こんにちは!海外在住7年目、現在は世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
近年右肩上がりで上昇中の、海外からの訪日旅行者の数。
現在は新型コロナウイルスの影響でそれどころではありませんが、東洋の端っこにある島国での独特な旅行体験を求めて、多くの外国人が観光にやってくるようになりました。
日本にやってくる外国人の中には、日本に関する知識がある程度ある人や、日本語を勉強している人などもいますが、大部分は日本に関して何も知らない状態でやってくる人たち。
そんな人たちの目に、日本という国はどのように映るのでしょうか。
気になりますよね。
良い意味での感動も、「これはちょっと…」という悪い面も含めてのカルチャーショック。
どちらか一つだけを紹介しても仕方がないので、二部構成の記事にまとめることにしました。
今回の記事は、その全編。
のぶよが日本に一時帰国中に観光に訪れた友人(カナダ人/フランス語圏)に聞いた、「日本に来て感動した10のこと」を紹介します。
つまり、日本でのポジティブなカルチャーショックについてです。
のぶよの友人は、日本に関する興味も知識もゼロ。
もちろん日本語なんて一言も話せませんし、日本のイメージを尋ねると「寿司、トヨタ、キムチ(それは韓国)」と返してくるレベルの典型的な北米大陸地方部の人です(笑)
というわけで、日本のことを少しは知っている外国人の意見とはちょっと異なる、「純粋なカルチャーショック」を聞き出すことができました。
日本人的には至って普通のことが「アメージング!!」だったり、日本に対するイメージが変わるようなこともあったようで、なかなか面白いですよ。
1.物価が安い
日本に来た外国人の多くが口を揃えて言うのは、「日本は物価が安くて驚いた!」ということ。
一方で、日本で生活する私たちにとっては、「日本=物価が安い国」という感覚はなかなか理解できないものかもしれません。
友人曰く、「食事や長距離バス、レンタカー代など、カナダの半額で済ませることができる」とのこと。
カナダは生活する上での物価は比較的安めに感じるものの、移動費や外食費などの旅行にかかる費用はかなり高い部類の国。
反対に、日本は家賃の高さや毎日の公共交通機関の運賃の高さ、野菜や果物などの高すぎる価格など、生活する上では決して安い国ではありません。
しかしながら、
・東京~大阪間の長距離バスが5000円
・ワンコイン(500円)で食事ができる
・2週間レンタカーを借りて1万5千円(保険込)
など、旅行で訪れるのであれば、カナダよりも日本の方が安上がりになることが多いのです。
極めつけは、日本にはチップ制度がないこと。
ほぼ義務であるカナダのチップ制度は、最低でも総額の15%を支払うべきとされます。
また、税抜き表示のカナダでは、表示価格に15%近くの消費税が課せられます。
つまり、表示価格 + 消費税約15% + チップ15%を支払わなければならないのです。
「1000円のランチを食べたら1300円以上払わないといけない」と考えると、税込み価格でチップ制度がない日本は天国のように映るのかもしれませんね。
2.日本人が皆どこでも笑顔
日本人の中には、「日本人は礼儀正しくてきれい好きなことで世界中で有名」と主張してやまない人もいるのですが、それは間違っています。
確かに、日本に来たことがある人や、日本に関する知識がある人はそのような良いイメージを持っている人も多いでしょう。
しかし、日本についてあまり知識のない外国人の中には、そうではない人もいます。
戦争の際の(&それにまつわる映画などの)野蛮なイメージ
ロボットのように無表情で働いているイメージ
など、ネガティブなイメージを持つ人だっていないわけではありません。
のぶよの友人は、決してそんな悪いイメージを日本人に対して持っていたわけではありませんが、「日本人=無表情」というイメージはあったそう。
しかし、実際に日本に来てみると、どこのお店や食堂に行こうとも、人々が笑顔だったことにとても驚いたそうです。
日本人的には、「それって、営業スマイルなのでは…?」と思ってしまいますが、営業だろうと何だろうと笑顔は最強のコミュニケーションツールであることには変わりません。
カナダの人も決して不愛想というわけではないのですが、やはり日本のようにどこへ行っても気持ち良く笑顔で対応してくれるというわけではありません。
3.思っていた以上にアジアだった
先進国として文化的・経済的に均一化が進む欧米文化圏の出身者は、「アジア=自分たちの文化と全く異なる場所」という考えを持っている人が多いです。
のぶよの友人は、「日本はアジアにありながらも、近代的な町並みがどこまでも広がっている」というイメージがあったようで、アジアらしいごちゃごちゃした感じは全くないのだろうと思っていたそう。
日本でも場所によって異なると思いますが、東京でも下町情緒が残っているエリアがあったり、西日本では特にアジア感が感じられる場所が多くありますよね。
大阪の繁華街然り、博多の屋台街然り。
一緒に日本を色々とまわったのですが、友人はこのごちゃごちゃしたアジアの感じが残っている点がとても気に入ったそう。
東京や大阪の大都市で、大通り沿いに立て看板がズラリと並ぶ光景には感動していました。
確かに、カナダでは何でもかんでも文字で書いて、ギラギラと装飾する文化はありません。
これもアジアならではの文化なのかも。
海外旅行に異文化体験を期待している外国人の目には、自分の文化と異なった風景こそが面白く映るのでしょう。
(フランスに行った日本人が、何の変哲もない路地で写真を撮りまくるのと同じことだと思います。)
4.車内泊ができるほどの治安の良さ
「物騒な世の中だからねえ~」なんて囁かれる最近の日本ですが、世界で最も安全な国の一つであることには変わりありません。
日本での生活に慣れていると、あまり「治安」や「防犯」に関して真剣に考える機会は少ないのではないでしょうか。特に地方部では。
「平和ボケ」なんて揶揄されてしまうこともありますが、のぶよ的には平和であることが一番だと思います。
日本の治安の良さを象徴するようなエピソードの一つに、車内泊ができることが挙げられます。
旅行時に国道沿いにある道の駅や、高速道路のサービスエリアなどで駐車し、車内で一晩過ごす旅のスタイル。
節約派や、学生の旅行では定番ですし、ホテル滞在とは異なったワクワク感が感じられます。
先述の2週間で1万5千円の格安レンタカーで色々と一緒に旅したのぶよと友人ですが、結構な頻度で車内泊をしました。(いかんせんお金がないので)
初めて車内泊をしたのが、地方の誰も居ないような真っ暗な道の駅の駐車場だったのですが、友人はかなり怖がっていました(笑)
「もし誰か来たらどうするの?ってか、車内泊って違法じゃないの?」と。
お隣の修羅の国・アメリカに比べるとだいぶ治安の良いカナダですが、基本的に車内泊をする文化はないのです。
友人曰く、決められたキャンピングカーエリア以外での車内泊は違法だそう(真偽は知りません)
色々駄々をこねられたのですが、とりあえず納得してもらって一晩を車内で明かした翌朝。
「いやーすごいね!日本ってまじで安全なんだ。トイレも24時間使えるとか意味わからん!」
と感動しており、それからは彼の方から車内泊をしたがるようになりました(笑)
手軽なキャンプ感がたまらないそうです。
5.みんなお洒落
日本人である私たちにとって、外国人は個性的な人が多くておしゃれなイメージを持っていないでしょうか。
一方の私たち日本人は、「個性がない」「右にならえ」「出る杭は打たれる」など、没個性型だと外国人に思われていそうな気がしなくもありません。
しかしです。
実際に日本を旅したのぶよの友人は、「こんなにみんなが好きな髪型をして、好きな服を着て、周りの人が別にそれを気にしない国って他にないと思う」と豪語していました。
画一的な日本社会で生きていると、なかなか気づけないのかもしれませんが、日本人の恰好はかなり個性的に映るよう(良い意味で)。
都市部に行けば、髪の毛をプリンセスさながらに巻いた女の子や、前髪系男子、ヒョウ柄のおばちゃんやゴスロリ系まで、確かに色々な恰好をした人がいます。
一方のカナダでは、私たちがイメージする以上にみんな地味です。(もちろんそうでない人もいますが)
太いジーパンに赤チェックのカッターシャツというのがのぶよのカナダ人のイメージ(笑)
日本人がお洒落だと信じてやまないパリの人々だって、みんなかなりシンプルで画一的な服装です。
冬場は99%の人が真っ黒なコートに身を包み、個性も何もあったもんじゃありません。
こうして比べてみると、日本人はおしゃれ、というか個性的に見えるのかもしれませんね。
「周りの目を気にしすぎる日本人」というのは、もう古いイメージなのかもしれません。
6.コンビニがすごすぎる
日本に来た外国人(主に欧米圏)が特に感動するのが、コンビニです。
出来合いのお弁当のバリエーションや、ズラリと並ぶおにぎり、種類豊富なスナック菓子に日用品まで売られているコンビニ。
のぶよの友人いわく、「あれはテーマパーク。一日居られるわ」とのことです(笑)
彼のコンビニでのお気に入りBEST3は、
・豆から淹れてくれるコーヒーマシン
・アツアツのピザまん
・フライドチキン(しかも数種類のフレーバーあり)
だそうです。
カナダ(フランス語圏)でも「デパナー」と呼ばれるコンビニらしきものはありますが、日本のコンビニと比べると雲泥の差。
「スーパーで買い忘れたものを買いに行く場所」といった感じで、温かいものと言えば何時間も前に造られたフィルターコーヒーくらい。(しかも酸化しててちょっと酸っぱい)
もちろんトイレなんて貸してくれませんし、「温めますか?」なんて聞いてもくれません(笑)
そして、日本中どこへ行こうとも、同じクオリティーの商品がを同じ値段で売ってくれるコンビニが見つけられる点も驚きだったよう。
観光で成り立っているような町でさえ、コンビニに行けば他と同じ価格で買い物をすることができますが、これって奇跡のようなことです。
四国の山奥のコンビニで、深夜に食べるインスタントラーメンの美味しさに気づいてしまった彼。
店内の電気ポットでお湯が入れられることにもいちいち感動していました。
きっともう、カナダのデパナーでは満足できないかもしれませんね。(大概不愛想だし)
7.変化に富んだ地方部の風景
日本に来た外国人が驚くことの一つに、山や海、田んぼや畑などが織りなす変化に富んだ風景が挙げられるでしょう。
都市部こそどこも同じような町並みであることが多い日本で、「日本=コンクリートジャングル」というイメージを持つ外国人も多いのは事実。
そんな人を山や川などの自然豊かな地方部へ連れて行くと、その緑深さや昔から変わらない町並みなどにもの凄く感動してもらえます。
のぶよの友人が特に感動していたのは、山に囲まれた盆地のような場所で、田んぼが一面に広がっている風景。(確か岡山県あたりだったような…)
「カナダ=森がたくさん」と思っている日本人もいるかもしれませんが、あんな森林地帯には人は住んでいません。
一般的なカナダの地方部には日本のような山深さはなく、見渡す限りの平野一面に農地や荒れ地が広がっていることが多いのです。
日本のように、小さな国土の中にも山あり、海あり、農村あり…と変化に富んだ風景の数々が見られる国は決して多くありません。
昔から変わらない自然や、先人たちが切り開いた田畑が連なる風景は、日本では「田舎」と言われて嫌がる若者も居るかもしれませんが、実は世界に誇れるものなのです。
8.英語が通じない
「日本では英語が通じない」。
海外ではかなり有名な話ですし、日本人の多くの人が納得するのではないでしょうか。
これを悪い面ととらえるか、良い面と捉えるかは人それぞれだと思います。
のぶよの友人は、日本での予想以上の英語の通じなさに興奮していました(笑)
ヨーロッパなど、欧米圏の多くの国では問題なく英語が通じる時代。
もちろん年代や地域によって通用度は異なりますが、これだけは言えます。
ヨーロッパの国では、絶対に誰かしら英語でコミュニケーションをとれる人がいます。
なので、その国の言語が全く分からなくてもなんとかなってしまうのです。
一方の日本ですが、友人曰く「書いてあることもわからないし、言ってることもわからないし、まるで異世界にいるみたい!」(褒めてます)
店に並んでいる商品にも日本語しか書いてないですし、店員さんにそれが何か聞いても言葉が全く通じないという経験が、人生で初めてのことだったようです。
日本を旅して1週間ほど経ったころ、彼が一人で近くのコンビニへ行って、大好きなカフェラテLサイズとフライドチキンを買うことに成功しました。
その時の嬉しそうな顔といったら(笑)
「お金もどれがどれかわからないから、全部やってくれた!超親切!」と感動していました。
9.色々なものが喋る
言葉を発することは、長い間の進化の過程で私たち人間だけが獲得した能力。
というのが、世界一般の常識です。
しかしながら、日本ではちょっと事情が異なるよう。
日本に到着したての友人がとても驚いていたのが、電車の切符の券売機が話したことでした。
他にも、自動販売機やエレベーターなど、日本ではいろいろなものが言葉を発します。
誰もそれが特別なことだとは思っていませんが、外国人からするとかなり不思議な光景に映るようです。
回転寿司店の席にある喋るタッチパネルと、注文した寿司が新幹線でやってくるシステム(しかも何か喋っている)には、友人も度肝を抜かれたようです(笑)
10.みんな人生楽しそう
のぶよの友人が日本に来て一番驚いたと言っていたのが、「日本人ってみんな人生楽しそうに見える」ということでした。
のぶよ的に全く予想外の意見でしたし、「どの辺が?」という感じなのですが、そういうことらしいです。
友人曰く、
「仕事帰りに皆楽しそうに居酒屋で飲んでるし、若い人たちもみんな楽しそうに街を歩いているし。あ、あと外のベンチとかでビール飲んでたりするし!」
とのこと。
確かに、コンビニでお酒を買って、その辺に座って飲むことができる日本は寛容な国。
(カナダではお店の屋外テラス等以外の、屋外の公共の場所での飲酒は基本的に禁止です)
また、職場の仲間が集まって仕事後にワイワイ飲むという文化もカナダにはないので、余計にそう見えるのかもしれません。
日本で生活している人にとっては「ストレス社会」「満員電車」「人間関係の複雑さ」など、日々の生活の中で感じることは決してポジティブなものばかりではないでしょう。
反対に、「ストレスフリーなライフスタイル」というイメージがあるカナダでも、別の種類のストレスはあります。
そもそも大前提として極寒なので、働いて住居を確保し続けなければ生きていけませんから(笑)
また、個人主義が徹底しておりフリーランスの人も多いため、日本のような和気あいあいとした雰囲気の仕事仲間グループを見ることは稀。
自由に生きているようで、結構孤独を感じている人もいるのではないかと思います。
「隣の芝は青く見える」とはよく言ったもの。
どちらが良い・悪いということではなく、人間みんな無いものねだりなのかもしれませんね。
おわりに
というわけで、日本のことを何も知らなかったのぶよの友人が、日本に来て感動したことを10個紹介しました。
彼は3週間の日本滞在の後、大満足でカナダに帰っていったことを、ここに記しておきます。
日本で育った私たちが当たり前に思っていることは、他文化で育った人にとって当たり前とは限らないもの。
外国人誰もが日本に興味があるわけではありませんし、どれくらい日本のことを知っているかは人によって大きな差があります。
現在こそ新型コロナで世界中が大変なことになっていますが、終息後はより多くの外国人が日本に興味を持ち、訪れるようになることでしょう。
そんな人たちにとって日本が、良い意味でのカルチャーショックを体験できる魅力的な国であり続けてほしいものです。
今回の記事は二部構成の前編。
のぶよの友人が語ったことは、決して日本の良い部分だけではありませんでした。
(もちろん、総合的には大満足だったようですが)
日本の良い面ばかりを取り上げて「やっぱり日本ってすごい!」とまとめるのはフェアじゃないと思うので、ネガティブ面もちゃんと書きます。
というわけで後編では、「外国人が日本に来て嫌だった10のこと」という、私たち日本人には少々耳が痛いかもしれない意見をまとめています。
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