヤイツェ(Jajce)。
Centrotrans社のバスが1日5本運行しています。
他にもZENI TOURS社のミニバスもあり、そちらの方が安い(9KM)です。
所要時間:1時間40分
料金:9KM(=¥564)~13.20KM(=¥828)
※荷物代別途1KM(=¥62)必要 (ZENI TOUR社のミニバスは必要なし)
ヴィソコ~トラヴニク間の移動
ボスニアのピラミッド伝説の地、ヴィソコ(Visoko)とトラヴニク間も、Centrotrans社のバスが1日4本走っています。
所要時間:1時間20分
料金:12.10KM(=¥759)
※荷物代別途1KM(=¥62)必要
サラエボを朝出発してヴィソコを午前中に観光、午後にトラヴニクに立ち寄りながらヤイツェへ向かうという形で、移動しながら途中の二つの町を観光することも可能です。
ただし、ヴィソコ観光はかなり歩くことになるので、体力的にはかなりハードです。
おわりに
ほとんど観光地化されておらず、通過されてしまいがちなトラヴニク。
数日滞在するには小さすぎますが、移動の途中にちょっと観光するには最適な町です。
サラエボやモスタルだけではない、ボスニア・ヘルツェゴビナの地方部の素朴な雰囲気を体験できるのも大きなメリット。
有名どころだけではない場所にも行ってみたいという人にはおすすめです!
コメント
トラブニクでの荷物預かりサービスはありますか?
Suke様
コメントをいただきありがとうございます。
トラヴニクでの荷物預りに関してですが、バスステーションの敷地内にありました。他都市から/へのバスが発着するプラットホーム付近(屋外)の一角の小さな小屋のようなたたずまいで、料金は確か2KMだったかと記憶しています。
ただ、コロナ禍の2年間における観光需要激減の影響で、閉鎖されている可能性も無くはないという点は考慮しておくべきかと思います。