こんにちは!冬のエレバンにのんびり滞在中、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
エレバン市内の観光や散策をのんびりと楽しんでいる今日この頃。
前回は、エレバン市民の食を支える市場である「GUMマーケット」に潜入し、アルメニアならではの食材探訪や市場グルメを存分に楽しみました。
今回紹介するのは、ローカル感漂う市場とはひと味違うショッピングスポット。
エレバン最大の蚤の市として知られる定番の観光スポット、ヴェルニサージュ(Vernissage / Վերնիսաժ)です!▼
エレバンのヴェルニサージュは、「蚤の市」という言葉がぴったりなマーケット。
アンティークの食器類から、アルメニア名産の布製品、手作りのアクセサリーや、お土産にもぴったりな食品まで…ありとあらゆるものが売られる露店市です。
フランス語風に「ヴェルニサージュ」と発音するのがエレバン流らしく、蚤の市とはいえどことなく洗練された雰囲気が漂うのも面白いです。
お土産探しにはもちろんのこと、ただ散策しているだけでも楽しいヴェルニサージュ。
エレバン滞在・観光の拠点となる中心街ど真ん中に位置しているため、アクセスしやすいのも嬉しいところ。
ただ散策するだけでも、アルメニアの工芸品や伝統的な手芸品について知ることができる点も、おすすめする理由です。
というわけで、今回の記事はエレバンのヴェルニサージュ散策のようすを紹介するもの。
各露店で見つけたアルメニアらしい品々を一挙公開しているので、エレバン観光のお土産の見当を付けるのにも役立つはずです!
エレバン観光でマストの蚤の市!ヴェルニサージュの基本情報
ヴェルニサージュの始まりは、アルメニアがソ連の統治下にあった1980年代のこと。
ある芸術家がこの場所で自身の作品を売りはじめ、それを見た他の芸術家も真似して各々の芸術作品を売るようになり…といった感じで、自然発生的に始まったのだそうです。
現在では屋根付きの露店スペースが整備され、数百軒の露店がずらりと並ぶようになったヴェルニサージュ。
エレバン観光の定番スポットの一つとして数えられるようになり、地元客はもちろん観光客にも大人気の場所となっています。
ヴェルニサージュが位置しているのは、エレバン地下鉄の共和国広場駅すぐ南の広大なスペース。
全長500mほどの歩行者専用スペースが会場となっており、かなり大規模なものとなっています。
いちおう曜日を問わず毎日開催されているヴェルニサージュですが、露店の数が最も多くなるのは土曜日と日曜日。
平日はすっきりとしており散策しやすいですが、蚤の市らしい賑わいを味わいたいならやはり週末の午後の訪問がおすすめです!
ヴェルニサージュで見つけたもの:アルメニアらしい食器類
ありとあらゆるものが売られるヴェルニサージュですが、まず目につくのは食器類の多さ。
ソ連時代のアンティーク食器ももちろんたくさんありますが、アルメニアらしいカラフルで凝った模様の食器類は、見ているだけでも心がウキウキしてくる可愛らしさです。
独創的で派手な色使いのボウルや大皿、調味料入れなど、どれも極彩色ながらどことなく品が漂っているのも不思議。
多くはハンドメイドであるため、一枚一枚デザインや色合いが異なるのも味わい深いです。
料理好きの人や食器好きの人は、もはやこの食器売り場コーナーだけで一日潰れてしまうかも…
ハンドメイドの陶器製品も多く売られており、どれもセンスの良さが光るものばかり。
…いや本当に、アルメニアの人々のセンスの良さには脱帽です。
しがないバックパッカーののぶよは荷物を増やしたくないので購入はしませんが、もし万が一アルメニアに定住するなら、こうしたお洒落な食器類をそろえてみたいものです…(夢のまた夢)
▲ アルメニアらしいざくろやアララト山がモチーフのプレートも、一枚一枚手作業で色づけされたもの。
飾りにも良いですし、実用面でも良さそうです。
ヴェルニサージュで見つけたもの:衣類・アクセサリー
ヴェルニサージュでは、アルメニアが誇る伝統モチーフを活かした衣類や絨毯などの布製品も充実しています。
上の写真の円形の帽子は「アラフチ」(Arakhchi / արախչի)と呼ばれる、アルメニア伝統の布の帽子。
カラフルで凝ったモチーフのものが女性用/単色でシンプルなモチーフのものが男性用という区別はあるそうですが、まあ外国人的には可愛ければ好きなのを購入してOKだと思います。
そしてのぶよの心を掴みに掴みまくったのが、アルメニア文字をモチーフにした衣類たち。▼
およそ1600年前からいっさい形を変えていないアルメニア文字は、アルメニアの人々の誇りそのもの。
「はね」や「はらい」などにこだわりを持って書く人も多いそうで、優雅なフォルムが活かされたアルメニア文字グッズはどれもセンス抜群のデザインです。(あと、どれも下地の色合いが絶妙だと思う)
そして、アルメニア伝統のモチーフを施したリュックやハンドバックなども充実していました。▼
…まあ、日本でこれを持ち歩いたらどんな目で見られるのかと想像するだけでも恐ろしいのですが、個人的にはかなり可愛いと思います。
(もう少し大きいサイズがあったら即買いしてた…)
他にも、ハンドメイドのアクセサリー類は女性陣の心を掴みまくるはず。▼
ペンダントやイヤリング、ブレスレットなどありとあらゆるアクセサリーが売られており、上品で精密なデザインに息を呑みます。
ヴェルニサージュで見つけたもの:アンティーク品
蚤の市と言えば、アンティーク品の探訪は欠かせないもの。
年季の入った食器や、凝ったデザインのガラス製品などがずらりと並べられ、好きな人にはたまらないはずです。
ヴェルニサージュで売られるアンティーク品の多くは、ソ連時代のもの。
皿やスプーンなど日常使いされていたものも多いですが、黄金に輝くお盆や贈答用であろうティーセットなど、特別な機会に使用される食器類も多く並んでいました。
ヴェルニサージュで見つけたもの:ソ連グッズ
ヴェルニサージュのアンティーク品売り場の一角には、ソ連時代のアレコレを専門的に売る店が十数軒並んでいます。
THE・社会主義観ただようデザインのピンバッジの数々や、レーニンやスターリンが描かれた雑貨類など、現在となっては貴重となった品々がざっくばらんに並ぶ光景…なかなかに圧巻です。
実はアルメニアは、ソ連時代から煙草の名産地として有名だったそう。
エレバン郊外には大規模な煙草工場があり、なんと現在でも稼働し続けているのだそうです。
アルメニアの人々の喫煙率の高さ&煙草の価格の安さには驚かされますが、自国内に工場があるため昔から煙草が身近な存在であったことが理由なのかもしれません。
ここで紹介したもの以外にも、ヴェルニサージュのソ連グッズはとにかくたくさん&種類豊富。
じっくり探せば、思いもよらぬレアな品物に出会えるかもしれません…!
ヴェルニサージュで見つけたもの:ざくろモチーフの雑貨たち
ヴェルニサージュ全体を通して言えることが、ざくろをモチーフにした品物の多さ。
布製品、衣料品、陶器、食器類、オブジェ的な何か…など、とにかくありとあらゆるものにざくろが描かれているのです。
確かに「アルメニア=ざくろ」というイメージは、外国人にとっては根強いもの。
トビリシ出身のアルメニア人映画監督であるセルゲイ・パラジャーノフの代表作が『ざくろの色』であることもあり、日本人にとっても「アルメニア=ざくろ」のイメージは定着しているのではないでしょうか。
当のアルメニアの人々も、自国の象徴としてざくろ激推し作戦(?)に出ているのかもしれません。
それくらい、ヴェルニサージュの雑貨類のざくろ頼み感はものすごいです。
ヴェルニサージュ全体にあふれるざくろモチーフのグッズ以外にも、可愛らしいデザインの雑貨はたくさん。
どこも陳列にこだわっているのが感じられ、エレバンらしい美意識が感じられます。
ヴェルニサージュで見つけたもの:お土産にぴったりな食品類
ヴェルニサージュには露店が連なる屋外部分と、それに併設されたように並ぶ店舗部分があります。
店舗部分で売られているものは各店によりけりではあるものの、中にはアルメニアならではの食材に特化した店もいくつか。
お土産にしやすいように小分けされた状態で売られていたり、かさばらないようにパッケージが工夫されているので、食品を日本に持ち帰りたい場合には立ち寄ってみましょう。
▲アルメニアは、実はハーブティーが有名な国。
特に標高2000m近いセヴァン湖周辺エリアなどでは、高地に咲く草花を乾燥させたハーブティーが名産となっています。
蜂蜜やアプリコットを使ったジャム、6000年の歴史を持つアルメニアワインなどの定番食料品が並ぶ中、のぶよの目についたのはこれ。▼
中東~コーカサス地域の広い範囲で愛される「ハルヴァ」というスイーツなのですが、アルメニアのものは各種フレーバーによって異なる色がつけられているのが特徴的。
ひし形に切り分けられた見た目も上品で良いですし、パッケージも良い感じのデザインなので、お土産に良いかもしれません(まあ崩れないように持ち帰るの大変かもしれないけど)。
おわりに
エレバンに来たなら一度は足を運びたい、ヴェルニサージュを紹介しました。
可愛らしい雑貨類からエキゾチックなデザインの布製品、お土産にぴったりの食料品まで…とにかく、アルメニアという国の手作業文化や職人気質、こだわりが強い国民性がビシビシと感じられること間違いありません。
「蚤の市」というと、客引きや勧誘がしつこそうなイメージを持つ人もいるかもしれませんが、ヴェルニサージュでは心配ご無用。
なぜなら、露店の人の感じがとにかくマイルドなので。
客引きはほぼゼロで、露店の人たちの「買え買え攻撃」もほぼなし。
ただ見ているだけでも写真を撮っているだけでも特に何も言われず(むしろ微笑ましそうに観察される)、マーケット系の場所に特有の「圧」みたいなものが全くありません。
エレバン初心者にも、マーケット初心者にも散策しやすくておすすめなヴェルニサージュ。
お土産や雑貨探しにはもちろん、アルメニアの美意識やクラフト文化を肌で感じる目的にもおすすめです!
コメント