こんにちは!元ポルトガル在住ののぶよ(@nobuyo5696)です。
ヨーロッパで大人気の旅行先と言えば、ポルトガルのリスボン。
最近では日本人の間でも徐々に注目を集めつつある旅行先で、来た人は皆、ノスタルジックな町並みやポルトガルらしい素朴な雰囲気に魅了されます。
そんなリスボンから鉄道で西に40分。
大西洋が目の前に広がるカスカイス(Cascais)は、海洋大国・ポルトガルを肌で感じられる「海の町」です。
瀟洒な別荘が並ぶ海沿いのプロムナードや美しいビーチ、大西洋の荒波に削られた断崖絶壁に広がる地獄の口など、海をテーマにしたデイトリップにはぴったりなカスカイス。
その見どころやアクセスを紹介していきます。
カスカイスの観光スポット
カスカイスは大きな町ではなく、市内観光は徒歩で十分。
地元の人に観光スポットとして人気なのは、以下で紹介する「地獄の口」くらいですが、リスボンとは異なった穏やかで上品な町の雰囲気も大きな魅力です。
シーサイド感漂う町並みを散策してみましょう。
カスカイス中心街
カスカイス観光の拠点は、海岸沿いに広がるバイア・ドゥ・カスカイス広場から。
このあたりが中心街で、ポルトガルらしい白黒のモザイクタイルが敷き詰められた地面はとても絵になります。
バイア・ドゥ・カスカイス広場から鉄道駅方面にのびるのが、歩行者専用のメインストリートであるフレデリコ・アロウカ通り(R. Frederuco Arouca)。
ブティックやカフェなどが連なる可愛らしい通りでは、カスカイスのリゾート地としての一面が見られます。
バイア・ドゥ・カスカイス広場周辺には、名物のシーフードを提供するレストランが所狭しと並んでいますが、どこも価格は少々高め。
とはいってもここはポルトガル。
一人€20ほどあれば、コース料理+飲み物の豪華な食事もできてしまいます。
海沿いの優雅&素朴な住宅街
いつでも海とともにあるカスカイス。
町の至る所から、青い大西洋を望むことができます。
先述のバイア・ドゥ・カスカイス広場の西側には、富裕層の豪華な別荘が建ち並ぶエリア。
東側には、昔ながらの素朴な住宅街が広がっています。
ポルトガルらしい、白壁で低い造りの民家が並ぶ東側のエリア。
観光客の数は多くなく、ローカルになった気分で散策が楽しめます。
町の所々に残るアズレージョ(ポルトガル伝統のタイルアート)にもご注目。
青と白の二色のみで色付けされたものが多く、派手さはないものの素朴なデザインが可愛らしいです。
民家のすぐ裏側は、青く輝く海辺。
何をするでもなく海沿いに集まる地元の若者たちの姿は、ポルトガルではかなりよく見る光景です。
西側の邸宅エリアをずっと海沿いに歩いていくと、後述の地獄の口へと到着します。
お金持ちの別荘を眺めながらの優雅な散策です。
途中には、古い灯台を改築したサンタ・マリア灯台博物館もあります。
灯台内部はもちろん、併設された邸宅内にも入場することができ、かつてのポルトガルの富裕層の暮らしに触れることができます。
地獄の口
カスカイス中心街から海沿いを2kmほど。
最大の見どころである地獄の口(Boca do Inferno)へと到着します。
その正体は、大西洋の荒波に削られた断崖絶壁の岩を望む絶景スポットです。
ユーラシア大陸最西端のロカ岬には及ばないものの、かなりの最果て感が漂っています。
地獄の口からは、どこまでも続く大西洋の雄大な景色が広がります。
このずっと先にあるのはアメリカ大陸。
ヨーロッパの最果ての国にやってきたことを実感する瞬間です。
地元ではかなり有名な景勝地である地獄の口ですが、外国人観光客の姿は意外に多くありません。
釣りをしている人や日光浴に励むグループなど、みんな思い思いの時間を過ごしていました。
カスカイス駅~地獄の門間路線バス
カスカイス中心街からやや距離がある地獄の門。
あまり歩きたくない場合は路線バスの利用が便利です。
Scottub社運行の427番の路線バスが、カスカイス駅南側~地獄の口間を走っています。
運行頻度:10~15分に1本
所要時間:10分
料金:€1.15(=¥138)
※各種1日券利用可能
カスカイス~エストリル間をシーサイド散歩
カスカイスの魅力は町並み観光だけに留まりません。
多くの観光客の目的は、周辺に点在するビーチにこそあると言えるほど。
バイア・ドゥ・カスカイス広場の目の前はビーチになっているものの、こぢんまりとしていて夏はとにかく混雑します。
ビーチに興味がない人にも、自分だけの穴場ビーチを見つけたい人にもおすすめなのが、カスカイスから東に延びるプロムナードを散策すること。
カスカイスの東2kmほどの所には、高級リゾート&別荘地として知られるエストリル(Estoril)があり、ゆっくり歩いても30分ほどです。
地元の人に人気のプロムナードはとにかく海がすぐ近くに感じられるのが魅力。
時々大西洋の荒波が打ち上げる水しぶきに濡れることもありますが、それも海の町ならではの経験です(笑)
プロムナード沿いには大小さまざまなビーチが点在しているので、きっとお気に入りの場所が見つかるはず。
エストリルには近郊鉄道の駅があるので、シーサイド散歩のあとはそのまま鉄道を利用してリスボンまで直行で戻ることも可能です。
他にも、リスボン~カスカイスを結ぶ近郊鉄道カスカイス線沿線の各駅前には、もれなくビーチがあるのが素晴らしいところ。
鉄道を利用して、穴場ビーチへと訪れてみるのもいいと思います。
カスカイスへのアクセス
カスカイス観光マップ
青:見どころ
緑:エストリル方面プロムナード入口
リスボン~カスカイスのアクセス
リスボン中心街からカスカイスまでは、ポルトガル国鉄(CP)近郊列車のカスカイス線(Linha de Cascais)で1本と簡単にアクセスできます。
カスカイス線は、シアド地区南側に位置するカイス・ド・ソドレ駅(Cais do Sodré)が始発。
ベレン地区や海沿いの小さな町を通って、終点のカスカイスまでを結ぶものです。
カイス・ド・ソドレ駅は、地下鉄の緑線(Linha verde)や路線バスなどが停車するターミナル駅。
リスボン市内の他エリアからのアクセスも簡単です。
リスボン~カスカイス間近郊鉄道(CP)
運行頻度:20分に1本
所要時間:40分
料金:€1.90(=¥229)
シントラ~ロカ岬~カスカイスのアクセス
世界遺産のシントラ、ユーラシア大陸最西端のロカ岬、カスカイスを一日でまわるコースは、観光客に大人気。
このルートをカバーするのが、Scottub社の403番の路線バスです。
リスボン市内の路線バスを運行するCarrisという会社とは異なるため、料金体系が変わるのがポイント。
この区間をバスを乗り降りしながら観光&移動するなら、バス一日券(Turístico diário)や鉄道とバスがセットになった一日券(Train&Bus)などのチケットを購入するのが基本。
一回券の購入の方が高くつきます。
403番路線バスの発着地は、以下の通り。
・シントラ:近郊鉄道シントラ駅前のバス停
・カスカイス:鉄道駅北側、ショッピングセンター1階にあるバスターミナル
夏場のハイシーズンはかなり混み合うので、少し早めに乗車しておいて座席を確保するのがおすすめです。
シントラ~ロカ岬~カスカイス間403番路線バス
運行頻度:30分に1本
所要時間:1時間
料金:バスのみ1日券 €15.10(=¥1821)
鉄道+バス1日券 €15.90(=¥1917)
おわりに
リスボンからすぐそばの「海の町」・カスカイスの見どころやアクセスを紹介しました。
日本人の間ではなぜかあまり有名ではないものの、欧米人観光客やポルトガル人の間ではかなり人気のあるエリアです。
シントラやロカ岬とあわせてまわることも、リスボンから日帰りで訪れることも可能という便利さも大きな魅力。
のぶよ的には、シントラ→ロカ岬→カスカイスとまわってカスカイス中心街に一泊、翌日はのんびりと「海の町」の散策を楽しむというプランがおすすめです。
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