こんにちは!フランス語圏生活4年半、今は世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
多くの人にとって、フランスはヨーロッパを代表する国の一つなのではないでしょうか。
もともとは世界の中心地の一つとして栄えたフランス。
現在は芸術や食文化、モードなどの中心として、ヨーロッパ有数の観光大国として発展しています。
小さい時から「一に英語、二に英語!」と言われ続けてきた私たち日本人にとって、外国語=フランス語という時代ではないでしょう。
それでも、文化大国・フランス由来の言葉は日本語の中にも溶け込んでいるのです。
というわけで今回の記事では、日本語になったフランス語由来の言葉11個を紹介していきます。
日本語の発音そのままで通じるフランス語由来の言葉
日本語の発音では通じないフランス語由来の言葉
の二つのジャンルに分けて見ていきましょう!
「ええ~!知らなかった!」とびっくりするものもあるかもしれませんよ。
フランス語由来の日本語:発音そのままで通じる言葉
フランス語というと、何だか発音が難しいイメージがあるのでは。
確かに、フランス語の発音は日本語とは大きく異なっており、特に母音が多いことが特徴的です。
日本語では「ウ」と書かれる音も、フランス語には数種類の「ウ」があったりするので、日本語発音そのままだと通じないものも…。
しかし、心配はご無用!
まずは日本語の発音そのままでOKなフランス語由来の言葉を紹介します。
1:ビュッフェ
みんな大好き「ビュッフェスタイル」のレストラン。
日本語では「食べ放題」にあたるこの「ビュッフェ」という言葉はフランス語由来です。
フランス語では”Buffet”と書かれ、発音的には「ビュフェ」といった感じですが、日本語読みでも間違いなく通じます。
意味も日本語と同じですが、一般的には「○○(料理名) ア・ヴォロンテ(à volonté)」=「好きなだけ」という意味の表現が使われることが多いかもしれません。
2:ベレー帽
日本ではまず見かけませんが(笑)、「ベレー帽」という言葉の「ベレー」もフランス語由来の言葉です。
画家やジャイアンの妹がかぶっているイメージですが、フランスで年配の男性に大人気のファッションアイテム的存在です。
フランス語では”béret”と書かれ、「ベレ」と言った感じ。
独特のRの発音はあるものの、普通に通じると思います。
3:マヨネーズ
マヨネーズと言うと、何となくケチャップとセットでアメリカンなイメージがありますが、れっきとしたフランス由来の言葉です。
フランス語では”Mayonnaise”と書かれ、発音もほぼ日本語と同じ感じです。
フランス人のマヨネーズ好きは筋金入り。
略して「マヨ(Mayo)」と呼ばれることも多く、老若男女問わずみんなに愛されるもので、食卓のお供として大量に常備されているのです。
マクドナルドのポテトにマヨネーズがついてくるのも、結構有名な話かもしれませんね。
4:オマージュ
続いては、フランスが誇る芸術面の言葉を一つ。
オマージュ(homage)とは、芸術や文学において、すでに世に出ている作品や人物に敬意を称しながら自分なりの表現を加えた新しい作品を指します。
似たような概念で「パロディー」がありますが、こちらはすでにある作品を面白おかしく誇張して表現したもの。
「パクリ」に関しては、もはや論外です(笑)
日本語に訳しづらいのですが「敬意がこもった模倣・発展」というのが正しいかもしれません。
ちなみに、「○○ージュ」とカタカナで書かれる日本語の多くはフランス語由来のものが多いです。
ポタージュ
マリアージュ
コラージュ
などなど。
こうしてみると結構フランス語由来の単語が多くあるのがわかりますね。
5:デジャブ
おそらく誰にでも経験がある、「あれ?なんかこの状況、前にも体験したような…?」という不思議な気持ち。
日本語では「既視感」とも言われますが、会話内では「デジャブ」と表現されますよね。
この言葉もフランス語由来で、“Déjà vu”と書きます。
もはや想像もできないスペルの難しさ(笑)
「すでに見た」というそのままの意味のこの言葉。
発音的には「デジャヴュ」といった感じで、Vをちゃんと発音すればまあ通じると思います。
フランス語由来の日本語:そのままの発音では通じないもの
ここまでは、日本語そのままの発音でも、フランスで比較的通じる言葉を見てきました。
ここからは、フランス語の壁である「発音の難しさ」と「スペルの複雑さ」のため、日本語読みではまず通じないフランス語由来の言葉を紹介していきます。
フランス語のスペルの難しさ
フランス語のスペルがどれだけ理不尽か説明するのに、のぶよがよく使う例がこちら。
日本人が絶対知っているフランス語の言葉なのですが、何と読むかおわかりでしょうか。
正解は「シャンゼリゼ」。
パリで一番の観光スポットとなっている「シャンゼリゼ通り」はフランス語でこう書きます。
発音はほぼ日本語と同じ「シャンゼリゼ」なのですが、何をこじらせてこんなややこしいスペルになったのでしょうか(笑)
発音とスペルの規則を知らなければ、まず読むことができませんよね。
6.ミルフィーユ
みんな大好きなサクサクしたケーキと言えば、ミルフィーユ。
フランス語では”Mille-feuille”とつづられ、「千枚の葉っぱ」が元々の意味。
何枚ものパイ生地が重なっている状態を、葉っぱに例えたというわけですね。おしゃれか。
フランス語の”Mille-feuille”の発音は「ミルフォィユ」といった感じ。
一見普通に通じそうな気もしますが、それはただのカタカナマジック。
日本語発音そのままで「ミルフィーユ」と言うと、100%の確立でMille filles(千人の女の子たち)と理解されてしまいます。
パリで「ミルフィーユください!」なんて言ってしまうと、それこそ大変なことになってしまうのでご注意を(笑)
7:クーデター
「政変」という意味のクーデターという言葉もフランス語由来です。
「フランス人=いっつも何かしら不満を言っている=デモやら革命やら」
というイメージのたまもので日本語になったのかどうかはわかりませんが、フランス語では”Coup d’État”と書きます。知らないともはや読めません。
日本語発音で「クーデター」とのばし気味に発音したところで絶対に通じないでしょう。
フランス語では「クデタ」と言った感じの発音で、長母音は全くありません。
8:アンコール
コンサートの最後に「アンコール!アンコール!」と叫ばれるこの言葉も、フランス語由来です。
フランス語では”Encore”と書かれ、日本語と同じ「もう一度」という意味もありますが、構文によっては「まだ(~していない)」と意味が変わるややこしい単語です。
発音は、もはやカタカナで書けないのですが、「アンコォォフ(無理矢理)」な感じ。
日本語そのままで「アンコール」と発音すると、「酒(Alcool)」という言葉に聞こえてしまうかもしれません。
9.シュール
日本語でもいまいち定義しづらい「シュールな」という言葉。
若者言葉で多く使われ、「シュールなネタ」「シュールな光景」といったように、「実際にあってもおかしくないけど、頭の中ではありえないと分かっている状況」といったところでしょうか。
この言葉の由来は、フランス語の“Surréalisme”(シュレアリズム)という言葉。
芸術関係の用語で、「超現実的な」という意味を持ちます。
「夢の中をのぞいているような現実感」といった相反する状態を指すのですが、まあ普通の人はこんな言葉使いません(笑)
日本語で「シュール」と発音すると、”sure”(=酸っぱい)や”sûr”(=確かな)という別の単語に聞こえてしまうでしょう。
10:オードブル
パーティーなどの前菜として出されるおしゃれなオードブル。
サラダや揚げ物など様々な料理が大皿にのったものを、皆で取り分けて食べるという「前菜の盛り合わせ」といったイメージの言葉です。
同じ意味のフランス語が由来ですが、スペルは”hors d’oeuvre”ともはや未知の領域(笑)
発音も「オォドゥーヴフ」といった感じで、日本語そのままではまず通じません。
フランス語の“hors d’oeuvre”の直訳は「作品(oeuvre)の外(hors d’)」。
つまりメインディッシュを「作品」に例えて、その前に出されるオードブルを「作品外のお楽しみ」と例えた表現です。
どこまでもおしゃれ(笑)
11:ロマンス
「ロマンス」と聞いてスキー場と広瀬香美を思い浮かべたあなたは、きっと平成初期以前の生まれでしょう(笑)
今の若者たちが果たして使うのか謎ではありますが、この言葉もフランス語由来。
意味は日本語と同じで「夢のような恋愛」を指します。
フランス語では”Romance”と書かれ「ホマォンス」といった感じの発音。
Rさえちゃんと発音すれば、何とか通じるかもしれません。
かつては「カップル」の意味で使われていた「アベック」(もはや死語)もフランス語の”avec”(~と一緒に)が由来です。
「フランス=ロマンティック」というイメージは、愛を表現する言葉が多く日本語に入っていることからついたのかもしれませんね。
おわりに
フランス語というと、発音が難しくスペルも複雑で、何となく取っつきづらいイメージがあるかもしれません。
しかし意外にも、私たちが日常で使う日本語の中にもフランス語由来の言葉が結構あることがわかりました。
今回紹介したものはほんの一部。
他にもたくさんのフランス語由来の言葉が日本語になっています。(特に食品関係)
遠く離れたフランスという国が少しでも身近に感じられたなら嬉しいです!
コメント