こんにちは!ポルトガル在住ののぶよです。
「ポルトガル料理」といえば、新鮮な魚介類や肉類を、オリーブオイルやニンニクなどでシンプルに味付けしたものがほとんど。
ソースやバターなどを使って濃い味付けにすることはなく、素材の美味しさを存分に堪能できる調理法は、日本人の舌に合うことで評判です。
しかしそんなポルトガルにも、いかにも健康に悪そうでありながら食べ始めたらやめられないB級グルメが存在するんです。
今回の記事では、ポルトガル北部のポルト発祥の「フランセジーニャ (Francesinha)」という名物B級グルメを紹介します。
フランセジーニャとは?
ポルトガル語で、「フランス人の女の子」という意味のフランセジーニャ。
その名の通り、ルーツはフランスにあります。
時は1953年。
フランスに移民したもののポルトガルに帰ってきたダニエル・ダ・シルヴァという一人のポルトガル人が、フランスの国民的な軽食・クロックムッシュをポルトガル人の口に合うようにアレンジしたものが元祖だと言われています。
ポルトの人々の間に瞬く間に広がったフランセジーニャは、その可愛らしい名前とは裏腹のボリュームと見た目のインパクトが特徴です。
牛肉のステーキ、数種類のソーセージ、ハムなどをトーストで挟んだものにたっぷりのチーズをのせて、トマトとビールを煮込んだソースを豪快にかけるというジャンクフード感。
その周りに、これでもかというくらいにフライドポテトを盛り付けて出来上がりです。
カナダ、ケベック州の郷土料理であるホットサンドイッチに似たような見た目と味です。とにかくボリュームがすごすぎる。
ソースの味付けや材料は店によって異なっていて、ポルトの地元の人はそれぞれお気に入りのフランセジーニャの店があるほど。
なんだか日本のラーメンのような位置づけです。
ポルトで一番と名高いフランセジーニャを食す!
というわけで、ポルトで一番のフランセジーニャのお店を決めることはなかなか容易ではありません。
今回のぶよがお邪魔したのが、ポルトの新市街の中心であるサンタ・カタリーナ通りからほど近い「カフェ・サンティアゴ (Café Santiago)」。
名前こそ「カフェ」と謡っているものの、実際はフランセジーニャの専門店のような位置づけになっています。
来店する人のほとんどが名物のフランセジーニャを頼むほど。
それもそのはず。
こちらのお店では過去に数度、「ポルトで一番おいしいフランセジーニャ」に選ばれているんです!
(むしろそんなコンテストがあるのが驚き)
いざ、フランセジーニャ!そのお味は…?
平日の午後でも店内は満員。
観光客の姿もちらほらあるものの、ランチに来ている地元の学生や会社員が多い印象でした。
テーブルに敷かれた紙のナプキンにはすでにフランセジーニャ。
結構リアルな写真とともに、ポルトの主要観光地が描かれていて、これから食すフランセジーニャに対する期待が膨らみます。
注文からほどなくして到着したフランセジーニャ。
とにかくその大胆すぎるビジュアルに度肝を抜かれます。
ひと言目。「何これ…?」
とにかくサイズがでかい。でかすぎるんです。
ナイフを入れてみると、意外にも中はきれいな層になっています。
牛肉のステーキ、ソーセージ、トースト、ハム、チーズ、トースト、チーズ、ソース、卵…。
そんなサンドイッチをどっぷりと覆うソースと、大量の手切りのフライドポテト。
絶対に健康には良くない感じがプンプンします。
しかし、肉、チーズ、ソースの組み合わせが美味しくないわけがない。
ソースの味は、見た目ほど重たくはない感じです。
グレービーソースのように肉汁を用いたものではなく、トマトとビールを煮込んだソースで、甘辛く、意外にも優しい味。
ただ、そもそものサンドイッチ自体のボリュームがもの凄いので、総合的に重たいです。
のぶよが気に入ったのが、サンドイッチの下部に鎮座する牛肉のステーキの焼き加減。
焼きすぎでも生でもなく、ほどよくミディアム。
基本的に肉をよく焼くポルトガルという国ではなかなか味わえない食感です。
それに加えて、大量のフライドポテト。
とてもじゃないけど、一人では食べきれません。
できるなら、一皿だけ注文して誰かとシェアするのがベストでしょう。
こぢんまりとしたポルトですが、首都のリスボンを凌ぐほどの坂の町。
急坂の斜面部分に位置する旧市街なんかに宿泊した日には、えらいことになります。
リスボンに負けずに坂が多いポルト。特に旧市街とその対岸地区の川沿いの急坂は信じられないほどの傾斜で、観光時の移動もひと苦労。
対するポルトの新市街は、旧市街のすぐ隣にもかかわらず、坂の上の平坦な地区にひらけた場所で宿泊の拠点としてはおすすめ!
ポルト観光に便利なライトレールも走っており、観光にも移動にも便利な立地です。
おわりに
ポルトガル料理の素朴で優しい味付けというイメージを完全に変えること間違いなしのフランセジーニャ。
一度試したらもう二度目はないと思ってしまうこと必須ですが、数日経つとなんだかもう一度食べたくなってくる不思議な魅力があります。
物は試し。
ポルトへ旅行する際は、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
インフォメーション
カフェ・サンティアゴ (Café Santiago)
住所:R. de Passos Manuel 226, 4000-382 Porto
営業時間:12:00~23:00 (日曜休業)
値段:フランセジーニャ(ポテト付き) €9.75、ビール(20cc) €1.30
コメント:ほとんどの人がフランセジーニャを注文するものの、その他にも多数のメニューがあり、Prato do diaという日替わりメニューもある。
ポルトから周辺の見どころをまわるなら現地ツアーが便利で快適。
個人では行きにくい世界遺産のドウロ渓谷や、ポルトガル北部の小さな町を訪れてみては?
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