こんにちは!ポルトガルのアゾレス諸島に1ヶ月滞在したのぶよ(@nobuyo5696)です。
「大西洋の楽園」や「大西洋のハワイ」と呼ばれる島と言えば、スペイン領のカナリア諸島やポルトガル領のマデイラ島などが有名です。
しかしながら、のぶよはあえて、あまりメジャーではないポルトガル領アゾレス諸島(Os Açores)を推したいです。
ポルトガル本土から西に1500km。
大西洋のど真ん中に位置する9つの火山島から成るアゾレス諸島は、ポルトガルが大航海時代に世界を制する際の重要な拠点となった場所。
本土から遠く離れた地であるため、500年前から続く歴史や独自の文化が現在まで守られてきた地域です。
また、「伝説のアトランティス大陸の名残」と囁かれるほどに、本土とは異なる植生や地形を持つのもアゾレス諸島の特徴。
一年中暖かい「常春」の気候に育まれた大自然の風景が見られる島々は、エコツーリズムの聖地として徐々に注目を集めてきています。
今回は、おそらく日本で初めて、実際にアゾレス諸島を旅した人によって書かれた観光まとめ記事。
実際に1か月間かけてアゾレス諸島9島のうち5島を旅したのぶよが、この島々の素晴らしさを広げようとするものです。
各島の紹介&主な観光スポット
アゾレス諸島旅のアドバイス(交通手段・ベストシーズンetc)
を徹底解説していきます。
大西洋のど真ん中にあるということで、アクセスには時間とお金がかかりそうと思われがちですが、実はポルトガル本土から片道3000円ほどで行くことが可能なアゾレス諸島。
節約派の人にもぴったりの旅行先だと思います。
日本では誰も知らない「隠れた大西洋の楽園」へ。
きっと、行きたくてたまらなくなるはず…!
アゾレス諸島9島の特徴と主要観光スポット
9つの火山島から成るアゾレス諸島の島々は、その位置によって3つのグループに分けられます。
東2島:サン・ミゲル島、サンタ・マリア島
中央5島:テルセイラ島、グラシオーザ島、サン・ジョルジュ島、ピコ島、ファイアル島
西2島:フローレス島、コルヴォ島
のぶよが訪れたのは赤字で書いた5つの島。
ここからはその5島を主に、アゾレス諸島9島を紹介していきます。
各島の詳細な観光情報に関しては別記事へのリンクを貼っているので、気になったところは要チェック!
サン・ミゲル島
アゾレス諸島で最大の面積を持つサン・ミゲル島(Ilha de São Miguel)は、国際空港とクルーズ船が停泊できる港を持つ、アゾレス諸島の玄関口となる島です。
アゾレス諸島の経済・文化の中心的な町であるポンタ・デルガダ(Ponta Delgada)を有するサン・ミゲル島。
観光客の数は他の島に比べてもかなり多いのですが、それもそのはず。
交通の便が良いだけでなく、島内は多くの観光スポットで溢れているのです。
火山が噴火した火口跡(クレーター)に水が溜まってできたセットゥ・シダードゥシュ(Sete Cidades)は、サン・ミゲル島観光のハイライト。
ターコイズブルーとエメラルドグリーンの湖面がとても美しく、この世のものとは思えないような絶景にはきっと感動するはずです。
サン・ミゲル島のもう一つの名物が、フルナス(Furnas)という町にある黄金色の温泉。
巨大なプールのような敷地にたっぷりと溜まった不思議な色の温泉には入ることができ、温泉特有の匂いと絶妙な湯加減に癒されます。
地球の裏側にある大西洋のど真ん中で入る、開放的な雰囲気の天然温泉。
日本人として見逃すわけにはいきませんね!
温泉があるフルナスには地獄谷があり、湧き出す温泉の蒸気と地熱を利用して調理された名物料理・コジードゥ(Cozido)を味わうことができるのもポイント。
ここまで五感で温泉三昧ができる場所は、日本を除けばフルナス以外他にはないかもしれません。
また、サン・ミゲル島ではヨーロッパで唯一、お茶が栽培されていることでも知られています。
北海岸エリアにある製茶工場では、一面の茶畑を眺めながら緑茶をいただくことができるのです。
(しかも完全無料&飲み放題)
地球の裏側で出会う、ほっとするような緑茶の味わいと、茶畑と海の風景。
きっと思い出に残る体験となるでしょう。
他にもまだまだたくさんの見どころがいっぱいのサン・ミゲル島。
下手するとこの島の紹介だけでこの記事が終わってしまうので(笑)、より詳しい島内の見どころに関しては別記事にまとめています!
日程に限りがある人には、サン・ミゲル島1島だけの観光がおすすめ。
海も、山も、湖も、滝も、温泉も、歴史ある町も…
アゾレス諸島の魅力をギュッと詰め込んだような島なので、必ず満足の行く滞在となることでしょう。
サンタ・マリア島
「アゾレス諸島のビーチ・アイランド」として有名なサンタ・マリア島(Ilha da Santa Maria)は、サン・ミゲル島の南に位置する小さな島。
火山活動によってできたアゾレス諸島の海岸線は、黒い溶岩に覆われてゴツゴツしているのが特徴的です。
しかしサンタ・マリア島に関しては、南国の雰囲気でいっぱいの白砂のビーチがあるのがポイント。
サン・ミゲル島からも比較的近いため、ビーチでのバカンスが大好きな欧米各国の観光客が多く訪れる島でもあります。
テルセイラ島
ポルトガル語で「三番目の」を意味するテルセイラ島(Ilha da Terceira)は、その名の通りアゾレス諸島で三番目の面積を誇る島。
中央5島グループに位置しており、ポルトガル本土や北米大陸へのフライトが発着する空港があるため、サン・ミゲル島と並ぶアゾレス諸島の玄関口としての顔を持っています。
テルセイラ島の一番の観光スポットは、世界遺産に指定されているアングラ・ド・エロイジュモ(Angra do Heroísmo)という島内最大の町。
500年以上前の大航海時代の雰囲気を色濃く残す美しい町並みが特徴で、ポルトガルが誇る探検家、ヴァスコ・ダ・ガマが立ち寄ったことでも知られています。
ポルトガル本土とは全く異なる建築様式の家々はとても可愛らしく、ポップでありながらもシックな雰囲気。
町に点在する教会にも美しいものが多いです。
町並み観光だけでなく、自然スポットにも恵まれているテルセイラ島。
代表的なのが、セーラ・ド・クメ(Serra do Cume)の絶景でしょう。
「クメ山地」を意味するこの場所は、山地というよりも小高い丘といった感じ。
360°見渡す限りのパノラマビューが広がり、まるでパッチワークのような農地が延々と続いている光景はこの場所ならではのものです。
このパッチワークの風景は、農地を区切る石垣によるもの。
火山の噴火で岩だらけになった大地を開拓して一つ一つ手作業で積み上げられた石垣に、かつての島民の努力を感じることができます。
テルセイラ島に来たら絶対に味わいたい島グルメがアルカトラ(Alcatra)。
名産のアゾレス牛の肉をオリーブオリルでじっくりと煮込んだ名物料理で、アゾレス諸島の中でもテルセイラ島でのみ食べられるものです。
世界遺産の町並み観光や極上ビーチ、絶景に名物グルメまで…バラエティーに富んだ見どころの数々に、ゆったりとした島時間が流れるテルセイラ島。
その魅力に気付く頃には、きっと帰りたくなくなっているかも…!
グラシオーザ島
アゾレス諸島の中でも地味な存在であるグラシオーザ島(Ilha da Graciosa)は、「風車の島」という別名を持つ場所。
その名の通り、島内各地に点在する可愛らしい風車が島を代表する風景を作り出しています。
アクセスにはやや難があるためか、訪れる観光客の数はかなり少なめだそう。
アゾレス諸島の素顔の魅力に触れられる穴場の島かもしれませんね。
サン・ジョルジュ島
アゾレス諸島の中でのぶよの一番のおすすめの島がサン・ジョルジュ島(Ilha de São Jorge)。
訪れる観光客の数はかなり少ないものの、東西に細長い島の端から端まで全てが絶景スポットという、ものすごいポテンシャルを持った島なのです。
サン・ジョルジュ島の絶景の秘密が、ファジャン(Fajã)という独特な地形。
他の島に比べると、サン・ジョルジュ島の海岸線はかなりの断崖絶壁が続き、島の中央部の高台に村が点在しています。
ファジャンとは、この目のくらむような高さの崖の下にある、猫の舌のような形をした狭い平地のこと。
ダイナミックな崖とファジャンの上に広がる小さな集落の風景は、世界中ここでしか見られない絶景です。
背後にそびえる崖によって海からの湿気や熱がブロックされるファジャンの気候は独特だそうで、ヨーロッパでは作れない作物の栽培に適しています。
その一つが、コーヒー栽培。
サン・ジョルジュ島は、ヨーロッパで唯一、コーヒー栽培ができる場所として有名なのです。
かつてポルトガルの植民地であったブラジルから持って帰られた一株のコーヒーの苗から始まった、サン・ジョルジュ島のコーヒー栽培。
現在でも収穫~焙煎まで全ての工程が手作業で行われており、農家併設のカフェで地元産のコーヒーを味わうことができます。
カフェ・ダ・ファジャン(Café da Fajã)と呼ばれるこのコーヒーは、独特の深いコクと苦みが特徴的な絶品。
コーヒー好きにはたまらない体験となるはずです。
サン・ジョルジュ島には他にも見どころがたくさん。
ゴツゴツした岩場の海岸線を持つアゾレス諸島では、ビーチの代わりに「天然プール」(岩場に手を加えて安全に泳げるようにしたもの)と呼ばれるスイミングエリアが定番です。
中でも、のぶよ的にアゾレス諸島で最も美しい天然プールがあるのがサン・ジョルジュ島でした。
見たこともないような水の色はどこまでも透き通っていて、周りの岩場の風景も含めて神々しささえ感じさせるような雰囲気。
地元の人に教えてもらった「隠れた名所」といった感じですが、ここまで綺麗な海を見たのは初めてだったかもしれません。
絶景めぐりやハイキング、天然プールも楽しめるサン・ジョルジュ島。
訪れる人が少ない穴場的なこの島、かなりおすすめです!
ピコ島
中央5島グループを代表する風景が見られるのが、ピコ島(Ilha do Pico)。
ピコ島のシンボルが、島の中央にそびえるピコ山です。
実はこのピコ山、ポルトガル本土を含めての国内最高峰で、標高2351mを誇ります。
その山頂からの風景はとにかく絶景だそうで、夕方に登り始めて山頂に1泊、朝日鑑賞をするというハイキングツアーが定番となっています。
ピコ山登頂を目的としてこの島にやってくる人も多く、アクティブ派の旅人に大人気のピコ島。
そんな体力も気力もないのぶよは、原付バイクをレンタルして島をまわったのですが、それがとにかく素晴らしかったのです。
ピコ山がそびえるピコ島中央部は、地球上のものとは思えないような風景の連続でした。
点在する火山湖と荒涼とした大地。道の真ん中を占領する美味しそうなアゾレス牛たち…。
自分(と牛)以外誰もいない風景の中にたたずんでいると、これが現実のものなのかわからなくなってしまったほどでした。
ピコ島は、その独自の景観が評価されて世界遺産に指定されている島。
代表的なものが、島西部のぶどう畑が広がるエリアです。
ピコ島は古くからワイン用のぶどうが栽培されてきた場所。
先人たちは火山岩を積み上げた石垣の隙間にぶどうの苗を植えて、潮風から守るように栽培してきました。
ありの巣のように張り巡らされた石垣とぶどう畑の景観は圧巻。
車両が入れないため、現在でも収穫は全て手作業で行われているそうです。
ピコ島の名物ワインを飲みながら、海沿いで過ごす午後のひととき…
そんな贅沢な時間を過ごすことができる島です。
ファイアル島
9つの島全てが火山活動によってできたアゾレス諸島ですが、最も「大地の力」の偉大さが感じられるのがファイアル島(Ilha de Faial)でしょう。
まるで月面のような風景の中にぽつりと廃灯台が建つこちらの風景は、かつて大噴火を起こした火山のもの。
その噴火の威力は凄まじかったそうで、遠くテルセイラ島までも火山灰が届いたと言われています。
ファイアル島中央部には、カルデイラ(Caldeira)と呼ばれる別の火山もあり、大地にぽっかりと空いたクレーターの跡が圧巻です。
アゾレス諸島の他の島に比べて、比較的平坦な地形のファイアル島。
海岸線も緩やかで天然の良港に恵まれていたため、古くから北米・南米大陸~ヨーロッパ大陸間を移動する船の中継地点として栄えた歴史があります。
島の中心となるオルタ(Horta)の町は、「こんな大西洋のど真ん中で?」と驚くほどにインターナショナルな雰囲気の港町。
歴史的な北米とのつながりもあって、ファイアル島の住民は英語が話せる人の率がとても高いのもポイント。
パブやヨーロピアンスタイルのレストランが建ち並ぶ中心街は、もはやポルトガルではないかのようです。
オルタのインターナショナルさを象徴しているのが、オルタ港(マリーナ)の風景。
小さな港に所狭しと描かれたペインティングは、大西洋をヨットで横断する旅人たちが記念に描いていったもので、「世界一カラフルな港」なんて呼ばれることもあるほどです。
港近くのパブは、東方向・西方向に大西洋を横断する冒険者たちの情報交換の場所として現役で機能しており、古くからこの地に根付く「ヨーロッパとアメリカの交差点」としての独自の文化を感じることができます。
大地のパワーの凄まじさも、人間の旅への情熱の素晴らしさも、どちらも味わうことができるファイアル島。
きっと忘れられない風景や出会いが待っているはずです!
フローレス島
西2島グループに位置するフローレス島(Ilha das Flores)を訪れた旅行者は、皆口を揃えてこう言います。
「フローレス島が一番良かった。あそこはこの世の楽園だ!」と。
ポルトガル語で「花々」を意味する島の名前の通り、一年中温暖なフローレス島では季節の花々が咲き誇る天国のような風景が見られるそうです。
緑あふれる大地に、流れ落ちる滝の絶景は、フローレス島を代表する風景の一つ。
他にも、七つの湖(Sete Lagos)と呼ばれる火山湖が点在していたり、ダイナミックな海岸線の絶景が見られたりと、アゾレス諸島の大自然を全身で感じられるフローレス島。
のぶよもフローレス島を訪れる予定だったのですが、ハリケーンでフェリーが運休となったために断念しました。
次回訪れる時は、必ず行きたい島No.1となっています。
コルヴォ島
アゾレス諸島9島で最小のコルヴォ島(Ilha do Corvo)。
人口も400人ほどかなり少ない、アゾレス諸島の中でも秘境のような存在です。
島の一番の観光名所が、カルデイラン(Caldeirão)と呼ばれるクレーター。
開放的な雰囲気と、遠く海の向こうにフローレス島を望む絶景が人気です。
アクセスはかなり不便で、見どころも限られてはいるものの、フローレス島とセットで訪れてみたい島です。
アゾレス諸島観光のアドバイス6選
ここまでで、アゾレス諸島各島の魅力を存分に感じていただけたと思います!
しかしながら、日本では知名度がほとんどない場所であり、日本語で書かれた情報にも限りがあるのが現状。
あまりアゾレス諸島に行ったことがある日本人もいないと思うので、ここではアゾレス諸島旅行6つのアドバイスをさせていただきます。
1.実は超安く行ける!アゾレス諸島への行き方・アクセス
「大西洋のど真ん中の島々」と聞くと、アクセスがかなり大変&お金がかかるように思ってしまいませんか?
裏を返せば「大西洋の真ん中=ヨーロッパからもアメリカ大陸からもアクセス可能」ということ。
アゾレス諸島へのフライトはかなり充実していて、航空会社の選択肢もいくつかあります。
ポルトガル本土からはもちろん、ヨーロッパ諸国からの直行便もあり、ボストンやトロントなど北米大陸東部からのフライトも出ています。
ヨーロッパ全体に広がる格安航空会社も就航しており、なんとポルトガル本土から片道€28(=¥3270)ほどで行けることも。
リスボンからバスでお隣のスペインへ行くのと同じくらいの金額で、大西洋の楽園へとアクセスできるのです。
節約派バックパッカーでも、手が出ない金額ではありませんよね!
2.アゾレス諸島観光に必要な日数は?
1ヶ月間でのんびりと5つの島をまわったのぶよからすると、「日数は多ければ多い方が良い」というのが答えなのですが、なかなかそうもいきませんよね。
各島の主要観光スポットを全てまわるのに必要な日数は以下の通りです。
サン・ミゲル島:5~6日間
サンタ・マリア島:1~2日間
テルセイラ島:3日間
サン・ジョルジュ島:3日間
ピコ島:3~4日間
ファイアル島:2日間
フローレス島:2~3日間
コルヴォ島:1日
というわけで、9つ全ての島の主要観光スポットをまわるなら、最低でも3週間は必要となります。
なかなか3週間もアゾレス諸島に滞在できる人も珍しいと思うので、あとはスケジュールや好みでどの島を訪れるのか取捨選択することとなるでしょう。
滞在日数とプランニングの目安としては、
1週間以内:サン・ミゲル島のみ1島観光
10日間:サン・ジョルジュ島、ピコ島、ファイアル島3島めぐり
2週間:上の二つのプランの組み合わせ
といったところでしょうか。
3.アゾレス諸島旅行におすすめの季節は?
1年を通して温暖で春のような気候が続くアゾレス諸島の気候は「常春の島」と呼ばれるほどに穏やか。
真冬でも最低気温が10℃を下回ることはなく、真夏でも30℃を越えることは珍しいほどです。
一方で、降水量は年間を通してかなり多めなのも特徴的。
アゾレス諸島の美しい大自然は、この温暖湿潤な気候によって育まれたものなのですね。
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
最高/最低気温(℃) | 16 /11 | 16 /10 | 16 / 11 | 17 / 11 | 19 / 13 | 21 / 15 | 23 / 16 | 25 / 18 | 24 / 17 | 21 /15 | 18 /13 | 17 /12 |
降水量(mm) | 135 | 110 | 106 | 72 | 56 | 39 | 32 | 41 | 84 | 114 | 133 | 124 |
こちらは、サン・ミゲル島のポンタ・デルガダの年間の平均気温と降水量を表したもの。
降水量が比較的少なくなる5月~9月が、アゾレス諸島旅行のベストシーズンであることがわかります。
のぶよは9月~10月にかけて訪れたのですが、天気も比較的良く、1ヶ月のうち雨に降られた日は合計で7日間ほどだったと思います。
真夏のバケーション客の姿も引いた後だったので、かなりのんびりと滞在することができました。
アゾレス諸島は亜熱帯のような気候なので、1日中ずっと雨が降り続いていることは稀。
スコールのように一気にザーッと雨が降った後には、青空が広がることも多いです。
降水量が多いものの、冬場のアゾレス諸島はかなり温暖なので穴場の時期かもしれません。
しかしながら、9つの島のほとんどを結ぶフェリーのイエローラインは5月~10月しか運航していないため、島めぐりの交通手段は飛行機のみとなってしまうのがネックです。
というわけでのぶよ的には、天気が安定していてフェリーの運航がある5月か9月がアゾレス諸島旅行のベストシーズンだと思います。
逆に避けた方が良いのは10月~11月。
フェリーが運休に入って島々を移動しにくいだけでなく、ハリケーンの季節であるためです。
実際に10月初旬にポルトガル本土へ戻る予定だったのぶよですが、見事2日間足止めを食らいました(笑)
4.アゾレス諸島各島内の交通手段は?
アゾレス諸島各島の島内公共交通手段は、路線バスのみとなります。
島によって路線バス網が発達している島とそうでない島があるのが特徴です。
比較的路線バスでも観光しやすいのが以下の3島。
サン・ミゲル島
テルセイラ島
ファイアル島
その他の6島に関しては、路線バスは絶望的に不便なスケジュールなので、存在しないと考えた方が良いと思います。
路線バス以外で島内の観光スポットをまわる際に便利なのが、レンタカー/レンタルバイク。
ポルトガルではレンタカーの相場がかなり安く、コンパクトタイプなら1日€20~€30(=¥2400~3600)ほどで借りることができます。
のぶよは各島で原付バイクをレンタルしたのですが、1日€12~€20(=¥1440~2400)くらいが相場でした。
サン・ミゲル島やテルセイラ島、ピコ島など、比較的観光客が多く訪れる島では現地ツアーに参加することも選択肢の一つ。
限られた時間でも効率的に主要な見どころをまわることができ、料金もかなりリーズナブルなので、車の運転ができない人には利用価値が高いです。
観光客がある程度多い島を効率良くまわるなら、現地ツアーに参加するのが最もリーズナブルで便利。観光だけでなく、アゾレス名物のホエールウォッチングなどのマリンアクティビティーもあります!
5.島めぐりの場合は、移動手段をよく考えたプランニングを!
アゾレス諸島の複数の島を周遊するスタイルのプランを立てる場合は、各島間の移動手段を念入りに確認することをおすすめします。
アゾレス諸島の島々を移動する手段は、飛行機かフェリーの二通りしかなく、区間によっては毎日の運航ではない場合もあります。
おすすめは、
異なるグループ間の島と島の移動:飛行機
同じグループ内の島と島の移動:フェリー
特に、アゾレス航空ではポルトガル本土~アゾレス諸島間のフライトを利用した場合、別の島へのフライトに1区間無料で搭乗できるサービスを行っているので、上手に利用すればお得に移動することができます。
フェリーで移動する場合は、時期や日によってスケジュールが大きく異なる便がある点にご注意を。
また、3つの島グループを結ぶイエローラインは5月~10月しか運航していないため、それ以外の時期の島グループをまたいだ移動は飛行機を利用するしか方法がありません。
6.名物グルメには絶対に挑戦すべし!
ポルトガル本土から遠く離れたアゾレス諸島は、独自の食文化が根付いている場所。
ここでしか食べられない名物島グルメを味わうのも旅の楽しみの一つです。
すでに紹介したサン・ミゲル島産の緑茶やサン・ジョルジュ島産のコーヒーはもちろん、豊かな海の幸や名物の牛肉・豚肉を使用したアゾレス料理。
大航海時代の中継港として早い時期から香辛料がもたらされたこともあり、どこかエスニックな味わいも特徴的です。
アゾレス諸島で絶対に食べたい名物グルメに関しては別記事でまとめているので、あわせてチェックしてくださいね!
おわりに
これまで色々と書いてきたアゾレス諸島のまとめとなる今回の記事。
情熱が余り余って、かなりのボリュームとなってしまいました。(いつものことですが)
のぶよがアゾレス諸島に滞在したときは日本語での情報がほとんどなかったため、全て現地の観光案内所や他言語のブログを通して、自分で集めた情報となっています。
どれだけの日本人がアゾレス諸島に興味を持って、実際に足を運んでくれるのかは全く見当がつきませんが、これだけは言わせてください。
死ぬ前に行っておいて良かった場所のBEST3に、アゾレス諸島はランクインしています。
地球上の他のどこにも見られないような大自然の絶景はもちろん、ゆったりと流れる島の時間や穏やかで訛りが強い島の人々、暖かな気候…
すべてに大満足でした。
また、アゾレス諸島は世界的に見てもまだまだポピュラーな旅行先ではないのが現状。
こんな大西洋の真ん中の僻地を目指してやってくる旅行者は、国籍を問わず面白くて、良い人が多いです。
各島にあるホステルに宿泊すれば、忘れられない出会いが待ち受けているかもしれません。
「太平洋の楽園」ハワイにはもう飽きたあなたにおすすめしたい、「大西洋の楽園」への旅。
きっと人生観が変わるほどの思い出となることを保証します!
コメント
こんにちは
先月からテルセイラ島に住み始めたばかりで、まだピコ島へしか旅していないのですが、この記事に出会えて、本当によかったです。
お陰さまで他の島も廻ってみようと思いました。
とても参考になったので、コメントを書かせて頂きました。
ゆき様
コメントいただきありがとうございます!
テルセイラ島にお住まいとのこと、とても羨ましく思います!小さな島ではありますが、山にビーチにコロニアルな町並みに…と魅力がたっぷりだったことを思い出します。
アゾレス諸島を訪れたのは2年前の秋口でしたが、ハリケーンの季節と重なってしまい全島制覇はできませんでした。またいつか訪れたい場所のリストに入っています!
ポルトガルも難しい状況が続いていることだと思いますが、どうぞ健康にお気をつけて、アゾレス諸島の魅力をたっぷりと味わっていただければ嬉しいです。
温かいコメント、ありがとうございました!
欧州在の二人組です。あまりに寒いので、温泉に行こう、となり、アゾレスを調べていたところ、
このサイトにぶつかりました。詳しい情報をありがとうございます。
友人によると、泥温泉があるというのですが、どこのことかお分かりになればご教示ください。
また、サンミゲル島のいくつかの温泉を回るには、フルナスに泊まって、レンタカーで移動するのが最適でしょうか。
首都に1泊した後は、温泉三昧といきたいのです。
ピコにも登ってみたいのですが、ピコ登山にはガイドが必要でしょうか?友人は無理だと思うので、
一人で登ることになります。グアドループの山のように、登ったあと温泉があれば最高なのですが、
それはないようですね。
ではよろしくお願い申し上げます。
さちか様
コメントをいただきありがとうございます!また、お返事が遅くなりまして申し訳ございません。
アゾレス諸島に興味をお持ちいただき嬉しく思います。
泥温泉に関しましては、フルナスの黄金色の温泉のすぐ近くに地獄谷のようなエリアがありますが、そちらは入浴等が不可となっています。
他にも、テルセイラ島にも同じようなものがありますが、こちらも高温のため入浴はできません。知り得る限りでは「泥温泉」にあたるのは以上2か所のみです。
サン・ミゲル島の温泉で一般人が入浴可能なのは、フルナス一ヶ所だったと記憶しております。他には「天然プール」(Piscina natural)と呼ばれる海水を引き込んだプールのようなものは島中に点在しておりますが、こちらは日本人の感覚の「温泉」ではなくプールにあたるものです。
フルナスはポンタ・デルガダからの日帰り往復も可能ですが、レンタカーをご利用とのことでしたらフルナス近郊に一泊するのも一つの手かもしれません。そうすれば島の東部や北部の見どころへもアクセスしやすいですし。
ピコ島のピコ山に関しましては、現地ガイドをつけるのがポピュラーです。各宿や旅行会社によってツアー(多くは朝日を見る夜出発のツアー)が催行されておりますので、そちらを利用することを強くおすすめします。ピコ島に関しましては、温泉があるという話を聞いた覚えは残念ながらありません。
以上、ご参考いただければ何よりです。
ありがとうございます
僕はアゾレス諸島には食べる用のブドウが栽培されてるか興味があります。
将来外国で食べる用のブドウの育種がしたいのですがアゾレス諸島ではそれができるか知りたいです。
あまりにニッチな内容でいくらググってもワイン用ブドウが作られてる情報は出てきても食べる用のブドウが作られてる情報は出てきません。
そういった情報が得られる場所はありますか?