カズベキへのアクセス・エリア内交通
ジョージア最大の観光地の一つであるカズベキへは、首都のトビリシからのアクセスが基本となります。
カズベキ入りするための交通手段はかなり充実しているのですが、カズベキのエリア内の見どころを結ぶ交通手段は絶望的に発展していないのが旅行者の悩みどころ。
ここでは、カズベキ観光の前に知っておきたい移動・交通手段に関する情報を解説していきます。
トビリシ~カズベキのアクセス・行き方
ジョージアの首都・トビリシ~カズベキ間には「ジョージア軍用道路」と呼ばれる幹線道路が走っており、乗り合いバスのマルシュルートカで3~4時間ほど。
季節にかかわらず1時間に1本程度と多くの便が走っているので、とても利用しやすいです。
マルシュルートカ以外にもこの区間にはいくつかの交通手段があり、予算やスケジュールに合わせて好きなものを選べるのがポイント。
大きく分けて以下3つの選択肢があります。
・マルシュルートカ(公共ミニバス):15GEL(=¥693)
・ツーリスト・ミニバス(観光しながら移動するミニバス):30GEL(=¥1386)~
・タクシー:150GEL(=¥6932)~
交通手段を選ぶ際のポイントとなるのが、カズベキに至るジョージア軍用道路沿いにも見どころが点在している点。
タクシーやツーリスト・ミニバスなどは、観光しながら移動できるので、片道は利用するのがおすすめです!
カズベキのエリア内交通
トビリシからのアクセスは抜群に便利なカズベキですが、エリア内の移動手段に関してはかなり限られてきます。
路線バスなどの公共交通手段は存在しないため、一般的なジョージアでの交通費(=格安)に比べると多少の出費を覚悟しなければなりません。
タクシー
カズベキ中心街以外のエリアの移動手段として最もスムーズ&快適なのがタクシーをチャーターすること。
カズベキ中心街のマルシュルートカが到着する広場にはタクシーが客待ちをしているので、簡単に利用することができます。
カズベキのタクシー料金はメーター制ではないものの、行き先によってある程度料金相場が決まっているのがポイント。
季節や観光客の多さ、交渉の腕によって変わってはくるものの、だいたいの目安は以下の通りです。
カズベキ周辺各スポットへのタクシー料金目安
(1台あたり往復/待機時間込み/2022年7月更新)
・ゲルゲティの三位一体教会:20GEL~30GEL(=¥924~¥1386) →60GEL(=¥2779)
・ジュタ・バレー:80GEL~100GEL(=¥3697~¥4621)
・トルソ・バレー: 80GEL~100GEL(=¥3697~¥4621) →120~150GEL(=¥5558~¥6947)
・グヴェレティの滝:30GEL~40GEL(=¥1386~1848) →60GEL(=¥2779)
一緒に利用する人数が多ければ多いほど一人当たりの料金は安くなるので、一人旅の場合は一緒に行く人を宿泊先などで探すのも一つの手です。
注意したいのが、カズベキのタクシードライバーの中には悪徳な人もいる(料金を跳ね上げて請求/待機するようにお願いしたのに勝手に帰ってしまっている)とかなり言われているので、利用時には注意が必要な場合もある点。
最も安全なのは、宿泊先の人にお願いしてタクシーを手配してもらうことだと思います。
カズベキはとても小さな町なので、悪徳ドライバーの噂は地元の人なら誰もが知っています。
のぶよも「こいつだけはやめておけ!」というドライバーの話をかなり耳にしたのですが、ここで書くと名誉棄損になったら嫌なので(笑)、知りたい人は直接お問い合わせしてください。
Mountain Freaks社のミニバス
タクシーを利用せずに、カズベキ周辺の見どころへと足をのばしたい人におすすめなのが、カズベキで唯一のシャトルバスサービスを提供しているMountain Freaksという会社のミニバスを利用すること。
・グヴェレティの滝:1日1便 (12:00)
・ジュタ・バレー;1日2便 (9:00 / 11:00)
・トルソ・バレー:1日2便 (9:00 / 11:00)
と3か所へのバスがあり、いずれも夏季のハイシーズン(7月~10月)なら毎日運行されています。
各スポットへの往復のミニバス + 観光の待機時間を含めて、どの便も一人30GEL(=¥1386)と良心的な価格。
一人で色々な場所を訪れる場合は、最も安い交通手段となります。
注意したいのが、Mountain Freaks社のミニバスの定員はどれも7名で、完全予約制である点。
マルシュルートカのように、当日その場に行って乗れるものではなく、いわば「ちょっとした現地ツアー」のような感じです。(ガイド等はなく、あくまでも往復の交通手段のみの提供ですが)
ネット予約等にも対応していないため、現地オフィスに直接出向いての予約となります。
席が空いていれば当日の予約も可能ですが、ハイシーズンにはほぼ満席となってしまっているそうなので、前日までに予約しておくことを強くおすすめします。
また、3名以上の予約がない場合はミニバスの運行はされない(=翌日などに振り替えとなる)点にもご注意を。
個人でカズベキ近郊エリアをまわりたい場合は、この会社以外に同じようなミニバスサービスを提供している会社はありません。
のぶよはカズベキ観光にMountain Freaks社を利用する気満々だったのですが、時は2020年。
コロナウイルスの影響でジョージアが国境封鎖をしたため、従業員たちが入国できず、オフィスは閉鎖されていました。(Mountain Freaksはポーランド人経営の会社です)
事前に問い合わせしてその事実を知ったのですが、対応はとても早く好印象だったので、信用できる会社だと思います。
ぜひ使ってあげてください!
ヒッチハイク&徒歩
というわけで、Mountain Freaksのミニバスの運行がなく、万事休す…と思ったのぶよ。
しかしながら、カズベキ周辺の観光スポットへは徒歩&ヒッチハイクでアクセスすることも不可能ではありません。
タクシーを使わない主義ののぶよは、ダリアリ渓谷、ジュタ・バレー、トルソ・バレーの全てにヒッチハイクと徒歩で日帰り観光しました。
人間に不可能はないのです(笑)
それぞれのスポットでのヒッチハイク&徒歩でのアクセスに関しては、それぞれの観光情報の記事内で解説しているのでそちらをご参考にしてください。
(のぶよ的には、運行さえあるなら普通にMountain Freaksのバスを利用すれば良いと思いますが)
カズベキ観光の季節は?おすすめベストシーズン
カズベキは標高1600m以上に位置する、コーカサス山脈に囲まれた町。
エリア内には標高2000mを超える場所も多く、その気候はトビリシなどジョージア他地域と大きく異なることはイメージできるでしょう。
カズベキの気候を一言で表すと、一年を通してとにかく不安定。
天気予報で晴れマークがついていても急に灰色の雲がやってきて大雨になったり、反対に雨予報だったのに青空が広がることもあります。
それでも、晴れる可能性が多いベストシーズンのようなものはちゃんとあるのでご安心を。
ここからは、カズベキの各季節の気候と旅行のベストシーズンを解説していきます。
カズベキの春(5月初旬~6月中旬)
長い冬がようやく終わり、雪解けとともに気温が上がってくるのは5月になってから。
カズベキの中心街は普通に観光することができますが、ハイキングやトレッキングをするには雪がまだ残っていることが多く、時期尚早かもしれません。
しかしながら夏場のハイシーズンに比べると観光客の数はかなり少ないので、静かなカズベキ本来の魅力を感じたい人にはおすすめです。
カズベキの夏(6月中旬~9月中旬)
標高が高いハイキングコースの雪も完全に溶けて、エリア全体が緑に包まれる夏は、文句なしのカズベキ観光のベストシーズン。
7月に入ると高山植物が緑の絨毯を彩り、天国に迷い込んでしまったかのような美しい風景が見られます。
最も熱くなる7月末~8月中旬でも、カズベキの最高気温は25℃ほど。
夜は10℃以下まで下がることもあるので、服装には注意が必要です。
夏でも降水量が多いカズベキ。
一日の間でも天気がコロコロ変わることが多く、天気予報はあまり信用できません。
のぶよの経験的には、早朝~朝10時くらいは青空が広がることが多く、だんだんと雲が出てきて午後になると雨になることが多かったです。
午後の早い時間に雨が降っても、夕方(17時~)には再び青空が広がることが多かったのも印象的でした。
7月中旬~9月中旬がカズベキ観光のベストシーズンなのは言うまでもないのですが、注意したいのが6月。
ジョージアの他エリアでは6月はすでに夏そのものなのですが、カズベキでは雨の日がかなり多い梅雨のような時期にあたるそうです。
正直、カズベキの魅力のほとんどは大自然を感じることにあるので、雨が降ると楽しさが半減してしまいます。
少しでも天気の良い時期を狙うなら、6月は避けた方が無難だと思います。
カズベキの秋(9月中旬~10月)
一面に緑の絨毯が広がっていた夏場が嘘のように、辺りが荒涼とした雰囲気に変貌するカズベキの秋。
標高が高いため、紅葉が見られる時期は本当に限られており、9月後半や10月前半にはもう初雪が降ることもあるそうです。
夏に比べるとどうしても見劣りはしてしまいますが、日中でもかなり涼しい気候はハイキングにはぴったり。
まだ緑が残った風景の中をハイキングできる&涼しくて快適な気候という、カズベキの真のベストシーズンと言えるのは9月の中旬まで。
夏と秋の良いとこ取りな滞在ができると思います。
また、9月は比較的天候が安定していて晴れる日も多いそう。
7月と8月に次いでおすすめの時期と言えるかもしれません。
カズベキの冬(11月~4月)
年にもよりますが、カズベキ一帯が雪に覆われるのは11月~4月にかけての長い期間。
ハイキングなんてできたものではありませんし、ジュタ・バレーやトルソ・バレーなどへ至る道は閉鎖されてしまうので、観光に訪れても見るものが限られてしまいます。
カズベキにはスキー場はありませんが、30kmほど南にはグダウリ(Gudauri)という有名なスキーリゾートがあるので、スキー目的の人はこちらを訪れるのが良いでしょう。
多くの店やレストラン、ゲストハウスも冬季は閉鎖されてしまうため、スキー目的以外の人には正直全くおすすめできない時期です。
カズベキ観光に必要な日数&モデルプラン
ここまで読んで、「カズベキ…行ってみたい!」と感じたあなた、沼へようこそ(笑)
はじめこそ「カズベキ=有名な教会」という認識しかなかったのぶよですが、実際に現地に行くとびっくりするほど魅力的な見どころが数多く点在していることを知り、観光地としてのポテンシャルの高さに感動しました。
トビリシ長期滞在者や旅行者の中には「カズベキは日帰り圏内!」と豪語する人もいますが、それは有名な教会だけを見てカズベキを後にする場合の話。
せっかく片道3時間もかけてカズベキまでやってきたのに、有名どころの写真だけ撮ってちょっと山の空気を吸って帰るなんて、時間とお金をどぶに捨てているようなものだと思います。
それでは、カズベキを満喫するためにはいったいどのくらいの期間が必要になるのでしょうか?
この項では、カズベキ観光に必要な日数やプランニングのコツなどを解説していきます。
トビリシからカズベキへの個人での日帰りは可能?
「個人でトビリシからカズベキへの日帰り観光は可能か?」という質問の答えは、「可能(おすすめはしないけど)」といったもの。
トビリシ~カズベキ間は片道3時間~4時間かかり、日帰りで往復する場合半日以上を移動に費やすこととなります。
それなのに、カズベキで見られる場所は有名な教会だけ。
なんだかもったいないですよね。
すでに解説した通り、カズベキの天候はとても不安定なのも、日帰りをおすすめしない理由の一つ。
晴れないことには美しい風景は望めないので、もはや山にこもる勢いでプランニングすることをおすすめします。
日程の都合でどうしてもトビリシからの日帰りでカズベキ観光をしたい場合は、トビリシ発の現地ツアーに参加することを強くおすすめします。
個人で移動&観光するよりも効率良く観光スポットをまわることができ、ツアーによっては有名な教会以外にもダリアリ渓谷やジュタ・バレーなど別の見どころに立ち寄るものもあります。
物価が安いジョージアなので、ツアー参加料金も驚くほどにリーズナブルです。
また、ジョージア軍用道路沿いの湖畔にたたずむアナヌリ要塞などに立ち寄るのも現地ツアーの定番。
限られた時間でもお腹いっぱい観光を楽しむことができ、交通手段を考えたりタクシーと交渉したり…といった無駄な手間&時間を限りなく節約することができるのもメリットですよね。
カズベキ観光の必要日数は?プランニングのコツ
個人でカズベキを日帰り観光するのはなかなかにハードなので、現地に宿泊をすることになるでしょう。
すると「カズベキ観光には何日必要なの?」という疑問が生まれてきます。
カズベキ観光に必要な日数を断言するのはなかなか難しいもの。
というのも、観光のスタイルや興味によって、どれくらいの日程が必要か変わってくるためです。
カズベキ観光の日数を含めたプランニング決め手は以下の二つ。
・どれだけ歩けるか:ハイキング・トレッキングをするのが平気か
・どこまで見たいか:有名どころだけか、周辺スポットまで足をのばすか
あまり自分の足で歩きたくない人が1週間も滞在していても仕方ありませんし、大自然をアクティブに楽しみたい人が1泊2日では物足りないでしょう。
カズベキの主要スポットをまわるなら、最低4日間!
多くの旅行者はカズベキ観光のハイライトとなる4つのスポットへと足をのばすのではないでしょうか。
それぞれの観光に必要な時間は以下の通りです。
・ゲルゲティの三位一体教会:1~3時間
・ジュタ・バレー:1日
・トルソ・バレー:1日
・ダリアリ渓谷:3~4時間
午前中にゲルゲティの三位一体教会/午後にダリアリ渓谷観光と1日で2か所をまわれば、合計で丸3日間(=3泊4日)の日程が最低限必要となってきます。
それ以下の日程しかとれない場合は、本当に行きたい場所を絞るしかありません。
余裕を持った日程でのプランニングがおすすめ
というわけで、最低でも3日間あればカズベキの主要スポットの観光は理論上では可能となります。
が、のぶよ的には3日間だけに詰め込んだ日程はおすすめできません。
というのも、先述の通りカズベキエリアの天候は恐ろしいほどに不安定なため。
3日間ずっと晴れている可能性はとても低く、どこかで雨や曇りの日に当たってしまうことがほとんどだと思います。
また、カズベキの観光では自分の足で歩くことがかなり多くなるため、毎日結構な距離を歩くのは足への負担が大きいです。
特に、ハードなトレッキングコースのゲルゲティ氷河を観光した翌日は、動けなくなっていること必至。
疲労骨折なんてしてしまったら旅行が台無しになってしまいます。
かなりの距離を歩いた翌日には、カズベキ中心街でのんびり過ごしたり、周辺の簡単なハイキングコースを散歩したりと、休息日を設けることを強くおすすめします。
天候や休息日などを考えると、1週間~10日ほど滞在してのんびりと過ごすのが理想的だと思います。
(のぶよは2週間いました)
カズベキ観光の宿泊先の選び方
カズベキ観光でほとんどの旅行者が宿泊先として選ぶのがカズベキの中心街でしょう。
端から端まで歩いても10分ほどの小さな町ですが、銀行ATMやスーパー、レストランなど、滞在に必要な施設は全てそろっているので不便を感じることはないでしょう。
宿泊施設も多くあり、ドミトリー形式のホステルからリーズナブルなゲストハウス、高級ホテルまで、滞在スタイルに合った宿を選ぶことができます。
この項では、カズベキでの滞在の際に知っておきたい2つの宿泊エリアと予算別おすすめ宿を紹介していきます。
カズベキの宿泊エリアは2エリア
カズベキで宿泊先を予約する際に覚えておきたいのが、町は2つのエリアに分かれていること。
・テレク川の東側:ステパンツミンダ地区(Stepantsminda)
・テレク川の西側:ゲルゲティ地区(Gergeti)
となっており、橋でつながっています。
地図で見るとどちらの地区でも簡単に行き来できるように見えますが、実は結構な坂道となっている場所もある&橋が1本しかないので、往来には意外と時間がかかります。
カズベキ山の絶景を宿から眺めたい:ステパンツミンダ地区に宿泊
テレク川の東側にあるステパンツミンダ地区は、カズベキの中心街となっているエリア。
スーパーやレストランなどの施設はほとんどこちら側にあり、トビリシからのマルシュルートカが到着する広場があるのもこちら。
利便性重視ならこちらの地区での宿泊が快適でしょう。
ステパンツミンダ地区の宿のほとんどは西向きで、晴れた日にはカズベキ山の美しい風景を眺めることができるのも大きなメリット。
デメリットとしては、宿泊料金の相場が高いこと。
中心街の一部(幹線道路沿い)以外は坂となっているため、坂の上に位置する比較的安い宿だと買い物のたびに坂を上り下りしなければなりません。
リーズナブルに宿泊したい:ゲルゲティ地区
テレク川の西側にあるゲルゲティ地区は、宿泊費を抑えたい人におすすめのエリア。
大規模ホテルはなく、ほとんどが家族経営のゲストハウスやホステルなのが特徴で、ステパンツミンダ地区に比べるとローカル感が強くなります。
多くの宿は東向きに建てられていて、シャニ山の美しい風景を眺めることができます。
デメリットとしては、商店やレストランの類がほぼない点。
買い物や食事の際には橋を渡ってステパンツミンダ地区へと行かなければなりません。
また、ゲルゲティ地区は緩やかな坂の上に広がる地形。
ほとんどの宿へのアクセスに坂を登らなければならない&ゲルゲティ地区内の道のほとんどは未舗装の砂利道でやや歩きにくい点もマイナスかもしれません。
予算別・カズベキのおすすめホステル/ホテル
一大観光地であるカズベキでは、宿泊先の選択肢がとても豊富。
予算や滞在スタイルに合わせて、好みのものを選ぶことができます。
ここでは、カズベキでおすすめの3つの宿泊先を予算・宿タイプ別に紹介していきます。
とにかく予算を抑えたい人向け!格安ホステル
HQ of Nove Sujashvili
・料金:20GEL(=¥924)/人
・部屋:4ベッドドミトリー
・立地:7/10
ゲルゲティ地区に位置している民家を改装したホステル。
中心街までは徒歩10分ほどかかりますが、美しい山々を眺めながら歩けばあっという間です。
・アクセス:9/10
入口の門は鍵がかかっていないので問題なく入ることができます。
家族経営で基本的に誰かいるので、チェックインにも困りません。
・スタッフ:9/10
Nanaという女性オーナーとその家族が住んでいて、観光情報などいろいろと役立つ情報を教えてくれます。
一緒にご飯を食べたり、ジョージアの話をしたりととても楽しい時間が過ごせます。
オーナーは英語が上手なので、コミュニケーションにも困りません。
・清潔さ:8/10
ドミトリー部分、水回り、キッチンなど全てモダンに改装済みで、清潔に保たれています。
トイレとシャワーが同じ場所にあってカーテンで仕切られているだけなので、シャワーを浴びると床が濡れてしまうのはマイナスかも。
・設備:8/10
キッチンは家族と共同での使用ですが、問題なく自炊可能です。
コーヒーやお茶は無料で、調理器具も全てそろっていました。
洗濯は有料(5GEL=¥170)でお願いすることができます。
ドミトリーがある二階部分には気持ちの良いテラスがあり、美しい風景を眺めながらのんびりと過ごすことができます。
・wi-fi:7/10
基本的に問題なく接続できますが、ドミトリー部分では電波が弱く、共用エリアに行かなければなりませんでした。
・雰囲気:8/10
ゲストがのぶよ一人だったので、本来のホステルらしい賑やかさはありませんでした。
田舎の家にホームステイしているような温かい雰囲気での滞在ができます。
・総合:8.0/10
カズベキ全体で最も安く滞在できる宿ですが、全く問題ありません。
全部で10台のベッドがあるそうですが、ハイシーズンなどで満室になった場合は少々窮屈になるような気がしました。
オーナーはとにかく有益な情報を色々と教えてくれ、こちらを気にかけてくれるので、一人旅でも快適な滞在ができると思います。
【この宿を料金確認・予約する!】
リーズナブルにアットホームな滞在を!ゲストハウス
Ketino’s Home
・料金:80GEL(=¥3697)~/部屋
・部屋:ツインルーム
・立地:7/10
上で紹介したホステルのすぐ隣にあるゲストハウスです。
立地条件もほぼ同じで、中心街までは徒歩10分ほど。
・アクセス:9/10
こちらも玄関の扉に鍵はかかっておらず、いつ行っても誰かしらいるので問題なくチェックインできます。
・スタッフ:9/10
Ketinoという女性オーナーとその妹が二人で経営している宿です。
オーナーは英語が話せますが、他のスタッフはジョージア語かロシア語のみ。
しかしみんな温かい人なので、困ることはないはず。
・清潔さ:10/10
毎日掃除されている&オープンして2年目ということで、建物内はかなりモダンで綺麗です。
バスルームもとても清潔で、共用エリアも文句なしのきれいさでした。
・設備:9/10
本格的なキッチンがあり、使わせてもらうこともできます。
嬉しかったのが、ドライヤーやアメニティー(使い捨てスリッパやシャンプーなど)があったこと。
ちょっとしたホテル並みの設備です。
コーヒーやお茶は飲み放題で、開放的な共用エリアからは美しい眺めが見られます。
各部屋に自分専用のテラスがあったのも高ポイント。
・wi-fi:9/10
いくつかの回線があり、宿のどこに居てもストレスなく接続できました。
・雰囲気:9/10
個室のみの宿ですが、宿泊客が共用エリアに集まって一緒に食事をする機会も多いため、自然と話がはずみます。
オーナー姉妹がとても良い人で色々と世話を焼いてくれるので、快適な滞在ができると思います。
・総合:8.9/10
総合的に大満足の宿でした。
実は当初はお隣のホステルに滞在していたのですが、ちょうど宿を2週間お休みする時期とかぶってしまったため移動したのですが、ご近所ネットワークのおかげか同じ料金(20GEL)で宿泊させてくれました。
朝食や夕食(別料金)をつけることもでき、毎日じっくりと手間をかけて料理を作ってくれる(しかもかなり美味しい)ので、ぜひ挑戦してみることをおすすめします。
【この宿を料金確認・予約する!】
大自然を贅沢に楽しむ!高級ホテル
Rooms Hotel Kazbegi
・料金:350GEL(=¥16176)~/部屋
・部屋:ツインルーム
カズベキで最高級&最上級の滞在をしたいなら、ステパンツミンダ地区にあるRooms Hotel Kazbegi一択でしょう。
(もちろんのぶよは泊まっていませんが)
おしゃれな内装と満足のサービスが定評で、レストランやカフェ、テラスなども併設されたリゾートホテルのような雰囲気。
外国人旅行者に人気があるのも納得です。
Rooms Hotelの一番のウリは、その眺望。
部屋から出ることなく、朝日に染められていくカズベキ山の風景が眺められるのはかなりのメリットだと思います。
「せっかくのバケーションだから、少し奮発しても良いところに泊まりたい!」という人にはおすすめです!
【この宿を料金確認・予約する!】
カズベキ観光の注意点・アドバイス
カズベキの観光情報総まとめ記事の最後のトピックは、旅行時の注意点・アドバイスに関して。
治安面では全く問題なく観光を楽しめるカズベキ。
鍵を閉める習慣がないことからも、安全に旅行できる場所であることは簡単に想像がつきますが、トビリシなどの大都市とは勝手が異なることも多くあります。
2週間カズベキに滞在した経験から、旅行前に知っておいたほうが良い情報をまとめてみました。
現金はトビリシで下ろしておく
カズベキの中心街にはLiberty Bankの支店とATMがありますが、実はカズベキ全体でATMはこの一台のみ。
(噂によると、高級ホテルのRooms Hotelの敷地内にもATMがあると耳にしましたが、定かではありません)
ジョージアあるあるなのですが、ATMが故障していたり現金が入っていなかったりする可能性は大いにあるので、万が一そんな状況になると確実に詰みます。
クレジットカードが通用する場所も限られており、基本的に現金払いが主流となるので、滞在中に必要となる額はトビリシで絶対に下ろしてから来ましょう。
季節/目的に合った適切な服装は絶対
コーカサス山脈に囲まれたカズベキの気候は、トビリシとはもはや別世界のもの。
先述の通り雨が降ることも格段に多く、夏場でも一日中ずっと晴れていることは珍しいほどです。
季節に合わせた服装を準備していくのはもちろんのこと。
ハイキングやトレッキングをする予定ならそれ相応の準備(トレッキングシューズ/レインコートなど)は必須です。
食事はレストランで?宿泊先で?
「カズベキのレストランはどこも観光客向けで、味がいまいちで高い」
というのは、トビリシの人々がよく言うことです。
確かに観光客ボケしたようなレストランは、カズベキではかなり多かったそうなのですが、そういった店は2020年のコロナウイルスによる国境封鎖&観光客激減で淘汰されてしまいました。
のぶよが訪れた2020年8月には、もはや8割ほどのお店がつぶれてしまっていたほどです。
言い換えると、この厳しい時期を乗り越えたレストラン=地元の人(やジョージア人国内旅行者)によって支えられてきたということ。
地元の人おすすめのレストランに行きましたが、地元の人ばかりが利用している雰囲気で値段はかなり良心的。
もちろん味も良かったのでかなりおすすめです。
カズベキの羊肉料理は絶品!
カズベキに来たなら是非挑戦したいのが、羊肉を使った料理。
コーカサスの大自然の中でのびのびと育ったこのエリアの羊の肉は、独特の臭みがほとんどないことで有名だそうです。
ジョージアの代表的な羊肉料理のチャカプリ(Chakapuli / ჩაქაფული)も、「これ、仔牛肉?」と思ってしまうほどに柔らかで、臭みがありませんでした。
レストランでの食事以外にも、宿泊先のゲストハウスで朝食や夕食を作ってもらうという選択肢もあります。
・朝食:10GEL(=¥462)~
・夕食:20GEL(=¥924)~
くらいが相場ですが、宿や食事内容、人数によって変わってきます。
ホステルやホテルではなかなか難しいですが、家族経営のゲストハウスならまず間違いなく食事オプションがあるのがカズベキ。
リーズナブルな料金はもちろん、料理上手なカズベキの人々の作る絶品ジョージア料理が味わえるのもポイント。
手間暇かけて作った田舎料理の数々でおもてなししてくれることも多いです。
商売っ気ゼロで、向こうからわざわざ食事をつけるかどうか聞いてこないことも多いので、希望する場合はチェックイン時に確認してみることをおすすめします。
ハイキングの際は飲料水&食料は持参する
カズベキにやってきたなら、コーカサスの大自然が作り出した風景の中を自分の足で歩くのは観光のハイライトの一つ。
体力や時間、レベルに合わせてさまざまなコースがあるのですが、ハイキングに行く最の飲料水や食料はカズベキ中心街であらかじめ購入しておくのが基本です。
というのも、多くのハイキングコース上ではレストランはおろか、店一軒すらない場合も多いため。
コースによっては飲用可能な水が全くないようなものもあるので、飲料水も一人最低2ℓは用意しておきましょう。
野生動物に注意
治安面では全く問題がないカズベキですが、中心街の外に出る場合は野生動物に対する知識と注意は常に念頭に置いておく必要があります。
熊に遭遇するリスクこそ少ないものの、ヘビやハチなどは比較的多く生息しているそうです。
野生動物以外で注意したいのが牧羊犬。
人口が少ないため、羊飼いの代わりに特別な訓練を受けた大型犬が羊たちの群れを守っていることが多いのですが、人間を敵とみなして吠えてくることも多いです。
こちらから何かしない限り襲い掛かられる可能性は低いでしょうが、触らぬ神に祟りなし。
羊の群れがあるのに羊飼いの姿が見えない場合は、むやみに近づかないことをおすすめします。
地図アプリは必須
Google Mapは、ハイキングコースを網羅しているとは言い難いです。
のぶよがハイキングの際に使うのが、Maps.Meというアプリ。
オフラインでも地図の表示や近くのスポットの検索ができるだけではなく、ハイキングコースや自転車コースも詳細に表示されます。
また、ハイキングコースの高低差を表示する機能もあってかなり便利です。
おわりに
カズベキの観光を満喫するために必要な情報を全て解説してきました。
(お察しの通り、かなりのボリュームとなりました)
日本人の間でも徐々にポピュラーになってきている場所ですが、まだまだ知られていない見どころがたくさんあることを知っていただけたなら嬉しいです。
ジョージアの地方部の中では比較的旅しやすいエリアではあるものの、やはり事前にちゃんと情報収集しておくに越したことはありません。
カズベキの各見どころやアクセスなどについて解説している別記事も多く書いているので、あわせて読めばカズベキ観光はもう完璧!…なはずです。
コメント
2023年10月5日、6日の2泊しました。黄葉が80%くらい進んでいてベストタイミングでした。黄葉は年によってズレますが黄葉狙いでカズベギに行かれる方の参考になれば。その後、8日にメスティアに行きましたが。こちらはまだ本格的な黄葉はこれからという感じでしたが、翌日から天気が崩れ雪も降り一気に黄葉が進みました。