こんにちは!クロアチアに1ヶ月滞在した、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
アドリア海に面した美しき国・クロアチア。
旧ユーゴスラビア構成国の一つですが、共産主義時代をほとんど感じさせないような開放的な雰囲気と美しい街並みは、多くの人々を魅了しています。
特に目立った産業がないクロアチアにおいて、観光業は唯一の命綱。
ヨーロッパの格安航空会社の路線網の拡大と、2013年のEU加盟によって、観光客の数は劇的に増加し続けています。
そんな観光立国・クロアチアの治安はとても良いことでヨーロッパでは有名です。
今回は、のぶよが1か月間のクロアチア滞在中に実際に訪れたクロアチア五大都市(ザグレブ、リエカ、ザダル、スプリット、ドブロブニク)の治安を解説します。
記事後半では、クロアチア旅行の際に知っておきたいアドバイスや注意点についても解説しています。
クロアチアの都市別治安:ザグレブ
クロアチアの首都であり最大の都市でもあるザグレブ。
首都でありながらコンパクトにまとまった街は、都市開発のモデルとも言われるほど。
大都市でありながら、そこまで多くの人で溢れかえることのないザグレブの治安は概して良いです。
地元の人曰く、夜に一人で道を歩いても全く問題ないとのこと。
しかし、スリや置き引きなど旅行者を狙った軽犯罪は増加しているようなので、貴重品の管理には十分な注意をするようにしましょう。
ザグレブ旧市街(アッパータウン・ロウワータウン)の治安
中世ザグレブの町並みが残るアッパータウンと、オーストリア=ハンガリー帝国時代の優雅な建物が連なるロウワータウンは、いずれも観光客に人気のエリア。
いずれも明るく開放的な雰囲気で、犯罪とは無縁な感じがしました。
ただし、観光客が集まる場所には良からぬことを考える人たちが集まりやすいのも事実。
バッグで席をとったり、かばんを開けっ放しで歩いたりするのは言語道断です。
ザグレブ・バスステーション周辺の治安
中欧や東欧諸国のバスステーションは、中心街から離れた場所に位置していて、怪しげな人や貧しい人が集まりがち。
しかしザグレブのバスステーションに関しては、あまり心配しすぎる必要はありません。
中心街から徒歩圏内の場所に位置するザグレブ中央バスステーションでは、よくある「バスステーション特有の嫌な雰囲気」を感じることはないでしょう。
注意が必要なザグレブのトラム車内
かなり安全な首都だと言えるザグレブですが、地元の人が注意するのはトラム車内。
ザグレブのメインの交通手段であるトラムは、朝や夕方のラッシュ時間にはかなり混雑します。
満員のトラム車内は、スリにとって絶好の仕事場。
トラム乗車時には、バッグを前がけしたり、貴重品の管理を徹底するなどの対策を心がけましょう。
クロアチアの都市別治安:リエカ
ザグレブ、スプリットに続くクロアチア第三の都市であるリエカ(Rijeka)。
港湾都市でありながら、コンパクトにまとまった美しい旧市街が魅力的なリエカは、ロマンティックな町が点在するイストラ半島や、近くの島々へのゲートウェイの役割も果たしています。
リエカ旧市街の治安
リエカ旧市街はとても開放的な雰囲気で、完全に安全であると言えます。
そこまで人でごった返していることはなく、安心して観光を楽しむことができます。
リエカバスステーション周辺の治安
旧市街の西に位置するバスステーション周辺の治安もいたって良好です。
バスステーションを離れるとリエカ市街地エリアとなり人の数がぐっと減るものの、怖い雰囲気は全くありません。
クロアチアの都市別治安:ザダル
世界一の夕日の町・ザダルは、世界遺産の旧市街が美しい観光都市です。
観光客であふれる旧市街と、新しい建物が連なる新市街で全く雰囲気が異なるザダル。
クロアチア南部のダルマチア地方の入口として、ここを拠点に多くの町へとアクセスすることができます。
ザダル旧市街の治安
ザダル旧市街は完全に安全です。
人々も観光客に慣れており、ダルマチア地方特有ののんびりとした人が多いのも魅力のザダル。
治安の心配なく観光を楽しむことができます。
ザダル新市街の治安
バスステーションがあるザダル新市街は、比較的新し目の建物が建ち並び、旧市街とは異なった雰囲気。
というのも、クロアチアが旧ユーゴスラビアから独立を宣言した後に起こった戦争において、ザダルはかなり大きな被害を受けた町。
新市街の建物の多くは、戦争後に建てられたものであるためです。
そんなザダル新市街ですが、治安面では全く問題ありません。
暗くなってからの到着であっても、何の問題もなく旧市街まで徒歩で移動できます。
クロアチアの都市別治安:スプリット
クロアチア第二の都市であるスプリットは、ローマ時代から続く旧市街とアドリア海のコントラストが美しい町。
大きな都市でありながら、すぐそばに自然があるのも大きな魅力です。
スプリット旧市街の治安
世界遺産のスプリット旧市街は、かなり多くの観光客で賑わいます。
いつでも人が多いのですが、治安はいたって良いです。
観光客に対するぼったくりなどもなく、安心して滞在できます。
スプリットその他のエリアの治安
スプリットのバスステーションやビーチエリアなど観光客が訪れる場所は全て旧市街から徒歩圏内にあるスプリット。
いずれの場所でも、治安の問題は全くありません。
ただ、ビーチで遊泳中に貴重品を盗まれるといった被害は少なからず報告されているそうなので、念には念を入れ、貴重品は持ち歩かないなどの事前対策をしておくのがいいでしょう。
クロアチアの都市別治安:ドブロブニク
クロアチアNo1観光地であるドブロブニク。
小さな旧市街にはあふれんばかりの観光客が連日のように訪れる様子は、もはやディズニーランドのようです。
観光業に力が入れられているだけあって、ドブロブニクの治安は安全そのもの。
旧市街・バスステーション周辺などどのエリアにも観光客がおり、観光客の受け入れ体制も整っているので、快適な滞在ができます。
クロアチア旅行の注意点とアドバイス
安全に旅行ができる国、クロアチア。
バルカン半島諸国の中では最も観光地化が進んでいるだけあり、治安の心配することなく安全な旅行を楽しむことができます。
ここからは、クロアチアを旅行する際に覚えておきたい注意点や、クロアチア滞在を満喫するためのアドバイスをしていきます。
とても穏やかなクロアチアの人々
温暖な気候と美しいアドリア海の風景は、クロアチアの人々ののんびりとした穏やかな気質に大きな影響を与えているに違いありません。
一般に、ザグレブなどのクロアチア内陸部は、歴史的に多くの民族や文化が交差してきたため、新しいものや文化に対して開放的、
ザダルやスプリットなどアドリア海沿岸のダルマチア地方は、長らく他国の侵略から町を守ってきたため保守的と言われます。
地方によって多少異なるものの、クロアチアでは観光客慣れしている人が多いのが特徴的。
例え田舎に行っても、旅行者が怪訝な目で見られることは少ないです。
かといって観光客ずれしすぎていることもなく、独特の柔らかい笑顔と態度であなたを迎えてくれるはず。
ホスピタリティーにあふれるセルビアの人々や、素朴な優しさを持つボスニアの人々とはまた違った、クロアチアらしいのんびりとした明るい人々の優しさに触れられるはずです。
日曜日には要注意!
クロアチアはカトリックの国。
日曜日は休息日とされているカトリックの教えに基づいて、ほとんどのお店が閉まります。
首都のザグレブでさえ、スーパーマーケットやコンビニはほとんど閉まっているか、お昼までの営業です。
観光客が多いスプリットやドブロブニクなどの地域では、まだましといったところ。
やはりお昼までの営業の店が多いです。
観光客向けのレストランやベーカリーに限っては、開いていることが多いです。
町のキオスクもほとんどが日曜日には閉まるので、バスのチケットなどをキオスクで購入したい場合は前日までに購入しておく必要があります。
また、クロアチア全土で共通で注意したいのがスーパーマーケットや商店の営業時間。
周辺の国に比べて、クロアチアの店は閉まるのが早いです。
スーパーマーケットは基本的に夜9時までの営業で、もし10時まで開いているところがあればラッキーといった感じ。
24時間営業のスーパーが多いセルビアや、夜12時までの営業が基本のモンテネグロと比べると、クロアチアのスーパーマーケットの営業時間は少々不便に感じるかもしれません。
ハイシーズンは全てにおいて予約必須!
クロアチアは素晴らしい国なのですが、夏場のハイシーズンの混雑はものすごいです。
観光客が押し寄せるプラハやブダペストに負けないほどの一大観光地になりつつあるため、旅行者の数が受け入れられる数を越してしまいつつあるのが現状。
ドブロブニクやフヴァル島などの人気観光地のハイシーズンの宿泊料金は2倍以上に跳ね上がるにもかかわらず、連日満室となるほどです。
また、クロアチア各都市を結ぶバスも満席となることも考えられます。
世界遺産のプリトヴィッツェ国立公園や、「泳げる絶景」として人気のクルカ国立公園などは、一日に入場できる人数を制限しているため、予約なしでは入場すらできない可能性も。
夏場、特に7月〜8月にクロアチアを訪れるなら、観光地への入場、交通手段、宿泊と全てにおいて事前の予約が必須となることを覚えておきましょう。
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戦争の話題は避ける
旧ユーゴスラビアからの独立時に、セルビア軍との間で激しい戦争となったクロアチア。
ボスニア・ヘルツェゴビナほど悲惨な状況にはならなかったものの、クロアチア北東部や沿岸部のザダルではかなりの被害を受けました。
ザダルの新市街はことごとく破壊されてしまったため、現在建つのは終戦後の新しい建物ばかり。
世界遺産の旧市街にさえ、当時の銃痕が生々しく残る建物が残っています。
観光立国として明るい面ばかりが取りざたされるものの、戦争はつい25年前のこと。
民族対立が未だに根強く残っている地域もあります。
セルビア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、モンテネグロ、クロアチアと、それぞれの国の立場や捉え方があり、私たち旅行者が簡単に良し悪しを判断できるような問題ではありません。
戦争や民族対立の話題は、できる限り避けるのが無難でしょう。
観光地でも、そこで暮らす人がいることを忘れずに
ヨーロッパ人の間では大人気の観光地となったクロアチア。
経済は潤い、旧ユーゴスラビア諸国の中では最も発展した国だと言えるでしょう。
しかしその代償は小さくありません。
観光客の増加に伴って物価は上がり、夜通し騒ぎ立てる観光客による騒音問題やゴミ問題など、地元の人がもはや生活できなくなりつつあるのも事実です。
リゾート気分で開放的になるのもわかりますが、そこで暮らす人の生活を考えなければなりません。
そして、クロアチアは敬虔なカトリック国。
水着で町を歩き回ったり、歩きながら飲酒したりすることはマナー違反です。
おわりに
のぶよ的にヨーロッパで最も安全な国の一つだと感じたクロアチア。
最も印象的だったのが、1か月間の滞在中に道端でお金を乞う人を一人も見かけなかったことです。
ヨーロッパあるあるの「タバコ一本ちょうだい攻撃」も一度もありませんでした。
これって、本当にすごいことです。
クロアチアがとても豊かな国かと聞かれたら、そうではないでしょう。
しかし、温暖な気候と好調な(好調過ぎる)観光業の発展によって、クロアチアの人々にはどこか余裕が感じられるような気がしました。
さあ、次の休みはクロアチアに癒されに行ってみませんか。
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