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【語学講師が語る】最短で外国語を習得した人の3つの共通点とは…?

こんにちは!元日本語講師&フランス語講師ののぶよです。

かれこれ四年間の講師生活の中で、100人以上の生徒を受け持ってきました。

 

のぶよが教えていたのは大学などのクラスではなく、民間の語学学校。
つまり自分から「この言語を勉強したい!」と思った人がやってきて、決して安くはない授業料を払って勉強をするという環境でした。

海外の大学においても日本の大学と同様に、必修科目として語学のクラスをとらなくてはいけないことが多いんです。
大学で教鞭をとっている友人曰く、「やる気ない生徒が多すぎてこっちまでやる気がなくなってくる」そうです。(笑)

 

一方ののぶよは、生徒の授業態度ややる気において問題を抱えた経験はあまりなく、教える環境に恵まれていたと言えます。

しかし。長く教える仕事についていると、気づかされることがあります。
それは、同じ時期に始めた生徒でも、話せるようになる人となかなか話せない人の差はかなり開くということ。
もちろん生徒自身のもともとの能力や努力、教師との相性などいろいろな要因があります。

 

ただ、外国語を勉強して、短い期間で「話せる」ようになる人には、ある共通点があったんです。

 

今回の記事では、「語学講師が語るシリーズ」第二弾!
のぶよが実際に受け持った、日本語学習者である4人の生徒たちの学習プロセスを紹介しながら、「話せる」人に共通している3つのポイントをお教えします。

例1. 独学タイプからチームワーカーへ。飲み会大好きAさん

ひらがな、カタカナはすでに独学で勉強したAさん。簡単な文法の知識はありました。
初級クラスに振り分けられたものの、なんだか授業中は少し退屈そう。他のみんながひらがなやカタカナに悪戦苦闘している中、一人だけ漢字の練習をしていました。

グループで楽しく勉強するというよりも、一人でもくもくと学習したいタイプの生徒。
いつも日本語の辞書を片手に、頑張って勉強していました。

 

Aさんが壁にぶち当たったのは、中級クラスになってから。
それまでは文法、会話ともにクラスで一番だったのに、中級クラスになると自分より話せる人がいました。

それからのAさんは、一人で勉強する時間よりもイベントや課外学習に参加する時間を多くとるようになり、グループ授業でも楽しんで学習するようになりました。

 

Aさんが上級クラスに進んだころは、もはや別人のよう。上級クラスではちょっとした単語や表現の違いを教えることが多いのですが、教わったことを意識して会話している姿が印象的でした。

のぶよとは授業後によく飲みに行く仲になったAさん。
のぶよが日本に一時帰国した際にたまたま日本を旅行で訪れていたため、居酒屋で飲みました。
たった1年半でかなり日本語が上達した彼は、日本で自分のビジネスをしたいそうです。

Aさんの日本語習得プロセス

「独学で勉強したから他の人には負けたくない」→「自分より話せる人の出現」→「会話重視にスイッチ」

最終的には日本語がかなり上手に話せるようになりました。
独学の際に身に着けた豊富な知識もあるので、おそらく総合的に一番日本語が上手になったのがAさん。

例2. 辞書こそが全て!文法事項は完璧にマスターしたい知識豊富なBさん

中級クラスから一緒に学習を始めたBさんは、もともと別の語学学校で日本語の基礎を勉強した生徒です。よく勉強していて、漢字がとても好きでした。

Bさんの学習方法は、とにかく辞書を駆使して単語を覚えて使うこと。知識はかなり多く、文法もかなりよく出来ていました。

しかしBさんは辞書に頼りすぎてしまうことがあり、会話をするときには適さない難しい言葉を使ってしまいがち。本人は「難しい言葉を使える=日本語が上手」と考えていました。

 

日本語の細かいニュアンスの違いや表現の仕方についても、まずは母国語に訳して、理屈から覚えようという姿勢。
そのせいか、母国語に引っ張られて、日本語としてはおかしい構文 (非人称文など) を使う癖がどうしても抜けませんでした。

最終的には、初級クラスから上がってきた生徒に会話面で追い抜かれてしまいました。

Bさんの日本語習得プロセス

「辞書を駆使して学習するスタイル」→「会話でも難しい単語や文法を使いたがる癖」→「他の生徒に会話面で抜かれてしまう」

もともとある程度のレベルがあるにも関わらず、会話面が伸び悩んでしまったBさん。上級クラスに進んだものの、実用的な会話重視の授業だったため、結局ついていけなくなってしまいました。

例3.  人見知りシャイボーイが会話力No.1に。プログラマー志望のCさん

全くの初心者から日本語の学習を始めたCさん。初級クラスではひらがな・カタカナの練習から始めました。
かなりシャイな生徒で、なかなか自分から発言したりコミュニケーションをとったりするのが得意でないタイプです。

中級クラスまでは持ち前の真面目さで、コミュニケーションの苦手さをカバーしてきました。しかしいざ話さなければいけない時には、言葉に詰まってしまうこともしばしば。人前で話すことが本当に苦手だったんです。

そんなCさんですが、授業がわかっていないわけではありませんでした。作文の宿題などを見せてもらうと、かなりよく書けていて、勉強した漢字はしっかり使えていました。

 

そんなCさんが変わったのは、日本語学科主催のパーティーのとき。

数人のグループで出し物をすることになっていたのですが、お酒の勢いもあってかかなり楽しんで参加していました。
それをきっかけにクラスメイトともかなり打ち解けたようで、積極的に会話できるようになってきました。

上級クラスにすすんだ後は、クラスメイトが間違えたときに、先生より先に訂正してくれるという優等生に。
日本でプログラマーの仕事をしたいと言っていたCさん。彼のレベルならその夢にももうすぐ手が届きそう。

Cさんの日本語習得プロセス。「授業は理解できるのに会話がどうしても苦手」→「イベントを通して自分の壁を破る」→「一番正確な表現を用いて日本語が話せる生徒になる」

1年半の間で一番変わったのがCさん。会話の際に考える時間がすこしかかってしまうものの、細かなミスなどはかなり少なく、もっとも正確に会話ができる生徒になりました。

例4.  初心者でもとにかくイベントに参加してみる!アニメ大好きDさん

アニメが好きで日本語の勉強を始めたDさん。全てにおいて初心者で、挨拶くらいしか知りませんでした。
クラス内の他の生徒はすでにある程度の知識がある人が多かったので、一歩出遅れていた状態。

しかしながらDさんはもともと社交的な性格。ほとんど話せないにもかかわらず、日本語の課外イベントなどにも積極的に参加していました。日本人の友達も少しできて、みるみると会話が伸びていきました。

中級クラス、上級クラスへと進んでもその持ち前の明るさでクラスを引っ張る存在。時にはジョークを言ったりしながらいつも楽しく授業を受けていました。

そんな彼は文法事項は苦手。難しい単語もまるで覚えようという気がありませんでした。
しかし、新しい表現などを勉強するときには、「あ、それ聞いたことがある!」と反応し、次に会うときには自分からそれを使えるようになっていました。

そんな彼が日本へ3ヶ月のインターンシップに参加しに行きました。
帰ってきた彼の日本語のレベルはびっくりするほど上達していました。なんでも、日本でたくさん女の子とデートしてきたそうです。(笑)

Dさんの日本語習得プロセス

「全くの初心者で一番出来ない生徒」→「とにかく積極的に人と関わって、会話していく」→「日本でインターンシップができるレベルになる」

おそらく全くの初心者から学習を始めた生徒の中で最も早く話せるようになった生徒です。

まとめ:語学が伸びる、話せる人の3つの共通点

のぶよが実際に教えた4人の生徒の例を見てきました。
会話における語学力が伸びた人と伸び悩んでしまった人の違いはどこにあるのでしょうか。

ブレイクスルーの経験がある人

会話がのびた生徒は、何らかのブレイクスルー (自分の課題となる壁を乗り越えること) ができた人が多いです。
初めから完璧に話せる人なんて存在しません。自分に合った学習方法を確立できている人も珍しいです。

語学学習をしていると、誰もが壁に突き当たることとなります。
その壁というのは、モチベーションが低下してしまったり、どんなに勉強してもうまく話せるようにならなかったりと、人によってさまざま。

その壁を乗り越えて、自分自身の学習方法や学習スタイルを良い方向に変えることができた人は100%伸びます。
生徒各々の課題に気づかせて、それを超える手助けをしてあげられるのが語学講師の仕事でもあるので、先生の力も大きいですが。

他人と関わって学習する時間を大切にする人

「語学は独学で十分できるようになる!」という論調を目にすることもありますが、のぶよはそうは思いません。
なぜなら、言語というものは他人とコミュニケーションをとるためのものであって、一人で思考したりひたすら覚えるだけのものではないからです。

 

「その言語を用いて他人とコミュニケーションがとれるようになる」ことが語学学習の最終的かつ普遍的な目標だとしたら、初めから他の人とコミュニケーションが取れる環境で学習するほうがいいのではないでしょうか。

 

語学学校でお金を払って勉強することはもちろんいいことです。
お金をかけたくない場合は、その言語を勉強している人や話せる人が参加するイベントに参加することもできます。今はなんでもインターネットで探せますしね。

独学だけだとなかなか他の人の会話レベルを生で見る機会がないので、刺激を受けることが少ないです。
自己流の学習方法に偏ってしまった結果、自分の弱点を客観的に見ることが難しいこともあるでしょう。

 

繰り返しますが、どんな形でもいいので「その言語を使って会話をすること」に重点を置いて学習することが、語学習得への近道です。

あなたが考えている以上に、一緒に学習している人の存在は心強く、刺激が受けられるものなんですよ。

新しい単語や表現はとにかくアウトプットしようとする人

学校の授業や会話の中で、それまで知らなかった新しい単語や表現を耳にしたら、自分の会話力の幅を広げるチャンス!
すかさず、「それどういう意味!?」とたずねて自分のものにしてしまいましょう!

辞書で調べて知った単語はNG。実際の文脈では使い方が限られたり、もはや使われない単語であることも多いです。

会話が伸びた生徒に共通しているのは、授業中に教えた表現や言葉を次の授業の時にできるだけ取り入れてみる姿勢です。それが正しかろうと間違っていようと、とにかく使わないと言葉は自分のものにはなりません!

逆に言えば、普段使わない単語や表現、文法事項なんて正直必要ないんです!

のぶよはフランス語が話せますが、単純過去形とか接続法半過去形とか活用できないもん。それでも今まで一度も不便を感じたことはありません。

おわりに

語学学習者にとっては、出来るだけ早く話せるようになりたい!という思いは共通の気持ちなのでは。
そんな目標を手助けできる立場の語学講師として、スピーキングを伸ばすために必要なことをお伝えしました。

英語、フランス語、中国語… どの言語を学ぶ際にも共通の点なので、あなたの語学学習スタイルについて考えてみるきっかけになればと思います。

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