こんにちは!ポルトガルワーホリ10ヶ月目ののぶよです。
前回の記事では、ポルトガルでの1年間のワーキングホリデーに必要な出費をまとめました。
今回は、ポルトガル滞在中の仕事や収入、求人についてお伝えしていきます。
のぶよの実体験を基にした情報なので、ポルトガルでワーキングホリデーを考えている人の参考になれば!
ポルトガル・ワーホリの仕事で得られる収入
ご存知だと思いますが、ワーキングホリデービザは、普通の学生ビザや観光ビザとは性格が異なります。
「ワーキング」ホリデーという名前の通り、ワーホリビザでは現地での就労が可能です。
ポルトガルの場合、ワーキングホリデービザの就労時間や就労期間の制限は特にありません。(もちろん法律上の上限は決まっています。)
なので、仕事を見つけてしまえばフルタイムで働き続けることができます。
ポルトガルでの仕事探し・求人の現実
しかしながら、このポルトガルと言う国の現実を、みなさんには知っておいてもらわなければなりません。
はじめにひとことで言います。声を大にして。
「ポルトガルに仕事なんかない!!」
本当です。
外国人がポルトガルで仕事を探すのは本当に難しく、ほぼ不可能と考えておいた方がいいです。
まだ記憶に新しい、10年ほど前のポルトガルの金融危機。
なんとか破綻にまでは至らずに、経済的には持ち直したものの、一般社会レベルではいまだにその金融危機の影が付きまとっています。
衝撃!ポルトガルの最低賃金
ポルトガルで起こりそうになった財政破綻の影響。
その最たる例が、ポルトガルの給料の安さではないでしょうか。
みなさん、ポルトガルの最低賃金がいくらかご存知でしょうか。
675ユーロ/月です。
日本円で87,000円ほど。
パートタイムやアルバイトじゃないですよ。
1日7時間、週5日の労働に対する賃金です!
これだけ見てもかなり低いことがわかるのですが、念のため他のヨーロッパ諸国の最低賃金も参照してみましょう。
フランス・ドイツ:1,498ユーロ (195,000円)
イギリス:1,463ユーロ (190,000円)
スペイン:858ユーロ (112,000円)
スロベニア:842ユーロ (109,000円)
ギリシャ:683ユーロ (89,000円)
1€=130円で筆者計算。ソース: Smic en Europe
そうです。あのギリシャよりも低いんです!(失礼)
しかしながら、ポルトガルの物価はそこまで激安ではありません。
食材に関して言えば、給料が2倍以上もらえるフランスよりも1~2割安い程度。
お隣のスペインと比べると、レストランや日用品の物価ではポルトガルの方が高いものも多いくらいです。
特に、この少ない給料に対しての家賃が占める割合はかなり大きいです。
リスボン市内では家賃の高騰が著しく、シェアハウスの一室で、安くても月350ユーロ~。
給料の半分以上が家賃に消えてしまう計算になります。
リスボン中心街では、高騰を続ける家賃を払えず、退去せざるを得ない人も増えてきているのが現状。
しかし、この金額はあくまでも「最低賃金」。
法律で定められた最低限の給料であり、実際はもう少し多くの給料をもらっている人が多いと思います。
そんな人たちですら、生活するのに精一杯。
日本のように学生が高い服やアクセサリーを身に着けておしゃれをしたり、毎日外食したりなんて、ポルトガルではあり得ません。
ポルトガルで仕事を探すためにはポルトガル語必須?
いきなり「給料の安さ」というネガティブな話から入って申し訳ないのですが、もう一つ、ポルトガルに関してネガティブな話をさせてください。
ほら、悪いことは先に言っておいた方がいいじゃないですか(笑)
ポルトガルで仕事を探すなら、ポルトガル語必須です。
まあ当たり前と言えば当たり前のこと。
言葉が通じない外国人に、優しく手取り足取り教えながら給料をくれるほど、ポルトガルの経済には余裕がありませんので(笑)
ポルトガル語がある程度できないと、「仕事探し」のスタートラインにすら立つことができないのが現状です。
しかしながら、自分に何か特別なスキルがあるなら話は別です。
外国語や特別な技術などを活かして現地の求人に応募し、働くことは可能かもしれません。
のぶよは実際にスキルを活かしてポルトガルで仕事をすることができました!
これについては、後ほど解説しますね。
日本語を使った仕事はある?
ポルトガル語ができない外国人の在住者や移民は、それぞれの国からの移民のコミュニティーで仕事を見つけようとします。
インド人や中国人、ブラジル人のコミュニティーはかなり大きく、それなりの情報やニーズがあると感じます。
日本人でも、例えばオーストラリアの各都市やカナダのバンクーバー、フランスのパリなどでは、すでに日本人がたくさんいて彼らのコミュニティーが形成されています。
したがって、日本食レストラン (ジャパレス)なども多く、キッチン業務などは全て日本語で行われるため、現地語がわからなくても仕事を見つけやすいです。
その考えは、ポルトガルでは捨ててください。
なぜなら、日本人がいないからです。(笑)
したがって日本人コミュニティーなるものもなく、日本人が経営する日本食レストランもほとんどありません。
他のメジャーなワーホリ提携国と比べて、協定導入がまだ最近のことですし、ポルトガル側のワーホリ受け入れ態勢がまだ整っていないのが現状です。
ポルトガルで仕事を探すなら、ポルトガル語がある程度できるようにならないと無理だということがお分かりいただけたのではないでしょうか。
ポルトガルワーキングホリデーでできる仕事
ここまでネガティブな話ばかりをしてきました。
それでせっかくポルトガルにワーホリに来たい人たちの夢を奪ってしまうのも嫌なので(笑)
ポルトガルで見つかる(かもしれない)職種について考えていきます。
ただし、「日常会話レベルのポルトガル語ができる」という前提です。
そうでない人は、どうにか頑張ってください。(笑)
テレフォンオペレーター (月800ユーロ~)
もし日本語、英語以外の外国語が堪能ならばチャレンジしてみる価値あり。
コールセンターのカスタマーサービスや営業などの業務で、ヨーロッパでは割とメジャーな仕事です。
会社によっては、住居を無料で提供してくれるところもあります。
日本語に関しては需要が全くなく、英語に関してはみんな話せるため競争が激しすぎてほぼ不可能です。
フランス語、スペイン語、ドイツ語などヨーロッパの諸言語がネイティブレベルに話せることが条件。
ポルトガル語ができなくても、会社内では英語か業務内の言語が共通語になるので、ポルトガル語ができない外国人(主に他のヨーロッパ諸国出身)が多い職種です。
ツアーガイド (チップ制)
季節労働の感じは強いものの、外国語が堪能ならばおすすめの仕事。
ポルトガルのツアーガイド (おもに街を一緒に歩くフリーツアー) は、ポルトガル語の能力は問われず、対応する言語能力と明るさが一番大切なポイントとなります。
特に夏のバケーションシーズンにはかなり需要があり、夏休み中の学生もアルバイトとして働くことも多いです。
フリーツアーのガイドなので、固定給ではなくチップ制度という点もポイント。
ツアーガイドの友人曰く、頑張りによっては結構稼げるそうです。
しかしこちらも日本語の需要はゼロ。
フランス語やドイツ語、スペイン語ができないと、そもそも求人すら見つけられないでしょう。
現地のレストランやカフェ (月600ユーロ~)
ある程度のポルトガル語能力は必要になりますが、話せるならばぜひチャレンジしてみたい職種。
ホール業務ではさらに高いレベルのポルトガル語と経験が求められますし、キッチンでも経験とポルトガル語は必須です。
ポルトガルにはチップ制度がないため、あまり稼げないのはマイナスポイントかもしれません。
マリンスポーツのインストラクター
ポルトガル語能力は求められず、経験とライセンス、英語能力が求められる職種です。
そもそもポルトガルでインストラクター付きでマリンスポーツをするのはほぼ100%観光客。
英語ができて経験があるなら、かなり狙い目ではないでしょうか。
ホステル、ホテルのレセプション、ベッドメイキング (月700ユーロ~)
業務によって求められるポルトガル語能力は変わりますが、外国人でも働きやすい仕事だと思います。
特に、ベッドメイキング業務なら言語能力は必要ありません。
(とはいっても、同僚のほとんどは旧ポルトガル植民地から来た人たちなので、会話はポルトガル語で行われる)
レセプション業務なら、英語は必須です。
ポルトガル語もある程度できないと同僚や宿泊客との意思の疎通ができません。
なにより大切なのが、英語・ポルトガル語以外の外国語の能力です。
のぶよは夏の1ヶ月半の間、南ポルトガルのあるホステルのレセプションで働いたのですが(有給)、宿泊客の多くは外国人でした。
特にのぶよの場合はフランス語が話せるので、そのおかげで仕事をすることができました。
ポルトガルの求人サイトはたった一つだけチェックすればOK!
ここまで声を大にして、ポルトガルでの仕事探しは難しいと主張してきたのぶよも鬼ではありません。
「どうしてもポルトガルで仕事がしたい!」
そんな勇気ある方のために、「とりあえずこのサイトで探せばOK」というくらいメジャーなポルトガルの求人サイトをお教えします。
その名も、“OLX” (オーエルシーシュ)”
厳密には求人サイトではなく、賃貸・売買・サービス提供など全てのカテゴリーの募集掲示板といったところ。
特に求人面では毎日たくさんの新しい情報が更新されます。
のぶよが知ってるほとんどの人 (ポルトガル人、外国人問わず)は、このサイトで求人を見て、仕事を見つけています。
とりあえず登録しておきましょう。
繰り返しますがポルトガル語必須です!(笑)
おわりに
ポルトガルでの仕事探し。
なかなか大変だという現実がお分かりいただけたと思います。
もしワーキングホリデービザで渡航直後に仕事を始めたとしても、
月およそ800ユーロ×12ヶ月= 9,600ユーロ (125万円)
ほどの収入となるので、前回の記事で解説したポルトガルワーホリにかかる費用をカバーすることは難しいです。
ほとんどの人は、ポルトガル語がある程度話せるようになってから仕事探しを始めると思うので、実際に働ける期間は短くなり、したがって収入も少なくなります。
なかなか現地で仕事を探して、生活費を補いにくいポルトガル。
のぶよ的には、フリーランサーとして自分の仕事をポルトガルですることが一番のおすすめです。
インターネットの普及によって、どこにいても仕事ができる時代。
実際にのぶよも細々とお仕事をいただいて、今があります。(笑)
というわけで、なかなかにハードルが高めに感じられるポルトガルのワーキングホリデー。
「ポルトガルには仕事はない。もし働けたらラッキー!」ぐらいに、軽く考えておきましょう(笑)
…というわけで、お仕事お待ちしています!(笑)
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