こんにちは!ポルトガル在住ののぶよです。
最近日本人の間でも話題になっている、最果ての国・ポルトガル。
ポルトガル旅行に来る人のほとんどが、首都のリスボンに数日間滞在することでしょう。
リスボンは人口60万人ほどしかない小さな町。
しかしながら、リスボン観光の行程&宿泊エリア選びには十分なリサーチが必要です。
何の事前情報・計画もないまま適当に中心街のホテルを予約してしまい、後悔に駆られる日本人旅行者をかなり見てきました。
今回の記事では、リスボンの観光&宿泊ホテルを予約する前に絶対知っておきたい4つのことと、リスボン市内の10のエリアを「宿泊する」という視点から解説していきます。
リスボンを訪れるなら、読んでおいて絶対に後悔はしないはず。
リスボン観光&宿泊前に知っておきたい4つのこと
初めてリスボンを訪れるなら、土地勘がないのは当然。
とはいえ、リスボンでは地下鉄や名物の路面電車などの公共交通機関が充実していますし、主な観光スポットは旧市街内の半径1kmほどのエリアに位置しています。
「なあんだ。じゃあ旧市街のどこかに適当に宿をとって、そこを拠点に観光しよう。」
と考えたあなたは、痛い目を見ることになるかも。
他の観光都市とは少々事情が異なるリスボン。
効率良い観光のためには、宿泊エリアをしっかり見定める必要があります。
ここでは、在住者の視点から、リスボンで宿泊エリアを決める際に絶対に知っておきたい4つのことを解説します。
1.リスボンの坂はとにかくやばいことを知っておく
「七つの丘の町」や「坂の町」という異名を持つリスボン。
そう聞くと、長崎や尾道、函館のような町をイメージする人も多いのでは。
これだけは言っておきます。
リスボンの坂道は、そんな生ぬるいものではありません。
こんな階段をスーツケースを持って上り下りできますでしょうか。
何も誇張しているわけではありません。旧市街の90%は、こんな感じの坂に町が広がっているのがリスボンなのです。
旧市街で言えば、「低地」を意味するバイシャ地区だけが全く坂道のない平坦な地区。
それ以外の地区はかなりの急坂を登った上に位置しています。
特に、眺望を売りにしたホテルには要注意。
眺めが良い=それだけ上にあるということですから。
それに加えて、リスボンの坂道のほとんどは石畳。
歩道に関してはタイル張りです。
これはこれでとても美しく、リスボンらしい風景をかもし出しているのですが、問題はその歩きにくさ。
急な坂道+歩きにくい石畳ですから、かなり足に負担がかかります。
スーツケースなんてもってのほか。
雨の日なんかは最悪で、坂道を滝のように流れる水に濡れた石畳は滑りやすく、ただの凶器と化します。
というわけで、いかに坂道が少ない地区に宿泊するかが、リスボンのホテル選びの重要なポイントの一つ目。
ただでさえ、リスボン観光で坂道の上り下りはつきもの。
観光に疲れてホテルに帰る時でさえ坂を上らなければならないのは、思っている以上にしんどいです。
2.リスボンの公共交通手段はひどいことを理解する
「いくら坂が急でも、地下鉄やケーブルカー、バスがあるから大丈夫!」
という考えは、甘いです。痛い目を見ます。
というのも、リスボンの公共交通手段は曲者で、市内観光の移動にはかなり使いにくいからです。
観光客向けではないリスボン地下鉄
ソース:https://www.metrolisboa.pt/viajar/mapas-e-diagramas/
リスボンの地下鉄路線図を見れば一目瞭然なのですが、リスボンの地下鉄は旧市街から扇状に広がっています。
つまり、リスボンの地下鉄は新市街と旧市街を結ぶ南北の移動が主な役割で、旧市街内の東西の移動は想定されていません。
丘の上にある地区にはそもそも地下鉄駅自体がないので、旧市街内の移動で地下鉄を利用する機会はほぼないでしょう。
「リスボンの地下鉄=旧市街~新市街を移動するときに使うもの」ということを覚えておきましょう。
トラム28番はもはや移動手段ではない
地下鉄が利用しにくいリスボン旧市街ですが、名物のトラム28番が東西の丘を結んでいます。
しかしながら、このトラム28番は観光スポット間の移動には不向き。
なぜなら、あまりにも有名になりすぎて常に大混雑しているため、もはや乗れないからです。
「トラム28番に乗る」こと自体が、リスボン観光のハイライトのひとつとなっており、多くの観光客が途中で降りることなく終点まで占領するのです。
途中の停留所で乗ろうとしても、もはやスペースがなく乗車を断られることも日常茶飯事。
大きな荷物を持って乗ろうとした日には地獄を見ることでしょう。
他にも、リスボンの急坂を上り下りするための交通手段であるビカのケーブルカーやグロリアのケーブルカー、サンタジャスタのリフトなども、もはや移動手段としては利用不可能なほどに観光客で混雑します。
これ以外にリスボンの急坂を上り下りする交通手段は、もはやバスしか残っていません。
完全なるポルトガルリズムなバス
リスボン市内には、充実したバス路線が敷かれています。
しかしながら、観光客が路線バスを利用するのはかなり敷居が高め。
バス停のアナウンスや電光掲示板はなく、あらかじめ路線を把握しておかないと乗り降りできないのはもちろんのこと、バスが時間通りに来ないことが一番の理由です。
地元の人はまったく気にしていないのですが、15分~20分ほどの遅れは日常茶飯事。
挙句の果てに、バスが結局来ないなんてこともあるくらいです(笑)
また、狭い路地や階段が連なるリスボン旧市街には、そもそもバス路線自体がないこともしばしば。
リスボン観光の足としてバスを考えている人は、事前の入念な路線確認と時間の余裕が必要となります。
3.宿泊エリアから、行きたい観光地へのアクセスを把握する
次に大切なのが、宿泊エリア付近に観光エリアがあるかという点。
坂道の少なさから言えばリスボン新市街に宿泊するのがベストなのですが、観光のためにいちいち旧市街までアクセスする必要があります。
それに、新市街ではいまいち「リスボンらしさ」が感じられないのも事実。
この辺のバランスは難しいところ。
「せっかくリスボンに来たから、旧市街に宿泊して観光も町の雰囲気も満喫したい!」
「利便性重視で、町の雰囲気は観光時に味わえればいい」
好みによって別れることだと思います。
のぶよ的には、旧市街に徒歩でアクセスできる新市街エリアがベストじゃないかと思います。
(具体的なエリアに関しては後述しています。)
4.宿泊エリア周辺の治安を調べる
最後であり最も大切かもしれないポイントが、宿泊するエリアの治安。
観光やディナー、ナイトライフを満喫したいリスボン。
楽しんで、ホテルに戻るのは暗くなってからということも多いでしょう。
リスボンの治安は、概して悪くありません。
西ヨーロッパの大都市の治安の悪さを考えると、驚くほど安全。
平和でのんびりとした空気がただよっています。
しかし、油断は禁物。
地区によっては、なんとなく雰囲気が悪い場所や人通りが少ない場所、その辺で薬物の売人がたむろしている場所もあります。
各エリアの治安や注意点については、それぞれの項で解説しています。
短期滞在なら!リスボン旧市街の5エリア
せっかくリスボンに滞在するなら、観光地がギュッと詰まっていて、リスボンらしい雰囲気を満喫できる旧市街に宿泊してみたいもの。
ほとんどのエリアに急な坂道が連なるものの、情緒ある町並みの中での滞在は素敵な思い出となるはず。
数日間のリスボン滞在なら、限られた時間で効率的に観光できるリスボン旧市街での宿泊がおすすめです。
ナイトライフの中心エリア!バイロ・アルト
坂道の少なさ:★☆☆☆☆
観光スポット:★★★★☆
交通の便利さ:★★☆☆☆
治安の良さ:★★★☆☆
リスボンらしい雰囲気とナイトライフを味わうなら、バイロ・アルト(Bairro Alto)地区。
ポルトガル語で「高台地区」の名の通り、リスボン旧市街西側の丘の上に位置しています。
バイロ・アルト地区宿泊のメリット
サン・ロック教会やサン・ペドロ・ドゥ・アルカンタラ展望台などの観光スポットがあるのはもちろんのこと。
狭い石畳の路地には小さな飲食店やバーが多く点在し、リスボンらしい雰囲気を十分に味わえます。
昼間は鄙びた雰囲気なものの、日が暮れると一変。
多くのバーやクラブでナイトライフを楽しむ若者で、朝まで賑わいます。
リスボン旧市街にありながら、レストランの価格は比較的良心的なのも嬉しいところです。
バイロ・アルト地区宿泊のデメリット
地図上では、リスボン旧市街の中心でどこにでもアクセスしやすそうなバイロ・アルト地区。
実際は、丘の上にあるという立地上、他のどこの地区からアクセスするのでも急な坂を登らなければなりません。
バイシャ地区とはグロリアのケーブルカー、サンタ・ジャスタのリフトで結ばれているものの、混雑しすぎて交通手段として利用するのはほぼ不可能。
大型スーパーマーケットも存在しないので、少々不便を感じるかもしれません。
夜遅くまで大音量で音楽が流れ、酔っ払った若者が溢れるエリアなので、静かに落ち着いた滞在は難しいかも。
ショッピングにも観光にも便利!バイシャ
坂道の少なさ:★★★★★
観光スポット:★★★☆☆
交通の便利さ:★★★★★
治安の良さ:★★☆☆☆
ポルトガル語で「低い場所」という意味のバイシャ(Baixa)地区は、リスボン観光の中心となるエリア。
その名の通り、東西にそびえる丘に挟まれた谷のような地形で、お土産屋やレストランが連なるメインストリート・アウガスタ通り(Av. Augusta)は常に多くの人で賑わいます。
バイシャ地区宿泊のメリット
バイシャ地区宿泊の最大のメリットは、そのロケーション。
旧市街の中央に位置するため、どこへ行くにも便利です。
また、坂が全くないので、移動がとても簡単なのも大きなメリット。
コメルシオ広場やサンタ・ジュスタのリフトなどの観光スポットも充実しています。
交通もとても便利で、地下鉄の緑線と青線、リスボン名物のトラム28番が通り、郊外のシントラへ向かう鉄道駅であるロシオ駅もこの地区にあります。
バイシャ宿泊のデメリット
リスボン旧市街の中心に位置するバイシャ地区。
旧市街で唯一坂のない地区というと聞こえがいいですが、裏を返せば、他のエリアへのアクセスには必ず坂を上らなければいけないということ。
先述の通り、バイシャ地区〜高台地区の交通手段は便利とは言えず、結局歩くことになります。
せっかく坂がないエリアに宿泊しても、結局坂道の上り下りが多くなってしまうのはデメリットの一つ。
また、リスボン観光の中心であるバイシャ地区のレストランやお店は、ほぼ全てが観光客向け。
ローカルなお店を見つけることはほほ不可能で、値段は高いのに味はそこそこといった店が多いです。
バイシャ地区で注意したいのが、治安面。
北にあるレスタドーレス広場や南のコメルシオ広場、果てはメインストリートである8月25日通りでさえ、大麻を売ろうと声をかけてくるような輩が至るところにいます。
無視していれば危険は全くありませんが、良い雰囲気ではないのは事実です。
リスボンで最もシックなエリアは観光にも便利!シアド
坂道の少なさ:★★☆☆☆
観光スポット:★★★★☆
交通の便利さ:★★★☆☆
治安の良さ:★★★★☆
バイロ・・アルト地区の南側、丘の中腹地点に位置するのかシアド(Chiado)地区。
「リスボンで最もシックなエリア」と呼ばれ、おしゃれなブティックが点在する小さなエリアです。
シアド地区南部には、近郊のビーチへと向かう列車が発着するカイス・ド・ソドレ駅があり、川沿いの開放的な雰囲気が素敵。
シアド地区宿泊のメリット
シアド地区は、バイシャ地区に次いで交通の便が良いエリア。
地下鉄青線・緑線のバイシャ・シアド駅(Baixa Chiado)と直結しており、シントラ行きの列車が通るロシオ駅にも簡単にアクセスできます。
シアド地区内には坂道があまりなく、さらに上に位置するバイロ・アルト地区と下に位置するバイシャ地区のどちらにもアクセスしやすいのもポイント。
カイス・ド・ソドレ駅近くはとにかく交通の便が良く、リスボン旧市街のほとんどの観光スポットは徒歩圏内。
近郊のビーチへ向かう鉄道もここから発着するので、市内観光とビーチのどちらも楽しむことができます。
シアド地区宿泊のデメリット
総合的に、リスボン旧市街内での宿泊にはおすすめのシアド地区。
しかしメリットばかりではありません。
その立地の良さから、シアド地区中心のホテル代の相場は概して高め。
安いところは坂の上にあることも多いので要注意です。
また、大型スーパーマーケットはほとんどなく、買い物には少々不便を感じます。
(カイス・ド・ソドレ駅構内に一軒ある)
シアド地区の治安はとても良いのですが、西端にあるサンタ・カタリナ展望台周辺だけは要注意。
ヒッピー的な雰囲気漂う独特の展望台はおすすめなのですが、浮浪者や薬物使用者、アルコール中毒者の溜まり場のようになっています。
おすすめの夕日の時間帯に訪れるなら、出来れば複数人で行くことをおすすめします。
THE・リスボンの町並みに感動!アルファマ
坂道の少なさ:★★☆☆☆
観光スポット:★★★★☆
交通の便利さ:★★☆☆☆
治安の良さ:★★★★☆
リスボンの下町であるアルファマ(Alfama)地区は、ポルトガル民謡であるファドの発祥の地。
入り組んだ迷路のような路地に、はためく洗濯物、民家を彩るアズレージョなどリスボンで最もリスボンらしい雰囲気が味わえるエリアです。
18世紀のリスボン大地震の被害が少なかったアルファマ地区では、それ以前のイスラム教徒支配時代の雰囲気が色濃く残っています。
アルファマ地区宿泊のメリット
アルファマ地区に宿泊した人は、ピュアなリスボンの下町の雰囲気に酔うことでしょう。
私たちがイメージする「リスボンらしい」風景か至るところに広がり、印象深い滞在になること間違いありません。
リスボン大聖堂や絶景の展望台、サン・ジョルジュ城など、リスボン観光のハイライトとも言える観光スポットも充実しています。
また、アルファマ地区の治安はとても良く、注意が必要なエリアが特にないのもポイントです。
アルファマ地区宿泊のデメリット
アルファマ地区は、リスボン旧市街東部の丘の斜面に広がるエリア。
そのため、どこへ行くにも坂道を避けることはできません。
交通手段は、混雑がひどすぎるトラム28番のみ。
地下鉄は通ってすらいません。
スーパーマーケットも少なく、レストランの価格も高めなアルファマ地区。
長期間滞在するにはあまり向かないかもしれません。
人気沸騰中のおしゃれな注目エリア!グラサ
坂道の少なさ:★☆☆☆☆
観光スポット:★★☆☆☆
交通の便利さ:★☆☆☆☆
治安の良さ:★★★★★
観光客で溢れるリスボン旧市街。
その中でもローカル感が残るおしゃれなエリアが、グラサ(Graça)地区です。
グラサ地区宿泊のメリット
リスボン旧市街に滞在しながらも地元の人の生活感が残る雰囲気が味わえるのが、グラサ地区の最大の魅力。
スーパーマーケットやローカル御用達のカフェも多く、のんびりした平和な空気が漂っています。
丘の上に位置することもあり、絶景の展望台が点在しているのもポイント。
のぶよ的にリスボンで一番の絶景が望めるノッサ・セニョーラ・ド・モンテ展望台もこの地区にあります。
グラサ地区宿泊のデメリット
グラサ地区滞在のデメリットは、とにかく坂がきついのと交通が不便な点につきます。
公共交通手段は、トラム28番のみ。
もちろん大混雑しているので、ほぼ乗ることができません。
他の地区へアクセスするには、必ず坂の上り下りが必要で、しかもその坂も尋常じゃない急こう配。
とても雰囲気が良くておすすめの地区なのですが、体力に自信がないならば避けるべきです。
リスボンから周辺の観光地へ足をのばすなら現地ツアーへの参加もおすすめ。時間が限られている場合でも、多くの場所をまわることができます。
・世界遺産シントラとペーナ宮殿、ユーラシア大陸最西端のロカ岬 1日観光<リスボン発/昼食付き/日本語ガイド>by[みゅう]
・人気の5都市を1日で!オビドス、ナザレ、世界遺産バターリャとアルコバザ、聖地ファティマ1日観光ツアー<昼食付/日本語ガイド/リスボン発>by[みゅう]
・主要都市を一周!ポルトガル4泊5日観光ツアー<日曜出発/日本語ガイド/リスボン発着> by Mikami Travel
長期滞在向き&坂が少な目!リスボン新市街エリア
どうしても坂道の上り下りが多くなるリスボン旧市街での滞在に比べて、北に位置する新市街は比較的平坦な地形で、坂道はかなり少なめ。
旧市街へは地下鉄で一本でアクセスでき、リスボンの人々の本当の暮らしがあるエリアです。
また、1週間以上の長期滞在なら、スーパーマーケットや感じの良いローカル食堂などの有無も大切。
新市街エリアなら、生活に必要なものが手に入りやすいので、長期滞在には断然おすすめです。
短期滞在の場合でも、ローカル感が感じられる場所に宿泊したい場合や、できる限り坂道を避けたい場合にはおすすめのエリアです。
大航海時代を感じる川沿いの風景!ベレン
坂道の少なさ:★★★★★
観光スポット:★★★★☆
交通の便利さ:★★★☆☆
治安の良さ:★★★★☆
厳密には新市街ではなく、リスボン郊外という扱いのベレン地区(Belém)は、大航海時代のモニュメントが立つ、リスボンの栄光の時代を象徴するようなエリア。
テージョ川沿いの解放感は素晴らしく、リスボン旧市街とはまた異なった雰囲気が感じられます。
有名なエッグタルト専門店、Pastéis de Belémがあるのもベレン地区。
リスボンを訪れたなら必ず足を運ぶこととなるエリアです。
ベレン地区宿泊のメリット
ベレン地区の一番の特徴は、テージョ川沿いの平坦な土地に位置している点。
坂道はほとんどなく、移動も苦になりません。
世界遺産のジェロニモス修道院やベレンの塔、大航海時代のモニュメントなどの観光スポットが豊富で、MAATや海洋博物館などのミュージアムも充実しています。
ベレン地区宿泊のデメリット
一番のデメリットは、リスボン旧市街から離れていること。
地下鉄は通っておらず、近郊鉄道かトラムを利用することとなります。
リスボン旧市街へ行くためにいちいち移動しなければならないのは、想像以上に不便です。
リスボンで最もハイソなエリア!プリンシペ・レアル
坂道の少なさ:★★☆☆☆
観光スポット:★★☆☆☆
交通の便利さ:★★☆☆☆
治安の良さ:★★★★★
リスボンで最も家賃が高いことで有名なプリンシペ・レアル(Principe Real)地区。
旧市街と新市街の中間に位置し、リスボンの富裕層や外国からの移住者が多く住むエリアです。
ナイトライフで有名なバイロ・アルト地区は徒歩圏内にあるものの、閑静な住宅街といった雰囲気のプリンシペ・レアルなら静かに滞在することができます。
プリンシペ・レアル地区宿泊のメリット
旧市街と新市街の中間に位置するプリンシペ・レアル地区は、観光地ではないリスボンのもう一つの顔が見られる地区。
優雅な山の手感に満ちた雰囲気が好きな人にはぴったりです。
洗練されたレストランやショップが並ぶサン・ベント通り(R. de São Bento)ではおしゃれなショッピングが楽しめます。
北側に位置するRato駅周辺に向かうほどに庶民的な雰囲気になり、地元の人の普通の生活を垣間見ることができるのも魅力です。
プリンシペ・レアル地区宿泊のデメリット
プリンシペ・レアル地区の主な交通手段は、バイロ・アルト地区を経由して、シアド地区のカモンイス広場まで至るトラム24番。
超観光地化された28番に比べて、かなりローカルな路線なので、混雑していることはほとんどありませんが、本数が少なめなのでなかなか利用しにくいのが考えものです。
また、地区の西側は丘の斜面に広がっているため、坂道がすごいです。
再開発でおしゃれな地区に変化!インテンデンテ
坂道の少なさ:★★★☆☆
観光スポット:★★☆☆☆
交通の便利さ:★★★★★
治安の良さ:★★☆☆☆
のぶよ的にリスボンでの宿泊におすすめなのがインテンデンテ(Intendente)地区。
旧市街の中心であるバイシャ地区のすぐ北側に位置しており、徒歩でアクセスすることも可能です。
かつては治安が悪いエリアとして有名だったのですが、リスボン市をあげての再開発によって生まれ変わりました。
インテンデンテ地区宿泊のメリット
インテンデンテ地区は、リスボン旧市街のすぐそばにありながらも、かなりのローカル感が漂っているのが特徴的。
観光客の姿はほとんどなく、地元の人が通うレストランやカフェなどが至る所に点在しています。
交通もとても便利なインテンデンテ地区。
地下鉄緑線とトラム28番のいずれも利用できます。
ちなみに、トラム28番はここインテンデンテの発着。
なので、混雑して乗れないということはありません。待っていれば必ず乗れます。
地下鉄緑線の一駅先には、リスボンの中華街的なポジションのMartin Moniz地区もあり、アジアの味が恋しくなった時には助けられます。
観光客が集まるメインエリアから少し離れているためか、ホテル代の相場が概して安めなのもうれしい点です。
インテンデンテ地区宿泊のデメリット
程良いローカル感と便利な交通、坂道の少なさと、一見完璧に思えるインテンデンテ地区。
しかしながら、治安については少し注意が必要です。
再開発によって生まれ変わったものの、長く根付いたその土地の特徴はなかなかぬぐい切れないもの。
ホームレスがたまり場にしている公園などもあり、どうしても貧しい雰囲気が漂っています。
観光客を狙った犯罪などの話は聞いたことがありませんが、リスボンという町が抱える格差の問題を感じさせられます。
リスボン地元民に人気の地区!アロイオシュ
坂道の少なさ:★★★★☆
観光スポット:★☆☆☆☆
交通の便利さ:★★★☆☆
治安の良さ:★★★★☆
インテンデンテ地区のさらに北。
リスボン新市街に位置するアロイオシュ(Arroios)地区も、おすすめの宿泊エリアです。
特に、バックパッカー向けの格安ホステル(1泊€7とか普通にある)を探しているなら、問答無用でアロイオシュ地区!
完全なるローカルエリアで、英語の通用度は格段に下がりますが、リスボンの地元の人々の暮らしの中にお邪魔することができます
アロイオシュ地区宿泊のメリット
アロイオシュ地区を特徴づけるのは、その値段の安さでしょう。
ホステルやホテルの値段は格安ですし、レストランの価格はリスボン旧市街の3分の2~半額程度になります。
新市街なので坂道がほとんどなく、地元の人々が生活しているアロイオシュ地区。
スーパーマーケットも点在しており、どちらかというと長期滞在向きのエリアです。
リスボン国際空港へ行く地下鉄赤線と、バイシャ地区へ行く緑線のいずれも利用できる利便性も特筆すべき点。
リスボン国際空港から乗り換えなしでアクセスできるのは大きなメリットでしょう。
アロイオシュ地区宿泊のデメリット
あまりデメリットが見つからないアロイオシュ地区。
唯一挙げられるのが、「リスボンらしさ」があまり感じられない点でしょう。
旧市街に比べて「生活の場」という感じが強いので、観光目的で滞在すると期待を裏切られてしまうかも。
治安も全く悪くなく、夜中の独り歩きも問題ないほど。
実は、のぶよがリスボンで住みたかったエリアNo.1でもあります(笑)
リスボンのシャンゼリゼ!マルケシュ・ドゥ・ポンバル
坂道の少なさ:★★★★★
観光スポット:★☆☆☆☆
交通の便利さ:★★★☆☆
治安の良さ:★★★★★
最後に紹介するのが、リスボン新市街の中心となるマルケシュ・ドゥ・ポンバル地区。
バイシャ地区のレストラドーレス広場から続くリベルダーデ通り(Av. Liberdade)は、街路樹の緑と優雅な建築、地面に敷き詰められたタイルのコントラストが美しく、「リスボンのシャンゼリゼ」と呼ばれるほど。
外国資本のホテルも多く点在している、リスボンのビジネスの中心エリアです。
マルケシュ・ドゥ・ポンバル地区宿泊のメリット
マルケシュ・ドゥ・ポンバル地区宿泊最大のメリットは、ホテルの選択肢がかなり多く、総じて質が高い点。
一般的にリスボン旧市街のホテルは小さくて古いところが多いのですが、マルケシュ・ドゥ・ポンバル地区のホテルは近代的で大きなものが多いです。
坂道も全くなく、スーパーマーケットやレストランも多くあるのもポイント。
地下鉄青線が通っているので、旧市街の中心・バイシャ地区へのアクセスも簡単です。
マルケシュ・ドゥ・ポンバル地区宿泊のデメリット
一番のデメリットは、全くリスボンらしさが感じられない点でしょう。
新しく開発されたビジネス街であるマルケシュ・ドゥ・ポンバル地区。
広場に建つオフィスビルの数々は、どこにでもある大都市の風景です。
また、気軽に入れるレストランも少なく、閉店時間がどこも早めなのも考えもの。
ディナーのためにわざわざ地下鉄に乗って移動する、なんてことになってしまうかも。
おわりに
リスボンの旧市街&新市街の10エリアを、「宿泊する」という視点で解説してきました。
人によってリスボン滞在に何を求めるかはさまざまなので、どこのエリアがおすすめか断言することは難しいです。
のぶよだったら、
短期滞在:リスボン旧市街のシアド地区
中~長期滞在:リスボン新市街のアロイオシュ地区
に宿泊します。
どこの地区に泊まっても、リスボンの独特な美しさを感じられることは言うまでもありません。
この記事が、あなたのリスボン滞在を素晴らしいものとするものとなれば嬉しいです。
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