こんにちは!元ポルトガル在住ののぶよ(@nobuyo5696)です。
ポルトガル本土から西に1500kmほどの場所に浮かぶアゾレス諸島。
9つの火山島から成り、日本との距離は11000km以上。
文字通り地球の裏側です。
アゾレス諸島最大の面積を誇り、観光のハイライトとなる大自然スポットが点在しているのがサン・ミゲル島(Ilha do São Miguel)。
ハワイに例えるならホノルルがあるオアフ島と言ったところのこの島は、アゾレス諸島の文化・経済の中心地。
大西洋の絶景や山々の美しい風景はもちろん、火山活動によってできた湖や黄金色の温泉などが点在していて、島中が観光スポットでいっぱいの「大西洋の楽園」の名にふさわしい島です。
今回の記事は、そんなサン・ミゲル島観光情報のまとめ記事。
サン・ミゲル島の6つの観光エリア紹介
サン・ミゲル島の上手なまわり方&モデルプラン
サン・ミゲル島の路線バス情報
の三つのカテゴリーに分けて解説していきます。
日本語ではほとんど情報のない、地球の裏側の絶景をめぐる旅の参考になること間違いなしです!
サン・ミゲル島の6つの観光エリア&主な見どころを知る!
サン・ミゲル島の観光エリアは大きく6つにわけることができます。
ここでは、島内の6つの観光エリアの特徴や、代表的な見どころを紹介していきます。
気になる観光エリアの詳細情報は、各エリアのリンクから詳細記事へと飛ぶことができます!
ポンタ・デルガダ
サン・ミゲル島最大の町がポンタ・デルガダ(Ponta Delgada)です。
港沿いに整然と広がる美しい町並みは、アゾレス諸島の玄関口として多くの人々に愛される場所。
大型クルーズ船が寄港する港もあり、外国人観光客の姿も多く見られるコスモポリタンな一面もあります。
ポンタ・デルガダの歴史地区は、石が敷き詰められたポルトガルらしい路地に、統一感のある建物が並ぶ美しい雰囲気です。
アゾレス諸島名物の料理を提供するレストランも数多く、格安ホステルからお洒落なブティックホテルまで、宿泊先の選択肢にも困りません。
車がない旅行者にとっては、島の各地に点在する見どころをまわる現地ツアーが発着する場所でもあるので、滞在拠点にはもってこいな町です。
サン・ミゲル島西海岸エリア
ポンタ・デルガダからのデイトリップにおすすめなのが、サン・ミゲル島観光のハイライトの一つとなる絶景が見られる島の西海岸エリア。
火山の噴火によってできたクレーターに広がるセットゥ・シダードゥシュ(Sete Cidades)の風景は、アゾレス諸島の観光ポスターにも良く使われるほどに有名なものです。
太陽の光によって、ターコイズブルーにもエメラルドグリーンにも見える神秘的な湖の周辺には、数多くの絶景スポットが点在しており、息を呑むような絶景が見られます。
サン・ミゲル島西海岸は風光明媚な風景が続くのどかな雰囲気が特徴的。
美しい黒砂の海岸や、まるで絵葉書の中に描かれたような漁村など、アゾレス諸島らしい風景が至る所に広がっています。
すぐ近くに感じられる大西洋の開放的な雰囲気と、山の中に悠然とある美しい火山湖のどちらも楽しめる、おすすめの観光エリアです。
サン・ミゲル島南海岸&中央部エリア
ポンタ・デルガダから海岸線を東に走ると、風光明媚な海沿いの風景が続く島の南海岸エリアとなります。
青く輝く大西洋沿いにひらけた可愛らしい町を散策したり、開放的なビーチや天然プールでクールダウンしたりと、海を存分に満喫することができるエリアです。
南海岸とセットでぜひ訪れたいのが、島の中央部の山岳地帯。
火山の噴火によってできた神秘的な湖の数々や、世界から隔絶されたような大自然が広がる谷間の風景など、ここが島だとは信じられないほどにダイナミックな風景が広がっています。
山も海も湖も楽しめるこのエリア。
変化に富んだアクティブなデイトリップをしたい人におすすめですよ。
フルナス
セットゥ・シダードゥシュに並ぶサン・ミゲル島観光の定番スポットが、東部に位置するフルナス(Furnas)周辺。
サン・ミゲル島含め、アゾレス諸島の全ての島は火山活動によってできた火山島。
その大地のパワーを五感で楽しむことができるのが、このエリアです。
フルナスで絶対にしたいのが、黄金色に輝く温泉に入ること。
鉄分がかなり強い天然温泉で、日本の温泉に負けず劣らず素晴らしい湯加減&湯ざわりです。
そして何より、この広さ。好きなだけ泳ぐことができます。
温泉につかった後は、フルナス湖のほとりに広がる地獄谷を散策しましょう。
ここでは、地熱と温泉の蒸気を利用したコジードゥ(Cozido)という名物料理が作られています。
アゾレス名物の各種ソーセージや肉、野菜などを温泉蒸しにしたコジードゥ。
かなり独特な風味がしますが、なかなか食べることができない料理なので、ぜひ挑戦してみましょう!
サン・ミゲル島東海岸エリア
ポンタ・デルガダから最も距離があるサン・ミゲル島の東海岸エリアは、観光客の数が少ないネイチャースポット。
東海岸は島の中でも最も断崖絶壁が続く海岸線を持つエリアで、絶景の展望台が至る所に点在しています。
また、島で最も美しい滝と言われるサルト・ド・プレゴ滝(Salto Do Prego)があるのもこのエリア。
太陽の光が差し込むと神秘的なエメラルドグリーンに見える滝つぼを一目見ようと、ハイキングで訪れるアクティブな旅行者の間で人気となっています。
東海岸エリアの観光拠点となるポヴォアサン(Povoação)の町は、小さいながらも優雅な雰囲気が漂う統一感のある町並みが魅力的。
大自然の絶景も町並み観光も楽しめる、バラエティーに富んだエリアです。
サン・ミゲル島北海岸エリア
「サン・ミゲル島で最も地味なエリア」と言われてしまいがちな北海岸エリアは、雄大な自然の風景の中に美しい町が点在する場所。
このエリアで絶対に見逃せないのが、大西洋を望む高台に広がる一面の茶畑です。
日本の原風景を思わせる茶畑では、名産のお茶が栽培されており、無料で試飲することが可能です。
地球の反対側で味わう緑茶の優しい味は、きっと心に染みわたるはず。
北海岸最大の町であるリベイラ・グランデ(Ribeira Grande)は、気品が漂う町並みが特徴的。
アゾレス地方らしい伝統建築が多く見られる中心街を訪れる観光客の数は驚くほど少なめ。
ゆっくりと散策が楽しめます。
有名でないながらも穴場の観光スポットに恵まれた北海岸。
海を望む道路をのんびりとドライブしながら、気ままに観光を楽しみたいエリアです。
サン・ミゲル島観光エリアの位置関係を理解してプランニング!
サン・ミゲル島の観光エリアは、大きく6つに分けることができます。
空港・フェリー港があるのは、島西部に位置するポンタ・デルガダのみ。
他のエリアや町へのアクセスは、島内路線バスかレンタカー等を利用します。
観光所要時間の目安としては、一つのエリアで丸1日といったところ。
つまり、6つのエリア全てを制覇するなら、最低6日間の日程が必要です。
それ以下の日程しかとれない場合は、
行きたいエリアだけをピックアップして観光
一日で複数のエリアを効率良く観光できる現地ツアーへの参加
のいずれかとなるでしょう。
サン・ミゲル島のまわり方&プランニングのコツ
サン・ミゲル島を上手にまわるには、ポンタ・デルガダを境に島の西部と東部を分けて考えるのがスマート。
というのも、島の東側の4エリア(北海岸/南海岸/フルナス/東海岸)はかなり広く、道は海岸線沿いの一本しかないため。
ポンタ・デルガダ~最東端のノルデストゥまで、車で2時間もかかるほどです。
ポンタ・デルガダに宿泊しながら各エリアへのデイトリップをするとなると、行ったり来たりの移動が多くなってしまい時間がもったいないです。
東側の4エリアは、「観光→エリア内の町で宿泊→翌日に次のエリアへ」というように一筆書きでぐるりとまわるのが効率的でしょう。
西海岸エリアに関しては、ポンタ・デルガダを拠点に日帰りが十分に可能です。
- 1日目ポンタ・デルガダ到着&市内観光
宿泊:ポンタ・デルガダ - 2日目西海岸エリア観光
宿泊:ポンタ・デルガダ - 3日目南海岸エリア観光
宿泊:ヴィラ・フランカ・ド・カンポ - 4日目フルナス観光
宿泊:ポヴォアサン - 5日目東海岸エリア観光
宿泊:ノルデストゥ - 6日目北海岸エリア観光
宿泊:ポンタ・デルガダ - 7日目別の島/ポルトガル本土へ移動
広いエリアに見どころが点在しているサン・ミゲル島を効率良く観光するなら、ポンタ・デルガダ発の現地ツアーが便利!交通手段がない旅行者にとっては強い味方となります。
盛りだくさんの内容で料金もリーズナブルなので、滞在日数が限られている場合にはかなりおすすめです!
サン・ミゲル島の交通を知る!
サン・ミゲル島は、町や村が多い南海岸エリアを中心にバス路線が発達しているので、ある程度は個人で公共交通手段を利用してまわることも可能です。
しかしながら、路線バスの本数が限られる東海岸エリアや西海岸エリアへのアクセスはかなり不便。
理想的にはポンタ・デルガダでレンタカー/レンタバイクを借りて移動するのがおすすめです。
ポンタ・デルガダ~北/南/東海岸方面
ポンタ・デルガダから島の東部へアクセスするバス路線は、
南海岸線
北海岸線
の二つに大きく分けられ、路線番号によってどこの町まで行くかが変わります。
東海岸エリアに関しては、ポヴォアサン~ノルデストゥ間を結ぶ路線バスがあるにはあるものの、1日1往復という超不便なスケジュールなので、このエリアをバスでまわるのはかなり難しいです。
サン・ミゲル島路線バス:南海岸線
赤:ポンタ・デルガダ~ヴィラ・フランカ・ド・カンポ間315番バス
オレンジ:ポンタ・デルガダ~ポヴォアサン間318番バス
サン・ミゲル島の南海岸を走る路線バスは、全てポンタ・デルガダが起点で大きく分けて3路線あります。
ラゴアやヴィラ・フランカ・ド・カンポへのアクセスには便利ですが、さらに東のフルナスやポヴォアサンまでは本数が少なくなるのでご注意を。
サン・ミゲル島路線バス:北海岸線
青:ポンタ・デルガダ~ノルデストゥ間バス
サン・ミゲル島北海岸を走るバスは、いずれもポンタ・デルガダを基点に2路線。
リベイラ・グランデまでは本数がまあありますが、最東端のノルデストゥ行きは本数が少ないので不便です。
ポンタ・デルガダ~西海岸方面
ポンタ・デルガダからのデイトリップもおすすめな西海岸エリアへは、205番と206番の路線バスが出ています。
観光のハイライトとなるセットゥ・シダードゥシュまで直行で向かうのは205番。
ポンタ・デルガダ~ヴァールゼア~モステイロス~ヴァールゼア~セットゥ・シダードゥシュ
というルートをとります。
206番のバスはモステイロスが終点となってしまうため、途中のヴァールゼアという村でセットゥ・シダードゥ行きの207番バスに乗り換える必要があります。
こうしてみると、路線バスを利用してもセットゥ・シダードゥシュへのアクセスはできそうに思えますが、実は205番/206番のバスいずれもセットゥ・シダードゥシュの村が終点。
観光のハイライトとなる絶景展望台までは行かないので、村からかなりの距離&上り坂をハイキングする必要があるので、かなり不便です。
セットゥ・シダードゥシュの絶景を満喫したいなら、レンタカー/レンタバイクを利用するか、現地ツアーに参加するのが現実的でしょう。
ポンタ・デルガダ空港~市内中心部のアクセス
サン・ミゲル島の空の玄関口であるポンタ・デルガダ空港(PDL)は、ポンタ・デルガダ中心街の西3kmほどの場所に位置しています。
歩けない距離ではありませんが、大きな荷物がある場合は空港~市内を結ぶシャトルバスを利用するのが便利です。
2019年に運行が始まったばかりのAerobusと呼ばれる、このシャトルバス。
空港ターミナル前の停留所(小さな空港なのですぐにわかります)~ポンタ・デルガダ中心街のサン・セバスティアン教会(Igreja de São Sebastião)前を結びます。
40分に1本の運行で、チケットは空港のキオスクか運転手から直接購入可能です。
後日談
サン・ミゲルからポルトガル本土へ戻ろうとしたのぶよは、なんと2日間も足止めを食らいました。
格安航空会社のRyanairのフライトがキャンセルとなったのです。
大西洋のど真ん中の絶海の孤島で飛行機が飛ばないとどうなるか、こちらの記事に書いています。
おわりに
アゾレス諸島で最も見どころが多く点在するサン・ミゲル島の観光エリアや、プランニングのコツ、島内公共交通手段情報までを詳しく解説しました。
いったいどれだけ多くの日本人が、こんな地球の裏側までわざわざやって来るのか見当もつきませんが、「大西洋の楽園」旅行のプランニングの参考となれば嬉しいです。
気になる観光エリアは、記事前半の各項のリンクから詳細記事へと飛ぶことができるので、そちらも是非ご覧ください!
多くの旅行者は、本土からの直行便があるサン・ミゲル島だけを観光して去っていきますが、実はアゾレス諸島は全部で9つの火山島から成る地域。
のぶよはそのうち5つを訪れました。
島ごとに異なる文化や風景が見られ、食文化や方言まで異なるアゾレス諸島の各島。
時間が許すなら、他の島へも足をのばしてみることを強くおすすめします!
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