こんにちは!アルメニア滞在を満喫中、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
アルメニアの首都・エレバンは、国内・外から多くの人が集まる大都市。
そのフードカルチャーの発展具合もアルメニアではダントツNo.1です。
アルメニア料理の定番から、各国料理、手軽なファストフード店まで…
予算や好みに合わせたお店が必ず見つけられるでしょう。
いっぽう、エレバン中心街においては、一人で気軽に利用できる飲食店が限られている印象を持ちます。
おしゃれな雰囲気のダイニングバー的なお店がほとんどで、オープンテラスがあったり綺麗に盛り付けされた料理だったり…
地元の人が毎日通うようなローカルな雰囲気&格安のお店を発掘するのが趣味であるのぶよ的には「コレジャナイ…」感がすごいです。
(エレバンの人は「気取った雰囲気のお店にいる自分!」をSNSにUPするのが大好きな気がする)
しかし、探してみれば穴場のお店だってちゃんとあるもの。
一人旅の人でも気軽に&格安で美味しいものをいただけます。
というわけで今回の記事は、エレバン滞在中に一度は足を運んでほしいおすすめの格安レストランを9軒紹介するもの。
アルメニア料理の定番ストリートフード店を中心に、「え?こんなものまで格安で!?」と驚くようなコスパ高めのお店まで。
予算が限られている旅行者でも、アルメニアの食文化を堪能することができるはず!
…驚くことなかれ。
記事内のお店では、全て日本円換算で300円以下(=1300AMD以下)で食事することができますよ!
エレバンのおすすめレストラン9選マップ
エレバンのおすすめ格安レストラン9選
①ラフマジョに込められたストーリー:Gaitz
エレバンの格安グルメ店の一つ目は、中心街南東部に位置するLahmajun Gaidzという小さな食堂。
ソ連時代の共同住宅棟の中庭にぽつりと建つロケーション&掘っ立て小屋のような外観で看板なども出ていないため、知らないと確実に通り過ぎてしまいます。
店名になっている通り、このお店の名物がラフマジョ(Lahmajo / Լահմաջո)。
ラフマジョ(「ラフマジュン」とも)とはアルメニア風ピザのこと。
かつての西アルメニア地域(現在はトルコ領)でポピュラーだったものですが、現在ではアルメニア全土で食べられる「国民的軽食」といったポジションになりました。
Lahmajun Gaidzのメニューがこちら ▼
西アルメニア地域伝統のラフマジュンから、中東地域全体でポピュラーなザータル(Za’atar)、地中海料理風な一品料理まで…
さまざまな食文化が融合したアルメニアという国を象徴するようなラインナップです。
数多くのメニューの中から、まずはラフマジョ(450AMD=¥99)を注文。
薄くのばした小麦粉生地に、各種ハーブと羊のひき肉、トマトソースが塗られたラフマジョ…かなりの絶品です。
生地のパリパリ感も、あっさりした味付けも、すごく好みでした。
ラフマジョがあまりに感動的なおいしさだったので、ザータル・メガ(500AMD=¥110)を続いて注文。
ザータルとは、シリアやレバノンなど中東地域発祥の料理で、各種ハーブをペースト状にしたものが塗られたエスニックなピザ。
Gaidzのザータルはベーシックなハーブペーストだけのものに加え、トマトやオリーブ、ヨーグルトなどをトッピングしたアレンジバージョンの種類も豊富です。
芳醇なハーブの香りとサクサク生地のハーモニー…未体験の味でしたがものすごく美味しかったです。
Lahmajun Gaidzの物語
Lahmajun Gaidzのオーナーの祖父は、1915年に起こったアルメニア人大虐殺を逃れ、当時オスマン帝国領だった西アルメニア地域からエレバンへと逃れてきたそう。
荷物こそ何一つ持っては来られなかったものの、代々家庭に伝わっていたラフマジョのレシピだけは頭の中に入れて、孫である現在のオーナーに伝えたんだとか。
オーナーは祖父から受け継いだレシピをより現代的なものに改良しようと、フランスのパン屋で生地作りの修行を2年間積んで故郷であるエレバンに戻り、この小さなお店をオープンしたそう。
伝統的なアルメニアのレシピにヨーロッパ風のエッセンスが吹き込まれたGaidzのメニューの数々。
過去の伝統や歴史を忘れることなく、さまざまな文化を吸収しようとするエレバンらしいお店だと感じます。
②格安でアルメニア料理を!:Zatar Pizza
味良し、値段良し、立地良し。
そんな三拍子そろった完璧なお店がエレバン中心街ど真ん中にあります。
その名も、Zatar Pizza。
店名だけを見ると、よくあるファストフードのピザ屋かと勘違いしてしまいますが、ピザ以外にも数多くのアルメニア料理がメニューに並びます。
何よりもすごいのが、リーズナブルなお値段。
何から何まで、エレバン中心街のお洒落レストランの半額ほどの良心的な値段です。
定番のラフマジョやザタル、ピザなど小麦粉生地の料理から、スープ類やサラダ、中東由来の料理まで。
とにかく選択肢が豊富なのもZatar Pizzaの素晴らしい点。
値段もメニューの豊富さも素晴らしいのですが、味だってとっても美味しいです。
「何を食べてもハズれない」という意味では、エレバンNo.1の座に輝くかもしれません。
店名で”Pizza”と謳っている通り、いちおうは小麦粉生地を使った料理がイチオシのようですが、スープ類や一品料理だって負けていません。
のぶよ的におすすめなのが、マンティ・タナプーロフ(Մանթի թանապուրով)。
牛肉が入った極小サイズの餃子をオーブンでカリカリになるまで焼き、ヨーグルトベースのスープに入れたものです ▼
これが感動の美味しさでした。
オーブンで焼かれたマンティ(ミニ餃子)はとても香ばしく、カリカリの食感も完璧。
スープの風味づけにはミントが使われており、ヨーグルトの酸味と清涼感が見事にマッチしていました。
エレバン滞在中に一度は(むしろ毎日)訪れたいZatar Pizza。
のぶよ的には100点満点のお店なので、実際に行った人が居たら感想を聞きたいです(笑)
③ハーブたっぷりのヘルシーランチに!:Jengalov Huts
肉を使ったものが多いアルメニア料理。
どれもすごく美味しいのですが、毎日毎日肉料理ばかりだとさすがに飽きてしまうかも…
ヘルシーなランチをとりたい時におすすめのお店がJengyalov Hats。
エレバン中心街北部、観光名所のカスカードやオペラ座の近くにあります。
このお店にあるメニューは、ただ一つだけ。
店名と同じジェンギャロフ・ハツ(Ժենգյալով Հաց)です。
ナゴルノ・カラバフ自治州(アルメニア語では「アルツァフ」)発祥の料理で、ラバシュと呼ばれる薄いピタパン生地に十数種類のハーブを混ぜて焼き上げたもの。
肉は入っておらず、ベジタリアンメニューとしても人気になりつつあります。
エレバンのジェンギャロフ・ハツは、オリジナルのものとは多少異なるよう。
ほうれん草やハーブをサッと茹でたものを、ラバシュでくるくると巻きあげたスタイルです ▼
1人前700AMD(=¥155)で2つ提供され、ヘルシーながらもボリュームはバッチリ!
ジェンギャロフ・ハツが独特なのが、具のほうれん草やハーブには一切味付けがされていない点。
苦み、甘味、清涼感…など、それぞれ風味が異なるハーブをうまく調合し、その複雑な風味を楽しむ料理なんだとか。
一口食べると、口の中は未体験のハーブ天国に。
他の国ではなかなか食べる機会もないと思うので、ぜひとも挑戦してみてはいかがでしょうか。
④お手軽&絶品サンドイッチ!:Spitak
手軽に&格安で絶品サンドイッチを食べたいなら、問答無用でSpitak(ՍՊԻՏԱԿ)に行きましょう。
地下鉄の共和国広場駅(Republic square)の出口を出てすぐの場所にある、こじんまりとしたキオスクのようなお店です。
(おそらく、知らなかったら絶対に立ち寄ってみようとは思わないようなたたずまい)
実はこのSpitak、エレバンの若者の間では知らない人はまずいない有名店。
メニューはサンドイッチのみ(そしてメニュー表記はアルメニア語のみ)ですが、注文を受けてから自家製のタレに漬けこんだお肉を鉄板で焼いてくれるので、香ばしくてジューシーな絶品サンドイッチが食べられるのです。
のぶよも「まさかこんなみすぼらしい店が…」なんて思っていましたが、実際に食べてみてびっくり。
味がしっかり染み込んだお肉とたっぷり野菜のハーモニーが絶妙でした。
特におすすめなのが、グリルした鶏肉を挟んだシシ・タウク・サンドイッチ。
ハーブとスパイスで絶妙に味付けされた鶏肉とサクサクふわふわのパンのハーモニー…
これを一度体験したら、もう毎日通いたくなるはずです!
⑤アルメニアの家庭料理をビュッフェスタイルで!:Fourchette
「手軽に食べられるファストフードも良いけど、アルメニアの家庭的な料理にも挑戦したい。できればリーズナブルに!」
そんな人におすすめなのが、ビュッフェスタイルのレストランを利用すること。
出来合いの料理がズラリと並び、指差し注文で好きな物を選べるので、言葉が分からない旅行者の強い味方でもあります。
このようなスタイルのレストランはエレバン中心街でかなり多く見かけますが、のぶよ的におすすめなのがFourchetteというお店。
家庭的な煮込み料理から、ピザやケバブなどのファストフード、サラダにスープにデザート…
と、料理のバリエーションはかなり豊富。
どれも出来合いのものではありますが、レストランで食べるものにも劣らないクオリティーだと思います。
エレバンのビュッフェスタイルの料金は、重さで変わるわけではなく、各料理の量と金額があらかじめ決まっているのが普通。
安く済ませることも、ちょっと贅沢して色々な種類の料理を食べることも可能です。
一人で気軽に利用できる雰囲気なのも嬉しい点。
地元の人でいつも賑わっているので、味とクオリティーは確かだと思います。
【閉店】⑥とにかく肉を食べたいなら!:名もなきホロヴァツ屋
アルメニア風BBQと言えば、ホロヴァツ(խորոված)。
炭火でじっくり焼いた串刺し肉をラバシュ(薄いピタパン)で巻いて提供されるのが定番です。
全国どこへ行こうとも、炭火のBBQマシンを備えたホロヴァツ屋が必ずあるアルメニア。
首都・エレバンにも多くの専門店が存在しています。
のぶよ調べで「エレバンNo.1の旨さ&安さ」だと思うお店が、GoogleMapにすら掲載されていない名もなきホロヴァツ屋。(こういうお店、大好き)
豚肉、鶏肉、ひき肉を固めたケバブ、鳥の手羽先などがショーケース内にあり、好きな種類の肉をその場で焼いてもらうことができます。
炭火でじっくり焼かれたお肉は、どこまでもジューシー。
大量に入るハーブとの相性も抜群でした。
お肉にはちゃんと下味もつけられており、ソースはほとんど入らなくてもしっかり味がついていました。
お店のお兄さんの手際の良さと愛想の良さは国宝級。
ジューシーなお肉をリーズナブルに味わえる、超おすすめのお店です!
2022年6月現在、こちらの名もなきホロヴァツ屋は閉店してしまったとの情報をいただきました。(かなしい…)
エレバンに再訪した際に新たなホロヴァツ屋を探そうと思います!
⑦エレバンのお手軽ファミレス!:Karas
お手軽&リーズナブルにアルメニアの伝統料理を味わいたいなら、エレバンに数店舗展開しているKaras restaurantがおすすめ。
ホロヴァツ(アルメニア風BBQ)やサラダ類など豊富なメニューが特徴で、アルメニアの家庭で作られる定番料理もいくつかあります。
アルメニア料理以外にも、ロシア料理やジョージア料理、ハンバーガー類なども充実。
食べたいものが必ず見つかる品揃えが嬉しいです。
Karas restaurantでぜひ挑戦してほしいのが、ハリサ(Harisa)と呼ばれるアルメニア風おかゆ ▼
鶏肉をじっくり煮込んだスープで麦を炊き、仕上げにバターを溶かしたもの。
鶏の旨味が染み込んだ絶品です!
今回の記事のテーマである「300円以下」は少しオーバーしてしまうものの、「ビジネスランチ」というセットメニューもおすすめ ▼
メイン、サラダ、サイドメニュー、飲み物とそれぞれ好きなものを選ぶことができ、どんな組み合わせでも1600AMD(=¥365)とリーズナブルな価格です。
ちょっとした軽食から、数人で集まってのランチ&ディナーにも◎
24時間営業でいつでも利用できる点も嬉しいです!
⑧エレバンで一番のハンバーガー!:Pitstop Burger
味付けあっさり目なアルメニア料理は、毎日食べていても飽きないほど。
しかしながら、たまには違ったものが食べたくなるのも人間というものです。
というわけで、エスニックなアルメニア料理はひと休みして、アメリカンなハンバーガーなんていかがでしょうか。
エレバン中心街で絶品ハンバーガーを食べるならPitstop Burger。ここ一択です!
Pitstop Burgerのメニューは数十種類におよび、各種ハンバーガーからサンドイッチ類にケバブなど、バラエティー豊か。
中でものぶよのおすすめは、Chicken fillet burger(1000AMD=¥228)。
鉄板で焼かれたジューシーな鶏肉がとても香ばしく、食べる手がとまりません!
Pitstop Burgerのハンバーガー類にはフライドポテトがデフォルトで挟まっているのもポイント。
何も知らずにサイドメニューとしてポテトを頼みましたが、正直ハンバーガーだけでも結構なボリュームがあるので、食が細い人は単品でも◎
ハンバーガーと同様にサンドイッチ系も人気だそうで、店内は常に多くの地元民で賑わっています。
アルメニア料理に小休止をおきたいときに、一度訪れてみてはいかがでしょうか。
⑨メルヘンな雰囲気で名物スイーツを味わう!:Grand Candy
アルメニアンなスイーツに挑戦したい人が問答無用で訪れるべきお店がGrand Candy。
エレバン市内に数店舗進出しているチェーンのスイーツカフェ兼お菓子屋です。
Grand Candyの最大の特徴は、おとぎ話の世界に迷い込んだかのようなメルヘンな内装。
すべての店舗がこうした内装なわけではありません。
エレバン中心街北部のオペラ座近くの店舗が、メルヘンを極めたような雰囲気なのでおすすめ。
ド派手でカラフルな内装ばかりに気をとられてしまいますが、Grand Candyのスイーツはとにかく絶品。
特に人気が高いのが、「ポンチク(Ponchik)」と呼ばれるアルメニア風ドーナツです ▼
ポンチクとは、アルメニアのおやつの定番の揚げドーナツのこと。
ふわふわ&サクサクの生地の中にはカスタードクリームがたっぷりと入っていて、粉砂糖をかけて食べます。
Grand Candyにはイートインコーナーがあり、いつでも揚げたてのポンチクをその場で食べられるのが嬉しい点。
カスタードクリーム以外にも、チョコレートソースのポンチクなど種類は豊富。
パフェやパンケーキ等の定番スイーツもあるので、甘党の人は毎日通いたくなるはず!
おわりに
1ヶ月のエレバン滞在中に見つけた、おすすめレストラン(食堂?)9軒を紹介しました。
いずれのお店も、地元の人に教えてもらった場所。
旅行者の間で有名なものから、知らないと通り過ぎてしまうようなものまで…実際に訪問して「ここは美味しいし安い!」と感じた場所だけに絞っています。
ある程度の予算がかかるお洒落なレストランも魅力的ですが、地元の人が気軽に立ち寄るようなお店こそが、その土地の食文化を象徴する存在。
エレバン滞在中に、ぜひとも一度は足を運んでみては?
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