こんにちは!ジョージア滞在も2年半、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
これまで訪れた国や地域で食した料理を再現&レシピをシェアする新企画が「のぶよキッチン」。
今回は、ヨーロッパ最西端のポルトガルで愛される定番料理・ビファナ(Bifana)を特集します!
もともと「ビファナ」という言葉は、ポルトガル語で薄切りにした豚肉のこと。
現在では、豚肉をパンに挟んだハンバーガーのような料理を指すようになりました。
甘辛いタレに絡めてじっくりと調理された豚肉は、昇天級の柔らかさと味わい深さ。
日本人的になんだか懐かしくなる素朴な味わいも嬉しく、ポルトガルで食べて一気にビファナ沼にハマってしまう旅行者も多いのだとか…(のぶよがまさにそれ)
日本ではほとんど知られていないビファナですが、ポルトガルでは全国どこでも食べられる超定番のファストフード。
老若男女問わず人々に愛され続けているポルトガルのソウルフードを、ユーラシア大陸の反対側に位置する日本でも味わってみてほしいです!
今回の記事は、ビファナのレシピを紹介するもの。
リスボン在住時代に通いまくったビファナ専門店の味をそのままに再現しています!
これまでの旅の中で食した絶品料理の数々を、地元の人に教えてもらったレシピで再現する企画が「のぶよキッチン」。
「本場の味をそのままに」をコンセプトに、できる限り現地のレシピそのままにお伝えしていますが、日本でも再現しやすいアレンジTipsもふんだんに盛り込んでいます!
ポルトガル料理の超定番「ビファナ」とは?基本情報&材料
・調理時間:35分
・材料費:約600円(4人分)
・お手軽度:★★★★☆
・日本での再現しやすさ:★★★★★
ポルトガル料理の例に漏れず、ビファナの材料はとてもシンプル。
特別な野菜やスパイスは必要なく、日本でごく普通に手に入る材料のみで作れてしまいます。
また、煮込む時間は20分ほどと、比較的短時間でできるのも嬉しい点です。
ビファナの味の決め手となるのが、赤パプリカペースト(またはパウダー)と、タレのベースとなるアルコール類。
地域によって白ワインやポートワイン、ウイスキーなど使用されるアルコールの種類は変わってきますが、今回はリスボン風ビファナの甘辛い味の再現を目指してビールを使用して煮込むことにします。
【基本の食材】
・豚ブロック肉:400g ※注①
・玉ねぎ:中サイズ1個
・ニンニク:3片
・バーガー用パン:4個 ※注②
・レモン:2分の1個
・ビール:200ml ※注③
・オリーブオイル:大さじ1
【スパイス・調味料・ハーブ】
・塩:大さじ1
・胡椒:小さじ2
・ローリエの葉:1枚
・パプリカペースト or 粉末:大さじ1
・トマトペースト:小さじ2
※注①:日本なら豚の薄切り肉が手に入りやすいと思うので、そちらで代用するのがおすすめ。しゃぶしゃぶ用の豚肉でも、生姜焼き用のやや厚めの豚肉でもお好みで!
※注②:ポルトガルのビファナの定番は、円形の硬めのポルトガル風パンを半分に切って具を挟んだもの。ポルトガルのパンは日本ではまず手に入らないと思いますが、フランスパンで代用するのが最も近い食感になると思います。
※注③:ビールを白ワインで代用すると、あっさりした仕上がりに/ウィスキーを少し加えるとコクが増します。お好みで数種類のアルコールを調合するのもOK!
ビファナのレシピ・作り方
①オリーブオイルでニンニクと玉ねぎを炒める
まずは、フライパンにオリーブオイル(大さじ1)を敷いて熱し、みじん切りにしたニンニク(3片)とすりおろした玉ねぎ(中1個)を炒めます。
弱火~中火で10分ほどじっくりと炒めて、油にしっかりと風味がつくようにしましょう。
玉ねぎは必ずすりおろしたものを使いましょう。
ビファナはパンと豚肉のシンプルな食感が決め手となるため、みじん切り等だと玉ねぎの食感が邪魔になってしまうのです。
②豚肉を薄切りにする
玉ねぎとニンニクを炒めている間に、豚肉(400g)を薄切りにしていきます。
ポルトガルのビファナは店によって肉の薄さが大きく異なるのですが、個人的には3mm~4mmほどの薄さ(生姜焼きの豚肉くらい)が最もポピュラーだと思います。
日本で市販されている豚の薄切り肉を使用する場合は、このステップは飛ばしてOKです。
豚肉をマリネしてもOK
ポルトガル料理に特徴的な調理法で、肉を調味料でマリネして数時間~ひと晩寝かせておくというものがあります。
ビファナの豚肉も店によっては前日からマリネしておいたものが使われる場合がありますが、薄切り肉を使用する場合は煮込む際に味がしっかりとつくので、マリネしなくても十分に美味しくできると思います。
③豚肉を味付けして炒める
ステップ①で炒めたニンニクと玉ねぎに火が通って黄色っぽくなってきたら、薄切りにした豚肉を加え、ローリエの葉以外の調味料をすべて投入して弱火~中火のままで炒めます。
・塩:大さじ1
・胡椒:小さじ2
・パプリカペースト or 粉末:大さじ1
・トマトペースト:小さじ2
④豚肉に火が通ったらレモン汁を入れる
豚肉に火が通ったら、レモン(2分の1個)を搾って全体になじませながら、弱火~中火のままで1分ほど炒めます。
⑤ビールを入れて20分煮込む
調味料が全体に行き渡ったら、ビファナの味の決め手となるビール(200ml)とローリエの葉(1枚)を入れて煮込むステップ。
ポルトガルではやや甘味が強めなビールが好まれ、完成時の甘味の決め手となるので、できればラガービールよりも甘めのビールを使用するのがおすすめ。
火は弱火~中火のままで蓋をし、20分ほど煮込みましょう。
20分煮込んだら蓋を開けて味見し、塩胡椒で調整すればビファナの具は完成です。
⑥半分に切ったパンに豚肉をどっさりと
ビファナの具が完成したら、パン(4個)を横半分に切り、アツアツの豚肉をたっぷりとのせます。
このとき、パンに煮汁をたっぷりと染み込ませるのがポイント。
「これでもか!」と、はみ出さんばかりに大量の肉を挟むのがポルトガル流です!
おわりに:ビファナの美味しい食べ方
▲ というわけで、ビファナの完成形がこちら!
硬めのパンの食感と、舌先でとろけるほどに柔らかい豚肉の食感が見事なハーモニーです。
まるで豚の生姜焼きを思い出させるような甘辛いタレの味は、とてもコク深いもの。
ニンニクと玉ねぎの香ばしさ、パプリカの奥深い風味も加わり、しっかり目の味つけにヤミツキになります。
ポルトガルでは、ビファナのタレは時間が経つほど美味しくなると言われるもの。
創業以来、タレをつぎ足しながら豚肉を煮込んでいると噂のビファナ専門店まであるほどです。▼
調理した豚肉とタレを寝かせておくことで、素材の旨味や甘味がさらに増して重厚な風味を演出してくれるのです。
調理済みの豚肉は冷蔵庫に保管して2日ほどしか持ちませんが、タレは次回のために残しておいてつぎ足していくのもアリ。
1回目より2回目、2回目より3回目のほうが、より美味しいビファナができるはずです!
ユーラシア大陸の反対側に位置する小国のローカルグルメで、大西洋の風を感じてみてはいかがでしょうか。
これまでの旅の中で食した絶品料理の数々を、地元の人に教えてもらったレシピで再現する企画が「のぶよキッチン」。
「本場の味をそのままに」をコンセプトに、できる限り現地のレシピそのままにお伝えしていますが、日本でも再現しやすいアレンジTipsもふんだんに盛り込んでいます!
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