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普通の会社員からフランス語通訳ガイドに。Monsieur Aの素顔に迫る!【前編】

こんにちは!のぶよです。

世界を相手に活躍をする日本人や日本を拠点として活躍する外国人の素顔に迫る新企画。
SAMURAI ログのコーナーです。

記念すべき第一回目となる今回の記事。
フランス語を使って、訪日フランス人を相手に日本の文化や日本茶の魅力を伝える観光ガイドとして、京都で大活躍をしているMonsieur.Aさんにインタビューしました。

実はのぶよとはフランス語学習を通して10年来の友人でもあるMonsieur.Aさん。

前編・後編の二回に分けて、TwitterやInstagramでフランス語や通訳ガイドについての情報を発信し続ける彼の素顔に迫っていきます!

※以下インタビュー内では “赤字:のぶよ 黒字:Monsieur Aさん” です。

フランス語を操るインフルエンサー、Monsieur Aの原点

ーいやあ、かなり久しぶりの再会!改めてインタビューするとなると少し照れるけど、今日はよろしくね。

ーこちらこそ。なんか真面目に答えるのは恥ずかしいな。

 

ーまず聞きたいんだけど、そもそもフランス語を学ぼうと思ったきっかけって何なの?

ー一番初めは、大学入学前の高校生の時に、「英語以外の外国語を話せるようになったら、将来役立つんじゃないかな」と思ったことが原点なんじゃないかなと思う。英語は中高の6年間でみんな勉強してきたわけだし、英語以外に言語の武器が必要となってくるような気がした。

 

ー高校生の時にすでに将来のことを考えていたんだ。すごいな(笑)
でもなんでフランス語?そのころは他にもドイツ語やスペイン語の人気があったし、中国語や韓国語の人気も高まっていた中で、「フランス語」という選択をした理由が知りたい。

ー完全にイメージ先行型だった(笑)フランスに対して多くの人が感じるような、「おしゃれな街並み」「きれいなフランス語の発音」「豊かなフランス料理」とか、本当に何気ないことばかり。あとはフランスの女優さんがきれいだったっていうのもあるかも(笑)

 

ーフランス語を勉強し始める人ってみんなそういうイメージ先行型の人が多いと思う。のぶよもフランス語に興味を持った理由は同じようなものだもん。
でも、大学の第二外国語を学んでも、10年経った今でも学習をし続けて、仕事や生活で使っている人って本当に少ないと思うんだけど、どうしてここまでフランス語学習を続けてこられたの?

19歳の時に、大学の短期留学プログラムに参加したことがその後の人生を変えたと思う。フランス西部のアンジェという小さな町への1ヶ月の短期留学だったんだけど、自分が勉強してきたフランス語が通じなくて。当然語学学校のクラスは一番下で、それがかなり悔しかった。「絶対にフランス語が話せるようになってやる」って心から思った。
あの時にたった1ヶ月の留学に行っていなかったら、たぶん今はフランス語の勉強を続けていなかっただろうし、話せるようにもなっていなかった。普通にサラリーマンをして、家と職場の往復をしている毎日だったんじゃないかな。

 

ーうん。若い時って、「嬉しい」とか「悔しい」とかの気持ちに敏感というか、印象に残るよね。
それから2年後の21歳の時に、大学を休学して1年間のフランス長期留学に出たんだよね。1ヶ月の短期留学と同じ街、同じ語学学校、そして同じホームステイ先に滞在してたそうだけど、どうしてそこまでアンジェという町にこだわったの?

ー先に言ったけど、短期留学の悔しさから生まれた「絶対にフランス語が話せるようになりたい」という気持ちが強かったから。上手くいったとは言えない1ヶ月の留学先と同じ場所、同じ環境でリベンジしたかった。

 

ーその「信念を貫く」という姿勢は、Monsieur.Aの一番の強みだと思う。それで、1年間の留学ではリベンジができたの?

ー前回の苦い経験があったから、必死に勉強したよ。毎日図書館にこもったり、現地のフランス人と会話をするように心がけたり。最終的には、上級クラスの一歩手前まで進むことができたんだけど、上級クラスに入るという目標は叶わなかった。その悔しさが、日本に帰った後もフランス語を勉強し続けるモチベーションにつながったのは間違いないと思う。

 

ーストイックだよね。留学中で一番印象に残っていることって何?

ーホームステイ先のおばあちゃんとの生活かな。1ヶ月留学の時と同じホストファミリーへのステイを自分から希望したんだけど、そのホストファミリーはおばあちゃんの一人暮らしの家で。かなり気難しい人だったな。お世辞でも快適なステイ先ではなかったんだけど、それも含めてリベンジしたかったから(笑)
留学期間のうち、3ヶ月間喧嘩していて口もきかなかったことはすごく印象に残ってる(笑)なんで喧嘩になったのかはもはや思い出せないんだけど、本当に些細な事だったと思う。シャワーの使い方だったり、キッチンの使い方だったり。「この家から出ていけ!」なんて言われたこともあったな。出ていかなかったけど。負けたくなかったから(笑)

 

ーそれは結構な修羅場(笑)

ー最終的には仲直りしたけどね。今となってはいい思い出。

 

ーそれで、日本に帰ってきてからもフランス語学習を続けたんだよね。どうやってモチベーションを保ったの?

ー仏検やDELF/DALFの資格を取ることに専念するようにした。自信につながるし、自分の留学生活の成果を客観的に判断できるから。帰国後に仏検の準一級に一発合格できた時は嬉しかったなあ。「大学在学中に仏検準一級を取得する」という目標は達成できたわけだし。

卒業後は新卒で会社員に。それでも学習し続けたフランス語に対する想い

ー大学卒業後は、新卒として会社員生活をすることを選んだMonsieur.Aさん。フランスで大学院に行くとか、フランスで働くといった選択肢もあったはずなんだけど、どうして普通に就職する道を選んだの?

ー自分の中で、当時はフランスに行って現地の企業で働きたいという気持ちはあまりなくて。日本の企業でもフランスに支店がある会社に就職して、将来的にはフランスに出向という形でフランス語を使いながら仕事ができればなと考えた。その機会をうかがいながら自分のフランス語レベルをもっと上げることができるかなとも思っていたし。

 

ーしかしながら、フランスの支店で働くというのは狭き門だったんだよね。

ーうん。フランスで仕事をしたいという気持ちは依然として持っていたけど、実際に自分がしていることは会社と家の往復。毎日同じ同僚と顔を合わせて、飲み会に参加して…。面白味もない毎日だったけど、フランス語を勉強することだけはやめなかった。

 

ー仕事をしながら語学学習を続けることは、想像以上に大変だったんじゃないかと思う。どうやって、フランス語学習の時間を確保したり、モチベーションを保っていたの?

ー当時の自分がフランス語学習に対して心がけていたのは、大きく分けて二つ。
一つ目は、フランス語を話す機会を定期的に作ること。やっぱり外国語は母国語と違って、話さなければどんどん忘れていってしまうものだから。具体的には、MeetupやFacebookのフランス語関連のイベントに参加して、日本在住のフランス人の友達を作るようにした。フランス人ってかなり密なネットワークがあって、一人と友達になれば、その人の友達を紹介してくれたり、フランス人が集まるイベントやパーティーに招待してくれたりすることが多いんだ。仕事が休みの土日にはフランス人の友達とご飯を食べに行ったり観光したり。とにかく「生きたフランス語」にできるだけ触れられる環境づくりをするようにした。

もう一つ心がけていたのが、フランス語の試験に挑戦し続けること。人によって語学学習の目標は異なると思うけど、僕の場合は仏検やDELF/DALFなどで定期的に自分の現在のレベルを確認したかったし、仮に試験がうまくいかなかったとしても自分の課題が明確に見えてくる。これまで仏検一級に挑戦し続けているけど、いまだにその壁を超えることはできていない。今年の目標の一つとして、「仏検一級合格」というのは絶対に達成したいと思っている。

安定を捨ててフリーランスのフランス語通訳ガイドに

ー新卒で入社して6年間務めた貿易会社を退社し、フリーランスのフランス語通訳ガイドとなったMonsieur.Aさん。「フリーランス」という働き方を選んだ理由を知りたいな。

ー会社員時代から、「フリーランス」という働き方に興味はあって。貿易会社という特性上、海外とのつながりもあるし、フランス語は依然として学習を続けていたから、日本の国内だけではなく、グローバルな広い視点で「働く」ということを考えていたのは事実。

 

ー日本人の働き方は世界的に見ても特殊だと思うけど、それに対する疑問なんかもあったり?

ーうん。多くの日本企業はグループでの仕事をしなければならない。フランス人の働き方を知っているから、「自分はここで何をしているんだろう。毎日同じ人たちの顔を見ながら淡々と日々の仕事を続けて。」と考えてしまうことも多くて。毎日違う環境で、様々な人を相手に働ける環境に身を置きたいなと感じてたことが一つ。あとは、自分で自分の収入をコントロールできるようになりたかった。一昔前とは違って、いろいろな働き方が受け入れられつつある時代になってきていたし、自分の生活の基盤となる「お金」の流れを理解して、管理できる人が勝ち残っていくのではないかと強く感じてた。

 

ーすごいな。フリーランスになることに対して恐れを抱かなかったの?

ーもちろん!自分が経験したことのない世界に身体一つで飛び込んでいくわけだから、怖くないわけがない(笑)でも、その恐怖感はフリーランスだけではなく、生きていく上で多かれ少なかれ誰もが持つものだし、それを乗り越えないと何も変えることができないと思った。少しでもその恐怖感を軽減するために、ある程度の貯金をしてからフリーランスという働き方に移行することは決めていたんだよね。
万が一フリーランスとして上手くいかなくても、例えば1000万円の貯金があれば5、6年はとりあえず生きていけるし、その間に他の道を探ることだってできる。お金が全てではないけど、人と違う世界に飛び込むならある程度貯金しておいて損はないと思う。

 

ーのぶよは本当に見習わなくてはいけない(笑)
フリーランスとなって4ヶ月。絶えずSNSやブログで有益な情報を提供し続けながら、フランス語やガイドとしての知識を充実させるために勉強を続ける姿勢は本当に素晴らしいと思う

ーフリーランスとして、フランス語を使って自分の力で生きていきたいと考えている人は、意外とたくさんいるんじゃないかなと思ってる。その点に関しての質問を受けることはかなり多いし、アドバイスができる点に関しては、これからも積極的に情報発信していきたいな。
ガイドの仕事は新たな発見の連続だし、自分の学習にも終わりはないと思ってる。もっといろいろなジャンルの物事に興味を持って、そこからいろいろな働き方を具現化して挑戦し続けていきたい。

おわりに

自分に厳しく、ストイックなまでにフランス語を学習し続けて、念願であったフランス語を使ったフリーランスの仕事をするという長年の夢を叶えたMonsieur.Aさん。

次回のインタビュー後編では、Monsieur.Aさんが情熱を持って働いている「フランス語を使った通訳ガイド」の仕事についての実情や普段は言わない本音、今後のプランについてお話をうかがっていきます。お楽しみに!

Monsieur. Aさんのインフォメーション

大阪府出身。大学2年時に初めて訪れたフランスの文化、美しさに衝撃を受け、1年間のフランス留学へ。大学卒業後は貿易会社で6年間の会社員生活の後、念願のフランス語通訳ガイドへと転身。SNSやブログを通して、フランス語を使った働き方やフランス語学習法などの情報を発信中。

ブログ:Monsieur A ~KYOTO~
twitter:@daisuke13_a
Instagram:monseiur_a

コメント

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