こんにちは!世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
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これまで訪れた国や地域で食した料理を再現&レシピをシェアする新企画が「のぶよキッチン」。
今回はアゼルバイジャンの絶品スープ、マルジ・ショルバス(Mərci şorbası)を特集します!
マルズ・ショルバスとは、オレンジ色のレンズ豆と各種野菜のスープのこと。
その由来はトルコの国民的スープ料理「メルジメック・チョルバス」だと言われ、作り方もよく似ています。
トルコのメルジメック・チョルバスがアゼルバイジャン風にアレンジされたものが、マルズ・ショルバス。
その最大の特徴は、パプリカや唐辛子類を煮込んで引き出された辛味にあります。
使用するスパイスはクミンただひとつだけなので、レンズ豆さえ手に入るなら比較的再現しやすいのも嬉しい点。
唐辛子類を用いなければ、トルコ風のメルジメック・チョルバスにアレンジすることも可能です。
というわけで今回の記事は、マルズ・ショルバスのレシピを紹介するもの。
バトゥミの宿のアゼルバイジャン人が実際に作ってくれた様子を詳細にレポートしています!
これまでの旅の中で食した絶品料理の数々を、地元の人に教えてもらったレシピで再現する企画が「のぶよキッチン」。
「本場の味をそのままに」をコンセプトに、できる限り現地のレシピそのままにお伝えしていますが、日本でも再現しやすいアレンジTipsもふんだんに盛り込んでいます!
アゼルバイジャン料理の「マルジ・ショルバス」とは?基本情報&材料
・調理時間:1時間
・材料費:約800円(4人分)
・お手軽度:★★★☆☆
・日本での再現しやすさ:★★★☆☆
マルズ・チョルバスの調理には、やや手間がかかります。
各種野菜を油で炒める→レンズ豆を入れて煮込む→ブレンダーで滑らかな質感にすると、大きく分けて3ステップで完成。
ブレンダーは必須となりますが(ない場合は手作業で具材を潰さなければならないのでとても大変)、絶対に必要なスパイスはクミンだけと、材料自体はシンプルです。
マルズ・ショルバスの最大の特徴は、パプリカや唐辛子類を大量に用いて辛味を出すこと。
スパイスを使った辛さではなく、野菜類本来が持つ旨味や辛味が混ざり合った複合的で奥深い辛さが味わえます。
辛いものが苦手な場合は、唐辛子系やパプリカ類はいっさい入れずに調理してもOK。
(その場合は、辛さがいっさいないトルコ風のメルジメック・チョルバスになります。)
【基本の食材】
・乾燥赤レンズ豆:200g
・水:1ℓ
・じゃがいも:中サイズ1個
・玉ねぎ:中サイズ1個
・ニンジン:中サイズ1本
・トマト:中サイズ1個
・ニンニク:2片
・ブルガリアンペッパー:1本 ※注①
・緑パプリカ:1本 ※注②
・青唐辛子:1本
・赤唐辛子:1本
・小麦粉:大さじ1
・レモン(別添え)
【スパイス・調味料・ハーブ】
・塩:大さじ1
・胡椒:適量
・クミン:小さじ2
・サラダ油:大さじ1
・カイエンヌペッパー:小さじ1 ※注③
※注①:ブルガリアンペッパーが手に入りにくい場合は、赤パプリカでもOK。
※注②:日本のピーマンで代用する場合は2個ほど。
※注③:粉末の赤唐辛子でもOK
マルジ・ショルバスのレシピ・作り方
①レンズ豆を水に浸しておく
調理を始める前に、乾燥赤レンズ豆(200g)を水に浸しておきます。
浸す時間はおよそ30分~40分ほど。
その間にステップ②~の野菜を切って炒める工程を済ませておきましょう。
②油で玉ねぎを炒める
深手の鍋にサラダ油(大さじ1)を敷いて熱し、ぶつ切りにした玉ねぎ(中1個)を入れ、中火~強火で炒めます。
焦げてしまうとスープの色合いが悪くなってしまうので注意。
火が通って透明になるまで3~4分ほど炒めましょう。
野菜類の切り方は適当でOK
野菜類の切り方は、どれも適当でOK。
どうせ最後のステップでブレンダーを使用するため、そこまで細かく切る必要はありません。
③唐辛子系を加えてさらに炒める
玉ねぎに火が通ったら、パプリカ類や唐辛子類をぶつ切りにしたものを全て入れ、中火~強火のまま炒めます。
・ブルガリアンペッパー:1本
・緑パプリカ:1本
・青唐辛子:1本
・赤唐辛子:1本
ポイントは、どの野菜も種ごと入れること。
唐辛子の種は辛味と風味が強く、マルジ・ショルバス独特の複合的な辛さとなります。
辛いものが苦手な場合は、種を取り除いて炒めてもOKです。
④じゃがいも・人参・調味料を入れて炒める
パプリカ類&唐辛子類に火が通ったら、皮を剥いてぶつ切りにしておいたじゃがいも(中1個)と人参(中1本)、トマト(中1個)を鍋に入れ、中火~強火のまま炒めます。
全体が軽く混ざったら、調味料をすべて入れるタイミング。
・塩:大さじ1
・胡椒:適量
・クミン:小さじ2
・カイエンヌペッパー:小さじ1
野菜と調味料が均等に混ざり合うように、引き続き中火~強火で5分ほど炒めましょう。
⑤ニンニク&水を入れて20分煮込む
野菜類と調味料が均一に混ざり合ったら、水1ℓ(時短したい場合は熱湯でもOK)と、ぶつ切りにしたニンニク(2片)を入れて沸騰するのを待ちます。
沸騰したら火を弱火にして蓋をし、そのまま5分ほど煮込みます。
⑥レンズ豆を入れて20分
5分ほど煮込んだら蓋を開け、ステップ①で水に浸しておいたレンズ豆(250g)の水を切って、鍋に入れます。
レンズ豆を投入するまえに、数回水洗いしておきましょう。
お米をとぐのと同じ要領で、洗った水の濁りがなくなるまで、2回~3回ほど水洗いするのが◎
このステップでの水の量は、レンズ豆と具材すべてが完全に水に浸るくらいが目安。
足りない場合は水を足しておきましょう。
火を中火にし、蓋をして20分間~30分間(レンズ豆に火が通るまで)煮込みます。
⑦水溶き小麦粉を入れて火を止める
レンズ豆に完全に火が通ったら蓋を開けて火を止め、水で溶いておいた小麦粉(大さじ1)を注ぎ入れます。
ここで小麦粉を入れることで、完成時にとろりとした食感をアップさせることができます。
鍋全体に水溶き小麦粉が均等に行き渡るように、ゆっくりと混ぜ合わせましょう。
⑧ブレンダーでなめらかに
小麦粉が鍋全体に行き渡ったら、いよいよ最後の仕上げ。
火を止めた状態のまま、鍋の中の具材全てをブレンダーで細かくしていきます。
ブレンダーをONにしたら、鍋の中で円を描くようにゆっくりと混ぜ合わせていきます。
具材の原型が全てなくなるまで丁寧にブレンダーをあて、とろりとしたクリーミーな質感になったら完成です!
おわりに:マルジ・ショルバスの美味しい食べ方
▲ というわけで、マルジ・ショルバスの完成形がこちら!
ひと口味わってみると、レンズ豆本来の旨味と各種野菜の甘味、クミンのエスニックな風味が舌先にぶわっと広がります。
滑らかな質感のスープをのみこんでしばらくすると、舌先にピリピリと感じる辛味。
香辛料の辛さではなく、野菜が持つさまざまな種類の辛さが複雑に混ざり合っていることに驚くはずです。
マルジ・ショルバスを食べる際に欠かせないのが、レモンを搾ってスープに混ぜ合わせること。
各種野菜の深い風味とクミンの香りを、レモンのフレッシュな酸味が引き立ててくれ、さらに美味しく味わうことができるのです。
レンズ豆さえ手に入るなら、他には特別な材料は必要ないシンプルさも、マルジ・ショルバスの魅力。
ピリ辛風味で体がポカポカと温まるので、冬の寒い日のメインデイッシュにもおすすめです!
これまでの旅の中で食した絶品料理の数々を、地元の人に教えてもらったレシピで再現する企画が「のぶよキッチン」。
「本場の味をそのままに」をコンセプトに、できる限り現地のレシピそのままにお伝えしていますが、日本でも再現しやすいアレンジTipsもふんだんに盛り込んでいます!
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