こんにちは!ジョージア滞在ももう11ヶ月。世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
以前から当ブログやtwitter等をチェックしてくださっている方はもうご存じでしょうが、のぶよは「ジョージア移住」に対してかなり懐疑的なスタンスです(し、これからもそうだと思います)。
など「ジョージア移住」に関して懐疑的&ネガティブ論調な記事を書いてきましたが、ああだこうだ言うのもおそらく今回が最後。
というわけで、今回の記事はタイトルそのままの内容です(笑)
もちろん、大半のジョージア滞在中の日本人はのぶよに興味もないでしょう(お互い様です)。
いっぽうで、実際に知っている数少ない日本人には、100%例外なく良くしてもらえています(感謝)。
主語が大きすぎるタイトルをつけて申し訳なかったのですが、「(元)ジョージア在住の一部の日本人に嫌われている(いた)らしい」という情報をキャッチして、この記事を書くことにしました。
いや、正味どうっっっでも良いのです。
見ず知らずの人間に対して勝手にゴチャゴチャ言ってるような人々は。
むしろ、「こんな絶好のネタはない!」と喜ぶくらいにはメンタルが鍛えられている(笑)のぶよは、ただ悪口を言ったところで同類になってしまうので、「嫌われていること」を軸に何かを考える/考えてもらうきっかけにしたいと考えました。
(むしろ、なかなか自分が嫌われている理由を客観的に記す記事もないので、書いていてすごく楽しかったほどには性格に難あり)
そんな思いで書き出したこの記事。
最大のテーマとなったのは、嫌われていることでも何でもなく、「そもそも”移住”とは何なのか」という基本の「き」な疑問でした。
(「海外日本人コミュニティーってドロドロ~うわ~…」的な話を期待していた方、あしからず(笑))
この1年ちょっとの間で花火のようにキラキラと浮かび上がり、そして縁日の水風船の如くしぼんだ「ジョージア移住ブーム」。
今回の記事は、ブーム真っ只中にたまたまジョージアに滞在していた経験からこの1年を振り返り、今後ブームがどうなっていくのか考えていく超主観的な内容となっています。
なので、のぶよの主観に納得できない人にとっては時間の無駄ですし(まあ個人ブログなんて書き手の主観が全てなわけですが)、そもそも長いので結論から言いますね。
この1年間のジョージア移住ブームは、いわばSNSを通じて広がった「ジョージア移住ごっこ」でしかありませんでした。
2019年~2020年の「ジョージア移住ブーム」とは何だったのか
99.99%の日本人にとっては、「ジョージア移住ブーム?何それ?」という認識でしかないでしょう(そしてその認識は至極まっとうです)。
そもそも、アメリカのジョージア州と間違えられることが平常運転なジョージアという小国。
このたった1年ちょっとの間で起こっていたことは、今となってみればちょっとした奇跡だったのかもしれません。
まずは、「ジョージア移住ブーム」と聞いてもピンと来ない人のために、ザックリとこの1年少々の流れを説明します。
- 2019年秋ジョージア移住ブーム、スタート
・「格安ヨーロッパ」/「月5万円でノマドライフ」/「リモートワーカーの聖地」…様々な謳い文句と綺麗な写真がSNSを飾る
・世界で唯一ビザなしで1年滞在可能
→「ジョージア”移住”」の概念が生まれる - 2020年春コロナウイルスの広がり
・新規ビザなし入国の停止(2020年12月現在でも変わらず)
・外出規制/商店等の営業規制を含むロックダウン - 2020年秋ジョージア移住ブームの転換点
・ブームを担った人々が続々と出国
・”Remotely from Georgia”プログラムスタートで、新規入国が一応可能に
・ビザなし訪問は依然として不可
→ジョージア移住ブームは急速に下火に - 2020年冬「そして、誰もいなくなった」状態
・再ロックダウン
・観光ビザの延長措置を受けている人(=すでに1年以上滞在している人)に強制出国を命じるという一報
・一転して観光ビザの滞在延長措置(~2021年7月まで)
①「ジョージア移住ブーム」の始まり:2019年秋
それまでは「どこそれ?」感しかなかったジョージアという国が注目を浴びることとなったきっかけは、2019年の秋にSNS上で「長期滞在をするのにピッタリな国」という話が広がったことです。
これらは全て真実の情報で、「ヨーロッパ風」のキラキラした町並みの写真や物珍しいジョージア料理の写真、すでに「移住」した人達が楽しんでいる写真などとともに、「ジョージア移住」というキーワードが瞬く間に広がっていきました。
「日本人初の○○!」「日本人向け○○!」
など、これからやって来るであろう本格的な移住ブームへの下地が着々と作られ始めていたようです。
②コロナウイルスによる各種制限:2020年3月~5月
一部ではかなり盛り上がっていた「ジョージア移住」。
特に「ノマド」「リモートワーカー」と自称している/認知されている人たちの間では、かなり大きな話題となっていたのではないでしょうか。
一か所に定住することなくPCやスマートフォンを用いて仕事をする、こうした自由なライフスタイルが認知されつつあった時代の流れと「コスパ抜群なジョージア移住」の概念はピッタリと合致し、「海外に滞在して生活費を抑えながらリモートワークなら、ジョージアは聖地」とまで言われるように。
そんな盛り上がる一方に見えたジョージア移住ブーム。
まるで非常時に列車が急停車するかのように一気に歯止めがかかったのは、世界的なコロナウイルスの蔓延がきっかけでした。
感染者数や重症者数を見ると、当時のジョージアは世界でもかなりウイルスの抑え込みに成功していた国。
健闘の最大の理由は、比較的早い時期(2020年3月中旬)に国全体をロックダウンしたことでしょう。
・国境封鎖
・外出禁止
・都市間交通/市内交通の停止
・レストランや商店などの営業停止
など、かなり厳しい制限が課されていました。
もちろん新規のビザなし入国は不可能となってしまい、新しくジョージアに「移住」しにやって来る人は文字通りゼロ。
「日本人向け○○」等のサービスやビジネスは、すでに入国していた人のみが利用できる状況で、どこも風向きが怪しくなってきます。
③移住ブームの転換点:2019年8月~11月
2か月以上に及んだロックダウンの厳しい制限が解除されたのが、2020年6月になってからのこと。
ジョージア国内での経済活動はある程度再開され、商店やレストラン等も営業できるようになり、一応は日常が戻ってきました。
しかしながら、相変わらず日本人の新規ビザなし入国はできないままで、新しく入国する人はゼロという状況が続きます。
【2020年8月:リモートワークビザの導入】
2020年8月に発表された“Remotely from Georgia”というプログラム(いわゆる「リモートワークビザ」)を申請することで、一応日本人もジョージアに入国できるようにはなったものの、これまでのパスポートだけでのビザなし1年間滞在に比べるとかなりハードルが上がってしまいました。
2020年3月以前 (ビザなし滞在) | “Remotely from Georgia” 申請条件 | |
事前申請 | 必要なし | 必須 |
貯金残高証明 | 必要なし | 月2000US$以上の 継続収入必須 |
滞在可能期間 | 1年間 | 1年間 |
保険加入 | 形式上必要 (実際はザル) | 加入証明書必須 |
入国時検疫 | 必要なし | 14日間~8日間 の隔離必須 |
上の表を見れば一目瞭然ですが、2020年3月以前の「ビザなし1年間滞在」と”Remotely from Georgia”プログラムは、ほぼ同じ滞在条件しか得られないもの。(いずれも観光客扱い)
反対に、収入証明や到着時隔離など各種条件をクリアしなければならず、単純にジョージア渡航のハードルがぐっと上がったことになります。
こうして、「誰でもとりあえず来て、月5万円稼げばジョージア移住生活!」というそれまでのロジックは、根底から崩れてしまいました。
【2020年11月:コロナウイルスの爆発的拡大】
リモートワークビザの詳細が発表された2020年8月の時点では、相変わらず感染者数の抑え込みができていたジョージア。
・公共交通手段内でのマスク着用義務
・飲食店での感染対策の徹底
などの緩めな制限のみが課された状態で、「コロナ対策の成功例」として欧米メディアでも取り上げられていたほどでした。
などと謎な政策が繰り広げられていたのですが、とうとうその代償を払うときがやってきてしまいました。
2020年10月頃から、1日の感染者数/重症者数/死亡数が桁違いに増え続け、11月には最大で1日に5000人近くが感染するという最悪な状況となってしまいました。
ジョージアの人口は400万人ほどで、日本の約30分の1。
1日5000人という感染者数を日本の人口に換算すると、1日に15万人の新規感染者が出たことになります。
夏までは1日30人や40人ほどだったわけで、どれほど爆発的に感染拡大が起こったのかイメージできるでしょうか。
【2020年9月~11月:周辺国&国内の治安の不安定化】
他にも、ジョージアが位置するコーカサス地域一帯がキナ臭くなってきたのもこの時期。
・隣国のアルメニアとアゼルバイジャンの間に起こったナゴルノ・カラバフ紛争
・ジョージア領内の未承認国家・アブハジア共和国の過激派絡みの立てこもり事件
・ジョージアの選挙日前後に治安が急激に悪化 (デモ/銀行強盗/立てこもり/銃器犯罪etc)
など、コロナウイルス以外の面でも、ジョージアという国に存在していた地理的・政治的な不安定要素が一気に露呈することとなりました。
【2020年9月~11月:移住ブームを担った人々の出国ラッシュ】
また、2019年秋のジョージア移住ブームスタート時にすでにジョージアに入国していた人々にとっては、1年間の滞在可能期間が終了するのもこの時期。
これまでは、「一度トルコやアルメニアなどの隣国に抜ける→ジョージアに再入国」と超簡単に、新たに1年間の滞在が可能だったのですが、もはや過去の話。
依然として出入国条件が緩和されていない現状ではジョージアを一度出国してしまうと再入国がほぼ不可能という状況でした。
・滞在可能期間が満了しそうな(もしくはすでに満了した)人々が続々とジョージアを出国
・出国した人のほとんどが再入国できない
・リモートワークビザを取得して新規入国する人はごくわずか
となり、コロナ状況の悪化や隣国情勢の不安定化も相まって、どんどん外国人が出国/帰国していきます。
こうして、あっという間に「ジョージア移住」という言葉を耳にする機会もほぼゼロとなり、ブームは風前の灯となってしまいました。
④「そして、誰もいなくなった」:2020年12月~
コロナウイルスの感染拡大に歯止めがきかなくなったジョージアは、2020年11月末、外出制限や飲食店の営業制限、公共交通網の完全停止など厳しい制限の下で再ロックダウン状態となりました。
2021年1月31日まで(の予定)と、2か月以上の長期間に渡って経済活動が再びストップすることとなります。
日本人向けの商売であろうと現地人向けの商売であろうと、もはや誰しもがどうにも首がまわらない状態であることは想像に難くありません。
【2020年12月:外国人強制退去令の衝撃】
ジョージアが最初に国境を封鎖したのが、コロナウイルスが世界的に広がりだした2020年3月のこと。
その影響で出国できず、本来のビザなし滞在可能期間である1年間を越えて滞在している外国人に対しては、「2020年12月末までは、1年間を越えて滞在していても不法滞在にはならない」という暫定的な措置(いわゆる「恩赦」)がとられていました。
恩赦の期限が迫りつつあった2020年12月初旬になっても公式の発表は一切なかったのですが、再ロックダウンによって国際移動はおろか国内移動すらできない状況。
すでに1年を超えて滞在している外国人の間では「どうせまた恩赦が延長されるだろう」という楽観的な見方が広がっていたように思います。
しかしながら、2020年12月初めにジョージア政府が各国大使館に出したのは、「すでに1年以上滞在している外国人は、どんな場合であっても2020年12月31日までに出国すること(=恩赦の延長をしない)」という強制出国命令のようなメッセージでした。
これを受けて、すでにジョージアに1年間以上いて「恩赦」のおかげででどうにか合法的に滞在できていた数少ない外国人が一気に出国する流れとなります。
【2020年12月:恩赦の延長】
すでに1年以上ジョージアに滞在していた外国人による、こぞるような出国ラッシュが起こっていた2020年12月後半のこと。
それまでの「2020年12月31日までに出ていけ!」から一転、「2021年7月1日までの滞在可能期間の延長」という180°方針転換された法案が突然、何の前触れもなく可決しました。
この最終法案が可決される前に出国してしまった人は、簡単に再入国することはできませんし、すでに帰国便のチケットを購入してしまった人も、このご時世の日程変更は簡単ではありません。
こうして、ジョージアに残ることができた外国人は本当にわずかとなりました。
・ギリギリまで残った「恩赦で滞在している組」
・2020年1月~3月(国境封鎖直前)に入国した組
・リモートワークビザを利用して2020年夏以降に入国した組
もはや1年前のブームは別の世界線だったのではないか?と疑ってしまうほどに、ブーム前のジョージアに逆戻りしたような印象を受けます。
ちなみに、のぶよがジョージアで日本人と知り合う機会が増えたのは2020年10月~11月頃。
その頃にはすでに限られた数の日本人しか残っておらず、こんな状況で残っている人達には何故か連帯感的なものを感じるのか良くしていただけることが多く、正直今のジョージアはかなり居心地良いです(笑)
私が「ジョージア在住」の日本人に嫌われていた理由を4つ考えた
このように、2020年はジョージアという国やそこに集まった人たちにとっては、天国と地獄の両方を味わうこととなった年。
偶然か必然かはわからないものの、のぶよはそんな年にたまたまこの国にやって来て、コロナウイルスの影響で足止めをされることになりました。
という感じで、「1ヶ月くらいコーカサスの麓の小国をゆっくり旅しよう!」くらいのつもりだったのが、もう1年近く滞在していることに。
これも何かのご縁だったのかもしれません(笑)
ジョージアがブームとなっていたことなど知る由もなかったわけです。
ジョージアに入国して1ヶ月ほど経ったころ、「え?ジョージアってなんでこんなに日本人いるの?」と気づく日がやってきました。
そして、そのブームに乗って来た人たちの価値観が、自分が持つものとは大きく異なっていることにも。
そもそものぶよは、あえて日本人コミュニティーに自分から入って言ったり、そこを軸として旅/生活することをしないタイプの人なので、イメージで語っている部分もありますし、もちろんブームに乗って来た人全員が全員というわけではありません。
あくまでも「そうした人もいる」という話です。(残念ながらそうした人が目立っていたのは事実ですが)
そんな日本人「移住者」にのぶよが嫌われているという4つの理由を考えてみました。
顔面がキツい/性格がキツい/言葉がキツいことは重々承知ですが(笑)、これだけは言えます。
これまで長期で滞在したり旅したりした国の中で、ここまで密な日本人コミュニティーが存在していた国は正直、初めてでした。
ジョージアに3ヶ月以上在留している日本人は、公式発表(=大使館に在留届を提出している人)では100人ほどだそう。
しかし、のぶよの肌感覚では最盛期には200人以上はいたのではないかと思います。(在留届を出していない人もいるため)
理由①「ジョージア移住ビジネス」の障害になるから
「ジョージア移住ブームの始まり」の項で触れましたが、そもそもジョージア移住ブームが急激に広がった理由が「安い!ビザなし簡単!誰でもできる!」の三箇条でした。
物価が安い点だけは現在でも変わっていません(し、有難く思っています)。
・「誰でもwebライターetcで月5万稼いで海外移住!」
・「日本で行き詰まったら、とりあえずチケット取ってジョージアへ!」
・「英語話せなくてもOK!ストレスフリーな格安ヨーロッパ生活!」
・「日本人が集まる○○で、みんなで仲良く楽しい移住生活!」
のように謳って多くの人をこの国に集めることで、日本人向けビジネスやサービスを利用する人の相対的な人口を増やそうという目論みがあった点は間違いないでしょう。
それ自体は何も悪いことではありません。
可能性がある分野や場所を見極めて、種をまくことがビジネスの基本だと思うので。
問題だったのは、「誰でもできる」という部分が拡大解釈されてしまったことでしょう。
本来はビザの申請や更新の手間があったり、外国人として現地で生活することに不自由があったり、現地の文化や社会に溶け込む際にストレスを感じたり…と、海外移住とはそう簡単ではないもの。
むしろ、勝手が分かっている&言葉も100%通じる日本で普通に生活する方が、確実にイージーゲームですから。
しかしジョージア移住ブームの場合は、「移住ブーム作りの障壁となるネガティブなトピック」を隠すように、無理やり強い光を照らして煌めかせていたように感じます。
日本人が多く来れば来るほど、そしてその「移住者」が自分の力でどうにかできる能力がないほど、日本人向けサービスの需要も上がってくるわけです。
「日本人のジョージア移住ブーム」を作りたい(=ゆくゆくは日本人向けビジネスで一儲けしたい)人たちの立場になってみましょう。
「は?ビザなしで”移住?”ちょっと意味がわからない」
「え?ジョージアのどこがヨーロッパなの?ソ連やん。」
と思ったことを言わないと気が済まないのぶよのようなタイプの人間って…
まあ邪魔でしかないですよね(笑)
理由②「移住」の概念が違いすぎて分かり合えないから
のぶよが属する20代半ば~30代半ばくらいの世代には、新旧二つの「移住」の概念のちょうど中間に生きてきた人が多いのではないでしょうか。
・古いスタイルの移住:ワーホリ・留学・現地就労・結婚などを経て滞在許可を狙う
・新しいスタイルの移住:リモートワーク等で住む場所に縛られない生活/国から国を移動する、文字通りの「ノマド」
もちろん、どちらも海外で長期間生活する手段であり、どちらが良い/悪いという話ではありません。
ノマドがしたいなら自分で稼げる能力を身につけてすれば良いですし、ガッツリ現地の大学に通うことで就労許可につなげたいなら挑戦すれば良いのです。
ただ、これまで4か国に住んできた(=何らかの滞在資格を有していた)のぶよからすると、正規の滞在資格(ビザ等)を持たずに「○○在住/移住」と名乗るのはすごく変な感じがします。
2020年現在、ノマドワーク等で自国での報酬を受けながら、観光ビザ等(=現地就労不可)で各国で短期/長期滞在するスタイルはグレーゾーンである場合がほとんど。しかし「不法就労」になることは基本的にありません。
(※ジョージアではビザなしでの就労が認められていたはず)
リモートワークやノマドワークが広がったのもここ5年ほどのことなので、各国で法整備が追いついていない状況だと言えるでしょう。
しかしながら、ある国に「在住/移住する」ということは、その国に根差した生活をし、その国の社会に適応することはもはや義務。
ある場所に住むのであればその国の一員として税金を支払う必要があるでしょうし、その代わりにその国の福祉サービス等が受けられるのです。
つまり、「正規の滞在資格がない状態(=現地の社会に属する義務を負わない状態)での”移住”」というのは完全に矛盾した概念。
「どこかに住まいを移して、家を借りてリモートワーク等で生活=現地に移住」
…ではありません。それはただの「長期滞在」です。
そのあたりの価値観の違いも、ジョージア「在住」を肩書きにしたがる人にとっては相容れない部分なのかもしれません。
理由③日本人コミュニティーに浸かる意味が理解できないから
どこの国でもある程度の日本人コミュニティーは存在するもの。
文化も言語も異なる異国の地で、同じ言語や似た文化背景を持つ人の存在は、大きな心の支えとなることもありますよね。
ある程度現地の日本人の数が多い国や都市ならば、
・軽い付き合いで済ませる
・どっぷりとつかる
・完全にシャットアウトする
など、色々な処世術が考えられますし、どんなスタイルで行くかは完全に個人の自由です。
ジョージアにおいてもそれは同様。
日本人コミュニティーを軸に生きることも、何にも気にせず生きることも自分次第です。
しかしながら、のぶよがこの1年弱で感じた主観ではありますが、「ジョージア”在住”日本人」の多くは、日本人コミュニティーありきで生活している人でした。(もちろん全員ではありません)
SNSでキラキラした情報(「誰でも!英語いらない!webライターで月5万!etc」)に感化されてこの国にやってきた人たちの中には「初海外がジョージア」なんて人もいるくらいなので。…すごすぎ。
(むしろ初海外でこんなに難易度高めな国にやってきて、自分一人で立ち回れる人がいたならそれは才能でしかない(笑))
そうした人にとっては、日本人コミュニティーの中でうまく立ち回れなければ死活問題。
なにしろ、現地情報のソース/生活環境/仕事など「移住生活」のあらゆる面でそこに依存しているわけですから。
コミュニティー内の誰かと意見が合わなくても、のらりくらりとやり過ごすしかないわけです。
また、ジョージアに滞在している日本人の数が少ない点も考えどころ。
他の国のように「自分と意見がある日本人とだけつるめばいいや~」とはなかなかいきません。だいたい誰かと誰かがつながっているので(笑)
いっぽうで、のぶよはそういうしがらみに一切属していないですし、そもそもここに住むつもりで来たわけではないので、意見が違おうと「ジョージア移住(笑)まじウケるw」と皮肉ろうと「シュクメルリとか無理。ニンニクキツすぎ」と思ったことを言おうと、別に誰に遠慮することもないわけです。
また、そうしたことをなかなか表立って言う人も多くないため、「ああ、のぶよまた何か言ってるw」と矢面に立たされるのでしょう(笑)
まあどうでも良いのですが、こんなコーカサスの山奥の国までわざわざやってきて、日本人の顔色を気にしながらキラキラ情報だけを発信し続ける「移住生活」って…
なんだか可哀相だな。とちょっぴり同情してしまいます。
理由④そもそも、こういう記事を書くから
最後にして最大の理由なのですが、そもそもこうやって自分が思ったことをそのままに書くから嫌われるのでしょうね(笑)
でも、皆が皆「ジョージア移住最高!」なんて褒めたたえてばかりで、人によって全く異なって良いはずの意見だったり、ネガティブな捉え方が発信されなかったり…なんて、それこそ恐ろしくないですか?
どんな国や文化圏にも悪い部分は絶対にありますし、そこを無視して褒めたたえなければ好かれない/立ち回れないなんて、もはや「信仰」の域…。
…まあこの辺にしておきましょう(笑)
コメント
はじめまして。
記事を読んでいたら、なんだか「日本語はまったく喋れないけど日本に移住できる?」って言っている英語圏の人たちとか、日本で日本語学校に通うという名目で出稼ぎに来ている人たち(最近厳しくなって、そういう人たちはビザの更新ができなくなったみたいですが)に似ていますね…
どちらもあまり日本人からは歓迎されてないというか、そういう人たちがコンビニやスーパーで大人数で買い物しているのを見て、嫌な顔をする日本人も結構います。やっぱり原因は筆者様が感じていることに近いと思いますよ。
私はたまたまノマドランドという映画を観て、検索していたら「ジョージアでノマド暮らし」というホームページを見つけ…その後また検索してここにたどり着きました。
ほかの記事も読ませていただきますね。
日本から応援しています。
とらちゃん様
コメントをいただきありがとうございます。
おっしゃる通り、日本でも同様の問題が生まれつつあるように思います。諸外国に比べて物価が比較的安いことや、日本旅行の人気にともない、さまざまな種類の方が訪れるようになったことも大きいでしょうし、誰もがすべて日本に興味があって日本社会に溶け込もうとする「移住者」ではない点も否めないでしょう。
ジョージアの場合は、いわゆる「ブーム」のようなものに近かったように思います。すでにそのブームは過ぎ去ったような印象を受けますし、物価の安さ等の旨味がなくなった場所からまたどこか別の場所へ…という人も多かったのかもしれません。
なかなか現地の状況を詳らかに、良いことも悪いこともいずれも表現することは難しく、特にこちらで何らかのビジネス等を開きたい人にとってはネガティブな話は禁物なのかもしれませんね。
今後とも弊ブログをご愛読いただければなにより嬉しいです。
応援のコメント、感謝しております。
小山のぶよ