こんにちは!北マケドニアをのんびりと旅行している、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
マケドニア南部に位置するプリレプ(Prirep)は、たばこの葉の生産で有名な町。
観光地としての知名度はほとんどないものの、北マケドニアの地方都市らしいのどかな光景が広がっています。
特に何の予備知識もなく、ビトラからスコピエへ戻る中継地点としてプリレプに滞在したのぶよ。
せっかくなので少しは観光しようと、町の近くにそびえるマルコの塔に登ってみたところ、かなり驚かされました。
町中とは思えないような荒涼とした平原の風景と、プリレプの町を一望するパノラマ。
正直、北マケドニアで一番の絶景と言っても過言ではないほどです。
今回の記事では、そんな超穴場の絶景スポットを有するプリレプの観光スポットとアクセス、おすすめの宿情報を紹介します。
プリレプの観光スポット
プリレプ観光地図
黄色:バスステーション/鉄道駅
灰色:マルコの塔麓行き路線バス2番停留所
紫:おすすめ宿
青:観光スポット
マルコの塔
プリレプ中心街の北2kmほどのところには、特徴的な形をした岩山がそびえたっています。
この岩山の頂上に佇むのが、マルコの塔(Markovi Kuli)。
もともとは13世紀のセルビア統治時代に建設された城塞だったのですが、現在では廃墟となっており、城壁とかつての塔の一部が残るだけとなっています。
城塞内には奇岩がごろごろと転がっており、人口の城塞と自然の岩が不思議なハーモニーを醸し出しています。
小高い岩山の上に残る城塞は、まるでラピュタの世界。
周辺の荒涼とした大地の風景もあわせて、とても神秘的な雰囲気です。
マルコの塔の廃城自体も、長い歴史を感じられて見ごたえがあるのですが、一番の魅力はやはりこの絶景でしょう。
城壁からは山に囲まれたプリレプの町を一望することができます。
また、町と反対方向には、まるで大自然の中にいるような広大な大地の風景が広がります。
全く有名ではないため、人っ子一人いないマルコの塔。
この地のかつての歴史に思いを馳せながら、大地を吹き抜ける風に当たっていると、旅情がかき立てられます。
マルコの塔への行き方
プリレプの中心街からマルコの塔へは、直線距離でこそ2kmほどですが、岩山をぐるっと周りながら登る未舗装道路を歩くことになるので、片道4kmほどの道のりになります。
そこまで急な坂ではないので、徒歩で十分往復できますが、少しでも歩く距離を減らしたいなら路線バスを利用するのも一つの手。
プリレプ中心街付近から2番の路線バスで、マルコの塔へ登る道の入口付近までアクセスできます。
頂上までの最後の1.5kmほどは未舗装道路で、一般の車両の通行はできません。
いずれにせよ歩くことになるので、歩きやすい靴で行くことをお勧めします。
マルコの塔への道沿いには、不思議な形をした岩が転がっています。
地元では「象の岩」と呼ばれるこちらの岩付近も、プリレプ市内を一望する絶景スポット。
確かに象に見えなくもない…ような。
観光客の姿は全くありませんが、木の実やラズベリー(いずれも野生)を採りに来ている地元の人の姿はちらほら。
なぜか木の実のおすそわけを頂きました(笑)
実は、麓からマルコの塔まで、未舗装道路を通らずに山の斜面を直線距離で登ることも可能なのですが、斜面がかなり急で草も刈られていないので、それなりの覚悟が必要です。
行きは緩やかな未舗装道路をぐるっと回って登り、帰りは山の斜面を直線距離で下るコースを利用するのがおすすめです。
プリレプ中心街~マルコの塔登り口間は、住宅地が広がるのどかなエリア。
プリレプ名産のタバコの葉を民家の軒先で干す光景が、至る所で見られます。
オールド・バザール地区の観光スポット
プリレプ市内の観光の中心が、オールド・バザール地区。
マケドニアの他都市と同様に、オスマントルコ帝国時代のバザール(市場)だったエリアで、現在では地元の人々向けの商店街として賑わっています。
小さなエリアの中に多くの商店がひしめく雑多な雰囲気の、プリレプのオールド・バザールエリア。
30分ほどあれば歩けてしまうほどの規模です。
時計塔
プリレプ中心街のシンボルがこちらの時計塔。
中心街のどこからでも目に入り、町歩きの目印となります。
モスク
時計塔の目の前にあるのが、かつてのモスク。
「かつての」というのは、2000年代初頭に勃発した紛争により焼き討ちにあってしまい、現在では廃墟となってしまっているためです。
ボスニア内戦、コソボ紛争など、さまざまな民族対立による紛争が起こったバルカン半島で最後に起こったのがマケドニアでの紛争。
多数派を占めるマケドニア正教徒のマケドニア人と、イスラム教徒であるアルバニア人の対立が原因となったものです。
尖塔は途中までしか残っておらず、黒く焼け焦げた跡が痛々しいプリレプのモスク。
のんびりとしたマケドニアでかつて起こった紛争について考えさせる存在です。
プリレプのおすすめ宿
Guest House Antika
料金:430Den(=¥814)
部屋:トリプルルーム一名利用 (バス・トイレ別)
立地:7/10
バスステーション・鉄道駅から徒歩15~20分と少々遠いですが、プリレプの中心街に位置しています。
近くには商店やレストランなどがたくさんあるので、滞在中に困ることはないでしょう。
アクセス:9/10
路地を入ったところにあり、特に宿の名前が書かれた看板はないものの、簡単に見つけることができます。
常にスタッフがいるので、チェックインもスムーズです。
スタッフ:9/10
とても温かく迎えてくれました。
プリレプの観光情報やおすすめのレストラン情報などはもちろん、常に宿泊客が快適な滞在ができるように気を使ってくれていたのが高評価です。
(何ならマルコの塔の存在を知ったのは、この宿のお兄さんのおかげです)
窓の閉め方やお湯の出し方など、事細かに(細かすぎるくらいに)説明してくれます。
清潔さ:9/10
築150年の民家を改装したゲストハウスで、名前の通り内装もかなりアンティーク。
とは言え、古さを感じさせることはありませんでした。
部屋・バスルームともに清潔に保たれているので、快適な滞在ができます。
設備:7/10
簡易キッチンがあり、お湯を沸かしたり冷蔵庫を利用することはできますが、コンロはありません。
屋外には広々とした庭があり、とても良い雰囲気でした。
そして、これまでで一、二を争うほどにベッドが快適でした。
シャワーの水圧が弱かったのが唯一マイナス。
wi-fi:6/10
wi-fiに関しては少し不満。
インターネットを見る分には全く問題ない物の、写真のアップロードや動画を見る際はものすごく時間がかかります。
宿名と同じアンティークなwi-fiを使っているのだとしたら、さっさと新しいものを買うべき。
雰囲気:9/10
ホステルではなくゲストハウスなので、他の宿泊客とのコミュニケーションは期待できません。
静かな環境で快適に滞在したいならかなりおすすめです。
総合:8.0/10
ホステルと同じかそれ以下の値段で、トリプルルームに宿泊できるコストパフォーマンスの良さが最大の魅力の宿です。
バスステーションからは少し歩くのと、wi-fiが弱かったのがマイナスですが、それ以外は完璧に近かったです。
プリレプと他都市間のアクセス
マケドニアの他都市と同様に、プリレプの鉄道駅とバスステーションが隣接しているので便利です。
スコピエ~プリレプ~ビトラ間は鉄道が走っており、バスよりも所要時間は短めで料金も安めですが、本数が少ないのがネック。
オフリド~プリレプ間は鉄道は走っておらず、バスのみでのアクセスとなります。
プリレプ~スコピエ間の移動
北マケドニアの首都・スコピエ~プリレプ間の移動は、安くて景色が良い鉄道がおすすめ。
都合に合う時間帯の列車がない場合は、バスを利用することとなります。
バス
運行頻度:1時間に1本
所要時間:2時間半
料金:380Den(=¥723)
鉄道
運行頻度:1日3本
所要時間:2時間40分
料金:249Den(=¥474)
プリレプ~オフリド間の移動
世界遺産の町・オフリドとプリレプ間は、1日3本のバスが走っています。
所要時間:2時間半
料金:360Den(=¥685)
プリレプ~ビトラ間の移動
「マケドニアで一番美しい町」・ビトラへの移動は鉄道が便利。
バスも多くの本数が走っているので、時間によっては利用価値があります。
バス
運行頻度:1日10本
所要時間:1時間
料金:130Den(=¥247)
鉄道
運行頻度:1日3本
所要時間:40分
料金:98Den(=¥185)
おわりに
のぶよ的に、マケドニアで一番の絶景だったマルコの塔からの眺め。
有名な世界遺産のオフリドにも絶景スポットは多くあるものの、「隠れた絶景」という意味ではプリレプに軍配が上がるでしょう。
観光客も全くいないので、自分だけのスポットとして自慢できること間違いなし!
北マケドニアを旅行するなら、是非旅程に組み込んでみてはいかがでしょうか。
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