こんにちは!アルバニアを1ヶ月旅行した、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
アルバニア中部、首都のティラナからバスで30分ほどの場所に位置するクルヤ(krujë)は、古城を中心に伝統的な造りの家々が並ぶ小さな町。
城と家々の景色はそれだけで美しいのですが、実はクルヤはアルバニアの歴史においてとても重要な町でもあります。
オスマントルコ帝国がバルカン半島で強大な力を誇った15世紀に、当時のアルバニアの将軍であったスカンデルベグが拠点としたクルヤ城。
アルバニアを征服しようとするオスマントルコ軍は、合計で23回もクルヤに攻め込むのですが、その全ての戦いにおいてスカンデルベグは勝利を収めました。
こうしてアルバニアの独立を守り抜いたため、スカンデルベグはアルバニアの英雄として今でも大人気の人物なのです。
またクルヤの町自体も「スカンデルベグの町」としてアルバニア人の間では人気の観光地となっています。
ティラナから気軽にデイトリップで訪れることも可能なクルヤ。
まるで天空の城のような城塞に抱かれた、歴史ある町の観光スポットとアクセスを解説します。
クルヤの観光スポット
クルヤ観光地図
黄色:バス停
青色:観光スポット
スカンデルベグ像
クルヤのバス停から城へ向かう途中にあるのが、馬に乗ったスカンデルベグの像です。
町の入口で観光客を出迎えてくれる存在で、アルバニア人が誇る英雄の堂々たる姿が表現されています。
オールド・バザール
スカンデルベグ像をから歩行者専用の通りを進むとあるのが、伝統的な建物が並ぶオールド・バザール。
クルヤ城へと続く石畳の両側に、伝統の刺繍や工芸品を売る店が連なります。
日本の城下町のような感じのオールド・バザール。
現在は観光地感が強いですが、もともとはスカンデルベグ在位中の500年以上前から地元の工芸品などが売られていた歴史あるバザールです。
刺繍製品や、アルバニア伝統の羊毛の帽子など手作りの品々が並びます。
クルヤ城
クルヤ観光のハイライトとなるクルヤ城。
2世紀ごろに建てられたかなり古いもので、スカンデルベグが居城としたのは15世紀になってからのこと。
岩山の上に建てられた城はまさに天空の城そのもの。
遠くにティラナの街を望むことだってできます。
敷地内には現在でも人が住んでおり、観光地でありながら静かな雰囲気なのも魅力的です。
スカンデルベグ博物館
クルヤ城に入ってすぐ、存在感抜群の建物がスカンデルベグ博物館です。
スカンデルベグが勝利を収めたオスマン帝国との戦いに関する展示はもちろん、先史時代から続くアルバニアの歴史に関する展示も充実しています。
(博物館内部は撮影禁止です。)
大きな博物館ではないので、30分〜1時間ほどで見学できてしまいます。
インフォメーション
スカンデルベグ博物館
営業時間:全日 9:00~18:00
料金:200Lek(=¥200)
モスク跡
スカンデルベグ博物館の正面にあるのが、オスマン帝国時代のモスクの遺跡。
実は、スカンデルベグ在位中こそオスマン帝国の侵略を免れたアルバニアですが、彼の死後にはあっけなく侵略され、その後400年以上続くオスマン帝国の支配下におかれるのです。
ハマム
ハマム(トルコ式浴場)もクルヤ城の敷地内にあります。
スカンデルベグ死後の1490年に完成したこちらのハマムも、オスマン帝国支配を象徴するような建物です。
テチェ
スカンデルベグ在位中は教会として使われていたテチェ(Teqe)は、後のオスマン帝国支配時代にはモスクに改装されました。
テチェとは、イスラム教の一派であるベクタシ派の礼拝所のこと。
内部には、かつての美しい装飾が残っています。
内部には無料で入場でき、色褪せた壁画が長い歴史を感じさせます。
スカンデルベグのオリーブの木
スカンデルベグとその妻の結婚式の際に、一本のオリーブの木を植え、その下で永遠の愛を誓ったという伝説が残っているクルヤ。
500年以上経った現在でも、そのオリーブの木は先に紹介したテチェの敷地内にあり、その幹の太さからかなりの樹齢であることがわかります。
現在でも、クルヤの若いカップルが恋愛成就を願いにやってくるそう。
いわば、「アルバニア版恋人の聖地」のような存在なのかもしれません。
見張り塔
クルヤ城の最も高い部分に位置するのが、中世に建てられた見張り塔。
難攻不落のクルヤ城の防御の要となった建造物なのですが、現在は閉鎖されており登ることはできません。
しかし塔周辺からの眺めは抜群。
クルヤ城とクルヤの町並みはもちろん、遥か山の下まで見渡すことができ、かつてスカンデルベグが見たものと同じ景色が見られるのです。
クルヤへの行き方・アクセス
クルヤへのアクセスは、ティラナを拠点とするのが基本です。
出発時間が決まっている中型バス
人が集まり次第出発するフルゴン
の二通りの交通手段がありますが、のぶよは中型バスの利用をおすすめします。
ティラナ~クルヤ間の中型バス
ティラナの北方面バスステーションから、午前中は1時間に1本の直行バスが出ています。
バスは観光の中心であるクルヤの中心街までの直行で、乗り換えの必要はありません。
クルヤからティラナへ戻る最終バスは16時発と少し早めなので注意が必要です。
ティラナ~クルヤ間中型バス
所要時間:1時間
料金:150Lek(=¥150)
ティラナ~クルヤ間フルゴン(ミニバス)
中型バスの出発時間以外にクルヤへアクセスするなら、乗り合いバスであるフルゴンの利用となります。
北方面バスステーションの東側50mほどのフルゴンが停まっている場所から、人が集まり次第の出発です。
注意したいのが、フルゴンは7kmほど手前にある幹線道路沿いの町、フシャ・クルヤ(Fushë-Krujë)が終点である点。
クルヤの中心街までは直行しないのです。
フシャ・クルヤからクルヤの中心街までは、別のフルゴンに乗り換える必要があります。
ティラナ~フシャ・クルヤ間フルゴン
所要時間:1時間
料金:200Lek(=¥200)
乗り換えの手間があり、料金も割高なフルゴン。
ティラナからの往復の交通手段としてあえて選択する意味はありません。
しかしながら、フシャ・クルヤは、ティラナ〜シュコドラ間の幹線道路沿いに位置しているため、この二都市間を移動しながらクルヤに立ち寄って観光する場合には便利です。
フシャ・クルヤの幹線道路沿いには、ティラナ〜シュコドラ間を走るバスやフルゴンがひっきりなしに通るので、途中乗車するだけ。
フシャ・クルヤ〜クルヤ間は、ローカルフルゴンを利用することとなります。
おわりに
3〜4時間ほどあれば、十分に満喫できるクルヤの観光。
ティラナからも簡単にアクセスできるので、デイトリップにはぴったりです。
異国情緒を感じる町並みや天空の城のようなクルヤ城などの見どころはもちろん、アルバニアの歴史が感じられるのもクルヤの魅力。
ティラナ滞在中に是非訪れてみてはいかがでしょうか。
ティラナの宿泊なら、中心街西側エリアがおすすめ。各バスステーション~中心街の中間に位置するため、どちらにも徒歩でのアクセスが可能なためです。
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