ハダバレーへのアクセス情報
ハダバレーへのアクセスはかなり難ありです。
エリア内には未舗装道路が敷かれていますが、これがかなりの悪路。
トビリシやカズベキからタクシーをチャーターしても、タクシー運転手はまずハダバレーの奥部まで行ってくれないでしょう。(ハダバレーの入口となるクヴェシェティ村までは問題なくタクシーでアクセス可能です)
行く人がほとんどいないため、現地ツアー等のオプションも限られており、自力で行くしかないのが現状です。
というわけで、ここからは実際にハダバレーに行く人向けに、個人で公共交通手段を利用してのアクセス方法をできる限り詳細に解説していきます!
ジョージア軍用道路のミニバス路線マップ
まず知っておかなければならないのが、ハダバレーの入口となるクヴェシェティ(Kvesheti / ქვეშეთი)という村が位置するジョージア軍用道路の3種類のミニバス路線。
これらのミニバス路線を上手に利用すれば、個人でのクヴェシェティ村へのアクセスは比較的簡単です!
往路
ハダバレーの入口となる村が、クヴェシェティ(Kvesheti / ქვეშეთი)。
トビリシ~カズベキ間を結ぶジョージア軍用道路のちょうど中間地点に位置する小さな村です。
村には商店が1軒あるだけで特に見どころはありませんが、ハダバレーへのアクセス拠点はここしかないのが現状です。
クヴェシェティ村へのアクセス拠点となるのは、トビリシかカズベキのいずれかの町です。
往路①:トビリシ→クヴェシェティ間の移動
トビリシ→クヴェシェティ間の移動には、カズベキ行き / グダウリ行きの2種類のミニバス路線が利用可能です。
ミニバスがクヴェシェティ村付近に差しかかったら、運転手に告げて途中下車すればOKです。
これらの路線に関しては、途中下車でもフルの運賃を払わなければいけない場合がほとんど。
出費を抑えたいなら、カズベキ行きではなくグダウリ行きのミニバスを利用するのが良いでしょう。
カズベキ行き/グダウリ行きのミニバス発着地は、トビリシ中心街北部に位置するディドゥベ・バスステーション(Didube Bus station)です。
往路②:カズベキ→クヴェシェティ間の移動
カズベキ→クヴェシェティ間の移動に利用できるのは、カズベキ~トビリシ路線のみです。
こちらもクヴェシェテイ村に差しかかったら途中下車するだけ。
運賃のシステムも同様で、途中下車でもフルの運賃を払わなければいけない場合がほとんどです。
カズベキでのミニバス発着ポイントは、中心街の広場の一角にあるバス停からです。 ▼
復路
ハダバレーの観光を終えて、クヴェシェティから各都市へ戻る場合は少々トリッキー。
トビリシ方面へ戻るのは、クヴェシェティを通るミニバスに途中乗車すれば良いだけなので簡単ですが、クヴェシェティ→カズベキ方面へと移動するのは至難の技です。
カズベキ行きのミニバスは満席であることが多いため、クヴェシェテイから途中乗車できる可能性は低め。
どうしてもクヴェシェティ→カズベキと移動したい場合はヒッチハイクくらいしか方法がないのが現状です。
復路①:クヴェシェティ→トビリシ間の移動
クヴェシェティ→トビリシ間の移動に利用できるのは、カズベキ発 / グダウリ発の2種類のミニバス路線です。
ミニバスがクヴェシェティ村付近に差しかかったら、手を挙げて合図し停車してもらいましょう。
注意するべきことは、ミニバスは満席時には途中停車してくれない点。
カズベキ→トビリシ路線は満席である場合が多いので、グダウリ→トビリシ路線への途中乗車を狙うのがおすすめです。
復路②:クヴェシェティ→パサナウリ→トビリシ
体力と時間がある人向けのオプションとしては、クヴェシェティ→パサナウリ(Pasanauri)の15kmほどを徒歩で移動して、パサナウリ始発のミニバスでトビリシに戻るプラン。
クヴェシェティ→パサナウリ間は15kmほどの道のりで、ほぼ緩やかな下り坂。
3時間半~4時間ほどみておけば十分に歩けてしまいます。(もしくはヒッチハイクでも◎)
ジョージア軍用道路沿いをひたすらに歩いていくだけで、トレッキング的な醍醐味はありませんが意外に歩きやすいです。
とはいえ、大型トラックが行き交う幹線道路沿いを歩くことになるのでリスクが少々ある点は理解しておきましょう。
パサナウリ始発のトビリシ行きの便は1日2便(9:00, 14:30)しかないので、乗り遅れないようにご注意を。
(14:30の便を逃してしまった場合は、グダウリ→トビリシ路線に途中乗車することも可能です)
パサナウリは、「ジョージア風小籠包」ヒンカリ発祥の村の一つとして全国的に有名な場所。
ハダバレーの圧倒的な自然に圧倒された後に、絶品のヒンカリを食すプラン…おすすめです!
クヴェシェティ村の宿情報
クヴェシェティ村にはちゃんとしたホテルやゲストハウスの類は存在しません。(コロナ禍前まではゲストハウスがあったそうですが、2022年現在は廃業しています)
そのため、村人が住む家の一部を間借りして泊まらせてもらうしか選択肢がありません。
ここではのぶよが実際に宿泊した宿を紹介します。
【Vaja Buchukuli】
・部屋タイプ:ツインルーム
・料金:20GEL(=¥942)
・立地:9/10
クヴェシェティ村に1軒しかない商店から100mほどの場所にある民家で、買い物などには便利。
ハダバレーの入口となる橋までは700mほどです。
・アクセス:4/10
もはや表向きに宿として営業しているわけではないため、看板等がいっさいなく分かりにくいです。(村に唯一の商店から東に4軒目の民家)
入口の門の鍵は常に開いており中に誰かしらいるので、場所さえ見つければ問題なくアクセスできます。
・スタッフ:5/10
一階部分が家族のスペース、二階部分が空き部屋となっており、それぞれに入口があるため、あまりコミュニケーションがなかったのが残念。
家族の感じは悪くなかったですが、個人的にはもうちょっとウェルカムな感じだったら嬉しかったかも。
・清潔さ:3/10
第一印象は、「もはや最後にいつ掃除されたのかがわからない…」でした。
床には埃があまりなく、いちおう掃除されてはいるのでしょうが、キッチンなどの水回りや部屋がとにかく古びていて、ダメな人はダメかも…
トイレ兼シャワーは意外に綺麗で、お湯もちゃんと出ました。
・設備:5/10
設備面では、意外とちゃんとしていた印象。
二階のゲスト用スペースには一階の家族用とは別のキッチンがあり、ガスも水道もちゃんと引かれています。
キッチン用品には限りがあり、調味料はいっさい常備されていないので、必要なものはすべて持参するようにしましょう。
・wi-fi:0/10
予想はしていましたが、インターネットなどあるわけがありません(笑)
・雰囲気:5/10
ひとことで言うなれば「ただのボロ屋」なのですが、のぶよは逆にこういう「味がある」雰囲気の建物が嫌いではありませんでした。
しかしながら、どうしようもないほどの場末感が漂っているのは事実。
幹線道路に面しているため、朝早い時間からトラックが通る音が響き渡る点もマイナスでした。
・総合:4.4/10
正式に宿として営業しているわけではないので、あまり文句は言えません。
クヴェシェティ村では宿泊施設の選択肢が本当に限られているので、泊まれるだけでもありがたいと思わなければ…
しかしながら、衛生面が気になる人にはまず向かないので、他のオプションを探すのが良いかもしれません。
おわりに
もうすぐ見られなくなってしまう「幻の楽園」ハダバレーの観光情報を徹底解説しました。
もはや需要は皆無でしょうし、こんな辺鄙なエリアの情報を詳細に書いたところでいったい誰の役に立つのか疑問でしかありませんが(笑)、間もなく消えてなくなってしまう美しい白昼夢のような風景を記録に残しておきたくて、この記事にまとめることにしました。
もしこの記事を読んで実際にハダバレーに行ったという人がいれば(おらんか)この上なく嬉しいですし、ジョージアという国の中でも指折りの美しい風景に対する感動を共有できたら何よりです。
まだまだ知られざる魅力的な風景がゴロゴロと点在しているのがジョージアという国。
これからも、ハダバレーのような「誰も知らない極上スポット」を発掘していきたいと思います!
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