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アルメニア・ギュムリのおすすめレストラン7選【名物グルメ・郷土料理も味わえる!】

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こんにちは!二回目のアルメニア滞在を満喫中!世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)

アルメニア北西部・シラク地方最大の都市・ギュムリ(Gyumri / Գյումրի)。
ロシア帝国時代の町並みがどこまでも広がる美しい町で、アルメニア観光のハイライトの一つです。

「アルメニアの文化の中心地」と名高いギュムリは、ただ散策しているだけでも五感がビシビシと刺激されるはず。

200年前から変わらない町並みや、人形劇や音楽鑑賞などの芸術、クラフト文化まで…
アルメニアという国の、繊細でクリエイティブな伝統文化がギュッと詰まっているのがギュムリ。

とにかく、この町を訪れずアルメニアという国を語るのはナンセンスです。

ギュムリが好きすぎて、こんな超大作マニアック記事まで書いたほど…

…と、魅力を語り始めたらきりがないギュムリは、食文化が豊かで独特なことでも有名です。

この地域の郷土料理を制覇したい!
ギュムリの料理は見た目にも美しい

シラク地方に伝わる郷土料理はもちろん、アルメニアの他地域で食べられる定番グルメにもオリジナリティーが加えられ、唯一無二のものとなっていることも。

シラク地方のご当地グルメ&郷土料理まとめはこちら!

それでいて、レストランなどの外食費は首都のエレバンの3分の2~半額ほど。
…なんなんでしょうか、この町。本当にポテンシャルの高さに驚かされます。

ギュムリの「ポンチク」はマスト!

というわけで今回の記事は、ギュムリ滞在時に立ち寄りたいレストランを紹介するもの。

シラク地方の名物料理のお店から、絶品スイーツのお店、雰囲気抜群のファストフード店に、バックパッカーにも嬉しい激安居酒屋まで…
どれものぶよが実際に足を運んで「ここはおすすめ!」と感じたお店7軒に絞っています。

メニューの写真もバッチリ載せているので、だいたいの予算やメニュー内容を知りたい人の役に立つはず!

①シラク地方名物料理ならここ!【Gwoog Gastrohouse】

一人だとちょっと入りにくいかも…(ま、そんなの店側は気にしていませんが)

「ギュムリでシラク地方の郷土料理を食べるならここ!」と、声を大にしておすすめしたいのがGwoog Gastrohouse

ギュムリ中心街~鉄道駅の中間ぐらいの場所に位置しています。

伝統的な内装も◎
ギュムリらしい石壁が良い感じ。

一般の民家を改装した店内は、テーブル席が5席ほどとかなり小規模。
週末の夜は満席となる場合もあるそうなので、時間帯を少しずらして訪れるのが良いと思います。

Gwoog Gastrohouseは2020年にオープンしたレストラン。
新型コロナウイルスの流行真っ只中のオープンという超逆境でしたが、地元客や観光客の間での評価はかなり高めなんだそうです。

Gwoog Gastrohouseのメニューがこちら ▼

メニューの多くがシラク地方の名物料理
サラダ・ドリンク類(ロシア語版しか写真撮ってなくてごめん)

ギュムリのレストランの相場より若干高めな料金設定ではありますが、メニューの多くはシラク地方の名物料理。

ギュムリ中心街で「シラク料理の名店」とされるいくつかのお高級レストランに比べると、かなり割安な価格だと思います。

この後続々と客が来て満席になる

のぶよ的にこの店で絶対に挑戦してほしいのが、ハザン・ホロヴァツ(Khazan Khorovats / Ղազան խորոված)。

アルメニア全土でポピュラーな「ホロヴァツ」とは、串に刺した肉を炭火で焼いたBBQのことですが、ここシラク地方では事情が異なるよう。
串に刺した牛肉を、焼くのではなくソースで煮込んで調理するのです ▼

ああ、もう一度食べたい…

トマトとワインがベースのソースでじっくりと煮込まれた牛肉はとろっとろ。
テレビの食レポで「お肉が口の中でとろけるぅ~」なんて言ってんのを「は?馬鹿じゃねえの?」と思っていたタイプなのですが、全力で謝りたいです。

ここのハザン・ホロヴァツ、大げさでなく口の中で溶けてなくなります
こんな美味しい肉を食べたの、いつぶりだろう…

サイドメニューとして、チュロフ・ピラフ(Chrov pilaf / չրով փլավ)も注文。
バターをたっぷり入れて炊いたご飯に、ドライフルーツをまぜた郷土料理です。▼

「ご飯にドライフルーツ…?」と思うかもしれませんが、これが意外にも合うのです。

アプリコットやレーズンなどの甘味と、バターの豊潤さに包まれたご飯…
これも一度は味わってほしいもの。

もう一品「シラク地方と言えば!」という郷土料理、タタール・ボラキ(Tatar boraki / թաթար բորակի)も注文。 ▼

初めての人は食べ方がわからないかも。

タタール・ボラキとは、薄く伸ばした小麦粉生地をひし形に切り、お湯で茹でた小麦粉料理。
ヨーグルト、すりおろしニンニク、溶かしバターをかけていただきます。

まさに「カロリー爆弾」そのものなわけで、翌日のニンニク臭もご覚悟を。

アルメニアで最も気候が厳しいと言われるシラク地方らしい、長い冬のスタミナ源となる料理です。

ちゅるっちゅるの生地。飲めるわこれ。
こんな感じでお好みの量トッピングする

タタール・ボラキの生地は、どこまでもちゅるっちゅる。
うどんをさらに滑らかにしたような食感で、もはや飲み物です。

以前紹介した、北コーカサス/アゼルバイジャン料理の「ヒンカル」とルーツは同じ料理だと思いますが、肉は一切入らない/トマトなどの野菜は使わない点が独特。
シラク地方は寒冷で不毛な土壌の地域で、農作物や家畜の数に限りがあるために、シンプルな材料へと進化したのかもしれません。

北コーカサス&アゼルバイジャン料理の「ヒンカル」についてはこちら!

Gwoog Gastrohouseには、他にもシラク地方の名物料理がたくさん。
2025年3月に再訪した際は、前回食べなかった伝統料理に挑戦してみました。▼

▲ひときわ目を引く、真っ白な見た目が美しい料理の名は「カラゴシュ」(Qalagosh/Քալագոշ)。

皿にラヴァシュ(紙のように薄い小麦粉生地)を敷き、マツン(アルメニアのヨーグルト)で煮込んだレンズ豆をたっぷりと注ぎ入れ、炒めた玉ねぎと煮込み牛肉をのせて、仕上げにギー(バターのような乳製品)と乾燥ミントをふりかけたものです。

シラク地方と言えばカラゴシュ!と断言しても良いほどの名物料理。
日本人的には味の想像がつかない組み合わせかもしれませんが、ものすごく美味しいです。

玉ねぎの甘味と香ばしさが最高
水分を吸ったラヴァシュの食感も良い

あめ色になるまで炒められた玉ねぎの芳醇な甘味が、少し酸味のあるヨーグルトと抜群に合い、レンズ豆ならではの旨味もしっかりと感じられます。
たっぷりとかけられたミントの清涼感と独特の風味も素晴らしく、全体的に「飲むクリームチーズ」のような感じ(伝われ)。

そしてもう一品注文したのが「ポチョヴァプール」(Pochov apur/Պոխով ապուր)。
赤うずら豆のスープです。▼

見た目は濃厚そうだけど…?
ギュムリ風はきしめんのような麺が入る

ポチョヴァプール自体はアルメニア全土で食べられる料理ですが、ここギュムリではただのスープではなく、薄く伸ばした小麦粉生地を入れたきしめんのようなスタイルが定番だそう。
見た目的にこってりしてそうですが、味わいは意外とあっさりしており、豆の旨味と小麦粉生地のちゅるんとした食感が素晴らしい絶品でした。

表の看板はアルメニア語オンリー

料理の味も抜群に良いGwoog Gastrohouseですが、のぶよ的にこの店の最大の推しポイントが「地元客を大切にしている」という点です。

こうした郷土料理をウリにする店というのはどうしても観光客狙いになりがち。
客層が観光客ばかりになり、価格が上がり、地元の人が利用しにくくなり…というのは、現在の日本の観光地で起こっている現象ではないでしょうか。

その点、Gwoog Gastrohouseは、地元のギュムリ民が愛する郷土の味を地元の人が通いやすい価格で提供しているのが素晴らしい点。
エレバンの同じような雰囲気の「アルメニア伝統料理」をウリにするレストランと比較すると、Gwoogなら半額ほどで済みますから…とてつもなく良心的だと思います。

お店の人も物腰柔らかで、英語もとても上手。
温かな雰囲気の中でシラク地方らしい味を堪能したい人には、心からおすすめしたいお店です!

Gwoog Gastrohouse

・営業時間:火~日10:00~21:00 ※月曜定休
・予算:ランチ1500AMD(=¥600)~ / ディナー2500AMD(=¥1000)~
※カード払い可/サービス料10%

シラク地方のご当地グルメ&郷土料理まとめはこちら!

②観光時の休憩にぴったりな激安カフェ!【Chichkhan】

外観

ギュムリ観光におけるハイライトとなるのが、市内で最も古い街並みが残るクマイリ地区の散策。
黒い石造りで統一されたストリートの一角にあるChichkhanという小さなカフェは、散策時の休憩にもがっつりランチにもおすすめです。

内部は良い感じの居心地の良さ
屋外にはレトロな移動人形劇も

Chichkhanは、ギュムリらしい石造りの壁を活かした内装が特徴的。
分類的には「カフェ」となり、コーヒーや紅茶などの飲み物系やスイーツも充実しています。

食事メニューに関してもいくつか用意されていますが、ラフマジョ(アルメニア風ピザ)やハチャプリ(チーズパン)など軽食系が中心。
ギュムリ名物料理もいくつかありますが、事前の予約必須とのことです。

▲びっくりするのが、あまりの価格の安さ

紅茶はティーポットにたっぷりと入ったものが300AMD(=¥120)、軽食類も300AMD(=¥120)~と、外食費相場が安めであるギュムリの中でもさらに別格の安さが嬉しいです。

手作りラフマジョ

ラフマジョは生地から手作りであることがわかる、温かみの溢れる味わい。
一緒に頼んだ紅茶も、ギュムリ周辺名物のドライフラワーがブレンドされたもので、香り高くリラックスできる味わいでした。

立地的にもギュムリ観光において便利な場所にあり、居心地の良い雰囲気も素敵。
飲み物だけの利用も大丈夫ですし、軽く食事していくにもおすすめです!

Chichkhan

・営業時間:全日10:00~23:00
・予算:300AMD~1000AMD(=¥120~¥400)
※カード払い可/サービス料10%

③豊富なメニューで絶品、しかも激安!Kilikia Bistro

格安でバラエティー豊富なメニューが魅力的!

バックパッカーのみなさん、お待たせしました。
一人でも気軽に、格安で、旨いものが食べられる…そんな天国のようなお店がこちらのKilikia Bistroです。

アルメニア料理の定番であるホロヴァツ(BBQ)やケバブ、バーガー類に一品料理まで…
シラク地方の名物料理こそないものの、豊富なメニューが最大の魅力なパブスタイルのお店です。

一見おしゃれレストランっぽいけど…
実はかなり入りやすい雰囲気(そして激安)

ギュムリの中心街から徒歩10分ほどと少し離れている立地のためか、ほとんどが地元客の利用で観光客はまずやってこないローカル感が◎

なんと言っても、英語メニューがないくらいですから…(アルメニア語かロシア語のみ)

サラダ、スープ、一品料理系
ピザ、バーガー類

メニューが読めない人でもきっと大丈夫。

店内はBBQコーナーやピザコーナーなどに分かれており、食べたい物を指差しで注文することも可能です!
(店員さんは全く英語通じませんが、まあみんな良い人なのでなんとかなるはず)

BBQ、パスタ、ピロシキ類
シャウルマ、飲み物類

ザッとメニューに目を通してみると、種類の豊富さ以上に驚かされるのがリーズナブルなお値段
エレバンの同じようなスタイルのお店と比べると、3分の2以下の低価格です(しかもサービス料もつかない!)。

まず注文したのが、「アルメニア風ピザ」とも呼ばれるラフマジョ(Lahmajo / Լահմաջո)。

Kilikia Bistroでは上にのる具によって値段が変わり、

・ひき肉のみ(定番):400AMD(=¥160)
・ひき肉+チーズ+きのこ:550AMD(=¥220)

というラインナップ。
一番豪華そう&他ではあまりみかけない「ひき肉+チーズ+きのこ」にしてみました ▼

キノコの旨味とチーズのとろけ具合…ああ…

これ、まじで正解です。

定番のひき肉のみのラフマジョも美味しいのですが、チーズのコクとキノコの旨味がふんだんに感じられる絶品ラフマジョでした。

他のお客さんもラフマジョを頼んでいる人が多く、このお店の名物なのかもしれません。
(みんな10枚くらい大量に頼んでいて、1枚だけで頼んだのが申し訳なく感じたほど)

もうひとつ美味しかったのが、一品料理系の項にあった「ジャルコ」(1750AMD==¥700)。

ジャルコとは豚肉とポテトのグリルで、ジョージア料理の「オジャフリ」のアルメニア版といった感じですが、完全にジョージアを越えていました ▼

アルメニア版「オジャフリ」は、ニンニクや油少なめでサッパリ。

ほどよい塩&油加減で味付けされた豚肉はとても柔らかく、ポテトもホックホク。
ふんだんに盛り付けられたハーブも彩り豊かで食欲を誘います。

とにかく油っこくて味付けが濃くて重たいジョージア料理に比べると、アルメニア料理はかなりあっさりした味つけ
隣同士の二つの国の食文化の違いを感じさせる一品でした。

これに加えて、シャウルマ(ドネルケバブ)やイキビル(豚肉の串焼き)など定番のファストフードを爆食いし、ビールまで飲んでも一人2500AMD(=¥1000)ほど。

こんなにコスパ抜群の店、エレバンでは絶対に見つかりません…ギュムリ、恐るべし。

安いだけでなく、注文してから調理してくれる数々の料理の味も文句なし!
ギュムリで手軽&リーズナブルに食事をしたい人には強くおすすめしたいお店です。

Kilikia Bistro

・営業時間:全日9:00~23:00
・予算:1000AMD~2000AMD(=¥400~¥800)
※カード払い可/サービス料なし

④ここに行かずにギュムリを去るべからず!【Ponchik Monchik】

記事を書きながら、また食べたい禁断症状がでてきた…

単刀直入に言います。

ギュムリに来てこの店に行かなかったら、来た意味ありません

それほどにギュムレツィ(=ギュムリっ子)たちの間で絶大な知名度&支持を誇るのが、Ponchik Monchik

泣く子も黙るPonchik Monchikとは、ギュムリ市内に2店舗あるカフェ兼レストラン。
ギュムリの地元民でこの店の存在を知らぬ者など存在しません。

そのうち一店舗は、ギュムリ中心街ど真ん中のヴァルダナンツ広場(Vardanants Sq.)
数年前までは別の場所で営業していたものの、2025年現在は移転しており(といっても元々の店舗から数十メートルしか離れていないけど)、観光の途中でも利用しやすい立地とお洒落な内装がウリです。

いっぽう、いつも混雑しているヴァルダナンツ広場店を避けるなら、7分ほど歩いた場所にある平和広場店の利用もあり。
こちらは公園というスペースを最大限に利用した、開放感抜群の雰囲気です。▼

ヴァルダナンツ広場店
平和公園店

ギュムリにおいてPonchik Monchikの存在が伝説的なまでに有名になった最大の理由が、店名にもなっているポンチク(Ponchik / պոնչիկ)。

ポンチクとは、旧ソ連諸国で広くポピュラーな、カスタードクリームが入った揚げドーナツのことです。

基本のポンチク3種類以外にも肉入りやじゃがいも入りもある。

Ponchik Monchikのポンチクには三種類があり、

・ポンチク(カスタードクリーム入り):250AMD(=¥100)
・モンチク(チョコクリーム入り):500AMD(=¥200)
・ポンチク(いちごペースト入り):400AMD(=¥160)

と、いずれも良心的な料金設定。

ポンチクだけでなく、ケーキなどのスイーツや、コーヒー紅茶類、ご飯ものまで豊富に揃っています。 ▼

これはほんの一部。メニューはかなり豊富なので食事にも◎

…と、豊富なメニューに迷うこと必至ですが、この店でなによりも先に食べてほしいのがギュムリでは伝説レベルにポピュラーなポンチク。

せっかくなので、3種類あるフレーバーからポンチク(バニラ)とモンチク(チョコレート)の二つを注文してみました。▼

完璧な球体の美しすぎる見た目

いやあ、映えすぎてびっくりしました。

Ponchi Monchikのポンチクは、薄い生地の中にクリーム等を入れ、まん丸の球体になるように上手に空気を入れながら油で揚げているのです。

一般的なポンチク。ぺちゃっと潰れた形が普通。

▲ エレバンなどで定番のポンチクと比べて見ると、その差は一目瞭然。

Ponchik Monchikのポンチクはもはや芸術のような美しいフォルムで、食べるのがもったいなく感じてしまうほどです。

定番のカスタードクリーム
チョコレート

一口食べてみると、サクッとしながらももっちりとした薄い生地の食感と、中のクリームのほどよい甘味が口の中いっぱいに広がります。ああ…天国…

それよりなにより、食べるのが難しすぎて…
上にかかっているパウダーシュガーが顔面全体に吹き上げてくるのです。

映えを求める人にはぴったりかも。

見た目的にかなりボリュームがあるのかと思いきや、生地が薄めなので、2つや3つくらいならペロリと平らげられます。
油で揚げているにもかかわらず油っこさはほとんどないため、ポンチク祭りに励むのも良いかも(笑)

Ponchik Monchikはギュムリにしか展開していない店なので、絶品のまん丸ポンチクは正真正銘ここでしか食べられないレアもの。

のぶよ的には、定番のカスタードクリーム入りのポンチクが甘さ控えめで一番好きでしたが、せっかくなら全種類制覇(&第二、第三ラウンドも)しておくのもおすすめです!

Ponchik Monchik

・営業時間:全日9:00~23:00
・予算:ポンチク250AMD(=¥100)~
※カード払い可/サービス料12%

▲より利用しやすいヴァルダナンツ広場店

⑤150年前の建物で食べる、おばちゃんの思い付き料理!【Tsitro Aleq】

外観

続いて紹介するのは、ギュムリらしい空間で手軽なファストフードが食べられるお店。
クマイリ地区の路地に構えるTsitro Aleqです。

このお店のすごいところは、1865年建造の伝統的な建物をそのまま店舗として利用している点。
今から150年前、アルメニアがロシア帝国支配にあった時代の石造りの建物の半地下のような空間がキッチン&飲食スペースとなっているのです。

ファストフード店とは思えない雰囲気
当時の写真も飾ってある

表通りに比べてひんやりとした空気が漂う半地下の空間は、ギュムリらしい黒っぽい石壁に囲まれて雰囲気抜群。
ちょっとしたお洒落カフェやお洒落レストランとして営業できないこともないと思うのですが、Tsitro Aleqのメニューは完全なるファストフードのみとなっています。▼

メニューには英語がない
ハシュ(牛足の煮込み)は店のおばちゃん自家製だそう

シャウルマ、ラフマジョ(アルメニア風ピザ)、イキビル(串刺し肉の炭火焼き)…など、アルメニアの定番ファストフードが並ぶ中、のぶよが気になったのがこちら。▼

気になる…

ロシア語でимпровиз(インプロヴィズ)と書かれており、日本語にするなら「思い付き」や「気まぐれ」といった意味。
店のおばちゃんに尋ねると「あっしのインプロヴィズ(思い付き)で材料挟んでサンドイッチにする!」とのことでした。

せっかくですし、おばちゃんのインプロヴィズを信じて注文してみることに。
鶏肉を使ったインプロヴィズと豚肉を使ったインプロヴィズがあり、肉の種類だけは客が選べるようです。

注文してから生地をこねだし、何やら色々と忙しそうに厨房を行ったり来たりしているおばちゃんを眺めながら待つこと5分ほど。
本日の「思い付き」がやって来ました。▼

どどん

見た目は、イタリアのカルツォーネのような、メキシコのファヒータのような、薄い小麦粉生地に具が色々と挟まったサンドイッチのよう。
生地をめくってみると、たっぷりの豚肉にトマトやキュウリなどの野菜、そしてとろ~りチーズが顔を出します。

「あるもの全部入れ」のような感じ

味はまあ見た目の通りで「THE・ファストフード」といった感じではありますが、手作り生地の食感とチーズのとろ~り感が濃い目の味付けの肉と絶妙にマッチしていました。
「これは絶対に食べるべき!」というほどではありませんが、普通に美味しい…!といった感じ。

Tsitro Aleqには、この「思い付き」以外にもファストフード系はなんでもござれ。
150年前から時が止まったような空間で現代風の手軽な食事を食べるというコントラスト(?)も含めて、ギュムリならではの面白いお店だと思います!

Tsitro Aleq

・営業時間:全日10:00~23:00
・予算:800AMD~1300AMD(=¥320~¥400)
※カード払い不可/サービス料なし

⑥ギュムリ独自の揚げパン!【Karkandak】

古都・ギュムリの中でも最古の町並みが残るクマイリ地区(Kumayri)。
散策がはかどって仕方がない美しい町並みの一角に、伝統的な黒い石造りの小さな建物があります。

こちらが、のぶよイチオシのKarkandak
GoogleMapにすら載っていないローカルなお店ですが、絶えず近所の人々が出入りしている地域密着型の雰囲気が好印象です。

各種パンを提供しているのですが、激推ししたいのが店名にもなっているカルカンダク
カルカンダクとは具入りの揚げパンのことで、アルメニア全土でポピュラーな軽食です。

中に入る具はポテトや肉などいくつか種類があるものの、のぶよのおすすめは鶏肉とキノコのカルカンダクです。 ▼

ロシアのピロシキとは形も生地も違う
中には鶏肉とキノコのソテー

ふわふわで少々甘味のあるパンの中には、鶏肉とキノコをハーブと一緒にソテーしたものがたっぷり。
キノコの旨味とほどよい鶏の油…まじで美味しいです、これ。

こうした具入りの揚げパンは「ピロシキ」とも呼ばれ、旧ソ連各地に存在するのですが、中の具に鶏肉が入ることは珍しいもの(普通は牛か豚のひき肉)。
エレバンなど他地域では見かけたことすらないので、のぶよ的には隠れたギュムリ名物である気がします。

店内にはイートインコーナーもあり、ギュムリ観光のハイライトの一つであるクマイリ地区散策の休憩ポイントにもぴったり。
ギュムリでしか食べられない(?)ジューシーな絶品カルカンダク、ぜひお見逃しなく!

Karkandak

・営業時間:謎
・予算:200AMD(=¥80)~
※カード払い不可/サービス料なし

⑦ギュムリぶっちぎり最安値の大衆レストラン!【Gyumri Hatsatun】

安いのに器などが意外としっかりしているのも◎

ギュムリのグルメスポットまとめ記事のラストを飾るのは…そう、Gyumri Hatsatunです。

店名に「ギュムリ」の名を冠するだけあり、ギュムリっ子の間ではかなり知られた存在のこの店。
中心街の平和広場沿いに位置しており、旅行者一人でも立ち寄りやすい立地&雰囲気です。

外観
内装。ちょっとびっくりドンキーっぽい?

ウッド調に統一された店内は、各席が半ボックス席のようになっているのが特徴的。
ストリート沿いにも飲食スペースがあり、どちらの席を利用してもOKです。

Gyumri Hatsatunが素晴らしい点は、他の店の追随を許さぬ激安の価格
メニューの全てが、エレバンのレストランの半額(もしくはそれ以下)という、信じられないほどの良心的な価格で食事ができるのです。▼

メニューはアルメニア語かロシア語のみ
まじでびっくりするほど安い

旅行者的にネックとなるのが、英語メニューを取り扱っていない&店員さんはアルメニア語かロシア語しか通じないこと。

メニューに関しては公式サイトなら英語版があるので、食べたいものに事前に目をつけておくのが◎
ロシア語ができないのであれば、公式サイトの画像を見せるなり身振り手振りなり、どうにかこうにか指差しで注文するしかないでしょう。

呼び出しボタン。やっぱりびっくりドンキーっぽい。

店員さんの感じは良くも悪くも淡白な感じではありますが、愛想が悪いわけではありません。

なんと言うかこう、淡々と仕事をこなしている感じ。
サービスも迅速で、長いこと待たされる…といったこともありませんでした。

Gyumri Hatsatunにはアルメニア料理の基本的なものは全て揃っていますが、せっかくギュムリに来たからにはご当地の味を体験したいもの。
メニューにはここシラク地方の名物とされる料理がいくつもあり、時間と胃腸が許す限り堪能したいものです。

「チャナフ」は羊肉の旨味たっぷり
巨大サイズの「フルジン」は牛タン入り

▲ギュムリが位置するシラク地方は、アルメニアの中でも厳しい気候であることで知られる地域。
長期間保存可能である豆や小麦粉を多用したり、家畜由来の乳製品を多く使ったり、内臓をメインに食したり…と、貴重な食材を無駄にしないための人々の努力が独自の食文化を形成しています。

一般的には牛肉が入るフルジン(ラヴァシュで肉や野菜を包んでオーブンで焼いたもの)でさえも、ギュムリでは牛タンやレバーが使用されているのが独特。
豆や穀物をふんだんに用いた各種スープや、名物のタタールボラキなど、ギュムリ独自の食文化を舌で感じることができます。

「タタールボラキ」はちゅるちゅる生地が完璧
牛レバー煮込み「トゥジュヴジク」と羊肉のシチュー「ボズバシュ」

激安の価格のわりに何を食べても美味しい&量が多い&盛り付けが結構お洒落と三拍子そろったGyumri Hatsatun。
予算の限られたバックパッカースタイルの旅行者であっても、数品注文して思う存分にギュムリの食文化に触れることができます。

そんなGyumri Hatsatunにおいて、とにかくみんな黙って注文してほしい一品がこちら。
ギュムリ風カツレツです。▼

ご降臨

見た目はでっぷりごろんとした俵型のカツレツで、キエフ風カツレツ(鶏肉のカツにたっぷりバターが入ったやつ)に似ているかも…?

しかし、ナイフを入れてみるとびっくり。
ギュムリ風カツレツの中には、とろ~りとろけるチーズとソテーされたマッシュルームがたっぷりと詰まっているのですから。▼

トローリチーズときのこがたっぷり詰まっている
牛タンが苦手な人でも食べやすい

さらに、カツに使用されている肉はギュムリ名物の牛タンである点も独特。
牛タンを薄く叩き伸ばしたものを何枚も重ねてキノコとチーズをのせて丸め、油で揚げているのです。

のぶよは牛タンがあまり得意ではないのですが、独特のコリコリ感や臭みとは無縁でとても食べやすかった印象。
アルメニアでもここギュムリでしか食べられないので、ぜひとも挑戦を…!

居酒屋的に利用するのもアリ!

そんなわけで、ギュムリ滞在中に何度も通ったGyumri Hatsatun。
「目が飛び出るほどの絶品料理!」とまではいかないものの、価格を考えるとかなり質の高い料理がお腹いっぱい食べられるのが素敵です。

本記事で紹介したギュムリ名物料理以外のメニューも豊富なので(ピザなども結構種類ある)、ギュムリ滞在中に一度は足を運んでみてはいかがでしょうか。

Gyumri Hatsatun

・営業時間:全日10:00~1:00
・予算:800AMD~1500AMD(=¥320~¥600)
※カード払い可/サービス料10%

シラク地方のご当地グルメ&郷土料理まとめはこちら!

おわりに

アルメニア第二の都市・ギュムリ滞在中にチェックしたい、おすすめのレストラン7軒を紹介しました。

今回紹介した場所以外にも、ギュムリには他にも「名店」とされるレストランがいくつかあります。

ギュムリの伝説級三大レストラン

・Poloz Mukuch(マップ)
・Florence (マップ)
・Cherkezi Dzor(マップ)

しかしいずれも貧乏なのぶよにとっては手が届かない、(アルメニア的には)お高級レストランの部類。
「ちょっと奮発して良い雰囲気のレストランに行きたい!」という人は訪れてみるのも良いかも。(のぶよは行ってないので味に関しては保証できないけど)

逆に、のぶよのように「美味しいものを安く!」に人生をかけているタイプの人は、本記事内の7店に行っておけばギュムリグルメに関してはまず間違いなし!
ギュムリという町の奥深いの魅力を、味覚でも感じてみてはいかがでしょうか。

A31 地球の歩き方 ロシア ベラルーシ ウクライナ モルドヴァ コーカサスの国々 2020~2021
Lonely Planet Georgia, Armenia & Azerbaijan

コメント

  1. とも より:

    レストラン情報とっても助かります…!
    明日からとっても楽しみです!!
    ホームステイ先のお婆ちゃんからも情報聞きつつ、こちらに書いてあるお店は全部回ってみます。。
    貴重な情報本当に助かります。

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