こんにちは!元ポルトガル在住ののぶよ(@nobuyo5696)です。
ポルトガルに行ったことがある日本人は、いったいどのくらいいるのでしょうか。
日本と地理的には正反対の、ヨーロッパ大陸最西端に位置するポルトガル。
2020年現在、日本との直行便は運航されておらず、フランスやイタリア、スペインなどの名だたるヨーロッパの観光大国に比べると、どこか地味な印象がぬぐえません。
しかしながら、はるばるポルトガルまで足を運んだ日本人は、みんな口を揃えてこう言います。
「初めて来たのに、何だか懐かしい気持ちになる」と。
そして、数日間~数週間のポルトガル滞在を終えて帰路についたと思ったら、あら不思議。
「ポルトガル良かったなあ~また行きたいなあ~」という気持ちになっているのです。
それはまるで、ポルトガル沼。
一度足を踏み入れたらもう最後。その魅力にどっぷりはまって抜け出せなくなってしまうのです。
ではどうして、ポルトガルという小国は私たち日本人の心を掴んで離さないのでしょうか。
気候の良さや物価の安さなどは言うまでもありませんが、ポルトガルと日本の間には文化や人々の気質などにおいての共通点が感じられるように思います。
これこそが、日本人がポルトガルで感じる絶妙な居心地の良さの理由の一つなのかもしれません。
今回の記事では、日本人のツボをここぞとばかりに押してくるポルトガルの不思議な魅力を紹介していきます。
食文化や芸術、人々の気質に至るまで、何だかほっとするポイントがいっぱいのポルトガル。
読み終わるころには、あなたも見事にポルトガル沼入りしているかも…
“Bem-vindos!”(ようこそ!)
1.日本とそっくり?ポルトガルの食文化
ある旅行先が自分に合っているかどうかを判断する上で、食事が口に合うかどうかはかなり重要なのではないでしょうか。
ヨーロッパの料理と言えば、パスタやピザの本場であるイタリア料理や、見た目も華やかなフランス料理など、日本でもかなりポピュラーなものばかり。
ヨーロッパの料理はどれも美味しく、見た目にも美しいものが多いのですが、毎日食べるとなるとどうしても飽きてしまいませんか?
イタリア旅行の始めこそ、本場のポモドーロ(トマトソース)の美味しさに感動したのぶよでしたが、1週間もすると、パスタ・ピザ・ラザニア等の怒涛の小麦粉攻撃に若干辟易してしまいました。
フランス料理でも同じで、芳醇なバターやチーズを用いた料理と本場のフランスパンは初めこそ感動ものですが、徐々に飽きてしまいました。
一方で、ポルトガル在住時にほぼ毎日ポルトガル料理を外食&自炊していたのですが、一度も飽きたことはありません。
「ポルトガル料理」と聞いて具体的なイメージが浮かぶ人は、日本人ではかなり少数派だと思います。
地域によって多少の差はあるものの、ポルトガル料理を特徴づけるものは次の三点。
米文化
豊富なシーフード
素材の味を引き出す調理法
順番にどんなものなのか見ていきましょう。
ポルトガルでは準主食!ヨーロッパでは珍しい米文化
意外に思うかもしれませんが、ポルトガルはかなりの米文化の国。
お隣のスペインでもパエリアなどお米を使った料理は見られるものの、日常的に食べるかどうかと聞かれると疑問。
やっぱり主食はパンのような気がします。
ポルトガルの場合は、肉料理・魚料理問わず、サイドディッシュとしてお米が添えられることが普通です。
オリーブオイルとニンニク、少量のブイヨンでほのかに味付けがされているのが一般的なポルトガルのご飯。
毎日お米を食べる日本人からすると、何の抵抗もなく受け入れられる(むしろ嬉しい)食文化の一つでしょう。
シーフード大好きなポルトガル人
シーフード文化に関しては言わずもがなで、ヨーロッパの中では魚介類をかなり多く消費する国の一つです。
欧州委員会のデータ(2015年)によると、ポルトガルは一人当たりの魚介類の消費量が年間55.9kgとEUで最も魚を食べる国だそう。
ちなみに、日本の一人当たりの水産物消費量は、年間たったの24.6kg。(水産庁の2016年調査による)
意外にも、ポルトガル人の半分以下しか魚介類を食べていないのです。
そんなお魚天国・ポルトガルでは、バラエティー豊かなシーフードを味わえます。
イワシやアジ、鯛などの魚を食べるのは当たり前。
イカやタコ、カニやエビなどの甲殻類やあさりなどの貝類、果てはアンコウまで。
ヨーロッパの食文化において、ここまで豊富な種類のシーフードを食べる文化があるのはポルトガルくらいでしょう。(もしかしたらスペインも)
大西洋の荒波で育った魚介類は、どれも脂が乗った絶品。
生で魚を食べる文化こそありませんが、余計な味付けをせずに塩焼きでシンプルに味わうことができるのも嬉しい点です。
下味をつけて寝かせる調理法とだし文化
ポルトガル料理=魚というイメージが強いですが、肉料理だってポピュラーです。
ポルトガルの肉料理の調理法は、フランスやイタリアなどのソース文化とは一線を画したもの。
というのも、肉類にはあらかじめ下味をつけて寝かせておく調理法が一般的なのです。
和食でも鶏肉を醤油やショウガに漬けて寝かしたものを調理したりしますが、ポルトガルでは豚肉にオリーブオイルとニンニク、レモンで下味をつけて一晩寝かせておくのが主流です。
また、新鮮な野菜や肉類をじっくりと煮込んで作る料理に欠かせないのが、ブイヨン(=だし)。
ブイヨン=鶏というイメージがありますが、ポルトガルではその種類も豊富。
魚のブイヨン
貝類のブイヨン
キノコのブイヨン
など、日本のカツオだしや昆布だしのように料理によって使い分けられるのです。
中には、Caldo para arrozというご飯を炊くときに利用するブイヨンまであるほど。
日本から遠く離れた国で感じられるだし文化。
ヨーロッパでここまでだしを多用し、食材の下味をつけることにこだわる調理法がされる国はかなり珍しいのではないでしょうか。
2.サウダージ漂う、懐かしさに満ちたポルトガルの町
ポルトガルの町には、そこはかとないノスタルジーが漂っています。
首都のリスボンや北部のポルトなど、坂道に連なるレトロな町並みを散策していると、「初めてなのに何だか懐かしくなる」という不思議な感覚にとらわれるでしょう。
これは単なる気持ちの問題ではないと思います。
ポルトガル語には「サウダージ(Saudade)」という言葉があり、ポルトガルに漂う懐かしく思わせる雰囲気の理由を示しています。
他のどの言語にも直訳ができない「サウダージ」。
日本語にするなら「郷愁・哀愁・恋しさ・儚さ・懐かしさ」などが混ざりあった複雑な気持ちを表します。
日本人が散りゆく桜の花びらを見て儚さを感じるように、ポルトガル人もレトロな町を歩いたり、海を眺めたりしながら、昔の出来事に思いを馳せるのです。
ポルトガルでは、このサウダージという感情がとても大切にされています。
昔の友達との思い出話をしているときに、「Saudade!(ああ、懐かしい!)」
海で夕日を眺めながら、「Saudade…(はぁ…切ない)」
食堂で家庭的な料理を食べたら、「Saudade…(おふくろの味…恋しい)」
のように、日々の会話の中でかなりの頻度で登場します。
また、サウダージを絵にかいたようなレトロな食堂や商店がちゃんと残されているのもポイント。
スーパーマーケットや欧米系のチェーンのレストランも上陸してはいるものの、大多数のポルトガルの人々の日常はこうした昔ながらのサウダージがぷんぷん香るお店にこそあるのです。
日本人が昭和の雰囲気が残る日本の町並みや、レトロな高架下の屋台に懐かしさを覚えるのと同じようなことかもしれません。
古くは俳句や短歌の中で切なさや懐かしむ気持ちが詠まれ、現在でも「古き良き○○」という枕詞が私たちの心をくすぐるように、この「懐かしみ」は遺伝子レベルで私たちの心に刻まれているのかもしれません。
一方のポルトガルでも、サウダージを感じることは良いことと認識されており、この国に漂う独特な情緒を形成していると言っても過言ではありません。
500年前の大航海時代の栄華が香る(現在は見る影もないですが)ポルトガルのレトロな町並みと人々が持つサウダージの感覚は、日本人の「懐かしみスイッチ」に見事にフィットしているような気がします。
3.日本人に似た気質?ポルトガル人ってこんな感じ
先述のサウダージにも関連するのですが、ポルトガル人の気質はどこか日本人に似たものがあります。
ラテン系民族ということで、イタリアやスペインの陽気な人々のイメージと同じようなものだと思われがちなのですが、ポルトガルの人々に関しては完全にヨーロッパにおける「陰」の部分です。(褒めてます)
「ラテン系民族=パーティー、野外フェス、楽天的」といった陽キャラなイメージは、ポルトガルの人々に出会うと180°変わることでしょう。
ポルトガル人は控えめでシャイ
ポルトガル人には控えめでシャイな人がとにかく多いです。
(もちろん人によりますが)
お隣のスペインと比べてみると、人々の気質はまるで正反対。
陽気で楽天的な人が多いスペインからポルトガルにやってくると、どこか物憂げで陰気臭い感じを受けるかもしれません。
ポルトガルのポルトガル語はあまり口を開けずに発音され、ボソボソしているため、その印象に拍車がかかります。
(ブラジルのポルトガル語は口を大きく開けてはっきりと発音されます)
初対面こそぶっきらぼうで、他人に対して底抜けの笑顔を向けてくれることは少ないですが、何回も会っているうちに心を開いてくれるのがポルトガルの人々。
「ウチとソト」の感覚が根付く日本人の気質とよく似ているように感じます。
ポルトガル人は我慢強い
ポルトガル人は我慢強いことでとにかく有名。
それを裏付けたのが、10年ほど前に起こったヨーロッパ金融危機でしょう。
ギリシャやイタリアなどとともに深刻な財政危機に陥って、経済が停滞していたポルトガルでしたが、緊縮財政政策が発動されることなく経済回復を達成した国として後に評価されました。
政府の政策や観光業の発展など様々な要因が考えられますが、一番の理由は、ポルトガル人の我慢強さにあるのかもしれません。
当時、公的予算が極限まで削減されていき、公共サービスが制限されていったポルトガル。
そんな状況の中でも、人々は諦めずに自分の仕事を全うし、見事経済回復を達成することができたのです。
ポルトガル人の我慢強さを良しとする気質は、大航海時代に遡ります。
当時、新大陸発見を目指した船にあるだけの食料を積み込んだため、ポルトガルに残った人々は厳しい食糧不足の中を生き抜いてきたと言われています。
大航海時代の始まりを担ったポルトでは、食文化にも当時の人々の我慢強さが表れています。
それが、ポルト名物のトリパス(Tripas)。
牛や豚の内臓を煮込んだシチューです。
船乗りたちのために野菜や肉を提供したため、ポルトの人々は残った内臓を食べて飢えを耐え忍んだことから生まれた料理です。
ドイツやイギリスなどの北ヨーロッパの人からは、スペインやイタリアなどの南ヨーロッパ諸国と同じくくりにされて、「あいつらは働かずに遊んでばかりいる」と言われてしまいがちですが、実はポルトガル人にはかなり働き者が多いです。
(もちろんスペインやイタリアにもいるでしょうが)
しかしながら、そもそもがのんびりしているポルトガル人は、皆のーんびり・ゆーっくりと働きます。
効率を重視する北ヨーロッパ諸国にとっては、怠けているように見えてしまうのかもしれません。
ポルトガル人はかなり小柄
ポルトガルに来てびっくりしたことの一つが、ポルトガル人は男女問わず背が低めで細身の人が多いという点。
身長173cmののぶよですが、自分より突出して背が高いポルトガル人男性を見かける機会はとても少なかったです。
女性に関しても小柄な人が多く、日本人女性とあまり変わらない背格好の人が多いと思います。
気になったのでデータで見てみると、納得の結果が。
ポルトガル人の平均身長は、男性173cm/女性163cmで、なんとヨーロッパで最も平均身長が低い国なのです。
ちなみに日本人の平均身長は、男性171cm/女性158cm。
つまり、ポルトガル人とさほど変わらないことになります。
食文化の影響もあってか、肥満体系の人もあまり見かけないポルトガル。
老若男女問わず、ほっそりした人が多い印象です。
ポルトガル人に聞いたところ、「経済危機の時に満足に食べられなかったからね~あはは」と冗談めいたことを言っていましたが、これがどこまで本当なのかすごく気になります(笑)
いずれにせよ、ポルトガルでは身長が高くがっちりした欧米人独特の威圧感を感じることは稀。
オランダやドイツなどゲルマン系の国のように、周りがみんな180cm越え+骨太、なんて状況にはまずなりません。
みんな日本人と似たような体系なので、なんとなく溶け込みやすくて居心地の良さが感じられるのかもしれませんね。
4.地理的に正反対でも歴史的な深いつながりがあるエモさ
ユーラシア大陸の東の果て(というか大陸にすら属していない)日本から、西の果てであるポルトガルを訪れると、「はるばるここまでやってきたなあ~」という達成感に包まれるもの。
ユーラシア大陸最西端のロカ岬を筆頭に、ポルトガルには「最果ての地」を感じさせる場所が数多くあります。
日本からポルトガルの距離は、10927km。
東京~アメリカ大陸東海岸に位置するニューヨークまでが10844kmですから、日本人にとってポルトガルがどれだけ遠い国かお判りいただけるのでは。
こんなに離れた二つの国ですが、歴史的にはとても重要なつながりがあったことは誰もが知るところ。
東アジアの辺境の地に浮かぶ日本へ初めて到達したヨーロッパ人は、ポルトガル人でした。
鉄砲やキリスト教をはじめとする西洋文化を日本に初めて伝えたポルトガル。
日本語の中には、500年前当時に伝わったポルトガル語がそのまま残っている単語もあり、両国のつながりが感じられます。
一方のポルトガルでは、大航海時代が終焉した後の17世紀に、当時植民地としていたマカオや日本の芸術に影響を受けたシノワズリ(東洋趣味)文化が花開きます。
大陸の両端という離れた場所に位置するにも関わらず、古くから交流があり、互いの文化に影響を与えた日本とポルトガル。
離れていても心のどこかでつながっているこの二国の関係を、今風の言葉で表現すると「エモい」となるのでしょうか(笑)
ちなみに、ポルトガル人が日本にやってきたのは偶然の産物だそう。
マカオを植民地化していたポルトガルの商人たちが、交易用の鉄砲を船に積んで中国大陸に向かっていたところ、嵐によって東に流されて、偶然種子島に漂着したのです。
いつの時代も、ポルトガルの行き当たりばったり感は変わっていません(笑)
5.ポルトガルの芸術・音楽の感性は日本と似ている?
ポルトガル人と日本人の類似点は、芸術面や音楽の好みにおける感性の面でも語ることができます。
日本の浮世絵の影響が見られるアズレージョ
日本の演歌のように人々に愛されるファド
ポルトガル人の感性が感じられる二つのポルトガル名物。
これらも、日本人の心をギュッとつかみます。
ポルトガル芸術の結晶!アズレージョ
ポルトガルが大航海時代に出会った日本やマカオの芸術手法に影響を受けたシノワズリ(東洋趣味)文化は、当時の絵画や工芸品などに見られますが、特筆すべきがアズレージョでしょう。
アズレージョとは、ポルトガルのタイルアートのこと。
元々はイベリア半島を支配していたイスラム教徒たちが持ち込んだ文化です。
当初はカラフルで凹凸がついた装飾方法が主流だったアズレージョですが、大航海時代の終焉後の17世紀にポルトガルで独自の発展を遂げます。
それは、白を基調としたタイルに青一色のみで色付けし、その濃淡で奥行きを表現する技法。
これは、東洋の磁器の装飾方法や、日本の浮世絵の技法に影響を受けたものだとされています。
現在「アズレージョ」と聞いて私たちが思い浮かべる真っ青なタイルの多くは、この時代のもの。
現在でこそポルトガルらしい風景の一部となっていますが、日本の芸術が与えた影響も大きかったのかもしれませんね。
哀しい曲が好きな国民性の象徴?ファド
ポルトガルの伝統音楽と言えば、ファド(Fado)。
よく「ポルトガルの演歌のようなもの」と紹介されますが、なかなか的を射ていると思います。
薄暗いファドハウスで、哀愁がこもったポルトガル・ギターの甘い音色にのせ、感情をこめて歌われるファド。
先述の「サウダージ(郷愁・哀愁)」を強く感じさせるポルトガル名物です。
ファドの曲調や歌詞のほとんどは、悲しいものであるのもポイント。
日本の演歌で支持される曲の多くが、失恋や悲しみを歌ったものであることとよく似ています。
ポルトガル音楽がすごいのが、ファド以外の現代風ポップスなどでも、なぜかサウダージが感じられること。
夏の開放感を歌った歌でさえ、どこか切ない感じを与えるのは並大抵のことではありません。
日本で失恋ソングが大衆に支持されるように、ポルトガルも悲しい曲が愛されるお国柄のよう。
ラジオでヒットチャートを聴いていると、そのほとんどが失恋ソングだったりするのはポルトガルあるあるです(笑)
6.ヨーロッパなのに気取らずに過ごせる雰囲気
「ヨーロッパ」と聞いて多くの人々がイメージするパリやローマ、ウィーンやロンドンなどは、どこも優雅な雰囲気の町並み。
せっかく行くのなら、ちゃんとした服装でちょっと良いレストランに行ったり、オペラを鑑賞してみたり、ショッピングも楽しんだり…
こうした「THE・ヨーロッパ」な雰囲気が魅力の都市では、その場所に適した楽しみ方がありますよね。
一方で、生まれてこの方バックパッカーなのぶよは、ウィーンやパリなどのお洒落なイメージの町ではちょっと肩身が狭く感じてしまいがち。
周りがちゃんとした服装なので、自分もちゃんとした服を着なければと思ってしまいますし、物価も高めなのであまり羽を伸ばすこともできません。
町並みも整然としすぎていて、ちょっと気後れしてしまうのです。
一方のポルトガル。
最大の都市であるリスボンでさえ、そんな心配とは無縁です。
たとえリスボンの中心街へ行くときでも、服装にこだわる必要は全く感じません。
(自分が住んでいるからかもしれませんが)
というのも、ポルトガル人は総じて服装に対するこだわりが薄めな人が多いため。
すぐ隣のスペイン・マドリードに旅行した時に、びっくりしましたから。
人間はこんなにスタイリッシュになれるものなのか…!と(笑)
温暖な気候もあって、一年中薄着の人が多く、あまり重ね着をする文化もないポルトガル。
ちょっとおしゃれなレストランに行く時も、ハーフパンツとサンダルで大丈夫なほどに、服装に対する人々の目は厳しくありません。
町並みこそヨーロッパらしい雰囲気ですが、ふと上を見上げると洗濯物(ヨレヨレの下着率も高め)がはためいているローカルな風景が、リスボンの中心街でさえ見られるのがポルトガル。
一方で、スペインに行ったときは、外から見える場所に洗濯物を干す文化がないことにびっくりしたくらいです。
というわけで、ポルトガルではあまり他人の目を気にする文化はないのではないかと思います。
自分も気にしないし、他の人も気にしないという、良い意味での無関心文化。
これこそが、ポルトガルという国に存在する居心地の良さの最大の理由かもしれません。
おわりに
というわけで、のぶよが愛してやまないポルトガルの人々の気質や文化面での魅力を、主観たっぷりで語ってきました。
ヨーロッパにありながら、気取った感じはなく、どこかほっとする。
そんな素朴で落ち着いた雰囲気がポルトガルの最大の魅力なのかもしれません。
地理的に遠く離れているのに、なぜか日本との類似点がいくつもあり、初めての訪問でも居心地の良さを感じることでしょう。
日本ではまだまだ定番の旅行先ではない今こそが、穴場感を最大限に満喫するチャンス。
素朴で懐かしい風景に満ちた最果ての国へ、足を運んでみてはいかがでしょうか。
コメント
うんうん、そうそう、と頷きながら読みました。ポルトガルの素晴らしさをうまくまとめてくださりありがとうございます!
Jin様
コメントありがとうございます!
完全なる主観でしかないのですが、ポルトガル愛が伝わったのならとても嬉しいです!
もっと多くの人にポルトガルに来ていただいて、見事ポルトガル沼にはまっていただきたいと考えています(笑)
とりあえず、コロナが終息するのを待つしかありません。
小山 のぶよ 様
初めまして。沢と申します。初めて貴ブログを拝読しました。FBで「ポルトガル」が目に入ったので、ついつい読み進めてしまいました。実は3回目のサンティアゴ巡礼を8月末にリスボンから歩き始める予定で、準備を進めてきましたが諦めました。他の記事も読み、その時の楽しみにします。ありがとうございました。
沢様
コメントいただきありがとうございます!
サンティアゴ巡礼、素敵でしたでしょうね。
自分は歩く体力も気力もないので、サンティアゴ周辺をバイクでまわるだけに留めておきました。
現在の先行きが見えない状況で、8月末まではまだ時間があるとはいえ、中止なさるとういう判断は賢明だと思いますが、お悔しい気持ちになられたことをお察しします。
ただ、ポルトガルもサンティアゴもなくなるわけではありません!現在の未曽有の状況が終息を迎えたら、おいでいただける日が来ることを信じております。
温かなコメント、とても励みになります。こちらこそ、ありがとうございました。