Ես իմ անուշ Հայաստանի արևահամ բարն եմ սիրում,
Մեր հին սազի ողբանվագ, լացակումած լարն եմ սիրում, […]
Աշխա՛րհ անցի՛ր, Արարատի նման ճերմակ գագաթ չկա․
Ինչպես անհաս փառքի ճամփա՝ ես իմ Մասիս սա՛րն եմ սիրում։
― Եղիշե Չարենց «Ես իմ անուշ Հայաստանի»
「太陽の風味に溢れし、我が愛しきアルメニアの言葉よ。古き竪琴のような愛しき旋律は、悲痛さに嘆く弦から奏でられるが如し。[…中略…]
世界中どこへ行こうとも、アララト山以上に白き頂などない。栄光の道が如く、手が届かぬ、我が愛しきアララト山よ。」
イェギシェ・チャレンツ(アルメニアの詩人)「我が愛しきアルメニア」の一節
アルメニアが誇る首都・エレバンは、アララト山を望む盆地にひらけた大都市。
「世界最古の町の一つ」とも言われ、東西文明の狭間で多くの民族が行き交ってきた地です。
計画的に整備された中心街のストリートには、赤味がかった石造りの建造物がずらり。
「ピンク・シティー」や「ローズ・シティー」と称されることにも納得の、重厚で優雅な雰囲気が漂います。
一見するとちょっと気取ったような感じの町に思えるかもしれませんが、垢抜けていないローカルな雰囲気だって健在。
数十年前から時が止まっているかのような風景の数々には、誰もが懐かしさを感じるはずです。
周辺にはアルメニアの歴史や文化を象徴するような珠玉の見どころも数多く、エレバンを拠点としての日帰り旅の選択肢は無限大。
忙しく動き回るよりも、暮らすようにのんびりと過ごしたくなる…そんな素敵な町へ、ようこそ。
このページは、エレバンに関する記事の「もくじ」のようなものです。
気になるスポットや情報は、「詳細記事へ」のリンクからチェックしてください。
充実したエレバン観光&滞在の参考になりますように!
エレバンの観光情報Pick Up
エレバンの定番観光スポット
エレバンの観光スポットの多くは、円形の中心街に点在しています。
観光の基本は徒歩。ソ連時代の雰囲気と瀟洒な雰囲気が混じりあうピンク色の町を、のんびりと散策しましょう。
カスカード
エレバンの堂々たるシンボルが、フランス語で「滝」を意味するカスカード。
淡い色の大理石の巨大な階段は、エレバン市内を一望する絶景ポイントとしても知られており、晴れた日であればアララト山の雄大な姿を一望できます。
カスカードの内部はアルメニア人大富豪が集めたコレクションが展示されたギャラリーとなっており、無料で入場することが可能です。
共和国広場
「ピンク・シティー」を象徴するような美しい建物に囲まれた共和国広場は、エレバン中心街の中央部分に位置しています。
周囲には政府機関の建物や国立博物館などが建ち並び、多くの人々が行き交う賑やかな雰囲気が特徴的。
夏場の夜になると広場の噴水がライトアップされ、音楽に合わせた噴水ショーも。町の名物の一つとなっています。
ヴェルニサージュ
エレバンでのお土産探しにぴったりなスポットがヴェルニサージュ。
アルメニアのシンボルであるザクロをモチーフにした雑貨や、色とりどりの刺繍品が並ぶ骨董品バザールです。
ヴェルニサージュが最も賑わうのは週末。商人文化が根付くアルメニアの人々との掛け合いも楽しみの一つです。
GUMマーケット
エレバン最大級の市場が、中心街すぐ南に位置するGUMマーケット・
色とりどりのドライフルーツや新鮮な肉類、チーズやハーブなど、アルメニアの食文化が五感で感じられる場所です。
マーケットには市場ならではのグルメが堪能できる食堂や、名物のワインを量り売りする店も。グルメ派は必訪です。
ブルーモスク
アルメニアの南の隣国・イランとの友好を祝して建設されたブルーモスクは、その名の通り鮮やかな青色が印象的。
アルメニアに数少ない現役のモスクとして機能しており、イラン系住民たちが集まる場所となっています。
キリスト教国でありながら、イスラム教圏とも交差してきたアルメニア独自の文化が香ります。
アルメニア人大虐殺メモリアル
エレバン中心街を見渡す丘の上に建つのが、「ツィツェルナカベルド」と呼ばれる記念碑。
1915年にオスマン帝国によって行われたアルメニア人大虐殺の犠牲者を追悼するための場所です。
敷地内には無料のミュージアムが併設されており、アルメニア人大虐殺の悲惨な歴史を学ぶことができます。
エレバンの穴場観光スポット
エレバン滞在日数に余裕があるなら、定番スポット以外の見どころにも足を運んでみましょう。
「エレバン始まりの地」や、首都のど真ん中にあるとは思えない自然スポットまで…
知れば知るほど奥深いこの町の魅力を、さまざまな視点から捉えることができるはずです!
エレブニ城塞
約8000年前に建設されたエレブニ城塞は、「世界最古の町」エレバンの始まりの地。
エレバン中心街を一望する立地にたたずむ城塞内には、かつて町があり、人々の生活が営まれていました。
城塞にはミュージアムが併設されており、数千年前の出土品や古代の文字が刻まれた石碑などが展示されています。
フラズダン渓谷
エレバンの都会感や喧騒に疲れたときに訪れたいのが、フラズダン渓谷。
中心街から徒歩たったの10分の場所にあるとは信じられないほどの、美しい自然風景が広がるエリアです。
川の水を引いた天然プールも整備されており、夏場は市民の憩いの場となります。
セルゲイ・パラジャーノフ博物館
アルメニアが誇る映画監督といえば、セルゲイ・パラジャーノフ。
エレバン中心街のはずれには、彼の功績や作品に焦点を当てたミュージアムがあります。
激動の時代を生きた映画監督の魂が息づいているような空間には感動。パラジャーノフファンは必見です!
エレバン発のおすすめデイトリップ
アルメニアの交通のハブとしての顔を持つエレバンは、デイトリップ先も選び放題!
長い歴史を持つ修道院から、圧巻の自然スポットまで…
アルメニア全体でもハイライトとなる見どころが多く点在しており、公共交通機関利用で日帰りが可能な点も嬉しいです。
エチミアジン
&ズヴァルトノッツ聖堂
アルメニア使徒教会の総本山があるエチミアジンは、世界遺産の聖堂が点在する「聖なる都市」。
近郊には1400年前の聖堂跡であるズヴァルトノッツ聖堂もあり、こちらも世界遺産。二か所をセットで観光するのが定番です!
「アルメニアの伝統と信仰の強さを感じるデイトリップ」、あらかじめ歴史を少し知っておくのがおすすめです。
ガルニ神殿&ガルニ渓谷
&ゲガルド修道院
エレバンからのデイトリップの定番中の定番が、「ガルニ&ゲガルド」と呼ばれるエリア。
1900年前建造のガルニ神殿、パイプオルガンのような奇石が連なるガルニ渓谷、天然の岩をくり抜いて作られたゲガルド修道院の三か所をセットでまわるのが定番です。
歴史も、自然も、圧倒的聖地感も…バラエティー豊かなアルメニアの魅力が1日で感じられることで大人気です。
ホル・ヴィラップ修道院
&エンジェルズキャニオン
アルメニア人にとって重要なアララト山を背景にたたずむホル・ヴィラップ修道院は、絶景修道院として大人気。
アルメニアがキリスト教国となる際に重要な役割を果たした地でもあり、文化的な面でも楽しむことができます。
近郊には超穴場のエンジェルズ・キャニオンもあり、荒涼とした風景の中のハイキングで異世界感にひたるのもおすすめ!
エレバンで食すアルメニア料理
エレバンに来たなら、アルメニアの伝統料理に挑戦したいもの。
お洒落なレストランも良いのですが、気軽に食事できるお店が多くあるのもエレバンの特徴。
外食文化がかなり発達しており、一人旅でも気兼ねなく絶品グルメが味わえるのです。
アルメニアの食文化をひとことで表すなら「美食文化」。
ハーブを多用した風味豊かな料理の数々は、エレバン滞在の思い出を彩ってくれることでしょう。
ホロヴァツ
アルメニアに来てホロヴァツを食さずに去るなんてナンセンス。
ホロヴァツとは、豚肉を炭火でじっくりと焼き上げたBBQのこと。ジューシーな肉を大量のハーブとともに、ラヴァシュという薄い生地で巻いて提供されます。
肉の調理法でアルメニア人の右に出る者はなし。格安で食べられるのも嬉しいです。
ラフマジョ
「アルメニア風ピザ」といえばラフマジョ。
ひき肉とハーブをたっぷり塗った薄い生地をオーブンでサクッと焼き上げたものです。
一口かじると、したたる肉汁に驚くはず。手作りされるのが鉄則の生地は、もっちり感とカリカリ感が絶妙に調和した絶品です。
ハリサ
麦をチキンブイヨンとバターで炊き上げた「アルメニア風おかゆ」のような料理がハリサ。
その起源は1700年以上前に遡るもの。アルメニア伝統料理の王様のような一品です。
バターの芳醇な風味と鶏肉の深い味わいが染み込んだおかゆは、どこまでも優しい味。提供する店は意外に少ないので、見つけ次第食べるのが◎
エレバンの市内交通・長距離交通情報
エレバンの市内交通
エレバンに初めてやって来た旅行者がまず驚くのが、市内交通のカオスさでしょう。
地下鉄は走っているものの、たったの1路線&微妙に不便な場所を走っている という使いにくさ。
市内移動の基本は「マルシュルートカ」と呼ばれる乗り合いのミニバスとなりますが、こちらもなかなかのカオス具合です。
慣れるまでは少し大変ですが、ローカル感が味わえるのは大きなメリット。
エレバンならではの体験として、一度は利用することをおすすめします!
地下鉄
エレバン中心街を南北に走る地下鉄は、ソ連時代の雰囲気色濃いもの。
観光時の移動に利用するのはやや不便な路線で、郊外~中心街の移動手段と考えるのが◎
マルシュルートカ/路線バス
市民の足として大活躍するのがマルシュルートカや路線バス。
行き先表記はアルメニア文字のみ/GoogleMap非対応など初めは使いにくいですが、慣れればこれ以上便利で格安な交通手段はありません!
トロリーバス
エレバンには昔ながらのトロリーバスも現役で走っています。
今にも壊れそうなギィッという音を立てながら走るバスは、隠れたエレバン名物かもしれません。
エレバン~アルメニア各地の長距離交通
アルメニア各地への鉄道やバスが発着するエレバンは、国内交通のハブ。
しかしながら市内交通と同様に、アルメニアの長距離交通のカオスさはすごいです。
エレバンを拠点各地へデイトリップする旅行者も多いと思いますが、エレバン発着の長距離交通システムについてはあらかじめ知識をつけておくのが絶対です。
鉄道
アルメニアの鉄道網は恐ろしいほど発展しておらず、旅行者が利用するのはたったの3路線に限られます。
時間が合うなら快適で便利な移動手段となるので、ギュムリやセヴァンなど鉄道が通っている町へ移動する場合は一考の価値あり。
マルシュルートカ
アルメニアの国内移動手段の定番が、マルシュルートカと呼ばれる乗り合いのミニバス。
16人~20人が定員のミニバンタイプの車体は、限界突破なエンジン音でアルメニアの大地を走っていきます。
エレバンには目的地別に7ヶ所ものバスステーションが存在するので、はじめは混乱するかもしれません。
タクシー
バスや鉄道のスケジュールを気にせずに、効率的に移動したい人はタクシーをチャーターするのも◎
日本に比べるとタクシー代が割安のアルメニアですが、やはり長距離移動となるとある程度の出費を覚悟しておくべき。
料金は交渉制が基本となる点にもご注意を。
エレバンのおすすめ滞在エリア
①エレバン中心街
エレバン観光に最も便利な宿泊エリアが中心街。
メスロプ・マシュトツ通り(Mesrop Mashtots Ave.)周辺が市内最大の繁華街で、飲食店やスーパーマーケットにも困りません。
宿代の相場はやや高めなエリアではあるものの、格安のホステル等も存在しています。
②エレバン中央駅周辺
中心街の喧騒を避けたいなら、市内南部のエレバン中央駅周辺エリアもおすすめ。
ローカルな雰囲気が特徴的で、格安の飲食店も点在しています。
地下鉄の駅もあり、中心街へのアクセスも問題なし。中心街に比べると、宿代の相場が少し下がる点も嬉しいです。
③高台エリア
ある程度の期間エレバンに滞在するなら、アパートタイプの宿に泊まるのもアリ。
中心街のアパートはかなり高いのですが、北西部の高台の上にあるエリアであればまだリーズナブルなアパートが見つけやすいです。
地下鉄は通っておらず、交通はバスのみとなるのがやや不便。短期の旅行者には向かないと思います。
【エレバンの宿をチェックする!】
エレバン滞在お役立ち情報
治安
エレバンの治安はかなり良好。スリや置き引きなどの軽犯罪も多くはありませんし、テロ等のリスクも限りなく低いとされています。
そもそも観光客が多くはないので、外国人をターゲットにしたぼったくりや詐欺等に遭う可能性は低めです。
とはいえ、ここは日本の常識が通用しない異国の地。最低限の注意は常に払うようにしましょう。
観光に必要な日数
定番スポットのみ
1日半
定番 + 穴場スポット
3日
エレバンの定番観光スポットのほとんどはコンパクトな中心街に位置しているため、限られた時間でも観光は可能です。
とはいえ、この町の魅力は観光スポットを順番に巡ることだけにとどまりません。
ローカルな雰囲気を感じたり、周辺の見どころに足をのばしたりと、エレバンの楽しみ方は無限大。
各地へのデイトリップの拠点とするなら、数週間滞在するプランもおすすめです。
言語
エレバンの英語の通用度はかなり低め。
中心街の観光客向けのレストラン等ならまだしも、少し外れると驚くほどに通じなくなります。
ソ連時代の名残で、ロシア語の通用度はほぼ100%ですが、せっかくなら簡単なアルメニア語を覚えるのもおすすめ。
あいさつだけでも地元の人との距離がグッと縮まります。
ヴァルダヴァル
キリスト教伝来以前のアルメニアでは、火や水の精霊を信仰する習慣がありました。
その伝統が感じられるのがヴァルダヴァル。夏場に開催される水かけ祭りで、誰もが全身びしょ濡れになりながらとにかく水をかけまくります。
夏にアルメニアを旅するなら絶対に見逃せないヴァルダヴァル。やはり多くの人が集まるエレバンが最も賑わいます。
ストリートアート
一見すると、お洒落で整然としたストリートが連なるばかりに見えるエレバン中心街ですが、実はストリートアートが点在していてポップな一面も。
中でも、多くのアートが施されているのが中心街北西部に位置するコンド地区。古い民家の壁がカラフルに塗られ、不思議なコントラストを成しています。
アートがテーマのカフェもいくつかあり、隠れたアートの発信地として存在感を増しています。
プルプラク
エレバンを散策していると必ず目にするのが、人々が水飲み場に吸い寄せられていく光景。
エレバン市内に数百基設置されている水飲み場はプルプラクと呼ばれ、美味しい地下水が24時間噴出されています。
プルプラクのデザインは場所によって大きく異なり、一つ一つ見てまわるのも面白いもの。
精霊信仰時代から続く「アルメニア人」と「水」の切っても切れない関係が感じられます。
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