こんにちは!元ポルトガル在住ののぶよ(@nobuyo5696)です。
ポルトガル北部に位置するポルト(O Porto)は、リスボンに次ぐポルトガル第二の都市として発展しており、北部の経済・文化の中心的な町です。
ポルトガルの都市の例に漏れず、急な斜面に広がったポルトの町並みはとてもノスタルジック。
ドウロ川と美しい町並みを一望する絶景ポイントは数知れず。
歴史を感じさせる教会やアズレージョ(タイルアート)に彩られた壁など、リスボン以上に文化的な香りを感じる古都です。
実は、大航海時代の少し前に、ポルトガル王国が成立した場所がポルトを含む北部地方。
町を流れるドウロ川を利用した交易によって、大航海時代にはポルトガル商業の中心地として栄え、当時の富をふんだんにつぎ込んだ建造物の数々はポルト観光で必見となっています。
他にも、ポルトガルの他地域では食べられないオリジナルの名物グルメがいくつかあるのもポルトの特徴。
せっかく滞在するなら、一度は挑戦してみたいものですね。
今回は、見どころたっぷりのポルトの観光スポットを4つのエリア別に解説していきます。
記事後半では、ポルトでしか食べられない名物グルメ2品を紹介しているので、そちらも要チェックです!
ポルトの観光スポット:旧市街~リベイラ地区
ポルトの観光エリアの中心となるのが、ドウロ川沿いに広がるリベイラ地区(Ribeira)~斜面に位置する旧市街。
「よくこんなところに町を造ったなあ」と驚くほどの急斜面に広がるポルト旧市街は、古い民家が所狭しと並ぶ迷路のような路地が連なっています。
歴史を感じる場所や絶景ポイントも数多くあり、のんびりと散策を楽しみたいエリアです。
旧市街の坂を下っていくと、ドウロ川をすぐそばに感じるリベイラ地区。
観光客で賑わうプロムナードには、ミュージシャンやストリートパフォーマーが集まる楽しい雰囲気で、レトロな外観の建物も要チェックです。
ポルトガル王国始まりの地であるポルトの中でも最も古いこちらのエリア。
大航海時代の前から発展していた古い町の歴史を感じることができるでしょう。
ポルト大聖堂
ポルト旧市街へ下っていく坂の入口となるのが、丘の上に建つポルト大聖堂(Sé do Porto)。
ポルトで最も古い建物で、13世紀に完成したロマネスク様式の傑作です。
大聖堂脇の回廊は、美しいアズレージョで彩られた穴場スポット。
青と白の単色のみという素朴な作風は17世紀頃のもの。
神聖な雰囲気を心ゆくまで感じましょう。
アルダシュ通り展望台
ポルト大聖堂前のテラスから少し階段を降りたところにあるのが、アルダシュ通り展望台(Miradouro da Rua das Aldas)。
ポルト市内西部を一望する絶景ポイントで、すぐ目の前に建つサン・ロウレンソ教会のファサードも素敵です。
ポルトで最も高い建造物であるクレリゴスの塔を中心に広がる美しい町並みも必見です。
ヴィトーリア展望台
大聖堂から西に向かって歩いていくと、ポルト旧市街を一望する絶景ポイントであるヴィトリア展望台(Miradouro da Vitoria)に到着します。
ここはポルトを代表する絶景として有名な場所で、観光ポスターなどにもよく使われているもの。
手前には丘の斜面に広がる旧市街と頂上に建つポルト大聖堂、ドウロ川にかかるドン・ルイス1世橋の向こうには、対岸のヴィラ・ノヴァ・ドゥ・ガイア地区が広がります。
エンリケ航海王子広場
大航海時代の幕開けを担ったことで有名なエンリケ航海王子の名を冠した広場は、ポルト旧市街の西側に位置しています。
アフリカ航路の開拓に尽力した王子は、ここポルトで生まれた人物。
町には王子ゆかりの場所が多く残されており、この広場の中央にも彼の銅像が堂々と建っています。
エンリケ航海王子広場の隣にあるボルサ宮殿(Palácio da Bolsa)は、最近まで証券取引所だった建物を観光客向けに開放したもの。
内部の見学はガイドツアーのみ(要事前予約)となっているので、見学したい場合はご注意を。
ポルト旧市街の町並み
丘の斜面に迷路のような路地が連なるポルト旧市街は、あてもなく散策するのにぴったりな場所。
どこへ行くのにも坂があるという独特な地形と住民の高齢化によって、年々このエリアに住む人の数は減ってきているのですが、現在でも人々の生活の香りを感じることができます。
パステルカラーのカラフルな建物が連なるポルト旧市街は、リスボンとは一味違った開放的な雰囲気。
民家を改装した小さなレストランやバーも点在しており、どこも隠れ家風な雰囲気です。
ポルト旧市街には名もなき展望台がいくつもあり、どこもかなりの絶景ポイント。
自分だけのお気に入りの場所を探してみるのもいいかもしれません。
エンリケ航海王子の家
旧市街の迷路のような路地を下っていくと、必ずドウロ川沿いのリベイラ地区へとたどり着きます。
そのすぐ手前にひっそりと建つのが、エンリケ航海王子の家(Casa do Infante)。
エンリケ航海王子が実際に生まれた家で、現在は市営のミュージアムに改装されています。
家のすぐ目の前は、ドウロ川の美しい流れが広がるリベイラ地区。
500年以上前に幼き王子が見ていた光景が、今も変わらず広がっています。
リベイラ広場
ドウロ川沿いのリベイラ地区の中心となるのが、レストランが連ねるリベイラ広場(Praça da Ribeira Porto)。
観光客向けな雰囲気は否めないものの、地元の人も多くやってくる場所です。
川沿いのプロムナードには、ミュージシャンやパフォーマーが多く集まる賑やかな雰囲気。
プロムナード沿いに建つ可愛らしい家々も必見です。
ポルトの観光スポット:新市街西部
旧市街と並んでポルト観光に外せないエリアが、ドウロ川北岸の丘の上に広がるポルト新市街の西側エリア。
「新市街」と呼ばれるものの、旧市街よりも後に整備されたというだけで、大航海時代から続く歴史があるエリアです。
世界中の植民地との交易によって莫大な富を築いたポルトガル。
大航海時代後期に建設された教会などの建物は、ポルトガルらしいアズレージョで装飾された美しいものばかりです。
サン・ベント駅
1916年完成のレトロな鉄道駅であるサン・ベント駅(Porto São Bento)は、現役の駅として市民に利用されている場所。
その駅舎の壁を彩るのは、およそ2万枚のタイルで彩られたアズレージョです。
ポルトの歴史や文化を描いた美しいアズレージョの数々には、きっと息を呑むはず。
ポルトの中心に位置することもあり、常に多くの観光客で賑わう場所です。
サン・ベント駅周辺の路地
サンベント駅の出口から東側に広がるエリアは、ポルト新市街の中でもローカルな雰囲気が残る穴場の散策スポット。
アズレージョで彩られた長方形のカラフルな家々が建ち並ぶ路地は、まさにポルトを象徴するようなものです。
中心街に近いことから、現在でも多くの人々が生活するエリアでもあり、はためく洗濯物やベランダで一服する人々の姿にポルトガルらしさを感じます。
クレリゴス教会&クレリゴスの塔
ポルト新市街西部のランドマークが、クレリゴス教会(Igreja dos Clérigos)と併設のクレリゴスの塔(Torre dos Clérigos)
18世紀建造のバロック様式の教会で、楕円形の曲線を描くような優雅な外観が特徴的です。
教会に併設された鐘楼であるクレリゴスの塔は、ポルトで最も高い建造物。
市内のどこからでもその姿を見ることができるランドマークとして市民に愛されています。
実は、こちらのクレリゴスの塔、J.K.ローリング氏原作の「ハリー・ポッター」のあるシーンの舞台になったのでは?と囁かれる場所でもあるのです。
果たして本当にそうなのか、実際に塔に上って自分の目で確かめてみるのもいいかもしれませんね。
カルモ教会
ポルトを代表する美しい教会として必ず名が挙がるのが、カルモ教会(Igreja do Carmo)。
1768年建造のカトリック教会を有名にしたのが、建物の横の壁一面に描かれたアズレージョでした。
こちらは完成時にはなかったもので、20世紀に入ってから追加された比較的新しい装飾。
「ポルトガルならではの写真が撮れる!」ということで、観光客に大人気の撮影スポットとなっています。
17世紀のアズレージョの作風をモチーフにしたもので、ポルトガル最大のアズレージョ作品であるとされています。
青色の濃淡だけでデザインされた巨大なアートには、きっと感動するはず。
壁一面のアズレージョも美しいですが、無料で入場できる内部の見学もお忘れなく。
荘厳な雰囲気の聖堂内では、現在でも地元の人がお祈りに訪れる姿がよく見られます。
レロ書店
「ハリー・ポッターゆかりの地」が数多く点在するポルトの中でも最も有名なのが、レロ書店(Livraria Lello)ではないでしょうか。
もともとはレトロで小さないち書店に過ぎなかったこの場所を世界的に有名にしたのが、「映画ハリー・ポッターに出てくる魔法の書店なのでは?」という噂でした。
J.K.ローリング氏がポルト滞在中に通っていたことも認められ、ここを訪れるためにポルトへやってくる観光客もいるほどの超有名観光地となりました。
いつでも混雑しており、普通の書店のように入場することはできないレロ書店。
見学する際は、事前のプランニングが必須です。
アリアドシュ広場
ポルト新市街の中心的存在の広場が、アリアドシュ広場(Praça de Aliados)。
地下鉄アリアドシュ駅の地上部分に広がる南北に細長い広場の中央にはペドロ4世の銅像が立ち、その向こうにはポルトの市役所の美しい建物があります。
ペドロ4世はリスボン出身の王族で、19世紀初頭に当時植民地であったブラジルを独立させブラジル皇帝となった人物。
「戦争王」との異名を持つ彼の像は、馬に乗った勇ましい姿が特徴的です。
アリアドシュ広場沿いの建物は、ポルトガルというよりもパリを彷彿させるような優雅な雰囲気。
古くから商業の中心地として栄えてきたポルトの経済の中枢として、銀行などの重厚な建物が連なっています。
アリアドシュ広場に来たなら是非チェックしたいのが、「優雅すぎるマクドナルド」。
古い建物を改装したもので、店内は古き良きヨーロッパらしい内装です。
かなりセンスを感じる優雅な雰囲気ですが、値段は他のマクドナルドと変わりません。
散策途中の休憩にもピッタリな場所にあるので、足を運んでみてはいかがでしょうか。
ポルトの観光スポット:新市街東部
サン・ベント駅からゆるやかな坂道を東方面へと上っていくと、ポルトの地元の人が生活する地区であるポルト新市街東部エリアへと至ります。
こちらも新市街と言いながらもレトロで美しいポルトガルらしい町並みが広がっており、散策が楽しいエリア。
地元の人が通う市場やカフェ、リーズナブルなレストランも点在しており、観光地とは別のポルトの素顔に触れることができます。
サント・イルデフォンソ教会
1739年完成のサント・イルデフォンソ教会(Igreja de Santo Ildefonso)は、バターリャ広場に面して佇む歴史ある教会です。
正面ファサードに描かれたアズレージョがとても美しく、ポルト市民にも愛される場所です。
実はこちらのアズレージョはサン・ベント駅と同じアーティストによって作成されたもの。
近くで見てみると、通常よりも白の割合が多い点などに、共通点が感じられるかもしれません。
サンタ・カタリナ通り
ポルト新市街のメインストリートが、南北に走るサンタ・カタリナ通り(R. de Santa Catarina)。
歩行者専用の通りの地面には、ポルトガルらしいタイルアートが施されていてとても上品な雰囲気です。
通り沿いには、J.K.ローリング氏が通い、作品のアイディアをテーブルの上のナプキンに書いていたことで有名なMajestic Caféというカフェもあるので、気になる人は足を運んでみてはいかがでしょうか。
アルマス聖堂
これまでさんざんアズレージョで飾られた教会を観光してきましたが、のぶよ的にはこちらのアルマス聖堂(Capela das Almas)が最高峰。
サンタ・カタリナ通りの最北端に位置している小さな教会で、通りに面した壁一面が美しいアズレージョで覆われています。
正面ファサードはもちろん、左側の鐘楼の外壁もびっしりとタイルで覆われており、小さいながらも圧巻です。
ボリャオン市場
ポルト市民の台所として愛されてきたボリャオン市場(Mercado do Bolhão)は、新鮮な野菜や肉、魚など、ポルトガル料理に必要なものは全て揃う場所。
もともとは歴史ある鄙びた市場だったのですが、2018年~現在まで改装工事中となっており、近くの臨時スペースへと移転されています。
臨時スペースは2階建てで、地下部分には新鮮な食材をウリにしたリーズナブルな食堂が点在しているのもポイント。
後述するポルト名物グルメを手軽に食べるにはおすすめの場所です。
ポルトの観光スポット:ヴィラ・ノヴァ・ドゥ・ガイア地区
ポルトの旧市街と新市街を観光したなら、美しいドン・ルイス1世橋を渡って、ドウロ川南岸にあるヴィラ・ノヴァ・ドゥ・ガイア地区(Vila Nova de Gaia)へと足をのばしましょう。
北岸の旧市街・新市街に比べると歴史が浅い地区で、その始まりは18世紀頃。
ドウロ川上流の地域で生産されたワインを貯蔵しておくための倉庫街として発展してきたものです。
ドウロ川流域でしか生産されないこのワインはポートワインと呼ばれ、独特な甘みが絶大な人気を誇ります。
ヴィラ・ノヴァ・ドゥ・ガイア地区には大小さまざまなワイナリーが点在しており、見学&試飲も可能。
ワイン運搬用に使用されたラベロ(rabelo)という木造の帆船が浮かぶ川沿いには、大航海時代の始まりを担ったポルトらしい風景が広がっています。
ドン・ルイス1世橋
ポルトの町を象徴する巨大なドン・ルイス1世橋(Ponte Dom Luís I)は、パリのエッフェル塔を設計したギュスターヴ・エッフェルの弟子が設計・建築したもの。
なんとなくエッフェル塔の鉄骨造りのレトロな雰囲気が感じられるのは、そのためかもしれません。
1881年に完成した橋は、二層構造になっているのが特徴。
下側は車と歩行者が通行できるようになっており、ヴィラ・ノヴァ・ドゥ・ガイア地区と旧市街南側のリベイラ地区を結びます。
ドン・ルイス1世橋の上層は、地下鉄と歩行者専用となっており、ドウロ川とポルトの町並みを一望できる絶景ポイント。
ただし、かなりの高さの場所にあり、足場にはところどころ隙間が空いているため、高所恐怖症の人には厳しいかもしれません。
上層部分は、北岸のポルト大聖堂~南岸のセラ・ドゥ・ピラール修道院を結びます。
モーロ庭園
ドン・ルイス1世橋の上層部分を渡ったところにあるのが、モーロ庭園(Jardim do Morro)。
橋と旧市街を一望できる絶景ポイント&夕日の名所として地元民に人気の場所で、夕日の時間帯には瓶ビール片手の若者でにぎわいます。
セラ・ドゥ・ピラール修道院
モーロ庭園と道路を挟んだ向かい側に建つのが、セラ・ドゥ・ピラール修道院(Mosteiro da Serra do Pilar)。
「ポルト歴史地区」として、すぐ目の前のドン・ルイス1世橋とともに世界遺産に指定されている建造物の一つです。
1564年完成の歴史ある修道院は、その後も歴代の王によって増改築を繰り返されてきたもの。
20世紀に入ると修道院としての機能を失い、敷地内の一部は軍用基地として現在まで利用されています。
テラスからドウロ川の絶景が望める昼間も良いですが、幻想的にライトアップされる夜の訪問もおすすめです。
リベイラ・ドゥ・ガイア
ヴィラ・ノヴァ・ドゥ・ガイア地区のドウロ川沿いには、リベイラ・ドゥ・ガイア(Ribeira de Gaia)と呼ばれるエリアが広がります。
ポートワイン運搬の中継地点として発展してきたこのエリアの中心となるのは、SandemanとCálemの二大ワイナリーの建物。
いずれも多くの観光客で賑わう場所で、一日中ワイナリー見学&試飲ツアーが行われています。
リベイラ・ドゥ・ガイアで見逃せないのが、ドウロ川に沈んでいく夕日。
川の向こうにはオレンジに染まるポルト旧市街の丘が広がり、水面にラベロ(Rabelo)という木造の帆船がぷかぷかと浮いている風景は、ポルト観光のハイライトと言えるでしょう。
ポートワイン・ワイナリー見学
ヴィラ・ノヴァ・ドゥ・ガイア地区に来たなら、名物のポートワインワイナリー見学&試飲をせずに去るのはナンセンス。
数十件の大小様々なワイナリーが点在しており、それぞれが自社の畑で育ったブドウを使用した独自のポートワインを生産・醸造しているのです。
ポートワインとひとことで言っても色々な種類があるのですが、総じて言えることはかなり甘味が強いということ。
発酵途中に蒸留酒を加えて発酵をあえて止めるという独特の製法によるもので、ここがワイナリーの腕の見せ所とも言えるでしょう。
ワインの苦みが苦手だという人でも、騙されたと思って一度飲んでみてほしいです。
それほど、ポートワインと普通のワインは異なるので。
SandemanとCálemが二大ワイナリーとして有名ですが、他にも様々なワイナリーが点在しているのもポイント。
団体観光客の波を避けてゆっくりと見学&試飲を楽しみたい人には、小規模ワイナリーがおすすめです。
B級感漂いまくり?ポルトの名物グルメ2選
小さな国土のポルトガルですが、その食文化は地域によって大きく異なるのが特徴。
ポルトガル北部の中心都市・ポルトでも、ここでしか味わえない名物グルメが存在します。
ここでは、なんだかB級グルメ感漂うポルト名物を二品紹介します。
大航海時代の裏側で生まれたポルト名物!トリパス
ポルトガル語で「ポルトの人」を意味する”トリペイロ(Tripeiro)”は、直訳すると「臓物を食べる人」の意味。
その名の通り、ポルトでは牛や豚の内臓を煮込んだトリパス(Tripas)というシチューが名物。
ぷるんぷるんのモツを野菜や豆、ソーセージとともに煮込んだもので、必ずご飯が添えられるのも特徴。
モツ特有の臭みはほとんどなく、野菜の旨味が凝縮していて美味しいです。
トリパスが生まれた背景には、大航海時代の始まりの地となったポルトの歴史が大きく関係しています。
ポルト出身のエンリケ航海王子は、大西洋へと旅立つ探検家を乗せた船に、限りある食糧をできるだけ積み込むことを命じました。
肉や野菜などはほとんど出に入らなくなったポルトの人々は、本来は捨てるべき動物の臓物を煮込んで飢えを凌いだそうです。
現在でこそ野菜や豆がたっぷりと入ったトリパスですが、本来はモツだけの味気ないものだったのでしょう。
この一皿にも我慢強いポルトガルの国民性が表れているような気がしますね。
ポルト市内の多くのレストランで食べることができますが、先述のボリャオ市場の地下にある食堂のものがリーズナブルで美味しかったです。
「フランスの女の子」を意味するど迫力グルメ!フランセジーニャ
もう一つ、ポルトでしか食べられない名物グルメとして有名なのが、フランセジーニャ(Francesinha)。
「フランス人の女の子」という名前こそ可愛らしいですが、騙されてはいけません。
おそろしくジャンキーでボリューミーな一皿が待ち受けているのですから。
簡単に説明すると、トーストにステーキやハムなど数種類の肉を挟んでチーズと卵をのせ、ビールとトマトを煮込んだソースをたっぷりとかけたものです。
文字にしても恐ろしいですが、本当に恐ろしいのは実際に食べるとき。
ポルトガル料理お得意の、素材の味わいを活かしたあっさりとした味付けはどこへやら。
果てしないジャンクフード感です(笑)
決して一人で食べられる量ではないので、誰かとシェアするのがおすすめ。
ポルトの人にはそれぞれお気に入りのフランセジーニャ屋があるそうで、「町一番のフランセジーニャコンテスト」なるものまで開催されています。誰得(笑)
コンテストで賞をとった有名店を訪問した様子も書いているので、怖いもの知らずな人はぜひ。
ポルト観光地図
赤:Café Santiago(フランセジーニャのおすすめレストラン)
緑:地下鉄駅
黄色:バスステーション/鉄道駅
紫:ケーブルカー/ロープウェイ乗り場
こぢんまりとしたポルトですが、首都のリスボンを凌ぐほどの坂の町。
急坂の斜面部分に位置する旧市街なんかに宿泊した日には、えらいことになります。
リスボンに負けずに坂が多いポルト。特に旧市街とその対岸地区の川沿いの急坂は信じられないほどの傾斜で、観光時の移動もひと苦労。
対するポルトの新市街は、旧市街のすぐ隣にもかかわらず、坂の上の平坦な地区にひらけた場所で宿泊の拠点としてはおすすめ!
ポルト観光に便利なライトレールも走っており、観光にも移動にも便利な立地です。
おわりに
ポルトのエリア別観光スポットと、絶対に食べたい名物グルメ2品を紹介しました。
見どころたっぷりのポルトを観光する際のお役に立てたなら嬉しいです。
1755年の大地震後に再建された建物が多いリスボンに比べると、ポルトの町並みの古さは一目瞭然。
「古都」という表現がぴったりの町では、ポルトガル始まりの地らしい誇り高い雰囲気が感じられるでしょう。
次回の記事では、今回紹介した見どころをまわる観光モデルコースやポルトの市内交通について解説するので、そちらも合わせて参考にしてください。
ポルトから周辺の見どころをまわるなら現地ツアーが便利で快適。
個人では行きにくい世界遺産のドウロ渓谷や、ポルトガル北部の小さな町を訪れてみては?
・世界の仲間と巡る旅☆キリスト教聖地 サンティアゴ・デ・コンポステーラ 1日ツアー<英語混載ツアー/終日/ポルト発> by Cityrama
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