こんにちは!のぶよです。
「ポルトガルで部屋探し」と題してお送りしている、全5回のこの企画。
第一回目の前回の記事では、ポルトガルでの住環境に関する基礎知識や、部屋探しの際に必要となるポルトガル語の単語を紹介しました。
これさえ知っておけば、ポルトガルでの部屋探しが始められます。
それではさっそく部屋探しを…
といきたいところですが、ちょっと待ってください。
そもそも、ポルトガルのどの町で部屋探しをしようと考えていますか?
日本の4分の1ほどの面積しかない小国ポルトガル。だからといってあなどってはいけません。
南北に長い国土を持つポルトガルは、気候や人々の気質、食文化や方言まで、その面積からは信じられないほどの地域差があるんです!
二大都市であるリスボンとポルトでさえ、その生活環境の違いはかなり大きいです。(東京と大阪でもかなりの違いがありますよね)
そこで、第二回目となる今回の記事では、首都リスボンと第二の都市ポルトの二大都市に焦点を当てて、
・気候
・物価&家賃
・治安
・交通
・人の気質
・生活環境
の6つのポイントについて比較しつつ、どちらの町が長期で住むのに適しているのか考えていきたいと思います。どれも生活するうえで大切なポイントばかり。
海外の部屋探しのポイントとして、日本人の少なさを重要視する人も多いですが、ポルトガルに関してはそんなこと考える必要すらありません。まじで日本人どこにもいないから。
この記事を読み終えるころには、どちらの町が自分に合っているかなんとなく想像できるようになっているはず!
リスボンで暮らす
言わずもがな、ポルトガルが誇る首都リスボン。ポルトガルの中心都市として、大航海時代から発展してきたその歴史は、古き良き街並みに色濃く反映されています。
多くの人がイメージする「ポルトガルらしさ」が街のいたるところに散りばめられているリスボン。どこか懐かしさを感じる街並みで生活するのは、ポルトガルに来たら誰もが夢見るのでは。
リスボン名物の路面電車に乗って、知らないエリアを散策しに行ったり、ビーチでサンセットを観賞したり、キオスクでビール片手にくつろいでみたり。
大都市でありながらのんびりとした毎日を過ごすことができるリスボンの生活は、一度は体験してみるべきかも。
リスボンの気候
※スマートフォン利用の場合、横スクロール可。
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
リスボン最高気温(℃) | 14.8 | 15.7 | 17.5 | 19.4 | 21.9 | 24.7 | 27.4 | 27.8 | 26.3 | 22.6 | 17.9 | 15.0 |
東京最高気温(℃) | 9.5 | 10.0 | 13.1 | 18.5 | 22.6 | 25.1 | 28.8 | 30.7 | 26.5 | 21.1 | 16.3 | 11.9 |
リスボン最低気温(℃) | 8.6 | 9.2 | 10.1 | 11.5 | 13.2 | 15.6 | 17.4 | 17.6 | 16.9 | 14.8 | 11.4 | 9.3 |
東京最低気温(℃) | 0.8 | 1.6 | 4.2 | 9.6 | 14.6 | 18.5 | 22.3 | 23.9 | 19.9 | 13.9 | 8.5 | 3.6 |
リスボン降水量(mm) | 101 | 92 | 72 | 53 | 41 | 20 | 3 | 5 | 23 | 71 | 106 | 104 |
東京降水量 | 47 | 62 | 101 | 122 | 139 | 185 | 132 | 148 | 185 | 174 | 90 | 50 |
ヨーロッパ諸国の中では、一年を通してかなり温暖といえるリスボン。冬の間でも最低気温が氷点下になることはありません。
夏場も日本のような湿度が高く蒸し暑い日はほぼなく、カラッとした晴天が続きます。
降水量に関しても、秋~冬は東京より多いものの、そのほかの季節はほぼ晴天。特に、夏場はほぼ雨が降りません。
日照時間がかなり多いことで有名なリスボン。「長く暗い冬」というイメージのヨーロッパの中ではかなり過ごしやすい都市だと言えます。
リスボンの物価と家賃
比較的物価が安いといわれるポルトガル。しかしリスボンの物価は、観光客の増加に伴って年々上がってきています。レストランや公共交通手段などの価格は他都市よりも2~3割ほど高めの印象。
反対に、スーパーマーケットの食材等は、ポルトガル国内ではほとんど差を感じないことが多いです。
リスボンで部屋探しをする際にネックとなるのが、家賃の高さです。
リスボン市内のシェアハウスでQuartoを借りるときの最低予算は350~400ユーロほど、アパートを一人で借りるとなると600ユーロ~と、ポルトガルでの最低賃金 (月600ユーロ代)を考えるとびっくりな価格。みんなどうやって生活しているんだろう。
つい2~3年前までは200ユーロ~で部屋を借りられたというのに、この家賃の高騰は本当に異常だと思います。観光業の急速な発展に伴った、AirBNBなどの民泊サイトの広がりが主な原因だと言われています。
リスボンの家賃高騰と観光客の急増については、現地でもかなり問題視されているので、改めて記事にしたいと思います。
とにかく!300ユーロ台で、リスボン市内中心部で部屋探しをしようと考えるのは、小銭入れだけを持って銀座へショッピングへ出かけるようなものです。
安い部屋も探せばありますが、それを探しているのはあなただけではありません。リスボンの部屋探しの競争率と過酷さは異常です。
(その競争に勝ち抜いたのぶよが言うんだから説得力あるはず)
リスボンの治安
海外で生活する場所を考える際にポイントの一つとなるのは治安の良さではないでしょうか。
世界一安全と言われる日本で生まれ育った私たちにとって、日本の常識は海外の非常識と考えた方が無難です。(日本人が狙われる理由、よくわかります。リュック全開で歩いてる女の子とか、ただ泥棒に募金したがってる人でしかない。)
リスボンは大都市ではあるものの、ヨーロッパの他の大都市に比べるとかなり安全だと言われています。
殺人や強盗、暴行事件などあまり聞くことはありません。テロ事件なども起こったことがなく、ヨーロッパが大混乱に陥った移民問題とも無縁。みんな仲良くのーんびり暮らしている印象です。
しかし、観光客を狙ったスリや置き引きはよく発生しているようです。気を付けていれば、生活していくうえで気になることはありません。海外での最低限の安全管理さえ徹底しておけば問題ないでしょう。
リスボンの交通
リスボンに住むうえで一番のメリットかもしれないのが、交通の便利さ。
市内と郊外どちらも地下鉄、バス、トラム、近郊鉄道などが発達しており、移動に苦労することはありません。
ポルトガルのちょうど真ん中に位置しているという土地柄、ポルトガル国内のいたるところへ向かうバスや鉄道の発着ターミナルもあり、国内移動に関しては他都市より群を抜いて便利です。
格安航空会社が発展しているヨーロッパ。リスボンもその例外ではなく、かなりお得な価格で、気軽に他のヨーロッパ諸国へ旅行することができます。
リスボンの国際空港は市内北部に位置していて、中心部から空港まで地下鉄で20分ほどでアクセスできるという驚異の利便性もかなりのメリット。1ユーロちょっとで空港まで行けてしまいます。
リスボンの人の気質
ポルトガル人の間でよく言われるのが、「リスボンの人は冷たくて気取っている」ということ。
真偽は定かではありませんが、のぶよ自身もリスボンの人はかなり閉鎖的だと感じます。あまり他の文化や新しい人間関係を作ることに興味がなく、自分が所属する輪からなかなか出ない人が多いような。
ランゲージエクスチェンジやイベントなどに行って、気さくで感じがいい人を見つけたら、ポルト出身だったとかブラジル人だったとかはリスボンあるある。
リスボンの生活環境
リスボンの生活環境の豊かさは、個人的にかなりのお気に入りポイント。
レジャー面では、最寄りのビーチまで公共交通手段でたった15分しかかからず、南欧の温暖な気候とリラックスした雰囲気を全身で感じることができます。
ヨーロッパらしい古い石畳の町並みを歩いていると、必ずお気に入りの路地や景色に出会える。そんな歴史を感じさせてくれる点も素晴らしいです。
食事にも困りません。観光地化が進むリスボンですが、おいしくて安いローカルレストランはまだまだたくさん残っています。
リスボンは、いろいろな国出身の人が集まるコスモポリタンな町でもあるので、インド料理、中華料理、ブラジル料理など、ポルトガル料理以外にも様々な国の料理を食べることができます。アジア系スーパーマーケットの充実差はポルトガルで一番!(ただし日本の食材は少なめ)
マイナスポイントは、坂道が多すぎること。
リスボンは、人口50万人ほどと、一国の首都としてはコンパクトな都市です。しかし「7つの丘の街」と呼ばれる独特な起伏にとんだ地形のために、徒歩で移動するのはなかなかしんどいものがあります。毎日坂を登り下りするのは、実際にやってみるとかなりきついです。いや、タバコやめろよって話か。
もう一つのマイナスポイントは、増えすぎた観光客の数でしょう。
市内の中心部にいるのはほぼ観光客で、ポルトガル語を耳にする方が珍しいほど。ただでさえ狭い路地に観光客がうじゃうじゃいるために通れないなんてことも。市役所や政府もなんの対策もしないので、文字通りアウトオブコントロール。
観光地化のおかげで英語が通じやすいのは便利ではあるものの、ポルトガル語を学習している人にとってはあまりいい環境とは言えなそう。頑張ってポルトガル語で話してるのに英語で返された時の屈辱感といったら…。
リスボンで暮らす。まとめ
リスボンで暮らすメリット
・温暖で雨が少ない気候
・大都市でありながら比較的保たれた治安
・充実した市内の公共交通機関
・市内に国際空港があり、ヨーロッパ他都市へ気軽に旅行できる
・ポルトガル国内の移動の中心地なので、どこへでも行きやすい。
・海がすぐ近くで開放的な雰囲気
・いろいろな国から人が集まるコスモポリタンな雰囲気
・仕事が比較的多くあるので見つけやすい
・ある程度英語ができる人が多い
・「ポルトガルのリスボン在住で…」ってなんかおしゃれ。
リスボンで暮らすデメリット
・とにかく家賃がクレイジー
・閉鎖的な気質の人が多いので、ローカルと友達になりづらい
・坂道がきつすぎる
・観光客まじで滅亡してほしい
・部屋探しの競争率が激しすぎる
・ポルトガル語で話そうとしても英語で返されて落ち込むこと間違いなし
こんな人におススメ!なリスボン生活
・シティーライフは捨てがたい、でもビーチライフだって満喫したい欲張り派。
・坂道なんてなんのその!足腰には自信があるスポーティー派。
・閉鎖的なメンタリティーなんて問題なし。自分から絡んでやる!というソーシャル派。
・ポルトガルはもちろん、せっかくだしヨーロッパも旅行しまくりたい。トラベラー派。
・ポルトガルに住んでみたいけど言葉を勉強するのは面倒くさい。イングリッシュオンリー派。
・予算にはちょっと余裕がある、ちょっぴりリッチ派。
ポルトガルの他都市に比べると、出費が多くなりがちなリスボン生活。
リスボンには住みたいけど、家賃にそこまでたくさんお金をかけられない!そんなあなたに朗報です。
「ポルトガルで部屋探し」シリーズ第三回目となる次の記事では、リスボン市内でも比較的家賃がおさえられているエリアを紹介しています。
リスボンで部屋探しを考えているなら要チェック!
ポルトで暮らす
ポルトガルの国名の由来にもなった港町、ポルト。
ポルトガル建国の地、ギマラインスや「祈りの町」ブラガなど、豊かな歴史を持つ小さな町を有する北部地方に位置し、豊かな歴史とドウロ川を望む古い町並みが調和したとても美しい町です。
リスボンよりもかなりコンパクトなポルトガル第二の都市・ポルトは、ドウロ川を使ったワイン運搬の中継地点として栄えた昔からの商業の中心。
発達した交通網に恵まれた活気ある新市街での生活は、かなり快適なものとなるでしょう。
ポルトの気候
※スマートフォン利用の場合、横スクロール可。
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
ポルト最高気温(℃) | 13.2 | 14.2 | 15.9 | 17.8 | 19.3 | 22.4 | 24.4 | 24.7 | 23.4 | 20.5 | 16.3 | 13.5 |
東京最高気温(℃) | 9.5 | 10.0 | 13.1 | 18.5 | 22.6 | 25.1 | 28.8 | 30.7 | 26.5 | 21.1 | 16.3 | 11.9 |
ポルト最低気温(℃) | 5.1 | 5.4 | 7.6 | 8.9 | 11.1 | 13.6 | 14.7 | 14.6 | 13.8 | 11.2 | 8.1 | 5.7 |
東京最低気温(℃) | 0.8 | 1.6 | 4.2 | 9.6 | 14.6 | 18.5 | 22.3 | 23.9 | 19.9 | 13.9 | 8.5 | 3.6 |
ポルト降水量(mm) | 157 | 130 | 87 | 110 | 89 | 42 | 15 | 23 | 63 | 141 | 157 | 164 |
東京降水量 | 47 | 62 | 101 | 122 | 139 | 185 | 132 | 148 | 185 | 174 | 90 | 50 |
Source : https://pt.climate-data.org/
「ノルトゥ(ポルトガル北部地方)は美しいし、人も優しくていいけど、住むには寒すぎる!」
ポルトガル人は皆口をそろえてそう言います。北にあるんだからリスボンより寒いのは当たり前なわけですが、雪が降るわけでもないし、気温が氷点下になるわけでもない。東京の冬やヨーロッパの他の都市の冬に比べたらよっぽど暖かいです。
夏場は普通に気温が上がって暑くなり、ビーチ日和が続きますが、リスボンやポルトガル南部に比べると暑さは控えめ。夏場でも夜は冷え込むことがあるくらいです。
「ポルトは寒い!」とまことしやかに囁かれる所以は、その降水量にあります。
夏場は全く雨が降らないポルトガル中部や南部に比べて、ポルトが位置する北部では雨が降る日もあります。秋~春にかけては雨が降らない日が珍しいくらい。
そんなわけで、カラカラに乾いた大地が広がるポルトガルの中でも、ポルトがある北部地方には緑が多く、山や渓谷などの大自然がとても美しいです。「ポルトガル=海」というイメージが変わること間違いなし。
ポルトの物価と家賃
生活必需品や食料品に関しては、ポルトガル国内であまり差はみられません。公共交通のチケットなどはリスボンより少し安めの価格設定です。
家賃がばか高いリスボンに比べて、ポルトの家賃相場は少し安めです。
リスボン市内で部屋を借りる最低ラインであろう350~400ユーロほど (それでもリスボン中心部ではなく少し離れたところ) の予算で、ポルト市内のどこにでもアクセスしやすい新市街中心部の部屋が見つけられます。
そしてリスボンよりいい部屋に住むことができます。広さや利便性などすべてにおいて。
ロケーションにこだわらないのであれば、さらに安い部屋を見つけることも十分可能です。中心部から地下鉄で少し行くと、250ユーロ~の予算でも借りられる部屋が見つけられるでしょう。
アパートを一人で借りたい場合の相場は500~600ユーロほど。リスボンよりも少し安い程度と考えておきましょう。
近年の観光地化が著しいポルトでは、リスボンと同様に年々家賃相場が上がってきています。きっと数年後にはリスボン並みの家賃相場になっているんじゃないかと思います。
ポルトの治安
治安に関しては、リスボンと同じ程度安全だと考えて大丈夫です。観光地なのでスリや置き引きなどの被害はある程度あるものの、凶悪犯罪とはほぼ無縁です。最低限の注意だけ払えば心配することはありません。
ポルトの交通
ポルトガル第二の町だけあって、市内の交通網はかなり発展しています。利用しやすいのは地下鉄 (という名のライトレール) でしょう。
ポルト市内の中心部から、市内北部に位置する国際空港まで地下鉄で30分ほどと簡単にアクセスできます。ドウロ川の南岸にもライトレールが走っており、ショッピングにも便利。
ポルトガル国内の他都市へのアクセスに関しては、どうしてもリスボンには劣ってしまいます。
北部地方の他の町や中部地方のコインブラなどへはかなりの頻度でバスが発着しているものの、南部のアルガルヴェ地方や南東部のアレンテージョ地方などへはリスボンを経由する必要があります。
ポルトの北に位置する国際空港からは、他ヨーロッパ諸国への便が多く発着していて、もちろん格安航空会社も就航しています。リスボンに負けず劣らずの充実した航空路線網があり、ヨーロッパの他の国を訪れたい場合でも、一度リスボンまで出る手間がなく、不便さを感じることはないでしょう。
ポルトの人の気質
ポルトをはじめ、北部地方のポルトガル人は、温かくてオープンマインドな人が多いことで有名です。
リスボンからポルトへ旅すると、人々に笑顔が多いことに驚かされるかもしれません。レストランなどでも素朴ながら温かいサービスを受けられることも多いです。
大航海時代の始まりという役目を担ったポルト。様々な地域からもたらされる新しい文化に興味を持って受け入れるという気質は、その歴史から培われたのかもしれません。
リスボンの半分以下となる20万人ほどの人口しかないポルトですが、ランゲージエクスチェンジやMeetupなどのイベントはリスボンに負けないほど多く開催されていて、地元のポルトガル人の参加が多いのが特徴です。リスボンでは参加者のほとんどが外国人だったりするので、これはポルトならではの傾向。
「せっかくポルトガルに住むんだから、現地のポルトガル人とたくさん交流したい!」
と考えている人にはおすすめですよ、ポルト。
ポルトの生活環境
のぶよは1ヶ月ほどしかポルトに滞在した経験がないものの、それでもポルトの生活環境は素晴らしいと言えます。
リスボンよりもかなりコンパクトな町なので、市内の移動が楽です。坂道があるのは、観光客が訪れる旧市街だけで、生活の拠点となる新市街はかなり平坦な地形です。どこまでいっても坂があるリスボンに比べて、体力的にはかなり楽。タバコやめなくてもいいかも!(笑)
食事に関しては、リスボンほどのインターナショナルさはないものの、バラエティーに富んだレストランがあるので困ることはりません。レストランの値段が安めなのもうれしいポイント。
そして有名なポルトワインはドウロ川上流で作られています。この地域は世界的に有名なワイン産地。ワインが好きならいろいろな地産ワインが楽しめる北部地方は天国なのでは。
夕暮れのドウロ川沿いを散歩していると、どこからか懐かしい音楽が聞こえてきて、人が集まってくる。地元のカップルや観光客、おじいさんおばあさんまでいろいろな人がそれぞれのゆったりした時間を過ごしている風景…。
かなりのんびりした首都であるリスボンよりさらにのんびりしたポルトでの生活は、ストレスとは無縁。便利な都市生活とのんびりした生活リズムの両方を満喫できるでしょう。
ポルトに滞在して感じるのは、うまく観光地化が進んでいるということ。観光客はドウロ川北岸の旧市街や南岸地区を訪れる人がほとんどですが、ポルトに住んでいるとまずこれらの地域へは行きません。だって坂がやばい。リスボンの比じゃない。
ポルトの新市街は旧市街と隣り合ってはいるものの、観光客で溢れかえっていることはなく、ちゃんと現地の人々の生活がそこにあります。観光エリアと地元エリアがごちゃまぜになっているカオスなリスボンに対して、ポルトは両者がうまく共存できている印象。
のぶよ的にポルトで生活する上でのマイナスポイントは、ビーチへのアクセスがあまり良くないことです。
ポルトから西へ向かうとそこは大西洋。もちろん白砂のビーチが広がっているんですが、地下鉄でアクセスできるビーチはあまりきれいではありません。しかし他のビーチへ行こうと思っても、バスに乗らなければならなかったり車が必要だったりします。
思い立った時に電車に乗って簡単にビーチへアクセスできるリスボンでの生活に比べると、ポルトのビーチへのアクセスはいまひとつ。それこそ一日がかりになってしまうので、気が向いたときにふらっと…とはなかなかいかないのが残念。
気温があまり上がらないことも含めて、「ポルトガル=ビーチライフ」と考えてる人にはあまり向かないかもしれません。
ポルトで暮らす。まとめ
ポルトで暮らすメリット
・リスボンより少し安めの家賃
・ポルトガルの他の地域よりも豊かな緑あふれる自然、山や渓谷の美しさ
・観光客が訪れるエリアと居住エリアがきれいに分かれている
・便利な市内交通と充実した国際航空網
・温かくオープンマインドなポルトの人々
・快適な都市の生活とのんびりした地方都市の雰囲気
・ポルトガル建国の地ギマラインスや祈りの町ブラガなど、歴史深い北部のスポットへのアクセスが容易
ポルトで暮らすデメリット
・とにかく天気が良くない
・北部、中部以外のポルトガル国内旅行がしづらい
・ビーチへのアクセスが微妙
・「ポルトガルのポルト在住で…」っていってもなんかのダジャレかと思われる
・英語できる人に出会う率はリスボンより下がる
・リスボンより仕事の幅は限られる
こんな人におススメ!なポルト生活
・都市生活は捨てがたい、でも家賃はできるだけ抑えたい欲張り派
・雨なんか気にならない。心に太陽を!ポジティブ派
・観光客にかこまれた生活なんていや!ローカル主義派
・ポルトガル人の友達をたくさん作りたい!ポルトガル大好き派
・ビールよりワイン!毎日いろいろなワインを飲み比べたい、ソムリエ派
・ポルトガルの歴史に興味あり。もっとディープにポルトガルを知りたい、ヒストリー派
リスボン vs ポルト 結局住むならどちらがおすすめ?
リスボンとポルト。ポルトガルが誇る永遠のライバルである二大都市で「生活する」という視点でお話ししてきました。
では、結局どちらの町が住むのにいいのか。
人によります。(笑)
どちらの都市にもメリット、デメリットがあるので、よく考えて選ぶべきでしょう。
のぶよ的には、ポルトガルに来ること自体が初めてで、これから生活を始めるという人には、リスボンをおすすめします。
なぜなら、海、温暖な気候、坂道が連なる街並み、郷愁を感じさせる雰囲気など、リスボンにはあなたがイメージする「ポルトガル」の全てがあり、そのイメージ通りの生活が送れるからです。
反対に、ポルトガルにはすでに旅行で訪れたことがあり、次はこの国で生活をしてみたいと考えている人は、ポルト暮らしもおすすめです。
歴史を学んだり、現地の人々と交流することで、ポルトガルという国をもっと深く知ることができると思います。
というか、ポルトとリスボンは300kmちょっとしか離れていないので、両方の町で生活してみるのもかなりアリ。結局はそれが「ポルトガルのどの町で部屋探しをするか」という疑問に対する最強の解答なのかも。
そうするなら、気候面から、夏はポルト、冬はリスボンがおすすめです。
さて、解決解決!
それではいよいよ、実際に部屋探しを始めましょう…!
といきたいところなのですが、もう少しお付き合いください。(笑)
ポルトガルの都市はリスボンとポルトだけではありません。日本でも、東京や大阪以外にも住みやすい都市がたくさんありますよね。(個人的には、広島、札幌、長崎なんてかなり住み心地よさそうだと感じる)
そこで、「どの町で部屋探しをするのか」というテーマで、リスボンとポルトの二大都市以外の地方都市で暮らすことを追記として残しておきます。
場所にこだわらずに、「とにかくポルトガルに安く住みたい!」という人は、考えてみる価値があるのでは?「素顔のポルトガル」に出会えること間違いなし。
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