こんにちは!アルメニアに5ヶ月滞在した、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ)
当ブログをお読みいただいている方にはもう熱量が伝わっているでしょうが、これまで60ヶ国ほどを訪れたのぶよが、BEST3に入るほど気に入った国があります。(もしかしたらトップかもしれない)
それが、コーカサス地方の山岳地帯に位置する小国・アルメニア。
日本におけるアルメニアという国のイメージは正直、皆無でしょう。
地理的条件もあってアクセスがややしにくいこともあり、世界一周旅行者にさえも飛ばされてしまうこともしばしば…
「そもそもどこにあるのか分からない」
「なんか危険そう」
「アフリカだよね?」(それはたぶんアルジェリア)
これ全部、「今アルメニアにいる」と言ったときに実際に受けた反応です。
地理的・文化的に日本から大きく離れていることもあり、アルメニアという国に全く馴染みがない人が大多数なのではないでしょうか。
正直、のぶよもアルメニアに来る前は、この国に関して何一つ知識がありませんでした。
日本語での旅行・観光情報はほとんどありませんし、英語でも詳細な情報を探すのにはひと苦労…
「アルメニアに行ったよ!」という人でも、話をよく聞いてみると、お隣のジョージアから首都のエレバンに来て、数日間滞在しただけで去っていく人ばかりです。
(それは「アルメニアに行った」ではなく「エレバンに行った」だと思わなくもない)
このように事前に下調べをしているうちに、「なんか…旅行者に忘れ去られた国だな…」と感じたことを覚えています。
しかし、実際に旅してみてびっくりしました。
アルメニアに存在する風景はどれも信じられないほどの異世界感を放つものばかりで、ジオラマのような自然風景はとてもユニーク。「世界初のキリスト教国」の誇りに満ちた宗教建築の秀逸さにも、日々感嘆させられてばかりだったからです。
今回の記事は、5ヶ月間の滞在で訪れたアルメニアの見どころ61ヶ所を一挙紹介するもの。
小さな国土ながら山がちな地形のアルメニアは、エリアによって景観や文化が大きく変わるのも魅力的。
当記事ではアルメニアを11の地方に分けて、それぞれのエリア内の見どころを紹介していきます。
タクシーや現地ツアーはいっさい利用しておらず、すべて公共交通手段/徒歩でアクセス可能なスポット。
「ああ、今旅してるんだなあ…」と、旅することが本来持つ面白さが感じられるのも、アルメニアという国の素晴らしいところです。
各見どころの詳細な観光情報やアクセス方法については、別記事へのリンクをそれぞれ貼っているので、気になった場所はぜひチェックを。
まだ誰にも見つかっていない「コーカサスの桃源郷」のような国を旅する参考になれば嬉しいです!(なにより、もっと多くの人にこの国のことを知ってほしい…)
この記事は、当ブログ内に100記事以上あるアルメニア旅行に関する記事の「もくじ」のようなもの。
ここまで地方部も含めてガッツリとアルメニアをまわった人はかなり少ないと思うので、アルメニア旅行を考えている人にとってはきっと役に立つはずです。
気になったスポットの詳細記事にいつでも飛べるので、ブックマーク推奨です!
アルメニア11の観光エリアマップ
アルメニアの観光エリア①エレバン
アルメニアが誇る首都・エレバンは、国民の3人に1人にあたる人口100万人を有する最大の都市。
赤味がかった石で統一された中心街は、とても重厚で瀟洒な雰囲気。
「ピンク・シティー」と称されることにも納得の、エレガントで気品が漂う美しい町です。
「世界最古の町の一つ」と言われるエレバンには、アルメニアの長い歴史や文化を現在に伝える見どころがたくさん。
ミュージアムも充実しており、アルメニア屈指の食の都としてもにぎわっています。
アルメニア全土への交通のハブとしても便利なエレバンは、ゆっくりと滞在しながら各地へ日帰りで足をのばすスタイルの旅にぴったり。
知れば知るほど奥深い味わいを感じられる「コーカサスのスルメ都市」の素敵な魅力を、じっくりと感じましょう。
定番スポット ハイライト!
エレバン観光の定番スポットのほとんどは、円形に整備された中心街に点在。
どちらかと言うと、歴史的なスポットよりも近代的なスポットが目立ちますが、どこを切り取ってもこの町の優雅な雰囲気が感じられるはずです。
穴場スポット おすすめ
エレバンには、観光客にはほとんど知られていない見どころも数多く存在しています。
ソ連時代の雰囲気を色濃く残すものから、地元の人々に人気の写真スポットまで…
優雅さだけではないエレバンの一面を探しに行きましょう!
近郊日帰りスポット
アルメニアの国内交通のハブであるエレバン周辺には、個人でも気軽に日帰りできる場所がたくさん。
歴史や文化が香る修道院や素朴な雰囲気の村、感動の大自然まで…どれもアルメニアを深く知りたい人にはピッタリです!
アルメニアの観光エリア②シラク地方
アルメニア北西部・トルコとジョージアの国境にほど近いシラク地方は、「アルメニアのシベリア」と言われるほどに厳しい気候条件の中で、人々がたくましく生きる地域。
「アルメニア=山の国」というイメージを持つ旅行者も多いですが、シラク地方の風景はどこまでも延々と続く荒野。
コーカサスの風景というよりも、中東の風景に近いように感じられるかもしれません。
アルメニア第二の都市・ギュムリを中心にひたすら続いていく、シラク地方の荒涼とした大地。そこに突如として姿を現す、中世アルメニア王国時代の秀逸な建造物。
千年前の中世アルメニア王国の黄金時代の名残が強く感じられるシラク地方旅は、訪れた人に不思議なノスタルジーを感じさせます。
ギュムリ ハイライト
シラク地方の中心都市であるギュムリは、ロシア帝国統治時代の情緒が色濃く残る「コーカサスで最も美しい町」。
長らくコーカサス地域の文化の中心として、多くの文化人に愛されて来たカルチュラルな香りは健在。
黒い石造りで統一された中心街はとてもシックで、歩いているだけで映画の主人公になったかのような気分になります。
正直、エレバン滞在を削ってでも訪れてほしい…
そう言いたくなるくらいに、ピュアな美しさと気品がただようアルメニアの古都です。
マルマシェン修道院
中世アルメニア王国の栄光が香る聖地は、まるで絵画のような美しいたたずまい。
建築様式の緻密さはアルメニア髄一だと思います。
アマシア おすすめ
「アルメニアで一番カラフルな村」と称されるアマシアは、村全体が童話の世界。
素朴な村で暮らす人々との触れ合いも楽しみの一つです。
ジラピのキャラバンサライ
かつてシルクロード交易の要所だった地に残るキャラバンサライ(隊商宿)の跡。
目を閉じれば当時の活気や喧騒が浮かんでくるようです。
イェレルク聖堂 おすすめ
アルメニアで最古の聖堂建築が見られるイェレルク聖堂は、とにかく圧巻のたたずまい。
一面の荒野を見渡す1700年前の聖地は、時が止まったかのような雰囲気です。
ハリチャヴァンク修道院
完璧な調和が見られる修道院は、RPGゲームの世界から飛び出してきたよう。
外観/内部のいずれの装飾も秀逸で、アルメニアの建築技術の高さに感動するはず。
ルンバタヴァンク修道院
「孤高の聖地」という表現がぴったりのルンバタヴァンクは、穴場の見どころの一つ。
数々の伝説息づく地にぽつりとたたずむ姿は、どこまでも絵になる風景です。
アルメニアの観光エリア③ロリ地方
アルメニア北部に位置するロリ地方は、国内で最も多くの見どころを有するアルメニア旅行のハイライトとなるエリア。
アルメニアの中では比較的マイルドな気候が特徴的で、年間を通して旅行することが可能です。
世界遺産に指定されているロリ地方の二か所の修道院は、いずれも千年以上前からこの地にたたずんできたもの。
大地を引き裂くデベド渓谷の絶景を望む聖地の数々はどれも鳥肌もので、信仰の違いを越えた感動が味わえるでしょう。
とにかく見どころがたくさんあるロリ地方。たっぷりと時間をかけてまわるのがベストです。
サナヒン修道院 世界遺産
千年前からデベド渓谷を見守り続けて来た世界遺産のサナヒン修道院。
美しいガヴィト(拝廊)の地面には墓石がずらりと並んでいて圧巻。建物への光の入り方まで計算しつくされた傑作です。
ハフパット修道院 世界遺産
デベド渓谷観光で文句なしのハイライトとなるハフパット修道院。
当時の建築技術をすべて注ぎ込んだような空間には感動。まるで呪われているようなミステリアスな歴史も見逃せません。
アフタラ修道院 おすすめ
聖堂内のフレスコ画が有名なアフタラ修道院も、デベド渓谷のシンボル。
ジョージアとアルメニアの様式が見事に融合した断崖絶壁の聖地では、ティムール朝襲来時の伝説も語り継がれています。
ミコヤン兄弟ミュージアム
サナヒン村出身のミコヤン兄弟の功績を讃えた小さなミュージアム。
ソ連時代の生活や社会、航空機に関する展示が充実しており、好きな人は必見です。
世界遺産トレイル おすすめ
サナヒンとハフパット、二つの世界遺産修道院をつなぐトレッキングコースは、2020年にオープンしたばかり。
デベド渓谷のダイナミックな絶景の中を歩くことができます。
コバイル修道院 おすすめ
まるでジブリ映画のような異世界感ただよう廃修道院は、デベド渓谷観光の隠れたハイライト。
美しいフレスコ画や渓谷の絶景には感動間違いなし!
ホロマイリ修道院(下院)
700年前から断崖絶壁に建つ入修道院は、徒歩でしかアクセス不可の穴場中の穴場。
長い歴史に育まれた聖地は、人工物と自然がせめぎ合っているような不思議な雰囲気です。
ホロマイリ修道院(上院)
断崖絶壁にたたずむ小さな修道院は、絵画から飛び出してきたような光景。
内部の造りも独特で、敷地内からはもちろん絶景が。現役の聖地として人々が訪れます。
山羊の谷トレイル おすすめ
コバイル~ホロマイリ(下院)~オズンを結ぶ、アクティブ派におすすめのトレック。
絶景を眺めながらの4時間は素晴らしい思い出になるはず。野生の山羊にも出会えるかも?
アルドヴィ
聖人伝説が根付く小さな村は、パラジャーノフ監督の「ざくろの色」のロケ地で有名。
地元では「絶対に腐らない」と言われる魔法の水が湧く大岩「オジ・ポルト」も必見!
オズン教会
左右対称の男性的な造りが特徴的な教会は、デベド渓谷でも最古の建造物のひとつ。
まるでRPGの世界から飛び出してきたようなたたずまいは見る者を圧倒します。
聖なる谷トレイル
アルドヴィ~ホロマイリ(上院)~オズンのトレイルはこの地域の伝統が感じられるもの。
断崖絶壁の祠や緑あふれる大地、ぽっかりと口を開けた渓谷の風景に感動!
アラヴェルディ
デベド渓谷エリアの滞在拠点となるアラヴェルディは、かつて銅鉱山で栄えた町。
ソ連時代から何一つ変わっていないような退廃的な雰囲気が逆に魅力的で、気の良い人々との触れ合いも楽しみです。
ヴァナゾル
ロリ地方南部のヴァナゾルは、アルメニア第三の都市。四方を山に囲まれ、山岳リゾートに来たような錯覚を覚えます。
ヴァナゾル中心街や市場にただようレトロ感は本物。飾らない雰囲気も素敵です。
フィオレトヴォ
まるで楽園を思わせる緑豊かな村は、ロシア系住民が独自のライフスタイルを守りながら自給自足生活を営む地。
家の造りも人々の風貌もまるで異なり、「アルメニアの中のロシア」そのものです。
ロリ要塞 おすすめ
ロリ地方が独立国として存在していた900年前の首都が、ロリ要塞。
ぼうぼうの草に覆われた敷地内には当時の建物がいくつか残るだけ。諸行無常の理を感じさせます。
聖ニコライ教会
まるでお化け屋敷のようなたたずまいの廃教会は、200年前に建設されたロシア正教の祈りの場。
地元ではひそかな人気スポットで、エレバンからわざわざ訪れる人も少なくないのだとか。
共産党員の洞窟
およそ70年ほど続いたアルメニアのソ連統治の最初のきっかけとなったのが、断崖絶壁に口を開ける小さな洞窟。
この国の近代史を大きく変えた地だとは信じられないほどに、静寂に支配されています。
アルメニアの観光エリア④タヴシュ地方
アルメニア北東部に位置するタヴシュ地方は、緩やかな丘陵地帯が続く自然豊かなエリア。
アルメニアきっての山岳リゾートとして知られるディリジャンを中心に広がる、緑あふれる山々の風景が訪れる人を癒します。
穴場の中世修道院の数々や極上のハイキングコースがたくさんあるタヴシュ地方は、アクティブ派の旅行者は絶対に見逃せないエリア。
お洒落なマウンテンリゾートホテルもあるので、澄んだ空気の中でのんびりとリゾート滞在をしたい人にもおすすめです!
ディリジャン ハイライト
アルメニアの山岳リゾートとして確固たる地位にあるディリジャンは、国立公園に指定された美しい大自然に囲まれた町。
洗練された雰囲気と、垢抜けないレトロな雰囲気が同居するのが特徴的で、「リゾートに興味がない!」という人でも居心地の良さが感じられるはずです。
周辺の珠玉の見どころへのアクセス拠点としても便利な場所にあり、ゆっくりと滞在したくなる雰囲気が漂います。
ハガルツィン修道院 ハイライト
一面の緑に浮き上がるようにたたずむハガルツィン修道院は、絵画の世界そのもの。
歴史も建築も素晴らしく、アルメニア国内でもトップレベルの見ごたえがあります。
ジュフタク修道院
ディリジャンの深い森の中にひっそりと鎮座する中世の修道院は、静寂に包まれた聖地。
半壊した聖堂が醸し出す独特の雰囲気には圧倒されます。
マトサヴァンク修道院 おすすめ
簡単なハイキングでアクセスできる中世の廃修道院は、びっしりと苔に覆われた内壁が圧巻。
ジブリの世界を彷彿とさせる光景はとても神秘的で、異世界に迷い込んた感覚になるはず。
ゴシャヴァンク修道院
ディリジャンの深い山を越えた先に堂々と建つゴシャヴァンク修道院は、細部に渡るこだわりが素晴らしい中世建築の傑作。
圧倒的な外観はもちろん、内部の構造も独特でゲームの世界のよう。現在でも訪れる人々が絶えない現役の聖地です。
パルズ湖
ディリジャン国立公園内で最も人気のスポットがパルズ湖。
美しい大自然に囲まれた湖はのどかな雰囲気で、家族連れが多く集まる場所。ゴシャヴァンク修道院までのハイキングコースの途中で立ち寄ることが可能です。
アルメニアの観光エリア⑤ゲガルクニク地方(セヴァン湖周辺)
アルメニア最大の湖であるセヴァン湖を中心としたゲガルクニク地方は、内陸国とは思えないような美しい水辺の風景が魅力的なエリア。
セヴァン湖の水質はとにかく抜群で、極上ビーチも多数。夏場は多くの湖水浴客で賑わいます。
湖を背にして建つ修道院や、素朴な村の風景も素敵。
名物グルメも数多く存在し、五感でアルメニアという国の良さを感じられるエリアです。
セヴァナヴァンク修道院 ハイライト
真っ青に輝くセヴァン湖を見渡す高台に建つセヴァナヴァンク修道院は、ゲガルクニク地方はもちろんアルメニア全体においても観光のハイライトとなる人気のスポット。
湖からの風に吹かれながら絶景を眺めていると、アルメニアの人々の聖地づくりへのこだわりが感じられるはずです。
絶景ばかりにスポットライトが当たりがちですが、実は歴史的にも申し分ないほどに重要な場所であるセヴァナバンク修道院。
「これぞアルメニア!」と唸りたくなるほどに、緻密な建築や神々しい雰囲気に圧倒されます。
セヴァン おすすめ
エリア内で最大の町であるセヴァンは、ソ連時代から何一つ変わっていない雰囲気の町。
そこはかとない場末感が漂いますが、実はかなり居心地が良い町でもあります。
町のすぐそばには極上ビーチが広がっており、夏のアルメニア旅行なら絶対に訪れるべき!
RPGの展望台
セヴァナヴァンク修道院観光とセットで足を運びたいのが、湖と半島を一望する展望台。
観光客はまずやってこない穴場で、ここからの風景はRPGゲームの世界そのもの。
アルメニア屈指の異世界感ただよう風景を堪能しましょう。
ハイラヴァンク修道院
セヴァン湖沿岸にあるもう一つの修道院が、ハイラヴァンク。
有名なセヴァナヴァンク修道院に比べると、知名度は低めで訪れる人は少なめ。
洗練された建築様式の聖地からは、現実とは思えないほどの絶景が視界の限り広がります。
ガヴァル おすすめ
レトロで可愛らしい「おもちゃの町」のようなガヴァルは、ロシア帝国時代の建物が残る美しい町。
清流が引かれた運河もシンボルで、どこか日本的な情緒を感じさせます。
名物のガヴァル・キョフタも必食です!
ノラトゥス墓地
アルメニアのキリスト教文化を象徴する石の十字架「ハチュカル」。
国内最大規模の夥しい数のハチュカルが立つノラトゥス墓地は、長い間葬送文化の中心となってきた場所です。
アルメニアの宗教文化を学びながら見学するのが◎
セヴァン湖西岸 おすすめ
湖の美しい風景に沿って田舎道が続くセヴァン湖の西岸エリアは、訪れる人も少ない穴場。
手つかずの湖の大自然がとても美しく、どこも開放的な雰囲気でいっぱい。
ハイラヴァンク修道院観光とセットでのんびりと散策するのがおすすめです。
アルメニアの観光エリア⑥コタイク地方
エレバンのすぐ東側に広がるコタイク地方は、世界遺産に指定されているスポットがいくつか点在する自然豊かなエリア。
首都からすぐの場所だとは信じられないほどに、彩り豊かな大自然とダイナミックな大地の景観が魅力的。
エレバンからの日帰りも簡単なので、多くの旅行者が訪れます。
定番のスポット以外にも見どころが多く点在しているコタイク地方は、知れば知るほど味わいが感じられる穴場。
アルメニアの長い歴史も、地方部らしい素朴な文化も、圧倒的な大自然も…すべてが調和している素敵なエリアです。
ガルニ渓谷 ハイライト
切り立った崖に挟まれた美しい渓谷地帯がガルニ渓谷。
緑でいっぱいの自然美はもちろん魅力的ですが、この場所が有名である最大の理由が「シンフォニー・オブ・ストーンズ(石のオルガン)」と呼ばれる奇岩の存在です。
パイプオルガンを思わせる細い六角柱に削れた岩は、柱状節理と呼ばれる自然の力の結晶。
天から降り注いでくるかのような無数の岩は迫力満点で、この奇景を見ようと多くの観光客が訪れます。
ゲガルド修道院 世界遺産
アルメニア全国に点在する宗教建築の中でも、トップレベルの見ごたえを誇るゲガルド修道院。
1700年前に天然の岩をくり抜いて作られた岩窟教会の数々は、言葉では表せないほどに素晴らしいものです。
世界遺産に登録されているのも納得の聖地は、アルメニア旅行最大のハイライトとなる見どころの一つです。
ガルニ神殿 世界遺産
1900年前に建設されたガルニ神殿は、ギリシャ風の建築様式が特徴的な世界遺産のスポット。
ガルニ渓谷とゲガルド修道院とセットで訪れるのが定番で、エレバンからの大人気デイトリップ先となっています。
周囲のダイナミックな自然風景も見ごたえ抜群。夜にはライトアップされ、昼間とは異なった幻想的な雰囲気となります。
メグラゾール おすすめ
「ハチミツの谷」の名を冠するメグラゾールは、一見よくあるアルメニア地方部の寒村。
村の若者が「アートの村」として村おこしをしようと頑張っており、素朴な村の風景とポップなアートが素敵なハーモニーを醸し出しています。
ハンカヴァン おすすめ
コタイク地方最奥部に位置するハンカヴァンは、ギリシャ系住民が居住する秘境感が漂う村。
温泉が湧いていることで知られ、黄金色に輝く炭酸泉は極上の湯ざわり。アルメニアの奥地での温泉体験は、旅の素晴らしい思い出となるはずです!
ツァグカゾール
アルメニア屈指のスキーリゾートとして知られるツァグカゾールは、冬以外の季節でも大自然が手軽に楽しめる町。
名物のロープウェイからの絶景は見事で、遠くセヴァン湖まで一望することができます。
チャレンツのアーチ おすすめ
エレバン中心街からたったの20分の場所にある小さな展望台は、アララト山がとても美しく見えるポイント。
人工物がいっさい存在しない荒野の向こうに白い頂を見せるアララト山の風景は、聖書の絶景そのものです。
ジルヴェジュ森林公園
秋の数週間限定の「幻の絶景」が見られるのが、ジルヴェジュ森林公園。
白樺並木から舞い落ちた無数の黄色い葉が「黄金の道」を形作り、まるで絵画のような美しい世界の中を散策できます。
レヴォンの地下迷宮 おすすめ
エレバンからほど近い集落の地下深くに掘られた地下迷宮は、ある老人がたった一人で手作業で掘り上げたもの。
信じられないほどの規模の地下空間は、情念が満ち溢れる空間。人間が持つ可能性に驚嘆させられるスポットです。
アルメニアの観光エリア⑦アラガツォトゥン地方
アルメニア国内最高峰のアラガツ山の裾野に広がるアラガツォトゥン地方は、エレバンからほど近いにもかかわらず、ダイナミックな自然風景が広がる穴場のエリア。
深い渓谷に沿って小さな村が点在しており、素朴で飾らないアルメニア地方部らしい良さが感じられます。
アラガツォトゥン地方の見どころのほとんどは、エレバンからの日帰りが可能であるのも嬉しい点。
まだまだ旅行者の間ではマイナーなエリアですが、見ごたえたっぷりな見どころが多く点在しています。
ホファナヴァンク修道院 ハイライト
アラガツォトゥン地方の大地を引き裂くように口を開けるカサフ渓谷。
断崖絶壁ギリギリの場所に堂々とたたずむホファナヴァンク修道院は、黒とオレンジの石で統一された美しい外観の聖地です。
建物全体を通して調和が感じられ、中世アルメニアの建築技術の高さに驚くはず。
周辺の渓谷美も素晴らしく、わざわざ足をのばす価値が十分にあります。
アンベルド城塞 ハイライト
「雲の上の城」の名を冠する中世の城塞は、標高2000m以上の断崖絶壁に佇むもの。
その名の通り、雲に覆われていることが多いそうで、禍々しい悪魔城のような雰囲気をまとっています。
サグモサヴァンク修道院
中世の宗教建築が点在するカサフ渓谷で見逃せないのが、サグモサヴァンク修道院。
黒っぽい石造りの外観は一見すると地味ではあるものの、内部の造りは秀逸。カサフ渓谷の絶景が目の前に広がる立地も◎
アルファベット・モニュメント
荒野に突如姿を現すモニュメント群は、アルメニア文字をモチーフにしたもの。
文字の発明から1600年を記念して建設されたもので、写真撮影スポットとして大人気です。
アルメニアの観光エリア⑧アルマヴィル地方
エレバンの西に広がるアルマヴィル地方は、延々と続く荒涼とした大地に小さな村々が点在するエリア。
アルメニアの中でも寂れた雰囲気がかなり色濃い地方で、多くの旅行者には素通りされてしまいがちです。
地味なエリアではあることは確かですが、アルメニア地方部らしい素朴さや気の良さは健在。
人々も温かく、物珍しそうに外国人に話しかけてくるのも日常茶飯事で、「スレていない感」が最大の魅力かもしれません。
全ての見どころにエレバンからの日帰りが可能であるのも◎
公共交通機関も充実しているので、ぜひ足をのばしてみましょう。
エチミアジン 世界遺産
「アルメニアのバチカン」との異名を持つ世界遺産のエチミアジンの町は、アルメニア使徒教会の総本山が鎮座する聖なる町。
国内で最も古い教会がいくつも点在し、聖地らしい凛とした空気が町を支配しています。
聖書内に登場するノアの方舟の破片やロンギヌスの槍が保管されている宝物庫も必見。鳥肌が立つほどの神々しい体験となるはずです!
ズヴァルトノッツ聖堂 世界遺産
中世の大聖堂の跡地であるズヴァルトノッツ聖堂も、エチミアジンとともに世界遺産に登録されているスポット。
元は三層構造の巨大な建造物でしたが、現在は一階部分の柱やアーチがかろうじて残っています。
この場所が廃墟となった理由は依然として謎のまま。ミステリアスな聖堂跡からは、アララト山が美しく見られることでも有名です。
ジアラット寺院
アララト山を背景に輝く白亜の建造物は、世界最大のヤジディ教寺院。
アルメニアで最大のエスニックマイノリティーとされるヤジディ教徒の聖地で、太陽神をかたどったモチーフが至る所に。
謎のベールに包まれたヤジディ教について知る、良い機会となるはずです。
メツァモル
アルマヴィル地方の荒野に囲まれたメツァモルは、4km先に原子力発電所を有する町。
ソ連時代に原発マネーで大いににぎわったのも今や昔。現在ではそこはかとない退廃的な雰囲気が町全体を覆っています。
30年以上前から時が止まったような町は、好きな人にはたまらないレトロな光景の宝庫です。
アルメニアの観光エリア⑨アララト地方
エレバンの南に位置するアララト地方は、現在はトルコ領となったアララト山を間近に望むエリア。
茶色い丘がどこまでも連なる特徴的な地形が美しく、まるでジオラマを見ているよう。
昔ながらの素朴な村も点在しており、埃っぽいレトロな雰囲気に心奪われます。
エレバンからほど近いにもかかわらず、ダイナミックな風景が多く広がるのも魅力的。
どのスポットにも日帰りで気軽に足をのばせる点も、旅行者的には嬉しいです。
ホル・ヴィラップ修道院 ハイライト
「アララト山を背景にたたずむ聖地」として、アルメニアのアイコンのような存在となった超有名スポットが、ホル・ヴィラップ修道院。
この風景を一目見ようと、エレバンから多くの旅行者が訪れる大人気の場所となっています。
絶景ばかりにスポットライトがあたるホル・ヴィラップ修道院は、歴史的にも計り知れない価値を持つ場所。
1700年前にアルメニアが世界で最初のキリスト教国となるきっかけが起こった場所であるためです。
アララト山の絶景も、悠久の歴史も、素晴らしい建築様式も…
アルメニアという国の素晴らしさが、ここ一か所にギュッと詰まっています。
エンジェルズ・キャニオン おすすめ
地元の人に尋ねても「どこそれ?」と言われてしまうほどの超マイナーな渓谷は、絶好のハイキングスポット。
屏風のように連なる奇岩の風景は、想像以上の美しさ。穴場を探している人にはぜひ足を運んでみてほしいです!
カラ・コユンル霊廟
エレバンからアララト地方に入ってすぐの場所に建つエキゾチックな塔は、かつてトルクメニスタンからこの地へ侵攻した黒羊朝の王が眠る霊廟。
びっしりと刻まれたアラビア文字と差し色のブルーは感動的な美しさ。多くの民族が行き交ったアルメニアという国を象徴する存在です。
アルメニアの観光エリア⑩ヴァヨツ・ゾール地方&⑪シュニク地方
アルメニア南部に位置するヴァヨツ・ゾール地方とシュニク地方の2つのエリアは、どこまでも続く深い山々が織りなす自然風景の美しさが特徴的。
立地にこだわりぬかれた中世の修道院が多く点在していることでも知られ、アクセスが不便にもかかわらず訪れる旅行者も少なくありません。
南に行けば行くほど地理的に近いイランの雰囲気が強まっていき、他のエリアとは異なるエキゾチックな一面が感じられます。
南部2地方は未踏なので、アルメニア再訪時にガッツリとまわって魅力をお伝えしていく予定です!
おわりに
アルメニアで実際に訪れた見どころをすべて紹介しました。(現時点で60か所はあるはず)
日本語での旅行・観光情報は本当に限られている国なので、「こんなに色々と見どころあるんだ!」と知ってもらえたなら嬉しいです。
2022年夏にアルメニアを再訪する予定なので、まだ行けていない南部エリアを中心に新しいスポットの情報をどんどん追加していきます。
日本ではマイナーの極みなアルメニアに、一人でも多くの人が興味を持ってくれれば何よりです!
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