こんにちは!元ポルトガル在住ののぶよ(@nobuyo5696)です。
アゾレス諸島の記事を書きまくっている今日この頃ですが、今回でようやく四つ目の島。
ファイアル島(Ilha de Faial)の中心の町・オルタ(Horta)を特集します。
火山活動によってできたアゾレス諸島の多くの島では、断崖絶壁の海岸線で港を造るのにとても苦労したそうですが、オルタは天然の良港を持っていたことから発展した町。
その歴史は大航海時代に遡り、以降は海洋大国・ポルトガルの世界進出の重要な中継地点として栄えました。
アメリカ大陸とヨーロッパの間に位置することもあり、古くから多国籍の人々で賑わった歴史を持つオルタは、インターナショナルで開放的な雰囲気も大きな魅力です。
今回の記事では、
オルタ中心街の見どころ
オルタ中心街周辺の見どころ
ファイアル島の島内交通
を解説していきます。
オルタ観光マップ
青:中心街の見どころ
緑:中心街周辺の見どころ
オルタ中心街の見どころ
4月25日通り
海沿いを走るオルタのメインストリートが、4月25日通り(Av. 25 de Avril)。
気持ちの良い遊歩道が整備されており、町のシンボルであるギア山の雄大な姿を望みます。
メインストリートから一本路地を入ると、そこはもうオルタの人々の生活エリア。
アゾレス諸島の中ではかなり発展している街という印象を受けますが、人口は7000人ほどだそうです。
中心街は海沿いの南北に広がる細長いエリアで、端から端まで歩いても30分もかからないほど。
真昼間なのに人の姿はほとんど見かけませんでした。
サンティーシモ・サルヴァドール教会
オルタ中心街のシンボルであり信仰の中心であるサンティーシモ・サルヴァドール教会(Igreja do Santíssimo Salvador)は、周辺の建物と見事に調和した建築様式が魅力的です。
「オルタの聖母教会」とも呼ばれる壮大な建物の内部の装飾は圧巻の一言。
アゾレス諸島の教会の中では、かなり大規模で豪華な部類に入るのではないでしょうか。
サンタ・クルス要塞
マリーナを見渡すように建つサンタ・クルス要塞(Forte de Santa Cruz)は、16世紀に海上防衛を目的に建設されたもの。
現在、要塞の内部はポサーダ(中世の建物を改装した宿泊施設)として利用されており、中世の雰囲気&海を望む絶好のロケーションの中で宿泊することも可能なんです。
港を望む美しい要塞は、長い歴史を感じさせるもの。
こんな場所に宿泊できたら、オルタ滞在がより思い出深いものになりそうです。
(貧乏旅行ののぶよにはそんな予算はありませんでした)
マリーナ(オルタ港)
オルタ観光で絶対に見逃せないのが、サンタ・クルス要塞の目の前に広がるマリーナ(オルタ港)。
ヨット専用の小さな港はカラフルなペインティングでびっしりと覆われており、「世界一カラフルな港」としてひそかな注目を集めています。
このペインティングは、大西洋をヨットで横断する旅人たちがオルタに立ち寄った際に描き残してきたもの。
誰が始めたのかは定かではありませんが、現在ではこの場所にカラフルなペインティングを残すことが、冒険者たちの間で定番となっているほどの伝説の場所なのです。
年月が経って徐々に色褪せていく先人たちの旅の軌跡の上に、また新しく描かれる旅人たちの物語。
会ったこともない人たちなのに、まるで自分も一緒に旅をしてきたような不思議な気分にさせてくれます。
Peter Café Sport
マリーナでエモさに触れた後に訪れたいのが、道路を挟んだ向かいにあるPeter Café Sportというパブ。
1918年創業の超・老舗のパブは、インターナショナルな港町・オルタの発展を見守り続けてきた存在です。
ヨットでの大西洋横断に挑戦する旅人の中では、ここは伝説の店のような存在だそう。
東周り・西周りそれぞれのルートで航海してきた世界中の冒険者たちの出会い&情報交換の場所として、現在でも大切な役割を果たしています。
大海原をヨットで旅するのは、きっと想像以上に孤独なもの。
Peter Café Sportは、そんな孤独をひと時でも忘れようとする冒険者たちで今日も賑わっているのです。
オルタ展望台
オルタ中心街の南側には、ギア山へと続く丘があります。
その丘から眺めるオルタの町並みは素晴らしいのひとこと。
こうしてみると、かなり小さな町であることがわかりますね。
反対側には、ファイアル島の南海岸のパノラマが広がります。
ターコイズブルーの美しい海とどこまでも続く大地の絶景にはきっと感動するはず。
オルタ中心街周辺の見どころ
オルタ中心街から徒歩でアクセスできる範囲には、ビーチや展望台、町のシンボルであるギア山などの見どころが点在しています。
中心街の観光と合わせても、丸一日あれば十分満喫できるでしょう。
ポルト・ピン・ビーチ
オルタ中心街から海に突き出したようなギア山に続く砂浜はポルト・ピンビーチ(Praia do Porto Pim)と呼ばれ、地元の人で賑わう場所となっています。
ポルト・ピンビーチの一番の特徴は、黄金色の砂浜があること。
火山活動によってできたアゾレス諸島。
その海岸線の多くは真っ黒な溶岩で覆われていたり、砂浜があっても真っ黒だったりするので、このような色のビーチはとても珍しいのです。
ポルト・ピンビーチを南に進んでいくと、町のシンボル・ギア山へと到達します。
ギア山の展望台までは結構な上り坂。
下りてきた後のクールダウンも兼ねて、ビーチでのんびりするのもいいかもしれませんね。
サン・セバスティアン要塞
ポルト・ピンビーチの西の端に佇むサン・セバスティアン要塞(Forte de São Sebastião)に立ち寄るのもお忘れなく。
要塞内部への入場はできませんが、ポルト・ピンビーチとギア山の美しい風景を望むことができます。
ギア山
オルタ中心街の南にそびえ立つ休火山、ギア山(Monte da Guia)は、町のシンボルとして愛されている存在。
いくつか展望台が整備されていて、オルタの町とポルト・ピンビーチを望む絶景を眺めることができます。
町と反対の南方向を向くと、ひょうたんのような形をした不思議な形の湾が。
こちらもかつての火山の噴火によってできたもの。
オルタの観光ポスターなどにもよく使われているポピュラーな風景の一つです。
ノッサ・セニョーラ・ダ・コンセッサン展望台
オルタ中心街の北側の丘の上には、ノッサ・セニョーラ・ダ・コンセッサン展望台(Miradouro de Nossa Senhora da Conceição)があり、こちらから眺める町並みも素敵です。
ギア山と港、中心街が作り出すオルタ独特の風景は、きっとファイアル島滞在の良い思い出となるはず。
ファイアル島の島内交通
公共交通手段があまり発展しておらず、レンタカーくらいしか選択肢がないことも多いアゾレス諸島の島々。
しかし、面積がそこまで大きくないファイアル島の場合は、路線バスを利用しての観光も可能です。
ファイアル島の路線バスを運行しているのはFarias社というバス会社。
オルタをターミナルに、島内各地への路線を運行しています。
青:オルタ~カシュテロ・ブランコ(空港)線
緑:オルタ~プライア・ド・アルモシャリフェ線
黄色:オルタ~リベイラ・フンダ線(北)
観光に便利!オルタ~リベイラ・フンダ線(南海岸経由)
旅行者にとって最も利用価値が高いのが、
オルタ~カシュテロ・ブランコ(空港)~カペリーニョス~リベイラ・フンダ
を結ぶバス路線。
ファイアル島最大の見どころであるカペリーニョスへアクセスできる唯一の交通手段です。
オルタ~プライア・ド・アルモシャリフェ
オルタの北側に位置する丘を越えた先にあるプライア・ド・アルモシャリフェ(Praia do Almoxarife)は、ビーチ沿いの小さな村。
オルタ~プライア・ド・アルモシャリフェを周回する路線が走っています。
オルタ~カシュテロ・ブランコ(空港)
ファイアル島の空港があるカシュテロ・ブランコ(Castelo Branco)~オルタ間を結ぶ路線も運行されています。
先述のオルタ~リベイラ・フンダ(南海岸線)も利用可能なので、この区間の移動はそこまで不便を感じません。
オルタ~リベイラ・フンダ線(北海岸)
旅行者的にはあまり利用する機会が少ないですが、ファイアル島の北海岸を走る路線も運行されています。
おわりに
ファイアル島の玄関口であるオルタの観光情報を解説してきました。
町歩きも周辺の見どころの観光も楽しい場所で、滞在拠点にはもってこいの場所です。
ファイアル島内には火山が作り出した風景が多く点在しており、絶景を見てまわるのも楽しみの一つ。
路線バス利用の場合は、本数が多くないので綿密なプランニングをお忘れなく!
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