こんにちは!元ポルトガル在住ののぶよ(@nobuyo5696)です。
ポルトガルのアゾレス諸島最大の島、サン・ミゲル島は、島内に絶景の自然スポットが点在しているこの世の楽園のような場所。
数々の見どころの中でもハイライトとなるのが、今回紹介するセットゥ・シダードゥシュ(Sete Cidades)の風景でしょう。
火山活動によってできたクレーターに、神秘的な青と緑色の湖が広がる風景は、ガイドブックにも紹介されるほど有名なもの。
湖周辺には絶景スポットが点在していて、様々な角度からユニークな自然風景を満喫することができます。
セットゥ・シダードゥシュがあるサン・ミゲル島西部には、他にも立ち寄りたい見どころがたくさん。
理想的なデイトリップをすることができます。
この世のものとは思えないほどにダイナミックな自然を満喫する旅に出かけましょう!
カルヴァン湖周辺
サン・ミゲル島最大の町であり、滞在拠点としても便利なポンタ・デルガダ(Ponta Delgada)からセットゥ・シダードゥまでは一本道。
海岸線から内陸部に入ると、徐々に上り坂が多くなり、山の風景が広がります。
途中でぜひ立ち寄りたいのが、大小さまざまな湖が点在するカルヴァン湖周辺エリア。
神秘的な雰囲気の湖やフォトジェニックな水道橋があり、デイトリップの始まりにぴったりです。
カルヴァン湖
このエリアに点在する湖の一つであるカルヴァン湖(Lagoa do Carvão)は、先ほどまで海沿いを走ってきたことが信じられないような、山深い雰囲気に囲まれています。
このエリアは標高が高めなため、霧が出ることが多いそう。
のぶよが訪れたときも、見事に霧が立ち込めており、さらに神秘的な雰囲気が増していました。
カルヴァン湖周辺には他にも湖が点在しており、1時間ほどのハイキングでまわることも可能。
時間に余裕があれば(&天気が良ければ)、とても気持ちの良い散策が楽しめそうです。
カルヴァン水道橋
カルヴァン湖の近くには、石造りのカルヴァン水道橋(Aqueduto do Carvão)があり、周辺の緑の風景とあわせてとても不思議な雰囲気が漂っています。
この場所も結構有名だそうで、セットゥ・シダードゥシュ観光とセットで訪れる人が多いそう。
しかしこの時はほとんど人の姿はなく、牛が数頭草を食べているだけでした。
水道橋はかなり古く、ほとんどが草に覆われています。
まるでジブリ映画の世界に迷い込んでしまった感覚になるかも。
どんどん濃くなっていく霧も、この場所の神秘的な雰囲気を演出しているよう。
心細くなるほどの静寂に包まれていました。
セットゥ・シダードゥシュ周辺
サン・ミゲル島最大の見どころの一つであり、今回のデイトリップのハイライトとなるセットゥ・シダードゥシュは、カルヴァン湖から山を越えた場所にあるクレーター部分に広がっています。
湖周辺には絶景展望台が点在しているので、ゆっくり時間をかけてまわるのがおすすめ。
舗装道路が整備されているので、車/バイクでのアクセスが最も便利ですが、先述のカルヴァン湖周辺からハイキングコースを歩いてのアクセスも可能です。
セットゥ・シダードゥシュ周辺の4つの絶景展望台!
ヴィスタ・ド・レイ展望台
「セットゥ・シダードゥシュで最も有名&美しい眺めが見られる」と評判なのが、ヴィスタ・ド・レイ展望台(Miradouro da Vista do rei)。
「王の眺め」という名を冠する展望台からは、クレーター部分に広がる湖を一望することができます。
セットゥ・シダードゥシュ湖は人口の橋によって二つに分かれていて、北側が「青の湖(Lagoa azul)」、南側が「緑の湖(Lagoa verde)」と呼ばれています。
その名の通り水の色が異なっているのが特徴で、実際に肉眼で見るととても感動します。
グロタ・ド・インフェルノ展望台
四つの展望台の中で唯一、車でのアクセスができない秘密の場所といった雰囲気のグロタ・ド・インフェルノ展望台(Miradouro da Grota do Inferno)からの眺めも圧巻。
手前に見える緑色のサンティアゴ湖(Lagoa de SAntiago)とセットゥ・シダードゥシュ湖の二つの湖が一望できます。
幹線道路からは斜面を歩いて登らなければなりませんが、訪れる価値は十分にあると思います。
セラードゥ・ダス・フレイラシュ展望台
別の角度からセットゥ・シダードゥシュ湖の全景が見られるのが、セラードゥ・ダス・フレイラシュ展望台(Miradouro do Cerrado das Freiras)。
湖畔へと下る幹線道路の途中にある展望台で、ここからは青と緑の異なる水の色がより分かりやすく見られます。
緑の湖(Lagoa verde)は、こうしてみるとエメラルドグリーン。
湖畔にだんだん近づいて来たので、セットゥ・シダードゥシュの村の風景まで見渡せます。
ラゴア・ドゥ・サンチアゴ展望台
最後の絶景展望台は、ラゴア・ドゥ・サンチアゴ展望台(Miradouro da Lagoa de Santiago)。
その名の通り、サンティアゴ湖(Lagoa de Santiago)を間近に見ることができる場所です。
クリーミーな緑色の湖水が特徴のサンティアゴ湖は、周りを木々に囲まれた静かな雰囲気が特徴的。
絶景を十分に堪能したら、一気に幹線道路を下りていきましょう!
セットゥ・シダードゥシュ湖畔
クレーター内の最も低い部分まで下りていくと、先ほど眺めたセットゥ・シダードゥシュ湖(Lagoa das Sete Cidades)の湖畔へと到着します。
湖は野鳥の楽園となっており、白鳥や鴨などがガアガア鳴く声だけが辺りに響き渡っていました。
この湖は、かつて噴火した火山の火口部分に雨水が溜まってできたもの。
周囲を360°山に囲まれていて、秘境感がすごいです。
湖畔には小さなセットゥ・シダードゥシュ村があり、数軒の食堂が点在しています。
ここでランチをしていくのもいいでしょう。
村に唯一の教会であるサン・ニコラウ教会(Igreja de São Nicolau)に立ち寄るのもお忘れなく。
白壁に黒っぽい大理石を使用した、アゾレス諸島独自の建築様式で立てられた美しい教会です。
サン・ミゲル島西海岸~北海岸
観光の目玉であるセットゥ・シダードゥシュを見終えたら、サン・ミゲル島の西海岸~北海岸にかけて点在する見どころをめぐりながら、ポンタ・デルガダに戻るのがおすすめ。
路線バスでまわるのは大変ですが、車/バイクがあれば簡単に移動&観光することができます。
エスカルヴァードゥ岬展望台
サン・ミゲル島西海岸で最も有名な展望台が、エスカルヴァードゥ岬展望台(Miradouro da Ponta do Escalvado)。
アゾレス諸島にしては珍しくちゃんと整備された展望台からは、広大な大西洋の風景と、島の西海岸のダイナミックな地形が一望できます。
北方向には、ロウソク岩で有名なモステイロシュ村が見えます。
このまま北へ向かっても良いのですが、のぶよは少し時間があったため、南に位置するフェラリア村へ向かうことにしました。
フェラリア岬
絶景の天然プールがあることでも有名なフェラリア岬(Ponta da Ferraria)は、大西洋に面した雄大な景色が魅力的な場所。
隠れ家感漂う天然プールが最大の見どころで、大自然に囲まれたスイミングが楽しめます。
ただし大西洋の水がダイレクトに入ってくるため、水温はかなり低めに感じました。
フェラリア岬灯台
フェラリア岬を望む崖の上に建つフェラリア岬灯台(Farol da Ponta da Ferraria)は、とても絵になる風景が素晴らしい場所。
大西洋を望む断崖絶壁にぽつりと佇む教会には、そこはかとない最果て感を感じます。
灯台の敷地には入場可能で、太陽の光を受けて輝く白亜の外観を間近に見ることができます。
モステイロシュ
サン・ミゲル島西海岸の最北部に位置するモステイロシュ村(Mosteiros)にもぜひ訪れてみましょう。
黒砂のビーチに沿って広がる小さな村は、沖合に浮かぶ不思議な形をした岩で有名です。
まるでロウソクのような二本の岩と、亀の甲羅のような形の大きな岩がすぐそばに見え、人気の撮影スポットとなっています。
海岸線には、この場所を訪れた旅行者が積み上げたらしい石がいくつも並んでいて、まるで三途の川のよう。
三途の川がこんなに美しい場所なのなら、渡ってみるのも悪くないかもしれません(笑)
ペドラシュ・ネグラシュ展望台
サン・ミゲル島北海岸を代表する絶景ポイントが、ペドラシュ・ネグラシュ展望台(Miradouro das Pedras Negras)。
「黒い岩」を意味する名前の通り、真っ黒な断崖絶壁が連なる海岸線の雄大な風景を望むことができます。
ペドラシュ・ネグラシュ展望台で有名なのは、やや遠くに見える「象の鼻(Tromba do Elefante)」と呼ばれる巨大な岩。
その名の通り、海の中に立つ鼻の長い象に見える岩なのですが、のぶよのiPhone5のズームではさすがに撮れませんでした(笑)
象の鼻は写真に撮ることができないまま展望台を後にしようとすると、空に虹がかかっていました。
1年を通して降水量が多いサン・ミゲル島は、よく虹がかかることでも有名な場所なのです。
のぶよ的には「象の鼻」よりも素晴らしいものを見せてもらったような気分。
デイトリップの終わりにふさわしい風景となりました。
サン・ミゲル島西部のまわり方&アクセス
サン・ミゲル島西部観光マップ
サン・ミゲル島西部の交通情報
サン・ミゲル島西部へのアクセス拠点となるのは、ポンタ・デルガダ(Ponta Delgada)の町。
島内各地を結ぶ路線バスの南海岸線のうち205番がポンタ・デルガダ~西海岸~モステイロシュ~セットゥ・シダードゥシュ村を直接結びます。(平日のみ1日2本)
または、途中のヴァールゼア(Várzea)村で路線バス206番→207番と乗り換えてのアクセスも可能です。(平日のみ1日2~3本)
このように、セットゥ・シダードゥシュ村へのアクセス自体は路線バスでも可能ですが、絶景展望台へ向かう公共交通手段はないため、個人でまわるのはかなり難しいです。
やはりポンタ・デルガダでレンタカー/レンタルバイクを借りてのアクセスが理想的でしょう。
広いエリアに見どころが点在しているサン・ミゲル島を効率良く観光するなら、ポンタ・デルガダ発の現地ツアーが便利!交通手段がない旅行者にとっては強い味方となります。
盛りだくさんの内容で料金もリーズナブルなので、滞在日数が限られている場合にはかなりおすすめです!
おわりに
サン・ミゲル島観光のハイライトの一つであるセットゥ・シダードゥシュと、島西部の見どころを紹介しました。
火山が作り出したダイナミックでユニークな風景の連続に、きっと大満足の一日になるはずです。
太陽の光によって湖がより美しく見える晴れた日ができればベストですが、サン・ミゲル島の天気の変わりやすさはとても有名で、夏場以外だと1日ずっと晴れというのは珍しいです。
のぶよが旅したこの日も、もともとは雨予報でした。
出発時こそどんよりとした曇り空で、セットゥ・シダードゥシュ湖付近では強烈なスコールに見舞われたものの、そこから後は一転して晴天が続きました。
車なら突然の雨でも問題ありませんが、バイクで周る場合や路線バスを利用する(=待ち時間がある)場合は、島の天気の変わりやすさも意識しておくのが良いと思います。
サン・ミゲル島観光の拠点となるポンタ・デルガダは、旅行者に必要なサービスが全てそろっているので滞在先にはおすすめ。
島の各地に点在する見どころをまわる現地ツアーも、ほとんどがここからの発着です。
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