こんにちは!元ポルトガル在住ののぶよ(@nobuyo5696)です。
ポルトガルに住んでいると、よく聞かれる質問がいくつかあります。
「ポルトガル語とスペイン語って似ているんでしょ?」
「どちらか一つがわかれば、もう一つも自然にわかるって本当?」
「勉強するなら、どちらが簡単?」
など、お隣のスペイン語とポルトガル語の関係について。
いずれもラテン語系であるこれら二つの言語は、単語や文法面でかなり共通点があり、まるで兄弟のような関係です。
スペイン語の知識がほぼゼロでポルトガル語オンリーなのぶよですが、スペイン語で書かれたものなら9割以上理解することができます。
会話に関しても、スペイン語を聞いて全く内容がわからないことはありません。
スペイン語を全く知らなくても、会話の7割~8割以上は理解できてしまいます。
これがスペイン語話者とポルトガル語話者互いにそうなら良いのですが、そう上手いこと行かないのがこの世の中。
ポルトガル語で書かれたものは、スペイン語とかなり似ているので理解してもらえますが、スペイン語ネイティブ話者がポルトガル語の会話を聞いても、3割以下しかわからないというのが定説だそうです。
どうしてそうなるのでしょうか。
それは、ポルトガル語の発音が難しすぎるためです。
というわけで、今回の記事はポルトガルのポルトガル語の発音面について語っていくもの。
スペイン語と大きく異なる5つのポルトガル語の発音面の特徴を紹介していきます。
生のポルトガル語を聞いたことがある人は少ない&カタカナ表記では限界があるので、文字だけでなく音声でもポルトガル語を聞けるようにしています!
のぶよの肉声をお楽しみください(笑)
スペイン語は便利&発音がシンプルで、日本人が学習しやすい!
スペイン本国はもちろん、中南米の多くの国で話されているスペイン語。
その母語としての話者数は4億3千万人以上にのぼります。
この数は中国語に次いで多く、母語としては世界で二番目に話されている言語です。
ちなみに英語の母語話者は3億7千人ほど。
スペイン語話者人口がどれだけ多いかおわかりいただけるのではないでしょうか。
一方で、ポルトガル語を母語にする人の人口は、約2億1千万人。
その大半がブラジルの人で、ポルトガル本国は1千万人ほどの人口しかありません。
そんなわけで、どう考えてもスペイン語を学習した方が将来役に立つ可能性は高いのですが、「できればポルトガル語も身につけたい」と考えている人も実は多いのではないでしょうか。
(そんな人に向けてこの記事を書いています。)
私たち日本人からすると、どちらも遠く離れたヨーロッパの言語。
日本語とはかなり異なるので、ハードルが高めに感じてしまいがち…ですが、スペイン語を学習した人は皆口を揃えてこう言います。
「スペイン語、めっちゃ簡単だし勉強しやすい!」と。
上の記事内で書かれているように、スペイン語は発音面のハードルがかなり低く、発音が悪くて理解してもらえないということが少ないそうです。
対するポルトガル語の発音ですが、超ハードモードです(笑)
そもそもポルトガル語は、700年ほど前にスペイン語の一方言が独自に発展&進化(退化?)したもの。
日本語で例えるなら、京ことばから派生した江戸弁がさらに変化した津軽弁のようなものかもしれません。(すでに難しい香りがプンプン)
ここからは、上で紹介したスペイン在住のはなさんの記事に対応する形で、ポルトガル語の発音を難しくしている5つのポイントを解説していきます!
1.ポルトガル語の発音で最大の難関:母音
スペイン語の母音は5つだけ!
日本語の母音は、ご存じの通り「ア、イ、ウ、エ、オ」の五つのみです。
英語やフランス語では「ウ」がいくつもあったり、中国語では「ア」のトーン(声調)によって使い分けられたりと、シンプルな発音システムを持つ日本人泣かせなのがこの母音。
しかしながら、スペイン語の母音は超シンプルです。
“a、e、i、o、u”の五つのみで、いずれも日本語発音に似ているので簡単にマスターできるでしょう。
いわば、ローマ字読みでも通じるわけで、これこそがスペイン語の最大の魅力かもしれませんね。
ポルトガル語の母音は…衝撃の9つ。
一方のポルトガル語ですが、基本母音はなんと9つもあります。
大きく分けると以下の二種類。
口を大きく開けて発音される開母音
口をあまり開けずに発音される狭母音
ここに無音の”e”という、謎過ぎる母音が加わります。
日本語 | 口を大きく開ける | 口を小さく開ける | 語末の無音/母音脱落 |
ア | a [a]
日本語の”ア” |
a [ɐ]
“エ”の口で”ア” |
|
エ | e [ɛ]
日本語の”エ” |
e [e]
“エ”の口で”ウ” |
e [ɨ]
「うーん…」の”ウ” |
イ | i [i]
日本語の”イ” |
||
オ | o [ɔ]
日本語の”オ” |
o [o]
“ウ”の口で”オ” |
※o [u]
日本語の”ウ” |
ウ | u [u]
日本語の”ウ” |
スペイン語や日本語の母音に近いものは、口を大きく開けて発音される5つの開母音”a、e、i、o、u”。
これらに関してはあまり深く考える必要がありません。普通に「あいうえお」で通じます。
日本人には馴染みがない、口をあまり開けずに発音される“a、e、o”の3つの狭母音は、初めはかなり難しく感じると思います。
「ア」でもなければ「ウ」でもない、微妙な音ばかりなので。
無音のeに関しては、日本語で「うぅ~んっと…」と考える時の小さい「ゥ」といった感じ。
もう訳が分からなくなりますね(笑)
では、これらの母音の発音を間違えてしまったらどうなるのでしょうか。
答えは「通じないこともある」といったところです。
母音の開き具合で意味が異なる単語の例
祖父:avô (閉じたo:アヴォゥー)
祖母:avó (開いたo:アヴォー)
点:ponto (語末のo=u:ポントゥ)
橋:ponte (語末のe=無音:ポントゥッ)
岬:ponta (閉じたa=ポンタェ)
港:porto (語末のo=u:ポゥルトゥ)
扉:porta (閉じたa=ポゥルタェ)
いかがでしょうか。
もはやカタカナで書くことが馬鹿馬鹿しくなってしまうほどです(笑)
ポルトガル語の学習において最も難しいポイントですが、慣れれば普通に使い分け&聞き分けできると思います。
(のぶよの場合、似たような母音の分類があるケベックのフランス語を学習済だったので、とても取っつきやすかったです。)
一応発音の規則はあるのですが、あまりに複雑すぎるためここでは割愛します(笑)
2.ポルトガル語の発音をさらに複雑にしている張本人:アクセントの位置
例外少なめ!スペイン語のアクセント位置
はなさんの記事によると、スペイン語のアクセントは基本的に最後から二番目の音節に置かれるとのこと。
アクセントが置かれた母音は、強めに&少し長めに発音するそうで、
italiano(イタリア人・イタリアの):イタリアーノ
Barcelona(バルセロナ):バルセローナ
となるそう。
もちろん例外もあるようですが、とっても優しさに溢れているのがスペイン語。
アクセントの位置が例外(=最後から2番目の音節でない)の場合は、アクセント記号(é、óなど)を付けて、その場所を強く&長めに読むということを示してくれるそうです。
ポルトガル語のアクセントの規則はスペイン語と一緒。でも…
ポルトガル語にもアクセントの概念があり、スペイン語と同様に強め&長めに発音されます。
アクセントの位置の規則も同じで、最後から二番目の音節に置かれるのが基本です。
それ以外の場所にアクセントが置かれる例外に関しても、スペイン語と同じようにアクセント記号を用いてはっきりと示します。
「なーんだ、じゃあポルトガル語の読み方はスペイン語と一緒でOKなんだ!」
と思った人、ごめんなさい(笑)
ポルトガル語にはスペイン語にはないアクセント+母音の規則があり、アクセントが置かれない場合の母音”a、e、o”は音が変化するのです。
verdadeiro (真実)
ver(無音のe)・da(アクセントなし=閉じたa)・dei(アクセント有=開いたe+i)・ro(語末のo=u)
× ヴェルダデイロ
〇 ヴルダェデイル
português (ポルトガル人)
por(子音の間のo=u)・tu・guês(êはアクセント有で閉じたe)
× ポルトゥゲース
〇 プルトゥゲーゥシュ
前の項で紹介したポルトガル語の母音の規則に関することなのですが、アクセントの有無によって、母音の発音が大きく異なってくる上に、あえて記号で表されることもないため、発音の規則を学ばないとどうにもなりません。
ローマ字読みだと全く違う響きになってしまうため、こちらもスペイン語に比べると難易度が高めと言えそうです。
3.ポルトガル語の柔らかい響きの秘密:鼻母音
ポルトガル語が柔らかで独特の響きを持つ最大の理由が、豊富な鼻母音でしょう。
大きく口を開いて発音される5つの母音(a、e、i、o、u)のいずれかに”n”か”m”がつくと、鼻にかかった発音がされます。
また、二重母音の鼻母音もいくつかあり、こちらもポルトガル語独自の発音がされます。
ポルトガル語の二重鼻母音
ão:アォン
ãe:アィン
õe:オィン
一方のスペイン語には鼻母音はないようで、あくまでもローマ字読み風に発音されるようです。
4.ポルトガル語「ザジズゼゾ問題」の原因:リエゾン
ポルトガル語を耳にした人は、よくこんな感想を持つそうです。
「ボソボソ話してて聞き取りづらい」
「なんかヌシュヌシュ言ってる」
「ザジズゼゾがめっちゃ聞こえる」
ボソボソと聞こえる点に関しては、1つ目の項で触れた「口を大きく開けずに発音される母音」があるためでしょう。
ポルトガル語が「ヌシュヌシュ」や「ザジズゼゾ」と聞こえる件に関しても、実はちゃんと理由があります。
それは、スペイン語にはないリエゾン(二つの単語の語尾と語頭をつなげて発音する)がポルトガル語にはあるため。
ポルトガル語では、
単語の語尾に”s”か”z”がある + 次の単語が母音で始まる
場合は絶対的にリエゾンさせて、一つの単語のように読みます。
Estados Unidos (アメリカ):ゥシュタードゥ ズニードゥシュ
de vez em quando (時々):ドゥ ヴェー ゼン クアンドゥ
Emirados Árabes Unidos (アラブ首長国連邦):ゥミラードゥ ザーラブ ズニードゥシュ
とまあこんな感じ。
ただつなげて読めば良いだけなので、そこまで難しくありませんよね。
しかしながら、文章にすると恐ろしいことになるのがポルトガル語。
Facas outros exercícios agradáveis! (他に楽しいエクササイズをしなよ!)
:ファーサ ゾートル ズズルスィースィウ ザグラダーヴェイシュ
Tu fazes todos os esforcos aceitáveis. (君はできる限りの努力をしている)
:トゥ ファーズシュ トードゥ ズ ジシュフォルスゥ ザセイターヴェイシュ
Todas as pessoas estão aqui.(全ての人がここにいる)
:トーダ ザス プソーア ジュシュタォン アキー
Bem-vindos aos Emirados Árabes Unidos! (アラブ首長国連邦へようこそ!)
:バィン ヴィンドゥ ザゥ ズゥミラードゥ ザーラブ ズニードゥシュ
いかがでしょうか、このザジズゼゾのカオス感。
アラブ首長国連邦でようこそされるのも恐ろしいほどに「ザズザズザァァ~」してます(笑)
こんなことになってしまう理由の一つが、ポルトガル語の文章でかなりの頻度で使われる定冠詞(英語のThe)にあります。
スペイン語の定冠詞は”lo、la、los、las”でいずれも子音から始まるので、他の単語の語尾とくっつきようがありませんよね。
ポルトガル語の定冠詞は“o、a、os、as”の四つでいずれも母音から始まるため、前の単語の語尾にある”s”や”z”とくっつきやすいという特徴があります。
とはいえ、ポルトガル語のリエゾンはあくまでもオプショナル。
例えしなかったとしても、向こうは分かってくれます。
(とはいえ、リエゾンさせないと「?」という目で見られることも多々あります)
しかしながら、現地のポルトガル人はリエゾンMAXで話してくるため、こちらの耳が慣れていないといつまで経っても相手の言うことが理解できない状態に陥ってしまうのです。
5.ポルトガル語「ヌシュヌシュ問題」の原因:子音
母音に関してはかなり異なっていたスペイン語とポルトガル語ですが、子音はかなり共通点が多いのでそこまで難しく考えなくても大丈夫です。
ここでは、スペイン語とポルトガル語の子音に関する主な違いを紹介します。
スペイン語の「ハ行」はポルトガル語にはない
スペイン語と言えば、“J”や”G”の文字を用いたハ行の音が特徴的。
私たち日本人にとっては特に難しくはない発音ですが、”h”の音がない言語(フランス語など)が母語である学習者は結構苦労するそうです。
スペイン語のJとG
ja(ハ):Japonés(ハポネス):日本人
ji(ヒ):ajillo(アヒージョ):スペイン料理の定番
ge(ヘ):gente(ヘンテ):人々
jo(ホ):José(ホセ):人の名前
一方のポルトガル語には、そもそも”h”(=ハ行)の発音自体が存在しません。
そのため、”G”や”J”は文字通り「ジャ・ジ・ジェ・ジョ」の発音となります。
(これも、先述のポルトガル語ザジズゼゾ問題の理由かもしれません)
ポルトガル語のJとG
ja(ジャ):japonês(ジャプネーシュ):日本人
ji(ジ):azulejista(アズルジーシュタ):アズレージョ職人
ge(ジェ):gente(ジェントゥッ):人々
jo(ジョ):José(ジュゼー):人の名前
※ポルトガル語では”ji”の綴りはあまり使われず、”gi”で表すことがほとんどです。
ポルトガル語には巻き舌がない
「スペイン語=巻き舌」というイメージが強い人は多いのではないでしょうか。
単語の頭に来る”R”や、”RR”と二つ重なった場合に巻き舌で発音するのがルールのようです。
対するポルトガル語には、巻き舌の発音はありません。
普通のR:日本語よりやや強めの「らりるれろ」
単語の頭のR/二重のRR:喉を鳴らして発音
この喉を鳴らすRの音はカタカナでは書き表せないのですが、ハ行に近いラ行といった感じで、フランス語のRとかなり似た音です。
rapariga (女の子):ハパリーガ
de repente (突然):ドゥ フペーントゥ
「巻き舌ができない人たち、ようこそポルトガル語の世界へ!」と勧誘したいところですが、この喉から出すRの音も、慣れていないとかなり難しいかもしれません。
ポルトガル語はVとBを区別する
スペイン語について調べていてびっくりしたのが、日本人の永遠の宿敵とも言える“V”と”B”の音を区別しないという点。
どちらも「バ行」で発音されるそうです。
これは日本語と全く同じ。
やっぱりスペイン語は、日本人にとって取っつきやすい言語なのかもしれませんね。
一方のポルトガル語では、”B”と”V”は完全なる別の音です。
“B”:日本語の「バ行」
bem (良い):バィン
“V”:下唇に歯をあてる「ヴァ行」
vem (彼が来る):ヴァィン
英語など他の言語でVとBを間違えると伝わらないように、ポルトガル語においてもこの二つの音を間違えると確実に伝わりません。
ポルトガル語の「ヌシュヌシュ問題」の原因:”S”の発音
リエゾンが原因の「ザジズゼゾ問題」とともにポルトガル語を特徴づける「ヌシュヌシュ問題」。
初めてポルトガルを訪れた観光客に、「どうしてポルトガルではみんなロシア語を話しているの?」と尋ねられるのは結構なポルトガルあるあるです。
これは、ロシア語に特徴的な「シュ」「ジュ」「シィ」などの音が、ポルトガル語においてもかなり使われるためかもしれません。
はなさんの記事によると、スペイン語でも”S、Z 、C”は似たような「サ行」の発音になる問題があるとのことですが、ポルトガル語の場合は”S、Z、X”がこれにあたります。
ポルトガル語の”S”と”Z”は、基本的には「ス」「ズ」の発音ですが、語末に置かれたり、特定の母音や子音と組み合わされると発音が変化するのです。
S | Z | |
基本 | ス[s]
sábado (土曜日):サーバドゥ |
ズ[z]
trazer (持っていく):トゥラゼール |
語末 or
S+子音 |
シュ[ʃ]
japonês (日本人):ジャプネーシュ |
シュ[ʃ]
vez (回数):ヴェーシュ |
i+s/z+子音 | ジュ[ʒ]
capitalismo (資本主義):カピタリージュム |
ジュ[ʒ]
felizmente (幸運にも) :フリジュメントゥ |
母音+s/z+母音 | ズ[z]
visinho (隣人):ヴィジーニュ |
ズ[z]
Feliz aniversário! (誕生日おめでとう!):フリー ザニヴルサーリウ |
注目すべきは、上から二番目の「語末に置かれた場合」。
ポルトガル語にも英語と同様に単数形・複数形があり、複数の場合は単語の語尾に”-s”をつけます。
また、ポルトガル語では複数形の名詞を修飾する形容詞も、語尾に”-s”をつけて複数形に変化させる必要があるため、文の中の各単語の語尾が”-s”だらけになることもしばしば。
Comprei muitas cervejas frescas e baratas! (冷えてて安いビールをいっぱい買った!)
:コンプレイ ムィンタス スルヴェージャシュ フレーシュカシュ イ バラータシュ
語尾におかれた”s”の発音は基本的に「シュ」となるため、ポルトガル人がヌシュヌシュ言っているように聞こえてしまうのかもしれませんね。
まとめ:ポルトガル語の発音は難しい!でも簡単に話せる裏技も…
ポルトガル語が簡単に話せるようになる裏技、それは…
というわけで、ポルトガル語の発音の5つの特徴をスペイン語と比較しながら解説してきました。
もうおわかりだと思いますが、ポルトガル語はスペイン語に比べると、発音面での難易度がかなり高いです。
個人的には、散々「発音が難しい」と言われるフランス語よりも難しいのではないかと感じるほど。
「ポルトガル語、難しいのか~、じゃあやっぱりスペイン語にするか!」
と思った人、ちょっと待ってください。
こんなに発音面のハードルが高いポルトガル語ですが、比較的簡単に話せるようになる方法があるのです。
それは、ブラジルのポルトガル語を勉強すること。
ブラジルのポルトガル語は、ポルトガルのものとは発音・表現・文法まで大きく異なります。
ポルトガル語学習の最大の壁である母音に関しても、比較的口を大きく開いて発音されるので、かなり聞き取りやすいです。
ブラジルでは単語をつなげて発音するリエゾンも、かなり分かりやすくてワンパターン。
書いてあるものをそのまま読めばまあ通じるので、スペイン語並みにシンプルだと思います。
ポルトガルのポルトガル語を学習するメリットもある!
ここまで「ポルトガルのポルトガル語は難しい!」と声を大にして主張していても、中にはのぶよのように、あえて茨の道を選ぶチャレンジ精神あふれる人もいるかもしれません(笑)
あえてポルトガルのポルトガル語を勉強することには、一つメリットがあります。
それは、ポルトガル語習得後のスペイン語習得がものすごく簡単になる点。
記事の最初で言いましたが、スペイン語に関してほぼ知識ゼロののぶよでさえ、スペイン語の会話を8割ほど理解できるのです。
スペイン語の発音はかなりシンプルなので、ポルトガル語をちょっとスペイン語っぽくはっきりと発音すれば、かなり近い感じになるはず。
(実際にスペインを旅行したときは、この技で2週間過ごせたくらいですから)
魔法の言葉「ポルトゥニョール」
ポルトガル語(português)をベースにスペイン語の(espanhol)の発音をミックスしたこの話し方は、ポルトガルでは「ポルトゥニョール(Portonhol)」と呼ばれます。
ポルトガル人なら、誰もが多かれ少なかれ話すことができる、「イベリア半島の共通語」のような言葉と言えるかもしれません。
ただしこれはポルトガル人によるスペインへの片思い。
ポルトガル語に関してあまり知識のない人が多いスペイン(そもそも相手にしてない)では、この技が使える人は少ないです。
また、のぶよの元ルームメイトのブラジル人(と愉快なブラジルの仲間たち)は「ポルトゥニョールを話すことはできない&スペイン語を聞いてもあまり理解できない」と言っていました。
二言語をなんちゃって習得できるのは、ポルトガルのポルトガル語をわざわざ学んだ人へのご褒美なのかもしれませんね(笑)
というわけで、ポルトガル語とスペイン語のどちらも習得したい人には、ポルトガル語→スペイン語の順番を強くおすすめします。
いったいどこに需要があるのかわからない今回の記事。
ポルトガルのポルトガル語を学ぼうという人はかなり少数派でしょうか、その物好きな誰かの役に立ったことを願います(笑)
むしろこの記事がきっかけで、「やっぱりザジズゼゾヌシュヌシュ言語は無理!スペイン語にしておこう。」と考えていただくのもアリ。
あまりポピュラーではないポルトガルのポルトガル語に関して、少しでもイメージをつかんでもらえたなら嬉しいです!
Muito obrigado!
スペインについて知るなら、今回の記事のスペイン語編を書いてくださった(というかのぶよが乗っかった)はなさんのブログへGo!
スペイン生活や語学の学習方法はもちろん、西洋美術などについても分かりやすく解説してくれています。
留学やワーホリ生活のリアルや費用についても書いてあるので、とっても参考になりますよ!
コメント
のぶよ様
初めまして。
ポルトガル語について調べるうちにこのブログにたどり着きました。
私は現在スペイン語を勉強しておりまして最近ポルトガル語にも興味を持ち始めたのですが、この記事でもご説明されているとおり、ポルトガル語の発音の複雑さに恐れおののいています。
今後もいろいろ学習の参考にさせていただきたいと思います。
しゅん様
コメントいただきありがとうございます!
(ポルトガルの)ポルトガル語とスペイン語を比べると、かなり似ているにもかかわらず発音が全くことなる点に、よく驚きの声をききます。
文法などは近いので、どちらか一つを学べばもう一つの習得にも役にたつと思います!
ポルトガルややポルトガル語に興味を持っていただくのはとても嬉しいです。言語学習、どうぞ頑張ってくださいね!
小山のぶよ